酒田市
酒田市(さかたし)は、山形県の北西にある人口約11万5千人の市。県内人口第3位。山形県唯一の重要港湾酒田港がある。県内二番目の規模である酒田都市圏の中心自治体。
目次
地理
市域の大部分が庄内平野の平坦地で、河川によって運ばれた豊富な土壌で稲作を行っている。そのため、春から夏にかけては田園風景が広がる。海岸沿いの砂丘地ではメロンやイチゴの栽培をしている。市街地は最上川の河口右岸に集中している。また、山形県で唯一の離島である飛島(とびしま、面積2.32km²)が日本海の北西39km沖合にある。
市の北部には鳥海山があり、そのふもとから日向川(にっこうがわ)が流れ出る。
- 山: 鳥海山、飯森山、鷹尾山、胎蔵山
- 河川: 最上川、日向川、赤川、京田川(きょうでんがわ)、新井田川(にいだがわ)、荒瀬川、相沢川、田沢川
- 湖沼:鶴間池(モリアオガエル)、与蔵沼
- ダム:田沢川ダム(庄内北部の市町に水を供給する多目的ダム)
- 峡谷:青沢峡、前ノ川峡
歴史
- この地には平安時代朝廷が出羽国の国府として築いたと考えられる城輪柵跡があるように、地域の歴史は古い。酒田の街は袖の浦(現酒田市宮野浦)に移り住んだ奥州藤原氏の家臣36人が、1521年頃最上川の対岸に移り、砂浜を開拓し作ったと言われる。袖の浦は中世には貿易の中継地だった。
- 1672年、河村瑞賢が西回り航路を整備すると、酒田はますます栄えるようになり、その繁栄ぶりは「西の堺、東の酒田」ともいわれ、太平洋側の石巻と並び、奥州屈指の港町として発展した。日本永代蔵に登場する廻船問屋の鐙屋(あぶみや)や、戦後の農地改革まで日本一の地主だった本間家などの豪商が活躍し、町は三十六人衆という自治組織により運営されていた。松尾芭蕉が奥の細道で訪れている。
行政
市の行政機関
- 市長:阿部寿一
- 病院:山形県立日本海病院、酒田市立酒田病院、酒田市立八幡病院
- 現在、山形県立日本海病院と酒田市立酒田病院の統合に向けて検討が重ねられている。
- 酒田地区広域行政組合(酒田市・庄内町・遊佐町)
- 酒田市民会館「希望ホール」
県の行政機関
国の行政機関
- 環境省猛禽類保護センター
- 国土交通省東北地方整備局酒田河川国道事務所
- 国土交通省東北地方整備局酒田港湾事務所
- 海上保安庁第二管区海上保安本部酒田海上保安部
- 国税庁仙台国税局酒田税務署(酒田市・飽海郡)
- 法務省山形地方法務局酒田支局
立法
市政
市議会(新制酒田市議会)
- 議長 佐藤弘
- 副議長 村上栄三郎
酒田市議会の議員定数は、34議席である。
県政
酒田市は、飽海郡と合わせて選出される山形県議会議員の議席定数は、5議席である。
- 佐藤藤彌
- 土田広志
- 星川純一
- 森田 廣
- 和嶋未希
国政
- 衆議院
酒田市は、鶴岡市・新庄市・最上郡・東田川郡・飽海郡と構成される山形県第3区が選挙区となる。下記は、2005年に実施された第44回衆議院議員選挙の選挙結果である。
当落 | 得票数 | 得票率 | 候補者 | 党派 | 議員歴 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 159,486 | 加藤紘一 | 自由民主党(比例重複) | 前 | |
49,057 | 伊藤(おの)一 | 社会民主党(比例重複) | 新 | ||
20,657 | 佐藤雅之 | 日本共産党 | 新 |
- 伊藤(おの)一のおのは金へんに斧。
- 参議院
酒田市は、参議院 東北ブロック・山形選挙区に属する。
なお、当選挙区の参議院選挙比例代表区選出議員についての詳細は、山形県選挙区を参照のこと。
司法
経済
産業
- 特産物
- 産業人口
酒田市に本社を置く主要企業
金融機関
酒田市に本店・支店・出張所等の窓口を置く金融機関一覧は以下のとおり。
金融機関種別 | 金融機関名称 |
---|---|
地方銀行 | 荘内銀行(12)、山形銀行(5)、北都銀行 |
第二地方銀行 | きらやか銀行(6) |
信用金庫 | 鶴岡信用金庫(8) |
労働金庫 | 東北労働金庫 |
商工中金 | 商工中金 |
公庫 | 国民生活金融公庫 |
農協 | 庄内みどり農業協同組合(11)、酒田市袖浦農業協同組合(2) |
証券会社 | SBI証券、荘内証券 |
損害保険 | 損保ジャパン、三井住友海上、あいおい損保、富士火災など |
- 括弧内は窓口事務所数(事務所数1の場合は省略) きらやか銀行のブランチインブランチは除く。
- 酒田市の指定金融機関は、荘内銀行
マスメディア
- コミュニティ新聞
- 酒田ケーブルテレビ
- ハーバーラジオ(酒田エフエム放送)
姉妹都市・提携都市
- 国内
- 海外
地域
人口
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酒田市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 酒田市の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 酒田市
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 }} |
酒田市(に相当する地域)の人口の推移 テンプレート:人口統計/06 | |
総務省統計局 国勢調査より |
教育
- 大学
- 高等学校
- 市内の公立高校再編
山形県教育委員会により「県立高校教育改革実施計画」が策定され、酒田市内の公立高校の再編案が示された。対象校は「山形県立酒田商業高等学校」「山形県立酒田工業高等学校」「山形県立酒田北高等学校」「酒田市立酒田中央高等学校」の4校。
当初、県教委は「対象4校を一括して新高校とする」1校案を提案していたが酒田市側がこれに反発。検討を重ねた結果、県教委と市は
- 県立3校を1校へ統合し、工業・商業・情報の3科による総合選択制を採用した新高校を、酒田中央高隣接地に2011年度に開校。
- 酒田中央高はそのまま存続とするが、新高校開校と同時に普通科の県立校として移管。
という2校案で合意をした。
しかし、
- 新高校建設に必要な十分な敷地の確保が難しい。
- 酒田中央高の普通科の位置づけが曖昧である。
- 酒田中央高県移管の5年後を目処として新高校への再統合を検討する方針であるが、場合によっては普通科がなくなる可能性があり、その場合、近隣の高校で普通科を持つ学校が「山形県立酒田東高等学校」「山形県立酒田西高等学校」の2校のみとなってしまう。
- 酒田中央高北側にある松林の保全が懸念されている。
- 酒田中央高前の県道353号線の渋滞対策が必要。
という問題点があることから、市側は県教委が当初示していた1校案へ突如方針を転換、県教委へ文書提案を行った。また、開校時期を2年遅れの2013年度とすることを県教委側に対して併せて提案した。この提案を受けて、県教委は開校時期を1年前倒しする修正案を市側へ示し、県教委と市は、
- 対象公立4高校を一括統合
- 2012年度に開校
- 普通、工業、商業、情報の4科を設定
- 酒田中央高北側に敷地を広げ整備
という県教委が示した修正案で合意した。
- 中学校
市立12校 ※「酒田市立」を省略
- 小学校
市立31校 ※「酒田市立」を省略
交通
空港
鉄道路線
バス
道路
- 高速道路
- 一般国道
- 都道府県道
- 市内を走る県道(主要地方道):山形県道33号庄内空港立川線、山形県道38号酒田鶴岡線、山形県道40号酒田松山線(松山街道)、山形県道41号酒田駅線、山形県道42号酒田港線、山形県道59号酒田八幡線、山形県道60号酒田遊佐線
船舶
郵便
- 酒田郵便局(日本郵便酒田支店併設)
- 袖浦郵便局
- 平田郵便局
- 松山郵便局
- 飛島郵便局
- 本楯郵便局
- 八幡郵便局
- 酒田亀ヶ崎郵便局
- 酒田北新橋郵便局
- 酒田千日町郵便局
- 酒田山居町郵便局
- 酒田本町郵便局
- 酒田相生町郵便局
名所・祭事
- 旧跡・名所
- 本間家旧本邸
- 本間美術館
- 山居倉庫
- 土門拳記念館(世界初の個人写真家の記念館)
- 旧鐙屋
- 海向寺(即身仏が2体安置されている)
- 城輪柵跡
- 日和山公園:日本最古級といわれる木造の六角灯台(明治28年築)がある、サクラの名所
- 最上川スワンパーク
- 八森自然公園
- 八森温泉ゆりんこ
- 湯の澤霊泉
- 鳥海高原家族旅行村
- 湯の台温泉鳥海山荘
- 玉簾ノ滝(ライトアップが行われる)
- 八幡神社
- 松山城址
- フラワーガーデン
- 砂越城跡本丸公園
- 十二滝
- 小林温泉
- 松山温泉
- 酒田みらい橋
- 重要文化財
- 祭事
- 海水浴場
出身者
- 阿部次郎(哲学者、作家)
- 荘司喜一郎(海軍少将)
- 斎藤元宏(陸軍中尉)
- アベユーイチ(映画監督)
- 小倉金之助(数学者)
- 土門拳(写真家)
- 大川周明(思想家)
- 岸洋子(歌手)
- 三浦光紀(ベルウッドの創設者、レコードプロデューサー)
- 市原多朗(オペラ歌手)
- 杉原志啓(音楽評論家)
- 中島春雄(初代ゴジラのスーツアクター)
- 成田三樹夫(俳優、仁義なき戦い)
- 佐藤久一(映画館「グリーン・ハウス」支配人、レストラン「欅」「ル・ポットフー」支配人)
- 白崎映美(バンド上々颱風のヴォーカル)
- SHIP(地方発アイドルグループの草分)
- 池田久美子(陸上選手)
- 嶋影せい子(ミュンヘンオリンピック銀メダリスト)
- 若瀬川剛充(元前頭)
- 佐高信(経済評論家)
- 吉野弘(詩人)
- 仲川秀樹(社会学者)
- 利樹之丞(大相撲高砂部屋所属・十両格呼出し・本名:土田利樹)
- 小林賢司(プロ野球選手・オリックス・バファローズ所属)
- カネコアツシ(漫画家)
- DJ Deckstream(DJ、トラックメイカー)
- 今泉昭彦(イラストレーター)
- ハヤシヒロユキ(ミュージシャン・POLYSICS)
その他
- 日本の音風景100選:最上川河口の白鳥
- 水の郷百選:潤う水の郷、やわた(旧・八幡町)