京成津田沼駅
京成津田沼駅(けいせいつだぬまえき)は、千葉県習志野市津田沼三丁目1番1号にある、京成電鉄・新京成電鉄の駅である。京成本線・千葉線の駅番号はKS26、新京成線の駅番号はSL24。
目次
概要
京成電鉄と新京成電鉄の共同使用駅である。
京成電鉄の本線と千葉線、新京成電鉄の新京成線が乗り入れている。上野方面からの普通列車の半数は当駅で折り返す。京成千葉線の起点かつ新京成線の終点であるが、日中は千葉線・新京成線の半数程度の列車が、当駅を介して相互直通運転を行っている[1]。また、朝晩には千葉線から本線上野方面へ直通する列車も設定されている。
東日本旅客鉄道(JR東日本)津田沼駅とは離れた位置にある。同駅への接続駅は新京成線の新津田沼駅である。
年表
- 1921年(大正10年)7月17日 - 京成電気軌道の津田沼駅として開業。
- 1926年(大正15年)12月9日 - 津田沼 - 酒々井(現・京成酒々井)間が開業。
- 1931年(昭和6年)11月18日 - 京成津田沼駅に改称。
- 1953年(昭和28年)11月1日 - 新京成電鉄の駅が開業。当初は京成ホームからの発着。
- 1955年(昭和30年)4月21日 - 新京成線の全線開業に伴い京成千葉線への直通運転を開始。同年9月1日で廃止。
- 1957年(昭和32年)10月15日 - 構内改良工事(3面5線化)完成により新京成発着用として5番線を使用開始。後に3面6線に拡張。
- 2006年(平成18年)12月10日 - 新京成線が京成千葉線に片乗り入れを開始。
駅構造
島式ホーム3面6線を持つ地上駅で、橋上駅舎を有し、南側は「サンロード津田沼」(テナントビルのようになっている)と接続している。そのうち1 - 4番線の2面4線が京成電鉄本線・千葉線、5・6番線の1面2線が新京成電鉄である。ただし、5番線は日中時間帯に京成千葉線列車も使用、6番線については京成千葉方に車止めが設置されて京成千葉線とつながっておらず新京成線内折り返し専用となっている。直通運転以前より両社間の中間改札口がない。
跨線橋は2本設置されており、そのうちの京成上野・松戸方が改札口を有し、京成成田・京成千葉方は乗り換え用通路である。エスカレーターはホーム東端と跨線橋を、エレベーターはホーム中央と跨線橋を結んでいる。エレベーターのドアの色は京成側が赤、新京成側が青である。北側出入口とコンコースの間にもエレベーターが設置されている。
京成上野方には踏切を挟んで引き上げ線があり、京成千葉線の折り返しのほか、日中は京成本線京成上野方面からの折り返しにも使われている。当駅到着後、京成上野方面へ出発するまでに進行方向を3回変える。
京成電鉄は本線・千葉線ともに日中を除き同一ホームを使用するため、京成成田方面行と京成千葉方面行の列車は行先で区別する必要がある。
発車標は、1 - 4番線が京成、5・6番線が新京成のものを使用しているが、改札内コンコースにある5・6番線のものは、新京成の発車案内に加えて新京成線ホームから発車する京成の発車案内も表示するスペースが加えられている。
京成の案内放送は、以前まで青砥駅と同じ内容が放送されていたが、2012年に発車標をフルカラーLED式のものに更新した時は、案内放送が成田スカイアクセスの駅と同じ内容に変更された。
なお、ほとんどの停車列車はこの駅で乗務員が交代する。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1・2 | 京成本線 | 上り | 船橋・日暮里・京成上野・押上・ 都営浅草線・ 京急線方面 | |
3・4 | 下り | 八千代台・佐倉・成田空港方面 | ||
京成千葉線 | 千葉中央・ちはら台方面 | 日中以外 | ||
5 | 日中のみ | |||
新京成線 | 上り | 新津田沼・北習志野・新鎌ヶ谷・松戸方面 | ||
6 | 始発のみ |
呼称について
京成電鉄では、自社線内向けの案内において「京成○○」といった正式駅名でも「京成」を省くことが基本となっている(例:京成高砂なら「高砂」)が、当駅はその例外となっており、駅名標や路線図には「京成津田沼」と表記されている。これは、JR津田沼駅との乗換駅に指定されている“新津田沼駅”(新京成電鉄)と区別するためである。 車両の行先表示器や車内案内表示器では、京成電鉄や芝山鉄道(および北総鉄道や千葉ニュータウン鉄道)の車両は「津田沼」と表示し、車内放送でも「津田沼」と案内されるが、それ以外の新京成電鉄・都営地下鉄・京浜急行電鉄の車両は「京成津田沼」と表示している。
利用状況
- 京成電鉄 - 2013年度の一日平均乗降人員は56,037人である[2]。京成線内69駅中第5位。
- 新京成電鉄 - 2012年度の一日平均乗降人員は42,296人である[3]。新京成線24駅中第5位。
近年の一日平均乗降・乗車人員推移は下表のとおりである。
年度 | 京成電鉄 | 新京成電鉄 | |
---|---|---|---|
一日平均 乗降人員 |
一日平均 乗車人員[4] |
一日平均 乗車人員[4] | |
1998年(平成10年) | [5] 24,867 | [5] 19,049 | |
1999年(平成11年) | [6] 24,286 | [6] 18,681 | |
2000年(平成12年) | [7] 23,663 | [7] 18,213 | |
2001年(平成13年) | [8] 23,513 | [8] 18,123 | |
2002年(平成14年) | [9] 23,079 | [9] 18,193 | |
2003年(平成15年) | [10] 47,128 | [11] 23,296 | [11] 18,693 |
2004年(平成16年) | [12] 47,291 | [13] 23,360 | [13] 19,046 |
2005年(平成17年) | [14] 47,234 | [15] 23,345 | [15] 19,542 |
2006年(平成18年) | [16] 47,721 | [17] 23,598 | [17] 20,066 |
2007年(平成19年) | [18] 50,840 | [19] 25,277 | [19] 20,694 |
2008年(平成20年) | [20] 52,266 | [21] 26,092 | [21] 20,925 |
2009年(平成21年) | [22] 53,119 | [23] 26,538 | [23] 20,915 |
2010年(平成22年) | [24] 53,983 | [25] 26,994 | [25] 20,990 |
2011年(平成23年) | [26] 52,619 | [27] 26,257 | [27] 20,251 |
2012年(平成24年) | [28] 54,144 | ||
2013年(平成25年) | [2] 56,037 |
駅周辺
津田沼(旧称:久々田)の古くからの市街地に近接し、駅前南口から袖ヶ浦団地方面に南下する道路と、市役所方面に東に向かう道路沿いが商店街になっている。しかし多くは個人商店が並ぶ程度であったこともあり、1980年代の津田沼駅・新津田沼駅周辺の再開発で次第に集客力を失い、活気に乏しくなっている。
駅前には、京成電鉄第一整備工場跡地を再開発したホテル(帝国ホテル系ザ・クレストホテル・以前は津田沼グランドホテル)や千葉銀行などの複合施設がある。そのうちホテルは2002年(平成14年)3月末に撤退したが[29]、習志野市では、東日本大震災によって被害を受けた習志野市役所本庁舎に代わり、2012年10月1日より仮庁舎として一時的に一部部署の機能をホテル跡地に移転[30]し、一階部分には11月中旬に東武ストアが開店した[31]。
上野寄りの踏切(谷津5号踏切)は、当駅以西の営業列車本数が多いことに加え、新京成線の列車と上野方の引き上げ線に出入りする入れ換え車両が通過するため、朝夕のラッシュ時以外も開かずの踏切となっている。
名勝・旧跡など
公共施設
文教施設など
- 千葉工業大学 津田沼校舎
- 習志野市立津田沼小学校
- 習志野市立津田沼幼稚園
- 習志野市立菊田保育所
- 習志野市立菊田第二保育所
郵便局
交通
路線バス
のりば | 系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行会社 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
京成津田沼駅 | 津62 | 大久保団地・京成大久保駅南口・幕張本郷駅 | 幕張西五丁目 | 京成バス | |
津61 津62 |
津田沼駅 | 京成津田沼駅入口にも停車 | |||
空港直行 | 羽田空港 | 京成バス 東京空港交通 |
|||
高速バス | 富士急ハイランド | 河口湖駅 | 京成バス 富士急山梨バス |
期間限定運行 | |
内陸コース | 津田沼一丁目・第五中学校・藤崎小学校 | 京成津田沼駅 | 習志野市ハッピーバス (京成バス) |
||
海浜ルート | 香澄三丁目・団地中央・新習志野駅 | 海浜公園 | |||
京成津田沼駅入口 | 津41 | 袖ヶ浦団地入口・第三中学校 | 袖ヶ浦団地 | 京成バス | |
津42 | 袖ヶ浦団地入口・第三中学校・団地中央 | 津田沼高校 | 平日深夜バスのみ | ||
津46 | 袖ヶ浦団地入口・秋津運動公園・新習志野駅 | イオンモール幕張新都心 (イオンモールバスターミナル) |
|||
津52 | 袖ヶ浦団地入口・津田沼高校・臨海工業団地 | 新習志野駅 | 平日朝のみ |
歴史
1921年の京成船橋駅 - 京成千葉駅(現・千葉中央駅)間開業時に駅が設置された。本線の成田までの区間よりも千葉線の方が先に開業した。鉄道省線の津田沼駅(開業当時は総武鉄道)は津田沼町(当時)の中心部[32]からかなり離れた位置に設置されたのに対して、当駅は町の中心部に設置された。
隣の駅
- ■■京成電鉄
- 本線
- 千葉線
- ■普通
- 新津田沼駅(新京成線:日中のみ) (SL23) / 谷津駅(京成本線:日中以外) (KS25) - 京成津田沼駅 (KS26) - 京成幕張本郷駅 (KS52)
- ■普通
脚注
- ↑ 京成電鉄千葉線への乗り入れに伴うダイヤ改正について - 新京成電鉄 バックナンバー
- ↑ 2.0 2.1 駅別乗降人員(平成25年度1日平均)、京成電鉄ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 駅地図・駅情報 京成津田沼駅、新京成電鉄ホームページ、2014年5月21日閲覧
- ↑ 4.0 4.1 千葉県統計年鑑
- ↑ 5.0 5.1 111 民鉄等駅別1日平均運輸状況、千葉県統計年鑑(平成11年)、千葉県公式ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 6.0 6.1 111 民鉄等駅別1日平均運輸状況 - 千葉県統計年鑑(平成12年)、千葉県公式ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 7.0 7.1 111 民鉄等駅別1日平均運輸状況、千葉県統計年鑑(平成13年)、千葉県公式ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 8.0 8.1 111 民鉄等駅別1日平均運輸状況、千葉県統計年鑑(平成14年)、千葉県公式ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 9.0 9.1 111 民鉄等駅別1日平均運輸状況、千葉県統計年鑑(平成15年)、千葉県公式ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 京成電鉄、平成15年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 11.0 11.1 111 民鉄等駅別1日平均運輸状況、千葉県統計年鑑(平成16年)、千葉県公式ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 京成電鉄、平成16年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 13.0 13.1 111 民鉄等駅別1日平均運輸状況、千葉県統計年鑑(平成17年)、千葉県公式ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 京成電鉄、平成17年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 15.0 15.1 111 民鉄等駅別1日平均運輸状況、千葉県統計年鑑(平成18年)、千葉県公式ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 京成電鉄、平成18年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 17.0 17.1 111 民鉄等駅別1日平均運輸状況、千葉県統計年鑑(平成19年)、千葉県公式ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 京成電鉄、平成19年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 19.0 19.1 111 民鉄等駅別1日平均運輸状況、千葉県統計年鑑(平成20年)、千葉県公式ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 京成電鉄、平成20年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 21.0 21.1 111 民鉄等駅別1日平均運輸状況、千葉県統計年鑑(平成21年)、千葉県公式ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 京成電鉄、平成21年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 23.0 23.1 111 民鉄等駅別1日平均運輸状況、千葉県統計年鑑(平成22年)、千葉県公式ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 京成電鉄、平成22年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 25.0 25.1 111 民鉄等駅別1日平均運輸状況、千葉県統計年鑑(平成23年)、千葉県公式ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 京成電鉄、平成23年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 27.0 27.1 111 民鉄等駅別1日平均運輸状況、千葉県統計年鑑(平成24年)、千葉県公式ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 京成電鉄PDF 、平成24年度1日平均乗降人員・通過人員、関東交通広告協議会ホームページ、2014年5月3日閲覧
- ↑ 習志野市議会、「習志野市議会 定例会会議録」(平成14年第3回)、2002年、Page114
- ↑ 広報習志野 平成24年9月1日号、習志野市、2012年、Page2,3、2014年5月11日閲覧
- ↑ 有価証券報告書-第67期(平成24年3月1日-平成25年2月28日)、東武ストア株式会社、2013年、Page8、2014年5月11日閲覧
- ↑ 当駅から国道14号に向かって伸びる道路(現・ワイガヤ通り)の周辺が中心部であった。