ファック

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2007年6月8日 (金) 23:14時点におけるキリカ (トーク | 投稿記録)による版

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ファック(fuck)は、「性交する」を原意とする、極めて卑俗な英語表現の一種である。この表現には極めて攻撃的な要素が含まれており、公には歓迎されない。その一方で、大衆誌風俗誌などの影響により、20世紀末から21世紀初頭にかけての文化として一般に認知されている。

汎用的には「ばか野郎」「んじまえ」などの罵り言葉として使用される。「fuck off!」は「失せろ」「あっちへ行け」という意味で、「what a dumb fuck」は「大ばか者」という意味で使われる。「fuck with~」で「ナメる、馬鹿にする」と言った意味になり、通常は「Don't fuck with me.」(ナメんなよ)として使われる。また感嘆の意味でも使われることがあり、「this is fucking great」は声のトーンによって「すばらしい」という意味になったり「非常に悪い」という意味になったりする。

単語を分離して間に挿入する用法もあり、「un-fucking-believable」で「絶対に信じられない」という意味になる。文のほとんどに fuck という単語に組み込んで、「fuck the fucking fuckers!」で「不快な愚か者を無視する(ウザい奴をシカトする)」という意味の使い方も可能である。さらに一部の人々は、「What the fuck!」を「やってしまえ」という意味で使用している。文中では fuck は強調表現として使われることが多く、例えば「What the fuck are you doing in my room?」という文は、「What are you doing in my room?(私の部屋で何をしているのですか)」という文を強調したものである。

また、比較的発音が似ている「What」の強調代用としても使われることがある。「Fuck is going on?」と言えば、「What is going on?」という文を強調したものである。

大衆文化の中に fuck という単語が広まる一方で、fuck に対する規制は厳しくなった。そのため需要のバランスから、fuck 以外の低俗な罵り言葉に対する規制が緩むことになった。ただし fuck という語句はテレビやラジオなどでしばしば検閲されるため、フランス映画ベーゼ・モア』(2000)が2002年米国で公開された際、そのタイトルが直訳すれば「Fuck Me」であったにもかかわらず、「Rape Me」へと変更された。これと似た出来事は、スウェーデンの映画『ショー・ミー・ラヴ』でも起こった(原題はFucking Åmål)。この種の検閲は多くのオンラインフォーラムでもなされており、ユーザの低俗な言葉はフィルターにかけられている。

婉曲語法

fuck という単語を直接扱うことが不適切であると思われる状況では、fuck という単語を、feckfudgethe f-wordthe f-bombfrigfreakforkfizzuckfrickfrickinfrigginf*ckf**kf-ufahqfcukthe hacker phuckpunkfunkf***など、別の単語に置き換えられることがある。ソフトウェアの環境によっては、fsckfukfarkf2k などが使われる。旧英領カリブ諸国では、fock と綴られることがある。farkイギリス連邦の国々が起源の婉曲語法であり、オーストラリアのアクセントを誇張した発音に由来する。

ファッションブランド「French Connection United Kingdom」は話題を呼ぶために、小文字のイニシャル fcuk を使用している。

アイルランドのホームコメディ ファーザー・テッド では、fuckfeck と言い換えられ、他国ではそれがアイルランドの汎用的な悪口言葉であると認識された。

派生的意味

他の低俗な単語と同様に、禁句、強意語である。fuck が本来の意味で使用されることは滅多にない。むしろ、話し手の主観的感情を強めるだけの強調表現に用いられる(必ずしも否定的な意味で使われるわけではなく、例えば「fucking good」は「very good(非常に良い)」の粗雑な言い方である)。英語用法に関する書籍 Practical English Usage では、2種類の意味を持つ単語が、例文と一緒に図示されている。

What are you doing fucking in my bed?
What are you fucking doing in my bed?

第一の文は「Why are you copulating in my bed?(あなたはどうして私のベッドで性交しているのですか)」という意味である。第二の文は「What are you doing in my bed?(あなたは私のベッドで何をしているのですか)」という意味であり、単に文を強調しているだけである。第一の文の用法より、第二の文の用法が一般的である。

「Fuck you!」 は怒りの表現であり、「あなたと愛のある性交をしたい」という感情ではなく、「あなたを辱めるために強姦するつもりだ」という感情を表している。これは「fuck off」という言葉にも関連があり、「私に嫌がらせなどせず、自慰のような低俗なことをしなさい」という、忌避を表す言葉である。また、他者や社会一般の幸福に対する冷淡さの感情を表現するために使われることもあり、要求の拒絶や規則への反発の場面で使用される。

「Fuck me!」や「Well, I'll be fucked!」は、明らかな誘いの意図が見られない場合、「バカな!」というような驚嘆や困惑の感情を表す。「Well, fuck me stupid!」も同様に「なんと愚かなことだ」という大きな驚愕の感情を表す。

これ以外に fuck という言葉を使用する状況としては、God という単語を置換する場合が挙げられる。「for fuck's sake」は「for God's sake」の低俗な言い換えであり、「一生のお願いだから」という意味を表す。「fuck knows」や「who the fuck knows」は、「神のみぞ知る」という意味である。また、fuck を否定の意味で使用することもでき、「I know fuck all」は「全く知らない」という意味になる。

関連項目