代々木上原駅

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代々木上原駅(よよぎうえはらえき)は、東京都渋谷区西原三丁目にある、小田急電鉄東京地下鉄(東京メトロ)のである。

概要

小田急電鉄の小田原線と、東京メトロの千代田線が乗り入れている。千代田線は当駅が終点であるが、一部の列車が当駅を介して小田原線と相互直通運転を行っている。そのため、当駅は共同使用駅となっており、小田急が駅を管轄する。駅番号が付与されており、小田原線はOH 05、千代田線はC 01となっている。

小田急電鉄の駅長所在駅であり、「新宿管区代々木上原管内」として、南新宿駅 - 当駅間を管理している。なお、東京メトロの駅としては、表参道駅務管区明治神宮前地域の被管理駅である。

歴史

駅名の由来

駅開設当時の「代々幡上原」は、当時の地名(東京府豊多摩郡代々幡村大字上原)に由来するものである。

現在の「代々木上原」は、1932年(昭和7年)10月10日東京市15区に隣接する5郡82町村の東京市への編入によって、渋谷町千駄ヶ谷町代々幡町が合併して東京市渋谷区が成立した際に変更された住所である「東京府東京市渋谷区代々木上原町」から後日変更したものである。

駅構造

島式ホーム2面4線を有する高架駅。千代田線は中2線を使用し、小田原線との直通に対応している。

前述の通り、駅管理は小田急が行っているため駅名標は全ホーム小田急仕様であるが、千代田線の列車が発着する2・3番ホームは帯の色が千代田線のラインカラーである緑色となっている(下部画像参照)。また、3番ホームのみ東京メトロ仕様の発車標と、車掌が取り扱う発車ブザーのボタンが設置されている。

東北沢側に千代田線折り返しのための引き上げ線が2本ある。千代田線に乗り入れる東日本旅客鉄道(JR東日本)の車両(E233系209系)は小田急小田原線に入線できないため、この引き上げ線を使って必ず当駅で折り返す。また、小田原線は当駅から西隣の東北沢駅までは複々線になっており、東北沢まで電留線を含めて6本の線路が平行していたが、当駅 - 梅ヶ丘間の地下化複々線化工事のため急行線の使用を休止し、暫定的に緩行線のみで運転していたが、2013年3月23日の地下化後は急行線のみで運転している。複々線化工事は2017年度に完成する予定である。当駅と東北沢の間は、工事の進捗に伴い、北側から列挙すると、以下のように使用する線路を変更している(このほか、2009年から地下化の間に5回線路を変更している)。

工事前 工事開始当初 2006年7月頃 2008年3月頃 地下化直前 地下化後
小田急小田原線上り線(緩行線) 小田急小田原線上り線 工事のため休止(トンネル建設) 小田急小田原線仮上り線 工事のため休止 小田急小田原線上り線
小田急小田原線上り線(急行線) 工事のため休止 工事のため休止(トンネル建設) 工事のため休止(トンネル建設) 小田急小田原線上り線 工事のため休止
東京メトロ千代田線電留線(山側) 東京メトロ千代田線電留線 小田急小田原線仮上り線 工事のため休止 東京メトロ千代田線電留線 東京メトロ千代田線電留線
東京メトロ千代田線電留線(海側) 東京メトロ千代田線電留線 東京メトロ千代田線仮電留線 東京メトロ千代田線仮電留線 東京メトロ千代田線電留線 東京メトロ千代田線電留線
小田急小田原線下り線(急行線) 工事のため休止 東京メトロ千代田線仮電留線 東京メトロ千代田線仮電留線 小田急小田原線下り線 工事のため休止
小田急小田原線下り線(緩行線) 小田急小田原線下り線 小田急小田原線下り線 小田急小田原線下り線 工事のため休止 小田急小田原線下り線

のりば

ホーム 路線 方向 行先 備考
1 小田原線 下り 小田原箱根湯本唐木田片瀬江ノ島方面 新宿方面からの列車
2 小田原線 下り 小田原・箱根湯本・唐木田・片瀬江ノ島方面 千代田線方面からの列車 千代田線の回送
3 C 千代田線 - 表参道霞ケ関大手町綾瀬方面  
4 小田原線 上り 新宿方面  
  • 千代田線の線内折り返し列車は2番ホームで乗客を降ろした後、引き上げ線で折り返して、改めて3番ホームに綾瀬方面行きの列車として入線する。3番ホームの乗車位置案内には始発先発用(紺色)と始発次発用(緑色)、小田急からの直通用(青色)がある。
  • 千代田線は当駅始発・終着列車が設定されているのに対し、小田原線の当駅終着列車は設定されていない。ただし平日のみ多摩急行との接続の関係で、当駅始発は1本のみ設定されている(上り18:49発の急行)。
  • ホーム幅員は下りホームより上りホームの方が数メートル広い。

発着可能なホーム

  • 代々木上原 - 東北沢の急行線使用休止直後のもの
    • 新宿方面
      • より到着 1番ホーム(直進)
      • への発車 4番ホーム(直進)
    • 小田原方面(緩行線)
      • より到着 3番ホーム(右へ分岐→左から合流)・4番ホーム(直進)
      • への発車 1番ホーム(直進)・2番ホーム(左へ分岐→右から合流)
    • 小田原方面(急行線)
      • 使用休止中
    • 綾瀬方面
      • より到着 2番ホーム(直進)
      • への発車 3番ホーム(直進)
    • 小田原方引上線
      • より到着 3番ホーム(直進)
      • への発車 2番ホーム(直進)

代々木上原 - 東北沢間は工事区間のため揺れる区間がある。

駅構内

各ホームに階段が2か所ずつ計4か所あり、小田急の10両編成の6・8号車付近となる。エスカレーターは駅構内には存在しない(改札外には存在する)。各ホームにエレベーターが1か所ずつ計2か所あり、小田急の10両編成の7号車付近となる。

売店は各ホームの中程にあり、1・2番ホームが小田急系で3・4番ホームが東京メトロ系である。

利用状況

  • 小田急電鉄 - 2012年度の1日平均乗降人員は230,242人であり[4]、小田急線内では新宿駅、町田駅に次いで3番目に多い。
  • 東京メトロ - 2012年度の1日平均乗降人員は234,945人である(直通連絡人員含む 前年度比4.1%増加[5])。

各年度の1日平均乗降人員および乗車人員は下表のとおり。(直通人員を含む)

年度 1日平均
乗降人員要出典
1日平均乗車人員
小田急 小田急 東京メトロ 出典
1928年[6] 2,168
1930年 3,315
1935年 3,545
1940年 5,696
1946年[7] 6,314
1950年 9,978
1955年 12,794
1960年 17,131
1965年 18,087
1970年 18,479
1972年 18,250
1975年 15,802
1977年 14,660
1978年[8] 91,593
1980年 131,490
1985年 161,274
1990年 175,583 81,871 [9]
1991年 81,262 [10]
1992年 174,943 80,104 90,556 [11]
1993年 78,274 88,833 [12]
1994年 76,575 87,334 [13]
1995年 163,205 75,055 86,087 [14]
1996年 74,641 85,501 [15]
1997年 74,027 85,329 [16]
1998年 73,940 86,148 [17]
1999年 74,216 85,694 [18]
2000年 171,288 74,677 86,216 [19]
2001年 76,904 87,937 [20]
2002年[21] 176,411 78,501 89,266 [22]
2003年 178,237[23] 80,459 90,232 [24]
2004年 175,404[25] 81,995 90,490 [26]
2005年 182,257[27] 85,449 93,918 [28]
2006年 192,704[29] 90,685 99,874 [30]
2007年 214,530[31] 101,347 112,825 [32]
2008年 223,176[33] 106,425 116,318 [34]
2009年 224,465[35] 107,668 116,953 [36]
2010年 224,032 107,468 116,860 [37]
2011年 222,249 106,749 115,885 [38]
2012年 230,242 110,726 120,633 [39]

駅周辺

ホーム下にあるacorde(アコルデ)代々木上原は耐震補強のためのリニューアル工事を実施した。2009年2月26日に文教堂書店サンマルクカフェなか卯などの一部店舗がオープンし、改札側は2011年6月23日にリニューアルオープンした。

バス路線

駅近くの井の頭通りに「代々木上原駅」停留所があり、京王バス東の路線が発着する。

2010年7月1日からは渋谷区コミュニティバス「ハチ公バス」が乗り入れ、西原児童遊園地付近に乗り場が設置されている。

その他

  • 小田急電鉄の駅では、改札口の上部に小田急線および他社線の運転状況を流す電光掲示板が設置されているが、当駅は改札口の他に下りホームにも設置されている。上りホームには設置されていないが、3番ホームに設置されている東京メトロ仕様の発車標で東京メトロが発信する運行情報が流れるようになっている。
  • 駅の自動放送は全てのホームで小田急方式の放送が流れるが、千代田線の列車が発着する2番・3番ホームは簡易放送となっている。但し、2番ホームから発車する多摩急行唐木田行と準急本厚木行の発車放送に限り詳細放送が流れる。また、3番ホームでは東京メトロの発車ブザーが流れていても駅の自動放送は途切れないため、ブザーが流れ終わっても千代田線他駅の様に「発車いたします。閉まるドアにご注意下さい。(又は、駆け込み乗車はお止め下さい。)」とは放送されない。
  • 東京メトロの電報略号は「ヨハ」で、JRの乗務員用時刻表にも記入されている。

隣の駅

小田急電鉄
小田原線
快速急行・西湘急行・急行・区間急行・準急・区間準急(急行と準急のうち、一部は千代田線直通)
新宿駅 (OH 01) - 代々木上原駅 (OH 05) - 下北沢駅 (OH 07)
多摩急行(すべて千代田線直通)
(千代田線) - 代々木上原駅 (OH 05) - 下北沢駅 (OH 07)
各駅停車
代々木八幡駅 (OH 04) - 代々木上原駅 (OH 05) - 東北沢駅 (OH 06)
東京地下鉄
C 千代田線
(小田原線 下北沢方面) - 代々木上原駅 (C 01) - 代々木公園駅 (C 02)
  • 特急ロマンスカー(当駅は通過扱い)・多摩急行・急行・準急が直通運転を行うが、千代田線内は特急ロマンスカーを除いて全列車が各駅に停車する。そのため、綾瀬方面の多摩急行・急行・準急は当駅で種別表記が消される(東京地下鉄16000系でJR常磐緩行線まで直通する列車は「各駅停車」の表示に変更される)。

東京メトロ線・小田急線直通特急列車

2008年3月15日より、小田急の特急ロマンスカー(60000形「MSE」)が東京メトロ線(千代田線・有楽町線)への直通運転を開始した。当駅には乗務員交代のために運転停車するが、乗客の乗降は取り扱わない。また、東京メトロ線内のみ乗車することもできない。詳しくは小田急ロマンスカーを参照。

脚注

  1. 代々木上原駅は当時緩行線の駅であり、現在も存在する商店の「紅谷」さんのところが改札口であった。それを高架駅にして千代田線の駅もできるため、東北沢方向へ数百メートル移動した記述がない。
  2. 東京メトロハンドブック2008
  3. “商業施設「アコルデ代々木上原」 東京都渋谷区 代々木上原駅高架下 28店舗入店”. タイハン特報 (大量販売新聞社). (2011年6月6日)
  4. 1日平均乗降人員 2013年7月31日閲覧
  5. 東京メトロ 各駅の乗降人員ランキング
  6. 小田原線開業年
  7. 1945年度は資料なし
  8. 千代田線乗り入れ開始
  9. 東京都統計年鑑(平成2年)224ページ
  10. 東京都統計年鑑(平成3年)230ページ
  11. 東京都統計年鑑(平成4年)
  12. 東京都統計年鑑(平成5年)
  13. 東京都統計年鑑(平成6年)
  14. 東京都統計年鑑(平成7年)
  15. 東京都統計年鑑(平成8年)
  16. 東京都統計年鑑(平成9年)
  17. 東京都統計年鑑(平成10年)
  18. 東京都統計年鑑(平成11年)
  19. 東京都統計年鑑(平成12年)
  20. 東京都統計年鑑(平成13年)
  21. 多摩急行の運転開始
  22. 東京都統計年鑑(平成14年)
  23. 関東交通広告協議会「平成15年度1日平均乗降人員・通過人員」
  24. 東京都統計年鑑(平成15年)
  25. 関東交通広告協議会「平成16年度1日平均乗降人員・通過人員」
  26. 東京都統計年鑑(平成16年)
  27. 関東交通広告協議会「平成17年度1日平均乗降人員・通過人員」
  28. 東京都統計年鑑(平成17年)
  29. 関東交通広告協議会「平成18年度1日平均乗降人員・通過人員」
  30. 東京都統計年鑑(平成18年)
  31. 関東交通広告協議会「平成19年度1日平均乗降人員・通過人員」
  32. 東京都統計年鑑(平成19年)
  33. 関東交通広告協議会「平成20年度1日平均乗降人員・通過人員」
  34. 東京都統計年鑑(平成20年)
  35. 関東交通広告協議会「平成21年度1日平均乗降人員・通過人員」
  36. 東京都統計年鑑(平成21年)
  37. 東京都統計年鑑(平成22年)
  38. 東京都統計年鑑(平成23年)
  39. 東京都統計年鑑(平成24年)

関連項目

外部リンク