香川県
香川県(かがわけん)は、瀬戸内海に面し、四国の北東に位置する日本の県の一つ。令制国の讃岐国に当たる。県庁所在地は高松市。
県名は、讃岐のほぼ中央に存在する古代以来の郡名「香川」をとった。
概要
かつては全国で2番目に面積の狭い都道府県だったが、1988年に国土地理院が面積の算定法を見直して香川郡直島町の面積が削除されたため、大阪府に代わって全国で最も面積の狭い県となった。ただし、その後大阪府が関西国際空港などの埋立地を造ったために大阪府の面積は以前より増えており、直島町の面積14.2km²分が復帰したとしても香川県は最下位のままである。現在では岐阜県高山市よりも面積は狭い。一方平野は、県土のほぼ半分を占めており、その率は高い。
古来より雨量、河川の流水量ともに少なく、旱魃に備えて、県内各地に14,000を超える数のため池が造られ点在している。これは県内に高山がなく、高低差が小さいからである。
北部に広がる瀬戸内海には、小豆島など多くの島々が点在している。本州の岡山県とは島々を伝う形で架けられた瀬戸大橋により、道路・鉄路で結ばれている。
瀬戸内海を越えた岡山県や、鳴門海峡を越えた近畿地方との繋がりが深い。特に岡山県との間においては、民間テレビ放送局が同一のエリアになる程であるが、同時に対抗心も強い。
麺のコシがしっかりとした讃岐うどん、こんぴらさんの愛称で親しまれる金刀比羅宮、空海の生誕地としても知られる善通寺(四国八十八箇所の一つ)、寛永通宝の銭形砂絵で知られる観音寺、対岸の倉敷市児島から坂出市にかけて海上に架けられた瀬戸大橋が有名である。
正月には、餡餅の入った白味噌仕立の雑煮「餡餅雑煮」を食べる風習がある。江戸時代、讃岐の国では塩・砂糖・木綿が特産で、「讃岐三白」と呼ばれていた。このうち砂糖は幕府への献上品として多くが用いられ、庶民の口には滅多に入らなかったことから「せめて正月ぐらいは(砂糖を使った餡の入った甘い餅を食べたい)…」という思いから餡餅雑煮が誕生したと言われている。
香川県庁舎の設計者は丹下健三。この他にも、丹下は香川県立体育館や県営一宮団地も設計している。
温暖な気候風土で、堅実な小金持ちが多く、四国お遍路へのお接待の精神もある。
県全体の人口密度が高いのが特徴的であるが、これは平野が多いからである。
県内を供給区域とする電力会社は四国電力であるが、岡山県に隣接した島嶼部である香川郡直島町及び小豆郡の全域は海底地形の理由から、本来の四国電力ではなく中国電力の供給区域となっている。