戦場のヴァルキュリア
戦場のヴァルキュリア Gallian Chronicles | |
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ゲームジャンル | アクティブ・シミュレーションRPG |
対応機種 | プレイステーション3 |
開発メーカー | セガ |
運営メーカー | |
発売メーカー | セガ |
バージョン | |
プレイ人数 | 1人 |
ソフト媒体 | BD-ROM |
稼動時期 | |
運営開始日 | |
発売日 | 2008年4月24日 |
販売価格 | 通常版:7,980円(税込) リミテッドボックス版:9,980円(税込) |
利用料金 | |
使用ブロック数 | |
対象年齢 | CERO:B(12歳以上対象) |
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その他の情報 |
『戦場のヴァルキュリア』(せんじょうのヴァルキュリア、Gallian Chronicles)とは2008年4月24日発売のプレイステーション3専用ソフトである。開発スタッフは『サクラ大戦シリーズ』の制作チーム。英題は「Valkyria Chronicles」。
概要
2007年7月17日、マスコミ向けイベント「PLAYSTATION PREMIERE 2007」において発表された。現代では失われつつある人と人の絆」がメインテーマとなる。架空の1930年代のヨーロッパが舞台。帝国と連邦という強力な勢力に挟まれた小国・ガリア公国のガリア軍ウェルキン・ギュンターとアリシア・メルキオットの視点が展開される。元民間人を含む10人ほどの第7小隊の姿を描くストーリーが展開される。
BLiTZと呼ばれる戦闘システムを搭載し、「コマンドモード」と「アクションモード」の2つがある。グラフィックは「CANVAS」という手描きイラストが動いているかのような表現方法。リアルタイムに操作できるようになっており郭線から色がはみ出たり、遠くにあるものは稜線がかすんだり輪郭が歪んだりする。写実的なCGとはまったく別のテイストをかもし出している。アクティブ・シミュレーションRPGというジャンルを呈しておりゲームのシステムそのものはSRPGなのだが、移動・戦闘パートはTPSアクションゲーム風に進行される。
「現代では失われつつある人と人の絆」がメインテーマとなる。架空の1930年代のヨーロッパが舞台。帝国と連邦という強力な勢力に挟まれた小国・ガリア公国のガリア義勇軍ウェルキン・ギュンターとアリシア・メルキオットの視点が展開される。元民間人を含む20人(選択可能なサブキャラクターは約50人)ほどの第7小隊の姿を描くストーリーが展開される。
これらのサブキャラクター約50名全員に個々の人物像や戦後の暮らしまでことこまかな設定が存在し、また各キャラクターの入隊・除隊、死亡、被回復・衛生兵要請のセリフまで大量に用意されており、中でも仲の良い人物を救援や援護する場合専用の固有セリフまで存在する。このため、メインキャラクターより一部のサブキャラクターの方を好むファンも少なくない。これを象徴するように、WonderGOO特別予約購入特典のB2型タペストリーではメインヒロインのアリシア・メルキオットよりサブキャラクターのイーディ・ネルソンが前に出てポーズを決めていた。
また、公式サイト中のオフィシャルブログ陣中日誌ではサブキャラクターのイーディ・ネルソンとホーマー・ピエローニの2人がコント風のブログを手がけている。更には『エターナルアルカディア』の主人公・ヴァイスとヒロイン・アイカも志願兵として登場している。なおサブキャラクター約50名はメインキャラクターの声優が兼任している者が多く、ヴァイスの声優も関智一ではなくなっている。
あらすじ
征暦1935年。専制国家「東ヨーロッパ帝国」と共和制連邦国家「大西洋連邦」その間で始まった第二次ヨーロッパ戦争は、両国に挟まれた小国「ガリア公国」へ飛び火した。帝国は燃料や兵器、治療目的で使われる鉱物資源「ラグナイト」を大量に手に入れ、それによって連邦との戦争を優位に進めることを目的としラグナイトを豊富に産出するガリア公国への侵攻を開始したためである。ガリア公国に住む大学生ウェルキン・ギュンターは故郷・ブルールで偶発的におきた戦闘へ参加したことをきっかけに自らも戦争へ参加し、義勇軍第3中隊第7小隊長として亡父が遺した戦車「エーデルワイス号」を駆り、祖国を守る戦いへと臨んでいく。
システム
BLiTZ
ターン制シミュレーションRPGの要素に、アクション要素を取り入れた、本作ならではの戦闘システム。
正式には「Battle of Live Tactical Zones」。
コマンドモードではマップを見ながら敵の視界から隠れて移動、建物の屋上など敵の眼をかいくぐりつつ攻撃できるポイントを探したり、敵の動きを見ながら戦線を押し上げたりするなど戦略上非常に重要な要素を持っている。また地形や敵味方の位置、進軍ルートの確認が行なえる。動かすキャラクターを選択すると、そのキャラクターが「アクションモード」に移行する。
アクションモードは「アクションポイント(AP)」と呼ばれるオレンジ色のゲージがゼロになるまで移動、行動ができる。「アクションモード」では途中で敵を発見したら狙いを定めて攻撃できるし、障害物に隠れたりもできる。敵はコチラを発見し、迎撃範囲に入り次第攻撃をしかけてくる。同様に、敵フェイズ中に敵が迎撃範囲に入れば自動で攻撃を開始する。
ポテンシャル
それぞれのプレイヤーキャラクターは様々なポテンシャルを有し、一定の確率でステータスが向上したりその他種々の特殊能力を発揮する。メインキャラクターなどは、ストーリーに併せた固有のポテンシャルを有することが多い(反面、マイナス効果のポテンシャルも存在する)。これらは活躍させたり、ストーリーを進めることで最大8つまで獲得できる。これにより、各サブキャラクターの戦闘能力の差別化が図られている。
オーダー
司令官(自軍ではウェルキン)のみ許される技能。CPを1つから6つ消費し、自軍を強化・回復したり支援攻撃により敵にダメージを与える。Sランクでのクリアやフリーミッションの難易度HARDでの攻略で極めて重要となる。
兵科
原則として歩兵、対戦車兵、戦車の3すくみとなっている。戦車は歩兵に強いが対戦車兵を苦手としており、対戦車兵は戦車に有効な攻撃ができるが歩兵には弱く、歩兵は対戦車兵を一方的に攻撃できるが戦車にはほとんど攻撃が通用しない。なお歩兵はさらに偵察兵、突撃兵、支援兵、狙撃兵に分かれる。
歩兵や対戦車兵は次のターンになると一定量HPが回復する。また弾数制限のある弾薬もターン毎に補充されるが補充数は1発に限られる。味方拠点内でターンエンドした場合、HP回復量は大きくなり弾薬も最大数まで補給される。
尚、レベル11になると「兵」から「猟兵」に格上げされる。
偵察兵
- APがとても大きく(最大900)、遠くや隠れている敵に対する索敵能力に優れる。攻撃力防御力は平均的と言えるが突撃兵や戦車機銃に抗しきれるものでもないので、通常戦闘では安全なポイントを移動、確保する事が重要である。時には機動力を活かして強行突破から味方の通路を開くという使い方もある。武装はライフルと手榴弾。手榴弾は原則1ターンに1個まで使用できる。
- レベル11から偵察猟兵にクラスアップし、より大きなAPとライフルグレネードによる手榴弾の長距離投擲が可能となり、大幅に戦闘力を上げる。なお、エーデルワイス号に搭乗しないウェルキンは偵察兵として扱われる。
突撃兵
- APはあまり大きくないが(最大450)歩兵としては圧倒的な火力の機関銃と一定強度の防御力を持ち、前線で体を張って戦えるタイプ。迎撃も強力なため敵兵から守りたい位置に配置し迎撃させることなども効果的である。
- レベル11から突撃猟兵にクラスアップし、AP増加と火炎放射器による近距離での範囲攻撃(しゃがみ・匍匐無効)可能になる。
対戦車兵
- APはあまり大きくないが(最大400)高い防御力と体力を持ち、特に戦車榴弾砲・手榴弾や地雷に強い耐性がある。戦車に有効打撃を与えられるが弾薬は原則的に最大3発しか所有できず、それ以上の攻撃は補給や調達が必要となる。反面、迎撃や反撃能力が一切なく対戦車槍は歩兵相手には命中しずらく撃破しにくい(不可能ではない)。
- レベル11から対戦車猟兵になると、対人攻撃に優れた「ランカー」を装備できるようになる。そのほかにAPの増加が見られる。
支援兵
- APは偵察兵に次いで大きい(最大650)。味方に接近することで消費系の弾薬を補充できる。これにより弾数制限がある武器も同一ターン内で再攻撃が可能となる。また地雷の除去、土嚢の修復、バリケードの修理は複数回行なう事ができ、またアイテム中のエンジニアツールにより味方戦車の修理も実行できる。武装は偵察兵と同じライフルと手榴弾。手榴弾は原則1ターンに3個まで使用可能である。HPが偵察兵より少ないため、直接的な戦闘への参加は少なくなる。他にもラグナエイド大を持つ唯一の兵科でもある。
- レベル11から支援猟兵となるが、APの増加以外に変化はない。
狙撃兵
- APやHPは最低であり(APは最大300)、迎撃能力もない。ただし狙撃銃による遠距離から一方的な攻撃が可能であり、頭部攻撃であれば殆どの敵を一撃で撃破することが可能である。また、戦車であっても背部弱点を狙撃できれば数発で倒すことも可能である。ただしライフルの弾薬は最大で3発までしか所有できない。
- レベル11から狙撃猟兵となるが、APの増加以外に変化はない。
戦車
- 徹甲弾や大型榴弾、迎撃用機銃を持ち、銃撃はほぼ無効というTANK型の戦車である。ただし背面のラジエーター部分が弱点となっており、そこを戦車砲や対戦車槍の直撃を受けるとほぼ一撃で破壊されてしまう。行動にはCPを2つ消費するがAPは450~550程度である。また旋回する際にも微量にAPを消費してしまう。簡単な障害物を破壊しながら進む事ができるが、狭い箇所などに進入できないこともある。強力ではあるが、使用する場合は対戦車兵以上に効率的な運用が必要である。
- 自力の耐久力回復はなく、回復のためには拠点内に入っているか支援兵に修理してもらう必要がある。
登場人物
ガリア公国義勇軍
メインキャラ
- ウェルキン・ギュンター(Welkin Gunther)
- 声:千葉進歩
- 主人公。22歳。第一次ヨーロッパ大戦の英雄を父に持つ。自然科学の教師を目指す大学生だったが徴兵され、義勇軍第7小隊の隊長となる。軍人らしく無い性格をしておりのんびり屋で穏やか。迫害や暴力に遭いやすい妹を気にかけて大切にしている。
- 教師を目指し大学で自然科学を学んでいる生物オタクであり、動植物にはかなり詳しい。自然以外には興味が無く、自分には無頓着。
- 国民皆兵制度により士官資格を取得していたが開戦時のブルールでの戦積、また父が第一次ヨーロッパ大戦での英雄ベルゲン・ギュンター将軍であり戦車を所有していたことなどから、義勇軍第3中隊の第7小隊長に任ぜられる。独自の観察眼と冷静沈着な判断力で、不利な戦況下寄せ集めの小隊を率いて行く。階級は少尉。
- アリシア・メルキオット(Alicia Melchiot)
- 声:井上麻里奈
- ヒロイン。階級は軍曹。19歳。るく優しいパン職人を夢見る偵察兵。トレードマークのスカーフは、戦争が終わったらパン屋に戻る事の誓い。ウェルキン同様徴兵され、ブルールでウェルキンと共に帝国軍を一時撃退した事から小隊長となったウェルキン付きの下士官として第7小隊へ配属される。
- 正義感が強く、開戦前の時点でブルールの町の自警団を務めていた。幼い頃から孤児院で生活していたためか世話好き。コナユキソウが好きで、孤児院や人を勇気づけたい場所に蒔いている。
- 病気や怪我の治りが異様に早く、バリアス砂漠の遺跡においては深部への扉に触れたときに封印されていたはずの扉が開くという不可解な事が起こるが…。
- イサラ・ギュンター(Isara Gunther)
- 声:桑島法子
- 実父・テイマーの死後、友人で上官であったベルゲンに引き取られた。ウェルキンの義理の妹であるがヨーロッパ大陸で差別され続けているダルクス人の血を継いでおり、善意を悪意と捉える事が少々ある。ウェルキンを本当の兄のように慕っている。16歳。
- エーデルワイス号は2人でなければ運用できないためブルールを脱出後、そのまま義兄と第7小隊に組み込まれる。階級は伍長。ダルクス人であるため、ロージーとの折り合いが悪く些細なことから度々衝突する。
- 自ら言うところによると合理主義者で実父に同じく機械に精通しており、戦車整備兵・操縦士として第7小隊に参加する。仲間によると、頑固なのが玉にキズ。
- ロージー(Rosie)
- 声:豊口めぐみ
- 本名:ブリジット・シュターク(Brigitte Stark)。曰く「第7小隊の切込み隊長」。突撃兵。27歳。階級は伍長。
- いささか乱暴な性格の女性で、以前は酒場で歌手をやっていた。またダルクス人に差別意識を持っているため、イサラが部隊にいることを快く思っていない。
- 生まれた村にダルクス人が多く住んでいたため帝国のダルクス狩りの焼き討ちに遭い母親と弟を失い、ダルクス人を恨むようになった。
- しかし第7小隊を襲ったある悲劇を境にダルクス人への偏見を取り払い、それ以後ダルクス人が近くにいると歌を聴かせられなかった事を思い出して能力がアップするポテンシャルに目覚める。
- ラルゴ・ポッテル(Largo Potter)
- 声:江川央生
- 豪腕の対戦車兵。36歳。古参の兵士であり、ひょっこり隊長となったウェルキンには懐疑的である。しかし友情には厚く、また仲間思いである。しかし口にした約定は違えず友情には厚く、また仲間思いである。そのため、ウェルキン不在時の第7小隊はラルゴが指示を出す。
- エレノアとは第一次ヨーロッパ大戦からの顔見知りであり、仲も悪くない。他の面々とは異なり名前の「エレノア」で呼ぶ。
- 実家が農園だったため、(そこが不毛の砂漠であっても)両手ガッツポーズをとり「野菜万歳!」と雄叫びを上げてしまう癖ができる。この時は能力アップしており発現度合いも高いので、野戦で対戦車兵を出撃させるのであれば頼れる存在。
- ザカ(Zaka)
- 声:中井和哉
- 階級は軍曹。33歳。ファウゼンのダルクス人収容所のリーダーで第7小隊の工作作戦に協力する。子供の頃から工場で働いていたため、機械に強い。
- また戦車兵の経験があり、小型戦車シャムロック号の戦車長として第7小隊に加わる。
- 少なくとも表面上は悪意ある発言を受け流すような強い心の持ち主であり、また現実主義的で過去の恨みは抱かず、今後のことを重視する。迫害されている他のダルクス人を守るためグループのリーダーを務める。
- ダルクス布を頭にバンダナ状に巻いており、片目を瞑っていることが多いが両目とも視力は2.0。
- 「了解しやした!」など、屈託のない癖のある口調をしている。
- ファルディオ・ランツァート(Faldio Landzaat)
- 声:櫻井孝宏
- 義勇軍第1小隊長であり、ウェルキン同様に戦車長である。首都の大学で民俗考古学を学んでおり、ウェルキンとは同級生で友人である。
- ウェルキンによると、大学で彼を知らない女子はいないというほどのナイスガイ。軽い人間と思われがちだが、根は真面目な性格であり義勇軍でありながらも愛国心や責任感が強く、この先小国ガリアがどうやって生き残れば良いか苦心している。社交的で礼儀正しく伝統を重んじ、その場に合わせて振舞う事が出来る器用さを持つ。アリシアに気がある。階級は少尉。
バリアス砂漠のヴァルキュリア人の遺跡で歴史の真実を知り、連邦によるコーデリア姫誘拐未遂が揉み消されたことを機に大国に屈さずに済む国力を求めるようになる。その後、アリシアがヴァルキュリア人であることを確信しナジアル平原でセルベリアによる大打撃を受けて決意。親友の恋人と知りながら、アリシアをヴァルキュリア人として目覚めさせるために狙撃してしまう。
サブキャラ
偵察兵
- ヒルメス・キッシンジャー
- 声:
- メルビル・ヤング
- 声:
- テッド・ユスチノフ
- 声:
- ワヴィ
- 声:
- モントリィ・レオナール
- 声:
- ノーチェ・ワーズワース
- 声:
- ナンシー・デュフォー
- 声:
- レミィ・リントン(Lemmy Linton)
- 声:
- スージー・エヴァンス
- 声:戸塚利絵
- フロージア・ヨーク
- 声:
- ユーノ・コレン(Eunow Coren)
- 声:
- チェリー・スタイネン
- 声:
- アイカ・トンプソン(Aika Tompson)
- 声:
- ムサード・メイフィールド
- 声:
突撃兵
- アレス・レイモンド(Alles Raymond)
- 声:
- ケビン・アレッド
- 声:
- コビィ・ケアード
- 声:
- サリナス・ミルトン
- 声:
- ハンネス・サリンジャー
- 声:
- ミッコリ・ホーキング
- 声:
- ヴァイス・イングルバード(Vyse Inglebard)
- 声:
- ウェンディ・チェスロック
- 声:
- イーディ・ネルソン(Edie Nelsson)
- 声:鹿野優以
- アイシャ・ノーマン
- 声:
- ジェーン・ターナー
- 声:
- ドロシー・ハワード
- 声:
- ニィナ・ストレイス
- 声:
- リィン
- 声:
対戦車兵
- ヤン・ウォーカー(Yang Walker)
- 声:
- ニルス・デールデン
- 声:
- セオルド・ボーア
- 声:
- ウォルター・ナッシュ(Walter Nash)
- 声:
- ヘクター・カルヴェ
- 声:
- ロジーナ・セルデン
- 声:戸塚利絵
- ヨーコ・マルデンス
- 声:
- エリシス・ムーア
- 声:
- オードリィ・ハイティンガ
- 声:
支援兵
- ヘルバート・ニールセン
- 声:
- カロス・ランザート
- 声:
- ホーマー・ピエローニ(Homer Pieroni)
- 声:庄司宇芽香
- ターリス・ワイアット(Tallith Wyatt)
- 声:
- ラミィ・クレメント
- 声:
- ネーディレス
- 声:
- クローディア・モーンス
- 声:
- ヌッティ・ユング
- 声:
狙撃兵
- オスカー・ベイラート
- 声:
- ツェザーリ・ルガード(Cezary Regard)
- 声:平井啓二
- マリーナ・ウルフスタン
- 声:
- キャスリン・オハラ(Kathleen O'Hara)
- 声:
- エミール・ベイラート
- 声:日比愛子
研究開発所
- リオン・シュミット
- 声:小野坂昌也
- ガリア軍の整備兵。20歳。軍の研究開発所で主に兵器の研究と開発を担当。階級は上等兵。整備中や開発中の機材を試運転と称して乗り回すのが趣味。
- クライス・チェルニー
- 声:野島健児
- ガリア軍の整備兵。20歳。軍の研究開発所で主に兵器の修理とメンテナンスを担当。階級は上等兵。
- 戦争中期から後期にさしかかろうとした時に第7小隊を襲ったある悲劇をきっかけに、義勇軍へ志願する。
訓練場
- 教官
- 声:岸野幸正
ガリア公国
- コーデリア姫(Cordelia gi Randgriz)
- 声:能登麻美子
- 代々ガリア領を治めるランドグリーズ家現当主であり、ヴァルキュリア人の血を継いでいると言われる。本名はコーデリア・ギ・ランドグリーズ。
- 16歳と若年なこともあり施政は宰相に委ねており、自らの意思を表に出すことは少ない。ある事件を機会に第7小隊と面識を持ち、義勇軍の活躍を聞くうちに次第に自分の考えを示すようになる。
- とある事件をきっかけにある人物に恋心を抱いたようだが、彼女にとっての白馬の王子様はすでにカノジョつきだった。
- マウリッツ・ボルグ
- 声:柴田秀勝
- ガリア公国侯爵にして宰相。68歳。若年のコーデリアに代わり国政を治めている。貴族政推進派であるため、民主化を目指した先代の大公とは対立していた。
- 素晴らしくユニークな髪型はボルグ家の伝統(だそうである)。国家存亡の危機においても、自らのより一層の栄達を最優先する野心家。
- ゲオルク・ダモン
- 声:塩屋浩三
- ガリア中部方面総司令官。階級は大将。54歳。マウリッツの推薦により総司令官に任命された貴族であり、義勇軍を捨て駒のように軽視したような言動が目立つ。典型的な中年親父体系で、およそ軍人らしくない体付きをしている。
- 自尊心ばかり高く物量で勝る帝国軍に正面から攻めかかって大打撃を被るなど、所謂無能者である。しかしこの男が手柄を独り占めしようとしてくれたため、第7小隊に起こってしまった異常な事態については噂が広まらずに済んだのである。
- エレノア・バーロット(Eleanor Varrot)
- 声:田中敦子
- ガリア公国軍人。階級は大尉。35歳、独身。第一次ヨーロッパ大戦後も軍に残り、今は義勇軍第3中隊長でありウェルキンやファルディオにとって直接の上官である中隊長。ゲオルクとは異なり義勇軍メンバーとは一定の信頼関係を築いている。趣味は読書。なお若い頃は狙撃兵であった。
- 仕事に対しては厳しく、非情な任務も部下に命じられるキャリアウーマン系。冷たく感じられるが、任務以外では隊員の相談を受けたり軽い冗談も言える大人の女性。自分の過去に触れられる事を嫌う。
- 実は軍に残ったのは恋仲だった男・フレデリックを拷問の末殺した帝国の軍人・ヨルギオスへの復讐であった。
- エレット(Elet)
- 声:進藤尚美
- ラジオGBS所属の従軍記者。25歳。第二次ヨーロッパ大戦の取材をしていたが帝国のガリア侵攻以後、従軍記者になった。真実を人々に届けるために努力する。
- 本作は「ガリア戦線記」と呼ばれる本を紐解く形で進行するが、その著者イレーヌ・コラー(Irene Coller)は彼女のことである。
- ベルゲン・ギュンター
- ウェルキンの父、イサラの養父。第一次ヨーロッパ大戦での英雄で、ガリア国内でギュンター将軍の名は広く知られている。指揮官として戦況視野が広く、火力と数で劣るガリア軍を軽装戦車である事を活かした高機動戦術を用いる事で侵攻してきた帝国軍を撃退せしめ、現在のガリア軍の武装と戦法の礎を築いた。
- 1カットだけ登場した写真では正規軍の将官らしく立派な髭を蓄え、厳めしい顔立ちをしている。親友のテイマー以外の人間には多弁ではなかったそうだが、息子のウェルキンによると休日に一緒に出かける時は明るく元気な父親だったとのこと(ウェルキンが自然好きになったのも、彼によるところが大きい)。
- テイマーが亡くなった時に、イサラを養女として迎え入れた。物語が始まった時点では既に病没。
- テイマー
- イサラの実父。ダルクス人であるが高い技術力を持つためガリア軍開発局の技師を務め、戦車をはじめ様々な兵器開発に携わる。この貢献から敬意を込められて名前を冠した銃器類もある。エーデルワイス号は当時のテイマーが持ちうる最高技術の結晶。
- 根っからの機械好きで、仕事とは直接関係のない飛行機の資料を集めていたりした。
- 防戦向け軽装戦車に限界を感じ攻勢型戦車の必要性を訴えるが、皮肉な事に親友のベルゲンの活躍で現行戦法に自信を持った軍部に却下された。
- イサラが生まれてまもなく不慮の事故により死亡。この時、婦人も亡くなり生まれたばかりのイサラだけが残されたため、ベルゲンが引き取った。写真ではベルゲンとは対照的に温厚そうな顔立ちをしている。
- オペレーター
- 声:疋田由香里
東ヨーロッパ帝国軍
- マクシミリアン(Maximilian)
- 声:福山潤
- 帝国の準皇太子であり、ガリア方面の指揮官。後継者争いにより身分の低かった母を殺され自身は助かったという過去を持ち、帝国への復讐という野心を抱いている。
- そのため目的のためには手段を選ばない熾烈な性格の持ち主であり、セルベリアやラディを幕僚にかかえる。
- 一方、卑怯者や俗物といった者を嫌い軍規を乱した者には躊躇なく極刑を下す面も。癖のある金髪と白肌で、また目にはアイシャドウのようなものを付けている。徹底した実力至上主義者でもあり、有能であれば出身や身分を問わずに起用する。
- 実力を重視し、さらにカリスマ性もあることから部下に信頼されている。また戦術家としての力量も高く、その地位に相応しい能力を持っていると言える。
- 境遇とキャラクターボイスが、『コードギアス 反逆のルルーシュ』の主人公ルルーシュ・ランペルージと共通している。
- セルベリア・ブレス(Selvaria Bles)
- 声:大原さやか
- 階級は大佐。22歳。ガリア方面侵攻軍に従軍する。伝説のヴァルキュリア人の末裔であり、その血を強く継いでいるため長い銀髪と赤い瞳を有する。普段は寡黙であまり感情を表に出さない。
- 幼い頃から研究機関で実験体とされていた所をマクシミリアンに救われ、忠誠を誓う。
- ヴァルキュリア化後の戦闘力は一個中隊にすら匹敵するとも言われ、ほぼ無敵である。地図上は戦車アイコンで記されるが名前のボードにあるアイコン上は偵察兵となっており、CP消費も1つで移動距離(AP)も長い。
- 生真面目そうな言葉遣いと刃物のような鋭利な空気を纏ういかにも軍籍が似合う美女だが、意外な事に趣味は料理。
- ベルホルト・グレゴール(Berthold Gregor)
- 声:大塚周夫(ラディ・イェーガー役をしている大塚明夫の父親)
- 階級は少将。51歳。初老のマクシミリアン幕僚。絵に描いたような帝国至上主義者であり、ことあるごとに帝国だの皇帝陛下と口にする。
- そのため、周辺諸国や属国人に対しては強い侮蔑感を有している。普段から軍服に勲章をいくつかブラ下げているような人物だが、眼鏡は洒落た下縁フレームである。
- 勝利のためには手段を選ばないという残忍な性格で、仲間にも恐れられている。
- ラディ・イェーガー(Radi Yaeger)
- 声:大塚明夫
- 階級は少将。36歳。かつて帝国に併合された小王国・フェラルド出身の将軍で祖国復興・独立を目指し、マクシミリアン幕下に加わる。
- 帝国軍の兵士としては珍しく騎士道を重んじ、敵対する相手にも敬意を払い接する。また同時に軍人として厳しい考えも持っている勇将。愛戦車・ヴォルフ(ケーニヒヴォルフ)に搭乗し、その指揮力や戦況を読む力は極めて高く部下からの信頼も厚い。部下やマクシミリアンに対しても屈託のない話し方をする。
- 右肩に謎の動物の頭部が付いている。
- 実力を見抜いたマクシミリアンによって直属の配下に抜擢された。かなりの切れ者である。
- ヨルギオス・ゲルド
- 声:岸野幸正
- 階級は大尉。44歳。禁じられている捕虜への拷問をためらわず行い、市民を盾にすることも平気でできる残虐さ持つ。
- 第一次ヨーロッパ大戦でバーロットの恋人・フレデリックが捕虜になった際、拷問に次ぐ拷問の末、獄中死させた過去を持つ。
世界観
ガリア公国
代々ヴァルキュリア人の血を引くというランドグリーズ家により統治される、ヨーロッパ北部の小国。首都はランドグリーズという城下町。武装中立を国是としているが豊富なラグナイト産地であるため、征暦1935年3月に勃発した第二次ヨーロッパ大戦の煽りを受け帝国の武力侵攻を受ける。政体は現在では立憲君主制だが強い貴族制でもあり、近年は民主制は弱くなっている。風土、風景はオランダを、武装中立はスイスをモデルとしている。国土が小さく国民が少ないため一種の徴兵制存在する。義務教育や高等教育の中で軍事教練が存在し、有事の際には15歳以上の男女が必要に応じ徴兵される。徴兵に応じた兵士は義勇軍として編成され、中には12歳の少女まで存在する。なお第7小隊では自ら志願した者も多い。終戦後は多くは元の生活に戻るがそのまま軍人になるものも珍しくない。
東ヨーロッパ帝国連合
君主制にて、ヨーロッパ統一を目指す巨大帝国。通称「帝国」。連邦やガリアに対し第二次ヨーロッパ大戦を引き起こした。ガリア公国に対しては、準皇太子であるマクシミリアンの軍が侵攻する。ダルクス人に対する偏見や差別意識が強く、度々ダルクス狩りを行い収容所送りにし奴隷として働かせている。将校の軍服は黒系と金装飾が基本である。銃火器などのネーミングにドイツ関連、君主制やダルクス狩りなどからドイツ帝国とナチスをモデルとし、また鹵獲される武器から基本的に命中や射程より火力を重視している傾向が見られる。内陸国のため戦車の開発については先進国で、様々な兵器を投入してくる。
大西洋連邦機構
西ヨーロッパに存在する共和制による国々の集合体。帝政を廃しているため意見不一致による行動の遅さが目立つ。領土的には帝国よりは小さく戦車の開発については後手を踏んでいるが、海運が盛んなため経済力は強く組織名と地域が示す通り海洋性国家である。しかし、帝国も今大戦の侵攻により地中海沿岸の港湾都市・バルアを手に入れたことにより今後制海権を巡って海戦もあり得る状況となった。エレノアによると秘密条約などまっとうでない手段により国土を拡大してきたことが多いという。征暦1935年7月、コーデリア姫を保護という名目で拉致し、ガリアを保護国としようと試みるも失敗に終わる。集合体国家の設定からEUをモデルとしている。
ラグナイト
この世界では一般的なエネルギー源として広く使われている鉱石で、ヨーロッパ大陸全土から産出される。エネルギー発生時に青く光を発するのが特徴で、その光には鎮痛効果や回復効果がある。この効果を利用したのが「ラグナエイド」で、負傷した兵士を回復させるのに使われる。液状に精製されたラグナイトは「ラグナリン」と呼ばれ、現実世界でのガソリンのように自動車や戦車など車両を動かすのに使用されている。また急激に反応させると爆発する性質を活かし、手榴弾や榴弾砲といった爆発物としても活用される。高度に洗練されたものでは一部、建造物や槍や盾として使用される場合も存在する。青く発光していることが多い。
このようにラグナイトは人間にとって非常に便利なエネルギー源であり、この世界では最早生活必需な重要な存在となっている。そのため、東ヨーロッパ帝国がガリア公国を侵略し始めたのも大西洋連邦機構との戦争によりラグナイトの需要が増えたことが原因だと思われる。
ヴァルキュリア人
数千年前、北方より現れ100の都市と100万の人畜を焼き払ったダルクス人と戦い勝利し、突如姿を消したと言われる伝説的な民族。多くの者が超人的な強さを誇り青く輝く槍と盾を持ち、いかなる槍も弾き返したという。この世界の「征暦」とはヴァルキュリア人がダルクス人を打ち倒し、ヨーロッパ大陸を平定したとされる年を紀元としている。セルベリアや覚醒後のアリシアから、純粋ヴァルキュリア人の容姿は銀髪赤眼が基本だと考えられる。しかしながら純粋ヴァルキュリア人は征暦2世紀末頃にほぼ姿を消してしまい、次第に伝説やおとぎ話の存在となっていった。だがその血脈は未だ続いており、帝国軍のセルベリアやガリア公国を治めるランドグリーズ家の人間はヴァルキュリア人の末裔と言われている。非純粋ヴァルキュリア人では容姿は純粋な者とは異なるもヴァルキュリア人としての特性(怪我の治りが異常に早いなど)を有した者がごく稀に存在し、中でも一度死に瀕した者は青い炎をまとい通常の人間ではあり得ない戦闘能力を発揮するという。また彼らを神や神の使いとして信仰する者も存在し、代表的な者としてユグド教などがあるという。
ダルクス人
紀元前30年頃までヨーロッパ全土で繁栄していたが邪法の力によりダルクスの災厄を引き起こし、バリアス砂漠に存在した都市を滅ぼしたと言われる民族。特徴として、多くの者が紺色の髪を持つ。罰として姓を取り上げられたため、一部の人間を除きファーストネームだけである。伝承から帝国やガリアではダルクス人に対する迫害が多く存在し、そのため工業や鉱業に携わる者が多い。伝統的な物としてダルクスの布(ストール)やダルクス人形などが存在する。弱い立場故という部分もあるが現在のダルクス人は真面目で、取り組んだ事に熱心な者が多く見受けられる。
登場する機械・兵器など
ガリア公国
車両
- エーデルワイス号
- イサラの実父が開発し、ギュンター将軍が使用した戦車。高性能であり、現代の戦車とも渡り合える実力をもつ。複雑な構造とコスト高から、量産されることはなかった。乗員は戦車長兼砲手と操縦手兼無線手の2名。
- 武装は主砲に44口径88mm砲1門、副武装として12.7mm車載機銃1挺を搭載。主砲は徹甲弾、榴弾、煙幕弾などを撃てる。
- シャムロック号
- ザカが搭乗するガリア公国主力戦車。独自の改良を施し、エンジン出力を向上させたり任務に応じて兵装を変えられるようにしてある。
- 武装は主武装として24口径75mm砲、連装機銃、火炎放射器などを選べる。75mm砲は徹甲弾、榴弾を撃てるが煙幕弾には対応していない。副武装は7.92mm機銃1挺。
携帯火器
- ガリアン
- 偵察兵や支援兵が使用する小銃。発射数は5~7発。発展型にに命中率強化、火力強化、ステータス異常を起こす特殊効果付与の3種類あり。偵察猟兵のものにはライフルグレネードが装備され、より遠くまでグレネードを投擲することが可能。
- マグス
- 突撃兵が使用する機関銃。発射数は20発。
- T-MAG
- 突撃兵が使用する機関銃。発射数は30~35発。1発あたりの威力はマグスより低いが、その分発射数が多くなっている。
- マジェックス
- 突撃兵が使用する機関銃。発射数は15発。1発あたりの威力も発射数も低いが、敵兵にステータス異常を起こさせる。
- FF
- 突撃猟兵の機関銃に装備する火炎放射機。
- フォグ
- 同じく火炎放射機で、こちらはステータス異常を与えることができる。
- ランカー
- 対戦車兵が使用する対戦車槍(対戦車ロケット)。発射数は1発。
- テイマー
- ランカーを発展させたもの。
- ランカーSH
- 対人榴弾を発射できるよう仕様が変更されたランカー。
- GSR
- 狙撃兵が使用する狙撃銃。発射数は1発。
東ヨーロッパ帝国
車両
- 帝国戦車
- 帝国中戦車
- 帝国重戦車
- 帝国駆逐戦車
- カーメル
- ヴォルフ
- ケーニヒヴォルフ
- 帝国で開発した新型戦車の試作型。イェーガーが搭乗する。
- ケーニヒヴォルフは煙幕弾と特殊装甲を取り付けた改良型で、戦車共通の弱点であるラジエーターも覆う形で装甲を貼り付けており、廃熱に問題がある。
- ゲルビル
- マクシミリアンが座乗する超大型戦車。機銃6門と2門の対戦車砲、更には大口径のラグナイト砲を有する。緒戦でガリア軍が守るギルランダイオ要塞をあっさり陥落せしめた。通常状態では、対戦車槍はおろか戦車砲でも本体にダメージを与えられない。ラグナイト砲を使用した場合、強制冷却を行なう。
- 装甲列車エーゼル
- 大型榴弾砲を中心にカノン砲や機銃で武装し、ゲルビル以上の重装甲を誇る。ベルホルトが搭乗、指揮している。
- ガリア北方の鉱山都市ファウゼンの高架橋に鎮座し、怪しい動きがあれば即座に高所から重砲火を浴びせる。
- 陸上戦艦マーモット
- マクシミリアンがランドグリーズにある「あるもの」を使用するために建造した作中最大の兵器。戦争終盤に突如として現れ、ギルランダイオ攻略戦で正規軍を失ったガリア軍に更なる衝撃を与えた。
スタッフ
- 野中竜太郎(プロデューサー)
- 西野陽(チーフプロデューサー)
- RAITA(キャラクター原案)
- 崎元仁(音楽)
関連情報
- 2007年9月20日、フルハイビジョン(1080p)画質の「イメージムービー」がPLAYSTATION Storeにて配信された。
関連項目
- サクラ大戦シリーズ
- ガリア戦記
- ガリア人
- ウェルキンゲトリクス(ガリア戦記に登場する英雄。主人公・ウェルキンの名前の由来と思われる)
- アリシアの戦い(ガリア戦争終結の要因となった戦い。ヒロイン・アリシアの名前の由来と思われる)
- セルウィリア・カエピオニス(ガリア戦記に登場するガイウス・ユリウス・カエサルの愛人。セルベリアの名前の由来と思われる)
外部リンク
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