ウィキペディア日本語版
ウィキペディア日本語版は、フリー百科事典Wikipediaの中で、主として日本語を用いて記述されているウィキである。
目次
日本語版のあゆみ
英語での発足は早く、2001年には存在したと言われているが、日本語表記が可能になったのは2002年。2003年初めにスラドで紹介されたときに、新し物好き・アレゲな物好きたちがどっと参加したのが、実質的な始まりだとされた。
しかし、最初の歩みは遅々たるものだった。開拓者たちはまず方針文書やライセンスの翻訳から始めなければならなかった。Google検索でトップページにリストされれば、コミュニティ内で大きく話題になったという、牧歌的黎明期であった。1行、2行の記事がぽつぽつあり、たまに、5KBの記事があれば大変な長文だとみなされた。
2004年、2005年と、先端的なメディアがぽつぽつ話題に取り上げ始めるが、まだまだ「百科事典」としての体をなしていない段階であり、一般人の認知度は低かった。
何がきっかけだったろうか? goo検索がウィキペディアを辞書検索の仲間に入れた。アサヒ新聞が一面トップの特集で取り上げた。NHKが紹介した。管理者のひとりがまるごとウィキペディアに関する本を上梓した。ウィキペディアンにとってはほとんど分かりきった情報ばかりもと言えるが、外の人にはおそらく貴重な情報源になったのであろう。これらがあい前後して、ウィキペディア日本語版は日本国内で一気に認知度を高めた。熱心な執筆者も格段に増えた。
しかし、有名化には負の面もある。運営に関心を持つユーザーが増えるにつれ、バックシートドライバー的ユーザーが、2ちゃんねる上やウィキペディア本体上で、あれこれ、アクティブユーザーの批判を始めたのだ。「管理者性悪説」とでも呼ぼうか、非常事態に臨んで管理者はしばしば方針にない対処を余儀なくされるのだが、それをもって「管理者おーぼー!!」「強権的!」などと「正義派ユーザー」はかまびすしい。しかし、面倒がってまともに答えない管理者にも問題はある。黙っていれば、相手の言い分が正しいように見えてしまうから、他のユーザーが納得する程度には反論すべきなのだ(Nekosuki600氏談)。とはいえ、当該管理者にとってはこれまで対処してきた数え切れないほどの荒らしの同類にしか見えていないのだろう。
使命感に燃える「正義派」は「解任規定」の整備を進めてついにこれを正式化し、管理者を片っ端から(ある説では「悪逆な管理者」から!またある説ではより恨みを買っている管理者から)解任プロセスに乗せ始めた。叩き派と擁護派の攻防は横で見ている分にはなかなかの見ものではあるが、アクティブな管理者ほど荒らしの恨みを買っているため前途を悲観しているユーザーもいるようだ。
なお、政治活動に熱心で記事をほとんど、もしくは「投票権」を失わない程度にしか記事空間を編集しない「正義派ユーザー」に眉をひそめる穏健派ユーザーも少なくない。が、正義派ユーザーの議論につきあうほどの政治的熱意は持たないため、彼らの本音がうかがえるのはほとんど投票フェーズだけといってもよい。
- (2004年から2ちゃんねる運営、Mixi、はてななどの外部サイトと提携し要出典、人手不足の解消に全力で取り組んでいるが、それほど効果は出ていない。はてなのプライベートモードも、恐らくは攻撃命令の発信場所になっていると考えられる。Suisuiのアカウント取得は2003年だが、スチュワード推薦まで驚くほど時間がかかっていない。←立候補の誤りでは? その証拠として、Mixiで徹底的に追い詰められたKMT、Radioactive、kzhrはMixi上の活動を停止するか法的措置によって謝罪に追い込まれているが、このことは一切2ちゃんねるの趣味一般板で触れられていない。FasoのMixiアカウントも消滅している。Miyaは自分の身が追い詰められると、日記を全て削除して、その上なんの謝罪もない。日記を書く中の人が変わっている可能性が高い。)
- (KMTはさんづけで呼ばれる数少ない管理者の一人である。この男も、WIKIMEDIA内部でSuisuiと同じく異常に昇進が速い。ウィキブレイクに入ったといいつつ、こっそりログインを欠かさない隠れ管理者へ変身した。Mixiのアカウントも定期的にログインしていることが確認できる)
新進作曲家の野田憲太郎も、バッシングの標的となったひとりである。日本国内ではまだ一般人にあまり知られていない音楽家や学説を執筆したばかりに迫害され、最後には追放されてしまった。ヤマハ音楽教室から京芸を経てワイオミング大学音楽学部やノースフロリダ大学音楽学部に学び、数々の作曲コンクールでも入賞している野田氏の貢献も、素人編集者達にかかっては猫に小判であった。ポーランド楽派の記事も抹殺された。
- (査読ユーザーのフォローがタイミングよくノートページに放り込まれている。バレバレな工作である)
利用者
ウィキペディアはMediaWikiにおける「User」を「利用者」と翻訳している。この中でもいろいろなステータスがある。
- banned user(追放された利用者)
- 破壊行為や個人攻撃のゆえに編集を差し止められたユーザー。有期限、無期限、どちらもありうる。
- 彼らは通常「荒らし」と呼ばれる。「トロル(Troll)」と呼ぶユーザーもいる。彼らは相手をしてやるとますます喜んで破壊の限りを尽くす。ゆえに「スルー力」が必要となる。合言葉は"Don't feed the troll!"(トロルにえさをやるな)である。
- bot(ボット)
- プログラムにしたがってリンク付けや表記の置換を自動編集する存在
- 単純編集を繰り返すユーザーを「生体ボット」と罵る向きもあるが、無論、これは本物の「ボット」ではない。
- anonymous user(匿名ユーザー、またはIPユーザー)
- ログインせずに編集すると履歴に使用IPがはっきり残る。フシアナサンに大騒ぎする2ちゃんねらたちが、ウィキペディアで編集ごとにIPを晒して平気なのはなぜか、誰にも分からない。
- 職場や学校のIPで編集すれば身元はばれたも同然である。荒らし行為をすれば、ネットワーク管理者に苦情メールが送られ、こってり油を絞られることになる。ただし、大手プロバイダの場合は、IPを晒してもほとんど実害はない。よほどひどい荒らしの場合でも、最悪、プロバイダが契約を打ち切ってくる程度である(それすらしないISPのほうがおおい、たとえばそことかあそことか)。
- registered user(ログインユーザー)
- アカウントを登録してログインすれば、編集履歴にはそのアカウントが記録され、IPはCU(後述)権限を持っているユーザーにしか見えなくなる。匿名性は実はIPユーザーよりもこちらの方が高いはずだ。
- sockpuppet(ソックパペット、靴下、靴下人形)
- ウィキペディアにおいて、新しいアカウントを作るのは実に簡単だ。アカウント名とパスワードさえ考えれば良い。メールアドレス登録さえ、2007年5月現在のところ義務化されていない。そのため、新規アカウントは作り放題である。荒らしの中には、何百もの靴下を誇る猛者もいるが、作るのは「ウィキペディア日本語版運営からの命令」である。PeaceとNetanotaneが東西両横綱とされているが、Peaceの投稿ブロック依頼がなぜか2006年の12月に激減しており、「かませソックパペットを、頼まれて演じているではないか」という指摘がある。このほかにも、二重スパイ的な役割を持つ利用者が存在し、被害者面をしている。複数IPを駆使して荒らし続ける彼らに対処するため、IPチェック(CU)とその結果としての広域ブロック(後述)がたびたび必要となっている。しかしながら、ネットカフェなどを用いて永久に荒らすことが可能であるはずなのに、広域ブロックという無駄な手段に頼っていることから、「広域ブロックと称して、反応の悪いプロバイダーをゆすっているのではないか」という指摘も多い。この事情に、いくつかのプロバイダは毅然とした態度を取り続けている。非公開企業として代表者を多く2ちゃんねるとちがって、IPから強制解約を行うことは本来は不可能である。
ログインユーザーの中でも、もう少し広範囲な権限を保有しているユーザーがいる。
- administrator/sysop
- 「管理者」と翻訳されているが、その管理的響きを嫌って「sysop」、「シスオペ」と書く管理者もいる):削除と復帰、保護と保護解除、保護されたページの移動や編集、ブロックとブロック解除、MediaWikiテキストの改変などが可能。
- bureaucrat(ビューロクラット、ビューロ)
- 管理者やビューロの任命権を持つ。ユーザーのアカウント名変更もビューロの仕事である。
- なんとなくえらいような響きのステータスである。一時期は和訳も検討された。
- checkuser(チェックユーザー、CU、CU係)
- ログインユーザーの投稿履歴からIPをチェックする権限を有するユーザー。荒らし対策上、実際にどこまでどのようにチェックが可能であるかは公表されていないはず。
- 自分の持ち物ではないサーバーからIPを照会してプロバイダ情報またはPCに関わる個人情報を得ることは日本で禁止されているため、チェックユーザーアカウントにて実名や所属を名乗りIPを調べることが日本では不可能となる。この点アメリカにサーバーをおいた2ちゃんねるとは事情が異なる。そのために、チェックユーザーは匿名の上さらに仮想アカウントにして、複数人でそのアカウントを使いまわす必要に追われている。最も有名な仮想アカウントに「ちゃたま」がいる。高卒の38歳という「設定」は、英語版がそれほど高学歴のユーザーに頼らず成長したことへの皮肉から生まれた。ウィキペディア日本語版のサーバはアメリカのフロリダにあり、一時期は韓国のサーバも使っていたが、保守上の問題などがあり今はアメリカに戻っていることが確認された。これらの事項を都市伝説として否定したいユーザーがユアペディアを荒らしている。
- oversight(オーバーサイト:日本語版未導入)
- 過去の版に著しい権利侵害などがあった場合、sysopにも見えないように覆い隠す権限を持つらしい。日本語版未導入につき、これに関する詳細な日本語情報は無いと思われる。アメリカと日本の訴訟制度の違いから、オーバーサイトは日本語版では導入されていない。
- steward(スチュワード)
- 権限は大きいものの、「執事」というにふさわしく、各プロジェクトの求めに応じて必要な権限を抑制的に行使する立場。sysop不在の折に荒らしの急襲があれば、IRCのスチュワードチャンネルで居合わせたスチュワードをつかまえてブロックを依頼することが出来る。しかし、一字も読めないプロジェクト上で権限行使をするのは、なかなか冷汗ものだろうと思う。
- Metaウィキの選挙で推薦され、財団理事会から任命されるらしい。しかしながら、日本語をほとんど読むことの出来ない理事がどうやってSuisuiの資質を調べたのかは不明。
- developer(開発者)
- MediaWikiをハックしたり鯖のお守をするのだろう。一般ユーザーには雲の上の存在である。
2007年4月11日以降、プライバシー情報にアクセス可能なCU、オーバーサイト、スチュワード、開発者は「18歳以上」「居住地において成人年齢」であり、かつ「財団に対して進んで身元を明かす」ことが求められるようになった。恐らくこれは「Essjay事件の教訓」を踏まえたものであろう。
- (meta:Resolution:Access to nonpublic data)
- (英語版ではこのような虚偽が追求されることが多いが、日本語版では管理者の国籍や学歴、本名はほとんど公表されていない。これは、ひとつには、身元を公開したユーザーは2ちゃんねるにさらされてしまう可能性が高いためである。しかし、2001年以前の2ちゃんねるに晒されるのなら危険であったかもしれないが、ログやIPを全て取得している現在の2ちゃんねるに晒されたところで、それほどの被害はない。本当の理由は、学歴を公開した場合、才能もないのに大学院に入り浸っている研究員の出来損ないが多いことが判明するためである。特に理由もないのに、博士課程在籍者が非常に多い。その全てが単位取得満期退学者である可能性が指摘されている。事実、利用者:Lemは「論文がかけないぃー!ウヴォァー!」と断末魔の叫びを上げている。)
- 日本語版の管理者
日本語版はその黎明期に「administrator/sysop」を「管理者」と翻訳した。しかし、「管理者」というと結構「えらそー」なイメージを与えたため、開拓者たちはたちまち後悔してもっと他の言葉に代えようとしたが、議論百出するも一向に代案が決まらず、現在に至る。
「管理者」というと、西村博之のような強大な権限を持つ「管理人」としばしば混同されやすいが、実際の権限はそれほど大きいわけではないし、人数も格段に多い。
とはいえ、日本語版の場合、規模拡大に管理者の増員がなかなか追いつかない。管理者の増加よりも、記事や利用者の増加のほうがはるかに早いのと、権限をあまり行使しない管理者や働きすぎや他の利用者との確執で燃え尽きて辞める管理者がいるため慢性的に人手不足ぎみである。また適任と思われるユーザーがなかなか立候補してくれず、かえって参加間もない中学生が恐れ気も無く無邪気に立候補しては涙を呑んでいる。
- (↑中学生を騙る仮想アカウントである可能性もある)
2ちゃんねる
ほかの言語版と異なる側面の一つに、2ちゃんねる趣味一般板にある、ウィキペディアスレッドの存在がある。
- 雰囲気の変遷
2003年、2004年段階では、実にゆっくりと流れる掲示板で、2ちゃんねるとも思われない穏やかな雰囲気だったが、ウィキペディアの知名度が上がるにつれてどんどん過激になっていき、ユーザーの名前を挙げての匿名攻撃も日常化し、今では手出しをする分、ネトヲチ版よりもひどいともいえる状態になっている。
- (現在はNekosuki600、Lonicera、Yassieの三人で趣味一般板の夜勤に当たることが多い。「それでも、スレッドは10人以上で動いたためしがない」)
- ロビー活動
また、管理者の解任や削除依頼、投稿ブロック依頼で組織票を投ずることを呼びかける場としても利用されている。ウィキペディア日本語版では正式に制定されている基本方針とガイドラインはあるものの、利用者による多数決で議論の方向性や記事の内容が決められることもあるため、数が多い2ちゃんねらーの干渉を受ける場合があると見られている。ただし、あくまでも2ちゃんねる限定であり、ジサクジエンも可能であるため、2ちゃんねるで多数派に見える「世論」もウィキペディア本体で主張するとあっさり否決される場合もありうる。
オタク
ウィキペディア日本語版はオタク文化に関する怪しげな記事が大量に投稿されている。ごく少数のオタクの間でしか通用しないようなオタク用語の記事が頻繁に投稿されており、挙句の果てにはウィキペディアンのお気に入りのアニメキャラクターを長々と紹介する記事まである。それらの記事の大多数は出典が示されていない記述(いわゆる独自研究)で埋め尽くされており、感想文同然の代物なのだが、オタク系の利用者のごね得のおかげで削除されずにそのまま放置されている。
テツ(鉄道オタク)
ウィキペディアには鉄道に関心の深いユーザーが多数参加している。 内容は日本のものに偏っているが、日本における鉄道情報源としては屈指の存在に成長している。彼らは日本語版黎明期から日本の鉄道線と鉄道駅の網羅をめざして実に根気良く活動を続けた。あまりのオタクぶりに顰蹙を買いながらも日本の現在の鉄道駅網羅を成し遂げ、今度は廃駅網羅に邁進している。
- 「Wikipedia:ウィキプロジェクト 鉄道」
広域ブロック
荒らしの大多数は単純なラクガキ、タメシガキ、そんなつもりは無かったのにうっかり編集画面を開いて白紙化してしまった・・・など一過性のもの、短期で終わるものであることが多いが、ブロックされたことを逆恨みして荒らしが怨霊化することも少なくない。音声おじさん、純血主義者、ゆかりん、影武者など、非常に根気良く繰り返し日本語版を攻撃する長期荒らしユーザーがいる。<!--その何割かはウィキペディア日本語版を盛り上げる陰の工作員であるという説もあるが、-->これに対処するべく使用されるのが「広域ブロック」である。「/24」だけでは足らず、「/16」レンジブロックが発動されることもある。広域ブロックであるため、善良な一般ウィキペディアンが巻き添えになることも少なくない。ソネットの時には、巻き添えユーザーは泣きながらも耐えるしかなかったが、その後、「穴あけ」による救済が可能になった。ただしそのため、より頻繁に広域ブロックが発動されるようにもなった。
広域ブロックの対象には、大手プロバイダでは、2005年にソネット、2006年、2007年にはOCN、biglobe、@niftyなどがその対象となった。その他、大学を始めとする学校からの接続、漫画喫茶、図書館、携帯からの接続などもある。管理側が「大学へ連絡」と書き込みを行っていても、本当に連絡したかどうかまではわからない。
面白いことに、巻き添えになったユーザーは、穴あけをしてもらえば満足するのに対して、横で見ている「正義派」ユーザー達の方が広域ブロックに激しい「義憤」を感じて、大々的に管理者批判キャンペーンを繰りひろげ、2ちゃんねるで見ている観衆を喜ばせた。要出典
ウィキペディア周辺
批判サイト
英語版ではWikitruthのようなたくさんのアンチ・サイトがすでに存在するが、ウィキペディア日本語版も多方面から怨みを買っているために複数のアンチ・サイトもしくは批判サイトが立ち上げられ始めている。
日本語サイトでは、もちろんMediaWikiを用いたこのYourpediaがその最右翼である。 「市民団体@wiki (SPC避難所)」は、有名ユーザーの「悪事」や管理者のソックパペットを告発している個人サイト。これはウィキペディア正史の解釈であり、市民団体@wikiは厳密にはアンチ・サイトとはみなせないという説もあるが、管理人は正体不明。おそらく、過去に荒らしとしてブロックされたユーザーの一人であろう。 一方、日本語版wikitruthは野田憲太郎氏がはてなのサーバに打ち立てた個人サイト。日々、「真実」の追究に邁進している。
パロディサイト・コピーサイト
Uncyclopediaは受けをねらったパロディサイト。笑えるかどうかはあなたの器次第。
これらのほかに、オリジナリティをほとんど持たないコピーサイトや「引用」と称してGFDL違反もなんのそののアフィリエイト目的のブログが数限りなく存在し、今日も増殖中である。これらはウィキペディアのコピペでサイトを作ればアフィリエイトで稼げるとイイカゲンなことを教える情報商材の影響が大きいと見られている。