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'''ショッカー'''は、特撮ドラマ「[[仮面ライダーシリーズ]]」の作品に登場する架空の犯罪組織である。同じく同シリーズの中でショッカーの名称を持つ組織や、2013年に立ち上げたショッカープロジェクトについても記述する。 | '''ショッカー'''は、特撮ドラマ「[[仮面ライダーシリーズ]]」の作品に登場する架空の犯罪組織である。同じく同シリーズの中でショッカーの名称を持つ組織や、2013年に立ち上げたショッカープロジェクトについても記述する。 | ||
2020年1月15日 (水) 23:07時点における最新版
ショッカーは、特撮ドラマ「仮面ライダーシリーズ」の作品に登場する架空の犯罪組織である。同じく同シリーズの中でショッカーの名称を持つ組織や、2013年に立ち上げたショッカープロジェクトについても記述する。
目次
テレビシリーズでのショッカー[編集]
『仮面ライダー』TVシリーズ第1 - 79話に登場した、世界征服を企む謎の国際的秘密組織。
メンバーは知力体力に優れた人間に改造手術を施し洗脳した怪人を中心に構成されており、その怪人たちを正体不明の首領が操って世界各地でさまざまな犯罪や破壊工作を行っている。ナチス・ドイツの人体改造技術や人材を多く受け継いだ残党組織。
世界各地に支部を持ち、その規模は歴代の仮面ライダーの敵組織では最大規模である。
首領の所在と姿は秘密になっており、各国ショッカー基地においてシンボルである鷲のレリーフから声で指令を発している。首領の声に合わせて、レリーフ上のランプが点滅する。第34話では、首領の所在地がアンデス山中にあるらしいことが示唆されている。
当初、ショッカー日本支部では怪人が「幹部」として直接に首領の命令を受けて、配下の戦闘員とともに作戦行動を行っていた。死神カメレオンやサボテグロンのように指揮能力や作戦立案能力に秀でた指揮官型の怪人や、トカゲロンやサボテグロンなど組織内での地位の高さを窺わせる怪人も存在していた。しかし、ゾル大佐が日本支部指揮官として着任して以降は、ショッカー日本支部の作戦は首領の信任を受けた大幹部が怪人や戦闘員を指揮して実行していくことになる。
しかし、数々の作戦はことごとく阻止され、ゾル大佐、死神博士、地獄大使といった名だたる大幹部たちも次々に仮面ライダーに倒された。これを受け首領は地獄大使死亡後にアジトを爆破しショッカーを放棄、これにより事実上ショッカーは壊滅する。しかし首領はショッカーに変わる新組織を密かに準備していた。
以下のように作品ごとに世界観が異なるため、設定にも相違点が見られるが、「首領」などの首謀者を頂点とし、主に改造された怪人や戦闘員が所属していることが共通している。
登場作品[編集]
テレビシリーズでのショッカーの設定を使用した作品のみ記述する。原作漫画やリメイク映画作品でのショッカーについては、#他作品でのショッカーを参照。
- 仮面ライダー
- 仮面ライダー 戦闘員日記、仮面ライダー 戦闘員日記2 - 戦闘員を主人公にしたスピンオフ作品。
- 仮面ライダーSPIRITS - 過去の組織として名前が登場。その後、再生組織としてバダンの配下となって登場。
- 新仮面ライダーSPIRITS - 一文字隼人が改造される経緯を描いた作品に登場。
- HERO SAGA
- MASKED RIDER EDITION -Missing Link- - 仮面ライダー2号の誕生を描いた作品。
- MASKED RIDER EDITION SPECIAL EPISODE -脱出- - 仮面ライダー1号の誕生を描いた作品。
- MASKED RIDER EDITION -ここより永遠に- - 仮面ライダー1号が首領の正体に近づこうとする作品。
- MASKED RIDER DEN-O EDITION -1971年4月3日- - 仮面ライダー1号の誕生を描いた作品。『仮面ライダー電王』とのクロスオーバー作品。
- 仮面ライダー 正義の系譜 - 1972年や『仮面ライダーV3』『仮面ライダーBLACK』『仮面ライダーアギト』それぞれの時代に、ショッカー・ゲルショッカーの幹部・怪人が蘇っている。
組織構成[編集]
- 日本以外の支部長
- モハメッド(演:ウィリー・ドーシー)
- ショッカーモロッコ支部長。第68話に登場。
- ハンフリー
- ショッカージブラルタル支部長。第68話に登場。
- ヤン(演 - A・モロズ)
- ショッカーシンガポール支部長。第68話に登場。
- チャン・フォーティ
- ショッカー香港支部長。第68話に登場。
- 下級幹部
- ゾル大佐が日本支部に着任する以前は、大幹部ほどの実権を持たない下級幹部が、首領を補佐して怪人を指揮することがあった。また、ゾル大佐が着任して大幹部が日本支部の指揮を執るようになってからも、下級幹部が現場指揮や作戦の立案に当たるケースがある。
- ハインリッヒ博士
- 第6、7話に登場。カメレオン男と共にナチスの財宝を探る一方、仮面ライダーの弱点を突き止めて罠を張った。
- 綾小路律子
- 第10話に登場。コブラ男の再改造を指揮したが、改造コブラ男に処刑される。
- マヤ
- 第16、17話に登場。ピラザウルスの改造と作戦指揮を担当した。最後はマリたちにガスマスクを無理矢理外され、ピラザウルスの毒ガス「死の霧」を浴びて死亡した。
- ハリケーンジョー
- 第16、17話に登場。ショッカー怪人軍団のトレーナーだが、改造人間ではない。マヤの護衛も担当する。滝とも戦いを挑もうとする場面でカットされるが、その勝敗は最後まで描かれていない。
- 軍服姿の幹部
- 第34話に登場。日本列島分断計画に使用する核爆弾を輸送してきた。
- 狼作戦に参加した幹部たち
- 第39話に登場。ゾル大佐が「狼作戦」を記念するパーティーと称して各国支部から招集した幹部たちで、いずれも軍服姿。一文字が仕掛けた時限爆弾で、アジトもろとも全滅した。
- 熊木
- 第68話に登場。藤兵衛の旧友。マスク無し、ショッカーベルト装着の黄色い骨マークに青い全身タイツ、黒のグローブにブーツといった骨戦闘員の制服姿で現れた。ショッカー怪人イカデビルのトレーナーであったが、ショッカーを裏切り、立花と再度意気投合し、脱走の際に戦闘員に刺殺され、死亡してしまう。
- 立花藤兵衛
- 熊木同様、一時的にショッカー怪人(イカデビル)のトレーナーとなる。
- 舞台版の大幹部
- ドクトルG(演:千波丈太郎)
- 舞台版『戦闘員日記』に登場。
- ドクトルC(演:千波丈太郎)
- 『戦闘員日記2』に登場。新潟支部の大幹部。
- ドクトル(演:千波丈太郎)
- 『戦闘員日記2』に登場。東京総本部の大幹部。
大幹部[編集]
大幹部の設定は劇中ではあまり描かれず、書籍などの設定によるものが多い。また、書籍によっては前身の設定が異なるものがある。
ゾル大佐[編集]
- 演 - 宮口二郎
第26 - 39話に登場。
ショッカー中近東支部より日本に派遣されたショッカー日本支部初代大幹部。地獄サンダー曰く「ショッカーの最高の実力者」と言われている。若き日はドイツ国防軍所属ではあったが、気質的には武装親衛隊の構成員に近い。彼らにシンパシーを感じたらしく、殺人を楽しむ残忍な性格である反面、部下の服装の乱れを叱責するなど軍人然とした生真面目さも併せ持つ。軍服は紺色とカーキ色の2種類を着用していた。武器は右手に持つ電磁鞭。
自ら変装して敵を攪乱する行動力や、子どもを洗脳して作戦に利用するなどの謀略的な作戦を得意とする一方、大規模な破壊作戦も数多く行った。最後は人間を人狼化するウルフビールスを使った狼作戦に失敗して配下の中堅幹部を全滅させられてしまい、改造人間・狼男(黄金狼男)としての正体を現してライダー2号と対戦。指先から発射する弾丸を武器に、肉弾戦でも互角の攻防を展開するが、空中からのライダーパンチを受けて爆死した。
『仮面ライダー』第3クールの番組強化案として平山亨が提示した「階級差をもつ複数の怪人」をもとに、正式な企画書に記された「凶暴なナチ的指揮官」が原型である。ゾル大佐の存在が "首領 - 大幹部 - 怪人 - 戦闘員" といった組織構成を確立し、この組織構成は後のシリーズに登場する敵組織にも受け継がれていくこととなる。だが、このゾル大佐には「不気味さや威圧感がなく、人間臭い感じが強くてショッカー側のイメージレベルの低下を印象づける」と毎日放送側からのクレームが付いたため、初登場の第26話放送の時点で降板がすでに決定していた。
演じた宮口二郎は、仮面ライダーのサイン会で子供に蹴られたエピソードを、「役者冥利に尽きます。子供の頃の思い出は、大切にしてほしいですね」と語っている。
番組プロデューサー平山亨の著作などでは以下のような劇中で語られないプロフィールが設定されている。
- フルネームは「バカラシン・イイノデビッチ・ゾル」。
- ドイツ人でライプツィヒ市生まれの、優秀な元ナチス党員であった。
- 第二次世界大戦中はアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所の管理人をしていた経歴を持つ。その時期に処刑場から漏れたガスで左目を失明したため、アイパッチはそれから使用している。終戦後ショッカー首領に招かれた。第三帝国崩壊と同時に戦犯となったが、軍服と階級はショッカーに入ってからも使用している。
- 常に右手に携えてる鞭は、元はアドルフ・ヒトラーからもらったもので、電撃を出すことで改造人間さえも殺す威力がある。また、無線発信器も付いていて、伸ばすことで怪人たちに指令を与える指揮棒としても使え、さらには狼男になる変身スイッチも取り付けられていた。
- 中近東支部長時代は、かの地を憎悪と破壊の坩堝たらしめ、ショッカーの理想郷のひとつを築き上げた。
- 後に『スカイライダー』にネオショッカー大幹部として登場するゼネラルモンスターは、ナチス・ドイツ軍時代にはゾル大佐の連隊所属であった。他に狼作戦時に各国から招聘した中堅幹部もほとんどがナチス時代の直属の部下である。
- 他の作品への出演
- 『仮面ライダーV3』
- 第27話と第28話に登場。毒ガス兵器「ギラードガンマー」による日本全滅作戦を遂行すべく、ショッカーの他の幹部やブラック将軍とともに復活。今作は焦げ茶色の軍服を着用していた。
- 各担当エリアでの作戦指揮が任務だったが、それぞれプライドが高いこともあって足並みは悪く、ドクトル・ゲーとの間にも軋轢が生じていた。怪人態は『V3』では登場しなかった。V3の戦闘ぶりを敵ながら賞賛していた。軍人としての規範を重んじる姿勢は変わらず、大失態を演じ「(V3ともども)殺してくれ」という地獄大使を望み通りに銃殺しようとした。
- 『宇宙の11 仮面ライダー銀河大戦』
- マーダー帝国のゴッド将軍麾下の再生幹部の一人として最初から狼男の姿で登場。両目を開いて戦意も高らかにライダーの前に立ちはだかる。メカ化されており、指からの弾丸はRXにダメージを与える程強力になっている。Xと戦った。
- 『仮面ライダー 正義の系譜』(声:高塚正也〈ゾル大佐時〉、池水通洋〈狼男時〉)
- 初代のゾル大佐を再生させたもの。本郷猛と戦う。
- 『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』(演:奥田達士)
- 『ディケイド 完結編』に登場。詳しくは仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010を参照。
死神博士[編集]
- 演 - 天本英世
第40 - 52、61、63、68話、劇場版『仮面ライダー対ショッカー』に登場。
戦死したゾル大佐に代わってスイス支部より日本に着任したショッカー日本支部二代目大幹部。暗いアジトの中で下から照明を当てるなどの怪奇性を強調した演出も印象的な天才科学者。「怪人作りの名人」という異名を持つ。改造人間研究の第一人者。
白のスーツに黒マントという服装がトレードマークで、健脚を持つにもかかわらず車椅子に乗ることもあった。
西洋占星術や催眠術にも精通。戦闘の際には大鎌を用いる。配下の怪人はゾル大佐の時期よりも強力で、たびたびの旧1号の再登場および援護がその強さを裏付ける格好となった。これら多くの怪人を使って大規模な作戦を展開し、さらには第42話などで人間を洗脳する作戦も多く展開したが、仮面ライダー1号と2号に阻止され続け、第52話をもって地獄大使に指揮を譲って番組レギュラーの座から退く。これは南米支部への左遷とされるが、劇中では説明はない。実際には演者の天本英世のスケジュール調整の都合である[1]。
その後は南米に渡った一文字隼人と戦っていたものの、ヨーロッパ以来の宿敵・本郷猛を自らの手で倒すことに執着し、怪人を伴って何度か来日。最期は日本に流星を降らす流れ星作戦を決行するため怪人イカデビルに変身しライダー1号と決戦におよぶ。ライダーキックを受け付けず初戦は完勝し、再戦でもぎりぎりまで1号を追いつめたが、自ら立花藤兵衛にうっかり口を滑らせたことで、弱点が頭部であることがライダーに知られ、ライダーチョップとライダーきりもみシュートで深手を負い、頭部の誘導装置が故障したことで制御できなくなった流星の直撃を受け爆死した。
平山亨は毎日放送からゾル大佐の降板を要求される前より既に第4クール用の新大幹部案「ホラー博士」あるいは「デビル教授」を用意しており、これが死神博士の原型となった。だが平山がゾル大佐にならって軍服を着せることを提唱したのに対し、阿部征司は不気味さを出すための黒い衣装を主張。最終的には、平山の希望により演者として選ばれた天本英世自らの意見もあって、黒いケープをまとうことになった。
天本は「ヨーロッパからきた大幹部ということで、神秘性、怪奇性を強調して演じた」と語っている。なお、本編中で死神博士が使っていた指揮棒は天本の私物で、こういう役が多いので、エジプトを旅行した際に買い求めておいたものだという。作中の設定では、この指揮棒は1000ボルトの電流が流れていて、電気ムチとしても使用できる。
当初の予定では、死神博士の正体は「ギリザメス」になるはずだった。しかし主役である藤岡弘のスケジュールの都合がつかなかったため死神博士決戦編の撮影は後回しとなり、繰り上げ撮影されることになったシナリオに登場する怪人としてギリザメスを流用せざるを得なくなった。
死神博士は仮面ライダーシリーズの悪役の中でも特に人気の高いキャラクターである。『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー Vol.0 仮面ライダーの系譜』に掲載された、ショッカーからバダンまでの悪役全429体を収録した「オール改造人間カタログ」に対する人気投票では、第1位となった。
平山亨の著作などでは、以下のような劇中で語られないプロフィールが設定されている。
- 本名は「イワン・タワノビッチ」。 父は日本人、母がロシア人の日本国籍を持つハーフで、戦前の少年時代は日本の東京で育った。妹にナターシャがいる。
- 幼少時から彼の意志に関係なく、何故か訪れる場所には必ずと言ってよいほど死人が出たことから「死神」の異名が付き、さらに学生時代に「ギャラクシーにおける死に方と変身」という論文で博士号を取得。よって「死神博士」の通称を持つこととなった。
- 母の死後、ポーランドのシモン教授のもとに身を寄せ、臓器移植の研究に没頭。それは体が弱い妹・ナターシャとの死別を極端に恐れて、延命を可能にしようと考えたからであった。
- 第二次世界大戦が勃発すると、日本国籍であったことから、正式に日本陸軍の召集令状を受けて国交のあったナチスドイツに派遣され、アウシュビッツの生体実験の研究員となった。ゾル大佐とは、その頃に知り合っている。
- ナチスの捕虜となったシモン教授を延命研究の実験台として死なせ、さらに戦争でナターシャを失う経験を経て、少年時代から抱えてきたあらゆる心の葛藤を切り捨てて、冷徹なマッドサイエンティストに変わっていった。
- 終戦後もナターシャの遺体を冷凍保存して蘇生術を探し求めていた。その愛情をショッカー首領に利用され、ゾル大佐と共にショッカーへ導かれることとなった。ヨーロッパ各地で指揮官として戦果を残す一方、怪人の製造にも功績を挙げた。
- ブラジル滞在中も、当面の敵であった一文字隼人ではなくヨーロッパ以来の宿敵・本郷猛を自らの手で倒すことに執着。己の肉体にイカデビルの改造手術を施して、仮面ライダー1号を倒すことで、長年の研究の成果を見出そうとした。しかし、本郷との最終決戦時には、秘かに日本で戦死するであろうことを予測している。
- 他の作品への出演
- 『仮面ライダーV3』
- 第27話と第28話に登場。毒ガス兵器「ギラードガンマー」による日本全滅作戦を遂行すべく、ショッカーの他の幹部やブラック将軍とともに復活。
- 各担当エリアでの作戦指揮が任務だったが、それぞれプライドが高いこともあって足並みは悪く、ドクトル・ゲーとの間にも軋轢が生じていた。怪人態は『V3』では登場しなかった。「ギラードガンマー」の解毒剤を開発した南原博士の殺害を真っ先に発言するなど残忍な性格は変わらなかった。『V3』での一人称は「私」ではなく「わし」。
- 『仮面ライダーSD』
- 魔神大首領の操縦者として、仮面ライダーSD関連作品に登場。仮面ライダーSD当時、その正体はふせられていた。
- HERO SAGA 『MASKED RIDER EDITION -ここより永遠に-』
- パワーアップのために捕らえられた1号の目的を見破るが、ショッカー首領により部屋を追い出される。
- 『仮面ライダー 正義の系譜』(声:池水通洋〈死神博士時〉、田中亮一〈イカデビル時〉)
- 初代の死神博士を再生させたもの。風見志郎と戦う。
- 『仮面ライダー THE FIRST』(デジタル出演、声:丸山詠二)
- モニターから怪人に指令を出す、三人の大幹部の内の一人。劇中では「死神博士」という名前は出ていない。本編放映時の映像をデジタル処理し、アテレコしたものである。
- 『仮面ライダーディケイド』派生作品(演:石橋蓮司)
- 劇場版とネット版(『オールライダー対しにがみ博士』)に登場。詳しくは、劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカーを参照。
- 『仮面ライダーW』とのクロスオーバー作品では、スーパー死神博士(死神博士のガイアメモリ「シニガミハカセ・メモリ」に意識を支配された光栄次郎)として登場。詳しくは、仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010を参照。
- 『新 仮面ライダーSPIRITS』
- 本郷猛・仮面ライダーのデータを元にした、第二期強化改造人間製造計画を指揮する。一文字隼人の実力に着目し、本郷を倒すための素材にするため、蜘蛛男や死神カメレオンら再生怪人に彼を拉致するよう指示する。夢の島のアジトで本郷・一文字と、五体の第二期改造人間(ショッカーライダー)との戦闘を見届けた後、首領の命を受け、ヨーロッパ支部へ飛んだ。
- 『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』
- ショッカーの怪人連合としてイカデビルが登場。1971年では再生怪人として本拠地を警護し、2011年ではガラガランダ、ガニコウモルと共に二人の電王と戦闘する。
- 『仮面ライダー (プレイステーション版)』
- ショッカーストーリーに名前のみ登場。
- 『オール仮面ライダー ライダージェネレーション』
- 2作共通で雑魚怪人としてイカデビルが登場。ジュダの配下や新製造怪人として複製イカデビルも登場する。
地獄大使[編集]
- 演 - 潮健児
第53 - 62、64 - 67、69 - 79話、劇場版『仮面ライダー対じごく大使』に登場。
第52話で支部に移動となった死神博士に代わって東南アジア支部から日本に着任したショッカー日本支部三代目大幹部。首領への忠誠心が異常に強い。古代エジプトのファラオの仮面をモチーフにした特異な被り物、凝ったコスチュームと特注のショッカーベルトを纏っている。毒々しいメイクで彩られた顔は、「体を改造しているときに、あのような顔になった」と説明されている。
戦闘時の武器は電磁鞭と左手のアイアンクロー。
指揮能力は死神博士より高く、他の幹部よりもアジトから出て前線に赴くことが多い。大規模基地の建設や全国規模のテロなど大がかりな作戦を得意とし、さらに従来の幹部以上に細菌を用いた作戦も企てたりと数多くの作戦を指揮した。しかし感情の起伏が激しく、冷静さや緻密さに欠け、そのため作戦の詰めが甘くなりがちな一面があった。
現場で部下に気さくに声をかけるなどの鷹揚さ(第66話で特訓をするカミキリキッドを激励している)や、人質となった研究者であり木原博士にショッカーを代表して礼を尽くす(第71話)などの人間性も合わせ持っていたが、死神博士とは折り合いが悪く、自分の在任中に彼が来日した際は、協力的な素振りを見せつつ互いに牽制し合っていた。この時は、仮面ライダーを倒す能力を有していた怪人ナマズギラーを死神博士から提供されたが、地獄大使がナマズギラーの弱点を(死神博士はたびたび言っていたにもかかわらず)理解していなかったために作戦は失敗に終わった。
ゲルショッカーの台頭によって自らの大幹部としての立場が危うくなり、ショッカーを裏切ったふりをして仮面ライダーに近づく捨て身の作戦に出る。怪人ガラガランダに変身した最後の戦いでは腕の鞭や地面からの奇襲攻撃で1号を苦しめるも、最後はライダーキックを受けながら、ショッカーを称えつつ爆死した。
地獄大使の原型は、原作者の石森章太郎が提案した「ビッグゼロ」で、人間的な容姿だった先の2大幹部との差別化のため、機械的な要素を強調していた。だが実際の地獄大使の衣装は、ビッグゼロのシルエットを踏襲しつつも平山亨の案によって役者に選ばれた潮健児の顔が見えるデザインになった。ビッグゼロの「コンピューターの怪物」というアイディアは、石ノ森の漫画版に登場する「ビッグマシン」という形で活かされている。また、各児童誌の漫画に登場する地獄大使も、ゴーグルを着用しているところにビッグゼロの印象が色濃く残っている。
演じた潮は交友関係が広く、友人だった萬屋錦之介は「お父さんは地獄大使と友達だ」と言ったことで初めて息子に尊敬され、『仮面ライダー』出演を本気で東映にオファーしていたが、所属事務所が出演に否定的だったために結局は実現しなかった。代わりに、潮に地獄大使の格好で自宅まで来てもらったという。後年、潮はインタビューでその萬屋のエピソードを引き合いに出し、「『お父さんは地獄大使を知っているんだぞ』というのがステイタスになるくらい、当時の『仮面ライダー』という番組の人気はすさまじいものがあった」と語っている。
地獄大使を演じた中で本人が最もお気に入りだったエピソードは『仮面ライダーV3』の第27、28話に客演した時のエピソードだという。牢に閉じ込めたV3を必要もないのに見に行き、逆にV3に人質にされるというもので、潮曰く「その少し間抜けなところが地獄大使のいいところ」。
放送終了後も、潮はイベントでもたびたび「地獄大使として」参加しており、その役柄と共に幅広いファンに愛された。潮の告別式では、出棺の際にファンによる「イーッ!」というショッカー戦闘員のかけ声で見送られている。
平山亨の著作などでは、以下のような劇中で語られないプロフィールが設定されている。
- 本名は「ダモン」。
- 国籍はアメリカ合衆国で、サンフランシスコのバークランド街出身。
- ガラガラヘビの研究家で、北米西部の砂漠地帯で研究を続けていたが、その後は数奇な人生を辿り、従兄弟で幼少時から影武者を務めていたガモンとともに新興国家のゲリラ軍の大佐に任命されて、革命を指揮。銃創を負って死ぬ寸前のところをショッカーにスカウトされて改造人間として甦った。ガモンは袂を分かって脱走し、後年秘密結社バダンの指揮官・暗闇大使となった。
- 他の作品への出演
- 『仮面ライダーV3』
- 第27話と第28話に登場。毒ガス兵器「ギラードガンマー」による日本全滅作戦を遂行すべく、ショッカーの他の幹部やブラック将軍と共に復活。
- 各担当エリアでの作戦指揮が任務だったが、それぞれプライドが高いこともあって足並みは悪く、ドクトル・ゲーとの間にも軋轢が生じていた。怪人態は『V3』では登場しなかった。本郷猛=1号に敗北した時の「きっと甦って…」の一言が、『V3』で実現する形となった。捕獲した風見志郎=V3を逃がして作戦を台無しにしてしまい、ゾル大佐から「そそっかしい」、ブラック将軍から「おっちょこちょい」などと散々に言われる。一方では人質にされた自分もろともV3を攻撃するよう彼らに懇願するなど、忠誠心や責任感の強さも見せた。
- 『仮面ライダーSD』
- 八鬼衆の一人として、仮面ライダーSD関連作品に登場。暗闇大使との共演作品ともなっている。
- 『特撮冒険活劇 スーパーヒーロー烈伝』
- ショッカー大幹部として登場。怪人体・ガラガランダとして登場するが、キャラクターは地獄大使のもの。
- 『仮面ライダー 正義の系譜』(声:沢りつお〈地獄大使時〉、槐柳二〈ガラガランダ時〉)
- 初代の地獄大使を再生させたもの。津上翔一と戦う。
- 『仮面ライダーディケイド』派生作品
- 舞台版(声:中尾隆聖)と劇場版(演:大杉漣)に登場。演者は異なるが、舞台版で「続きは劇場版で」など、『オールライダー対大ショッカー』の地獄大使と同一人物かのような言動をとる。詳しくは劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカーを参照。
- 『仮面ライダーSPIRITS』
- 暗闇大使の力により、黄泉から呼び覚まされる。他の大幹部(『仮面ライダーストロンガー』のデルザー軍団およびデッドライオンを除く)が生前の魂を持っていないのに対し、地獄大使は、過去の暗闇大使との確執から、アマテラスの髑髏により生前の魂を持つ。しかし、その体は頭蓋が露出したゾンビのような姿で、かつ、大首領やツクヨミが現れた際、共鳴に苦しめられる。また、この作品では人間だった頃の名、ダモンは東南アジアのガモン共和国独立軍を指導した将軍であったと設定されている。
- 『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』
- ショッカーの怪人連合としてガラガランダが登場。1971年では再生怪人として本拠地を警護し、2011年ではイカデビル、ガニコウモルと共に二人の電王と戦闘する。
- 『仮面ライダー (プレイステーション版)』
- 操作できる使用キャラクターとして登場。ガラガランダにも変身する。
- 『オール仮面ライダー ライダージェネレーション』
- 2作共通で雑魚怪人としてガラガランダが登場。ジュダの配下や新製造怪人として複製ガラガランダも登場する。
怪人[編集]
基本的に実在の生物・植物を人間と融合させた姿を持っており、「蜘蛛男」「キノコモルグ」「トリカブト」「ミミズ男」などモチーフとなった生物からネーミングされている。仮面ライダー自身もショッカーに「バッタ男」として改造されて誕生したという経緯がある。実在の生物以外にも、古代生物(ザンブロンゾ、プラノドン)、架空の古代生物(ピラザウルス、ユニコルノス)、 UMA(スノーマン)、無機物(ゴースター)、ミイラ(エジプタス)など、さまざまな素材による怪人も登場している。ショッカーのアジト内部は、毎回メインとなる怪人のモチーフとなった動物がデザイナーの高橋章によって、壁面に描き下ろされていた。
怪人たちはおおむね脳改造を受けてショッカーに忠実な操り人形となっているが、自ら望んで改造手術を受けた者も存在。当初は改造素体は知力や体力が並外れた人間が絶対条件だったが、後にそれらが特に優れているわけではない一般市民や犯罪者が改造された例もある。
地獄大使編後半に入ると、金色のエンブレムが付いた白いベルトを着用している対ライダー用特殊能力を備えた強化怪人が製造されたり、シードラゴン、ウニドグマの任務に見られる怪人の量産や改造人間の大量製造計画によって戦力の補充を画策したりするようになった。
多くの怪人はライダーに倒されると爆発し、完全に粉砕される。しかし、初期は溶解するなど爆発以外の形で死体が消失する者も存在した。また、倒されても死なず人間の姿に戻り、さらに脳改造の影響から解放された者もいる。
改造人間は第10話でコブラ男が蘇生されて以来何度か同一の怪人が登場し、大規模な作戦には複数投入されることもある。これらについては再生手術や呪術などで実際に生き返っている場面があったりするものの、同一個体ではなく新たに作られた同型の怪人と解釈される場合もある[2]。
『仮面ライダー THE FIRST』『仮面ライダー THE NEXT』では通常は人間の姿で社会に潜伏し、任務遂行時に変身する。また、変身後の姿は仮面ライダーと同様に、各人専用の戦闘服と仮面を身に付けた状態として扱われている。『THE NEXT』に登場する怪人は『仮面ライダーV3』に登場するデストロン怪人のリメイクであるため、「身体(戦闘服)と一体化した武器を持つ」というデストロン怪人の特徴を持っている。
ショッカー怪人のデザインは、エキスプロダクションの三上陸男や高橋章が主に担当した。
ショッカー戦闘員[編集]
怪人の配下で作戦の実行にあたる最下級の構成員。現場での作戦行動や仮面ライダーへの集団攻撃を、ほぼ毎回担当している。劇中の扱いでは下っ端ではあるが、作品を構成する重要なキャラクターであり、『仮面ライダー』をよく知らない人たちが戦闘員の名前を「ショッカー」というのだと思っていたこともあった。
「イーッ」という独特の掛け声で知られる。当初の掛け声は「トオー」だったが、演じる大野剣友会の若いメンバーには腹に力を入れた発声が難しかったため、アフレコ中に山下啓介がたまたま叫んだ「イーッ」という声をミキシングの太田克己が採用して一般化した。当時の児童向けの説明によれば、お互いに元気づけるための掛け声とされた。
番組当初から第52話まではリーダークラスの赤黒の模様分けしたタイツコスチュームの「赤戦闘員」と、最下級構成員である黒いタイツコスチュームの「黒戦闘員」仮面ライダーカードNo.142「新戦闘員は どのくらい強いか?」、『仮面ライダー 仮面ライダーV3 カード完全図鑑』p.69、人間でもある程度太刀打ちが可能。戦闘員も改造人間であるが、別の設定では人間の細胞を培養して造る合成人間ともされる。名前はナンバーで呼ばれており、基本的に消耗品扱いである。任務の失敗による粛清や怪人の能力の実験台として殺される者も多い。
開始当初はベレー帽を着用し素顔に指揮官の怪人に合わせたペイントを施していたが、監督の折田至の発案で途中でアイマスクを被るようになり、2号の登場後はベレー帽を廃し指揮官の怪人のマークを描いた覆面を被るようになったが、14話のメキシコ支部では、ベレー帽の赤戦闘員が居る。この変更には諸説あり「立ち回りで汗をかくとメイクが落ちてしまう」とのスタッフの証言もある。また、作品初期は各怪人に専属するという設定であり、その区別のために胸や額にその怪人を模したマークが付けられていた。死神博士編に入ると額のマークは鷲を象ったショッカー汎用マークに統一される(42・44・45省く)。作中の描写としても、普通の人間の恰好の者が覆面を被っている事になっており、本郷や滝が戦闘員から覆面を奪い取って変装する場合もあった。
なお、第15話で捕虜となった黒戦闘員のように、秘密漏洩を防ぐ目的で会話能力をオミットされている個体が存在する。
ショッカー壊滅後、残った戦闘員は第80話にてガニコウモルとゲルショッカー戦闘員によって全員粛清された。白戦闘員としてショッカーに協力を強いられていたが、仮面ライダーの助けにより、市井に戻った科学者の例もある。
ショッカー戦闘員も、常人以上に強化されており、拉致などを決行している。しかし仮面ライダーに対しては非力であり、滝和也や立花藤兵衛など、格闘技などで常人以上の能力を持つ者には倒されることがある。
児童誌などの分類は下記のようになっている。名称なども児童誌からで、劇中では明確な分類はされていない。
- ベレー帽戦闘員
- 旧1号時代の戦闘員。第1 - 13話に登場。
- リーダーである赤いタイツの赤戦闘員を筆頭に黒タイツの黒戦闘員で構成されている。ベレー帽の下は素顔に染料でメイクを行ったもの。第6話以降(第8話を除く)はアイマスクを被るようになる。各怪人の特徴によりメイクと胸のエンブレムが異なる。
- 女戦闘員
- 第1、3話
- マスクペイントに網タイツ姿。誘拐や裏工作が主な任務という設定のため、戦闘シーンはない。本郷を拉致時も蜘蛛男と共に作戦に就いていた。
- 黒戦闘員
- 主に2号編で活躍。第14 - 52話に登場。
- フルフェイスマスクを着けた戦闘員。各怪人のエンブレムを額に有しているが、第46話以降はショッカーエンブレムに統一される(42・44・45話省く)。
- 赤戦闘員
- 第14 - 29・32 - 34・36 - 38・40・42・44・47・48話に登場。
- 上記のベレー帽戦闘員の赤にマスクを着けた戦闘員。怪人幹部に次ぐ黒戦闘員の指揮官。18話位から1人くらいしか登場しなくなり、ゾル大佐登場以降は登場しても戦闘には参加しなくなり、登場しない回も目立つようになった。死神博士登場以降は、より一層登場頻度が激減する。
- 白戦闘員(科学者戦闘員)
- 劇場版『仮面ライダー対ショッカー』ほか
- 白覆面にマーキングが緑で、白衣を着た科学班。第74話には、「ドクター」と呼ばれる白戦闘員が登場した。トレーナーなどの人間構成員が、紺色に骨イラストのタイツを着て登場したことも数例ある。
- 新戦闘員(骨戦闘員、黒強化戦闘員、強化黒戦闘員)
- 第53 - 80話、劇場版『仮面ライダー対ショッカー』、劇場版『仮面ライダー対じごく大使』に登場。
- タイツの胸の部分に骨模様が入っている以外は黒戦闘員と変わりはないが、かなり強化されている。設定では、常人の10倍から15倍の力を持つとされる。「赤戦闘員」も確認されているが出番は少なく、第67話でアルプス山脈担当として登場するのみ。額のマークはショッカーの象徴である鷲を象った汎用マークに統一。棍やレイピアを武器に仮面ライダーと戦った。オートバイ部隊や火炎放射器を装備した者(第60話)も存在し、登場当初はライダーと互角の勝負を演じるほどだった。また、55話前半など、怪人抜きで作戦を遂行していたこともある。新1号、地獄大使登場からショッカー壊滅、ゲルショッカー結成まで活躍した。
ショッカーの名称を冠した楽曲[編集]
- 「ショッカーの野望」 - レッツゴー!!ライダーキックのアレンジ曲。
- 「悪魔のショッカー」
- 「秘密結社 ショッカー」
テレビシリーズのショッカーと関連のある組織[編集]
- ゲルショッカー
- ショッカー首領が作り上げた組織。テレビシリーズの関連性はゲルショッカーの節を参照。
- そのほか、『仮面ライダー 恐怖の地球温暖化計画』や『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』ではブラック将軍(ヒルカメレオン)がショッカーの大幹部として登場。
- デストロン
- 『仮面ライダーV3』における敵組織。ゲルショッカー同様、ショッカー首領が作り上げた組織。
- そのほか、大幹部のドクトルGはナチス時代の頃からゾル大佐や死神博士と面識があったとされ、舞台版『戦闘員日記』ではショッカーの大幹部として登場。
- デルザー軍団
- 『仮面ライダーストロンガー』における敵組織。岩石大首領がショッカーやゲルショッカーやデストロンなどデルザー軍団までの組織を統率していた事が明かされる。『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』ではショッカー首領と岩石大首領が同一の存在として扱われている。それ以外では、『仮面ライダーSPIRITS』では岩石大首領はバダンの大首領とは別の存在とされている。
- ネオショッカー
- 『スカイライダー』における敵組織。ショッカーとの組織的なつながりは不明(後にバダンがその関係を間接的に示唆した程度)。
- そのほか、大幹部のゼネラルモンスターはナチス時代の頃からゾル大佐や死神博士と面識があったとされている。
- バダン帝国
- 『仮面ライダーZX』における敵組織。ナチス残党が最初に組織した暗黒組織で、このバダン帝国こそがジンドグマまでの歴代組織を統率していた上部組織である事が明かされる。
- バダン総統は歴代の全ての組織を裏で操っていたと明かされ、バダン大幹部の暗闇大使はショッカー大幹部の地獄大使の従兄弟とされ、役者も同じ潮健児が演じている。
ゲルショッカー[編集]
『仮面ライダー』第80 - 98話に登場。度重なる失態でショッカーを見限った首領が、アフリカを拠点に暗躍する暗黒組織ゲルダム団と自身の組織であるショッカーを合併させ再編成した新組織。名目上は合併となっているが、結成の際にショッカーのメンバーには残党狩りが行われている。
ショッカー末期から暗躍しており、地獄大使死亡後に本格的に活動を開始。第80話にて、生き残っていたショッカー戦闘員をガニコウモルとゲルショッカー戦闘員に全員粛清させ、組織の実権は実質的に旧ゲルダム団所属が奪いとった。
ショッカーを遥かに凌ぐ科学力と戦力を誇り、日本征服のためには殺戮、暴動、破壊の限りを尽くす。1号、2号もショッカー以上に苦戦を強いられることが多くなった。怪人もショッカーとは異なり2種類の動植物を合成させた合成怪人で、移植した2つの素材が互いの欠点を補い合うことによって、ショッカー怪人の約3倍の強さを発揮。戦闘員もショッカー戦闘員より強化されており、人間の約4倍の強さを誇る。
シンボルマークは、ショッカーのシンボル(鷲)にゲルダム団のシンボルである蛇が絡みついているマークに変更された。
最終決戦で、かつて倒された怪人達を復活させ一気に日本征服を企むものの失敗。ブラック将軍と再生怪人達も1号、2号によって倒されアジトを急襲された首領も自爆し組織は壊滅する。しかし首領は逃げ延びており、『仮面ライダーV3』にて再び新たな組織・デストロンを結成させる。
なお、『仮面ライダー 1971-1973』にはゲルショッカーは登場しないが、「ゲルダム」という用語が別の形で登場する。『スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望』では、ショッカー残党が結成した組織となっている。
ゲルショッカーの組織構成[編集]
- ゲルショッカー首領
- ゲルショッカーを組織した存在。詳しくはショッカー首領の記事を参照。
- ブラック将軍
- ゲルショッカー日本支部初代大幹部。ブラック将軍の節を参照。
- 死の配達人
- 第87話に登場。ゲルショッカーに雇われた黒服の男。クモライオンに見捨てられ、仮面ライダーもろとも葬ろうと串刺しにされた。
- D博士
- 第97話に登場。ゲルショッカーの科学者。仮面ライダーの戦いを映像から分析し、その弱点を見抜いた。
- ショッカーライダー
- 仮面ライダー1号や仮面ライダー2号のデータから作り出された悪の仮面ライダー。詳しくはショッカーライダーの節を参照。
ブラック将軍[編集]
- 演 - 丹羽又三郎
第80 - 98話に登場。
第80話でゲルショッカー日本支部を指揮するゲルショッカー大幹部。元・ロシア帝国の将軍で、ロシア在籍時代の近世ヨーロッパ風軍服と兜を着用している。
ゲルショッカー結成時に旧ショッカー構成員を虐殺して仮面ライダー1号と滝和也をおびき寄せる罠を画策、着任早々から冷酷な策略家ぶりを見せつけた。実際に指揮・作戦立案能力は高く、その後も大規模な作戦を数々実行した。常に指揮杖を手離さず、神経質そうに顔を歪ませることが多い。自らの作戦には絶大な自信を持っており、細部に渡って指示を出し水も漏らさぬ指揮を執る。ショッカー時代より強化された怪人を采配して、1号を何度も追いつめ、首領の正体に関するデータテープをめぐる作戦では、ショッカーライダー6体と新型怪人3体を投入、さらに2段構え3段構えの作戦をもって指揮官としての能力の高さを見せ付けた。また、初戦で任務をまっとうできなかった怪人については、弱さを理由に処刑を主張する首領を宥め、強化改造を加えて再出撃させるなど柔軟な運用も行った。
最後は怪人ヒルカメレオンに変身して、改造人間であることを明かして再生怪人軍団を指揮する。一方、自ら囮役をつとめて1号・2号と戦い、保護色を見破られダブルチョップで致命傷を負い首領を賛美しつつ爆死した。冷酷な性格ではあったが、その一方で私情を挟まなかったその気高い信念は、ダブルライダーをして「勇敢だった」と評価させた人物でもある。なお、第80話のみ左手にドリルを着けていたが、その性能・威力などは不明で、結団式以降は取り外している。
平山亨の著作などでは、以下のような劇中で語られないプロフィールが設定されている。
- 元・帝政ロシアの陸軍将校。その出自はロマノフ朝将軍の家系。緻密で手堅い作戦を立案できるその才覚で若くして将軍にまで進級した。
- 勇猛さを発揮して戦地に名を轟かせ、降伏してきた敵を嬲り殺すその冷酷ぶりは各国の軍隊間で恐れられていた。また、内政でも多くの農民を虐待していた。
- ロシア革命で帝国が崩壊後、紆余曲折を経てアフリカの奥地で組織された密教集団ゲルダム団に招かれて猛訓練を受けた。ロシア帝国陸軍時代の軍服と階級は、引き続きゲルダム団、ゲルショッカー日本支部と終生使用した。胸に輝く勲章の数々は、ロシア帝国軍人時代からゲルショッカー大幹部着任時までの戦功や破壊と殺戮の実績で、ニコライ2世から授けられた物のほか、合成怪人プランに発案に対してゲルショッカー首領から与えられた物もある。本編では終始指揮杖を携えて任務に就いていたが、他にロシア軍人時代より愛用のサーベルも持っており、ゲルダム時代に改良を加え、何でも真っ二つにする切断機能を取り付けていたという。
- 他の作品への出演
- 『仮面ライダーV3』
- 27・28話において、毒ガス兵器「ギラードガンマー」による日本全滅作戦を遂行すべく、ショッカー3大幹部とともに復活。
- 各担当エリアでの作戦指揮が任務だったが、それぞれプライドが高いこともあって足並みは悪く、ドクトルGとの間にも軋轢が生じていた。怪人態は『V3』では登場しなかった。他の3大幹部に比べると特筆するような目立った態度は見せなかった。最期は他のゲスト幹部と共にアジトごと爆死する。
- 『仮面ライダー11戦記』
- ガイストの主幹の一人として再生される。力押しのドクトルGを軽視していた。ヒルカメレオンのデザインが変わっている。
- 『宇宙の11 仮面ライダー銀河大戦』
- ヒルカメレオンの姿で登場。狼男とアポロガイストと共にライダーの行く手を阻む。今回は2号と一騎打ちを演じる。
- 『仮面ライダー 正義の系譜』(声:辻村真人〈ヒルカメレオン時〉)
- 初代のブラック将軍を再生させたもの。南光太郎と戦う。
- 『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』
- スーパーショッカーの精鋭としてヒルカメレオンが登場。ソロスパイダーと共に仮面ライダークウガ(小野寺ユウスケ)と格闘戦を繰り広げる。
- 『仮面ライダー 恐怖の地球温暖化計画』(声:高戸靖広)
- ショッカー総統配下の怪人としてヒルカメレオンが登場。
- 『仮面ライダーSPIRITS』
- BADANの暗闇大使により、時空魔方陣の力で復活する。生前のブラック将軍としての魂は持っていなく、暗闇大使と意識を共有している。そのためか、生前と異なる言動をとる事があった。京都を占領し、人間の血液でゲルショッカー怪人を復活させていた。清水寺で一文字および滝と対峙し、ヒルカメレオンに変身する。圧倒的な数の再生怪人を率いて、2号ライダーの血を吸って弱らせるが、滝の機転で保護色を破られたことと、ZXが五重の塔ごと突っ込んできたことで逆転され、2号とZXによるライダーダブルキックで爆破四散する。
- 『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』(演:福本清三)
- ショッカーの大幹部[3]として、ブラック将軍/ヒルカメレオンが登場。1971年11月11日では、アンクが落としたセルメダルを首領に献上し、さらにNEW電王とモモタロスと対決する。2011年にオーズと対決する。上記の設定のみであったサーベルを、本作では生身の状態(ブラック将軍の状態)で指揮刀としても使い、剣の達人であったことが明らかになった。さらに、セルメダルが破壊されていると知った際には偽物のセルメダルを用意しておくなど用意周到な一面も見せる。ヒルカメレオンへの変身後も危機的状態で周囲の背景に溶け込む擬態能力でオーズとNEW電王を苦しめる。処刑広場の戦闘ではオーズと交戦するもタカヘッドにより擬態能力を見破られ、トラクローの一撃で爆死した。
- 『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
- ヒルカメレオンの姿で、地下帝国バダンの幹部怪人として登場。
- 『仮面ライダー (プレイステーション版)』
- 操作できる隠しキャラクターとして登場。ブラック将軍は名前と声のみで姿を見せないがヒルカメレオンは登場する。
- 『オール仮面ライダー ライダージェネレーション』
- 2作共通で雑魚怪人としてヒルカメレオンが登場。ジュダの配下や新製造怪人として複製ヒルカメレオンも登場する。
ゲルショッカーの怪人[編集]
ゲルショッカーの怪人は、ショッカーの怪人が基本的に実在の生物と人間の融合だったのに対し、さらに別の実在の生物を加えたものとなっている。
多くの怪人は、ショッカーの怪人と同様、ライダーに倒されると爆発し、完全に粉砕される。ゲルショッカー戦闘員が「ゲルパー薬」を飲まないと死亡するのに対し、倒されても死なず人間の姿に戻り、さらに脳改造の影響から解放された者もいる。
生物と生物の合成というコンセプトは石森の発案によるもの。
ゲルショッカー戦闘員[編集]
第80 - 98話に登場。 ショッカー戦闘員と違い、青・赤・黄の原色を使ったカラフルなコスチューム・覆面を着用している (青の部分が紫がかった者もいる)。一度作中で少年少女をゲルショッカー戦闘員に仕立てた事があったが、この場合のみ覆面は未着用であった。この三色の板や布に身を隠して襲い掛かる。かけ声は「ギィー (ジィー、イィー、ヒィーとも)」。戦力はショッカー新戦闘員の2倍で、「初期ショッカー怪人に匹敵」と記した書籍もある。初登場時には格闘技の達人である滝と互角以上に渡り合っていた。3人一組で行動することが多く、ショッカーのようなリーダータイプの戦闘員は存在しない。裏切り防止のために開発された特殊な薬「ゲルパー薬」を3時間置きに飲まないと体が炎上して死亡する。普通の人間の姿で活動する事もあり、一般人に乗り移る能力も持っている。科学者タイプの戦闘員は、覆面が白地に赤のマーキングで、白衣を着用している。
ショッカーライダー[編集]
第91 - 94話に登場(2号以降は93話より)。ゲルショッカーのホープ怪人で、仮面ライダー1号や2号と同じ能力を有する。ゲルショッカーが仮面ライダーの設計図をもとに作り上げた、新1号と同型の改造人間で、No. 1 - 6まで全部で6体存在する。本物とは異なり手袋とブーツは黄色。また、マフラーの色も全員異なり、複眼の周囲が黒く縁取られている。本郷と同じ声を出すことも可能。また、指先から弾丸を発射したり、つま先に隠し短剣を仕込むなど、怪人特有の特殊武器も有している。ゲルショッカーの活動を妨害するアンチショッカー同盟を壊滅させることと、彼等が手に入れた首領の正体が記録されたコンピューターテープを強奪することが使命である。
スーツはそれぞれ仮面ライダー1号の予備スーツを流用したもので、3号と6号のスーツはビニールレザー製である。
ゲルショッカーが作ったのであれば本来は「ゲルショッカーライダー」となるべきであるが、「ショッカーライダー」なのはショッカー時代から作成されていたからである。
ショッカーライダーの初出は、石森が描いた漫画版であり、この漫画版とTV版へのオマージュとして、後の作品にも設定を変更した上で登場している。
初登場時は「にせ仮面ライダー」と表記されていた。
- 諸元
- 身長 - 180cm(No. 2のみ172cm)
- 体重 - 70kg(No. 2のみ65kg)
- ショッカーライダーNo. 1(1号)
- マフラーの色は黄。ムカデタイガーと相打ちになって生死不明になっていたライダー1号に成りすまし、アンチショッカー同盟からテープを奪おうとした。怪人ハエトリバチと共闘して、一度はライダー1号を破ることに成功。口から火炎を吐くことができる(劇中未使用)。第92話では1号のライダーキックと同等のライダーキックが披露されている。また、PS用ゲーム『仮面ライダー』で登場したショッカーライダーは、投げ技「にせライダーきりもみシュート」を使う。
- ショッカーライダーNo. 2(2号)
- マフラーの色は白。エイドクガーと共に少年仮面ライダー隊本部へ潜入し、駆け付けた本郷を撃退して少年仮面ライダー隊のスタッフを拉致した。本編ではライダーニーブロックも使いこなしている。体から毒煙を放つことが可能(劇中未使用)。
- ショッカーライダーNo. 3(3号)
- マフラーの色は緑。ショッカーライダーの一体。爆雷を内蔵している(劇中未使用)。
- ショッカーライダーNo. 4(4号)
- マフラーの色は青。ショッカーライダーの一体。地割れを起こすことができる(劇中未使用)。
- ショッカーライダーNo. 5(5号)
- マフラーの色は紫。ショッカーライダーの一体。放電攻撃を行える(劇中未使用)。
- ショッカーライダーNo. 6(6号)
- マフラーの色は桃。ショッカーライダーの一体。溶解液を噴射する(劇中未使用)。
- ショッカーサイクロン
- にせサイクロンとも呼ばれるショッカーライダー専用マシンで、新サイクロンとほぼ同じ外観・性能を持つ(フロントカウルと車体後部の側面に黄色のラインが入っている)。劇中ではNo. 1のみが使い、第92話では1号の新サイクロンと激しいバイク戦を展開した。また、第93話でも使っているが、2号とのバイクチェイスの末に破壊されている。
ハエトリバチと模擬戦を行い一度はライダーを倒している。第94話で、首領がいるとされる筑波山へやってきた1号・2号を6人全員で待ち伏せしたが、1号・2号の新技・ライダー車輪を受け、互いに空中で激突して全滅してしまう。
劇中で使わなかった各人の特殊能力は、後年、『仮面ライダーSPIRITS』やゲーム『スーパー特撮大戦2001』『スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望』で再現されている。ゲーム『仮面ライダー クライマックスヒーローズ フォーゼ』では一号のミッションボスとして登場。
- 他の作品への出演
- 『仮面ライダー THE NEXT』
- ショッカーに作られた量産型の仮面ライダーとして登場。常に6体1組で任務に当たる。明確な個性は描かれず、色やデザインは全員共通、他の怪人の指揮下で行動する、死傷者が出てもその都度新たな個体が投入されるなど、戦闘員のような扱いになっている。使用するマシンもサイクロンを模したものではなく、戦闘員用のものと同じ。
- 『仮面ライダー (プレイステーション版)』
- 操作できる隠しキャラクターとして登場。ショッカーライダーNo. 1(1号)のみ登場。
- 『オール仮面ライダー ライダージェネレーション』
- 2作共通6体揃ってで幹部格(中ボス)として登場。1作目ではステージ2‐2「霧への誘い」、2‐6「驚異の科学」に、2作目ではステージ4‐4「襲・撃・包・囲」、6‐2「怪・人・行・進」、A‐14「残・党・怪・人」にて登場。
- 『仮面ライダーSPIRITS』
- 地獄大使に率いられて1号およびZXと交戦しているほか、『新仮面ライダーSPIRITS』においては本郷が旧1号の姿でショッカーと戦っていたころに旧2号と同型のショッカーライダーが5体登場している。
他作品でのショッカー[編集]
- 原作漫画でのショッカー
- 『仮面ライダー』に登場する敵組織。日本政府にもつながりを持つなど巨大な組織を思わせるが組織構造は不明。
- 原作漫画『仮面ライダー』ではビッグマシンという幹部クラスのキャラクターが登場。「大幹部」という呼称は登場しないが、ビッグマシンの指揮した作戦に近いものを『仮面ライダー対じごく大使』で地獄大使が指揮している。
- 原作漫画『仮面ライダー』では首領の正体は明かされなかったが、原作漫画の設定を使用した『仮面ライダーEVE-MASKED RIDER GAIA-』では首領の正体が判明する。
- 仮面ライダー1971-1973でのショッカー
- 原作漫画同様、日本政府にもつながりを持つ。「大使」(田中一郎)・「大佐」(フランツ・フェルディナンド)・「博士」・「将軍」という地獄大使・ゾル大佐・死神博士・ブラック将軍に相当するキャラクターが登場。
- 登場作品
- リメイク映画でのショッカー
- 正式名称は、「Sacred Hegemony Of Cycle Kindred Evolutional Realm」。
- 『FIRST』では、若い男女のショッカー幹部(演:佐田真由美と演:辺土名一茶)のほかに、『仮面ライダー』の死神博士の映像を流用する形で天本英世の映像が使用されている(声は丸山詠二による吹き替え)。
- 『NEXT』では、先の3人の幹部は登場せず、ショッカー首領から指令が送られている。
- 戦闘員は、テレビシリーズのものとの区別のためか戦斗員とも表記される。ガスマスクを付けており、科学班員はその上から黄色い防護服を着用している。『仮面ライダー THE NEXT』ではショッカーライダーの投入により、戦闘に参加する機会は激減している。
- 仮面ライダーSD 疾風伝説でのショッカー
- グランショッカーの前身となる組織。1号の戦った過去の組織として名称のみ登場。1号とショッカーの戦いはビッグウォーと呼ばれ、重力兵器が使用された結果、世界は荒廃し1号もかなりのダメージをおってしまう。
- 登場作品
- きみは仮面ライダーを見たか?!でのショッカー
- 古代遺跡の発掘や古代文明(オーバーテクノロジー)の研究を行う組織とされているが、詳細は不明。
- 登場作品
- きみは仮面ライダーを見たか?!
- 登場作品
- 平成仮面ライダーシリーズでのショッカー
- 『仮面ライダーオーズ/OOO』では、過去に仮面ライダーによって壊滅された悪の組織という設定で、残党戦闘員の一人・千堂院が登場。その千堂院欲望から生み出された戦闘員ヤミー軍団にもショッカー骨戦闘員が混じっている。また、鴻上光生が企画した映画『仮面ライダーオーズ対ショッカー』(劇中劇)の敵組織としても登場しており、こちらは火野映司を仮面ライダーに改造した悪の組織という設定になっている。
- 『オーズ・電王』では、デンライナーに乗って2011年から来たアンクが落としたセルメダルをブラック将軍が回収する。作品中ではこれが原因でその後(『仮面ライダー』という作品の)歴史が大幅に変わってしまった。メダルを研究、独自のグリードを誕生させることに成功したショッカーはダブルライダーを敗北させ、勢力を拡大。(歴史が変わった後の)2011年では歴代の悪の軍団と結託し、世界中を支配する最大の悪の勢力となっている。
パチンコにおけるショッカー。 原作のシーン使用されている。バトルボーナスで登場する
コンパチヒーローシリーズとその関連作品内[編集]
コンパチヒーローシリーズは、主に特撮版(テレビシリーズ)『仮面ライダー』での構成を元にしているため、『仮面ライダー』での幹部の誰か(主に地獄大使)がメンバーに含まれている。
- ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス
- コンパチシリーズの作品。ゾル大佐と死神博士と地獄大使が在籍。
- ショッカー壊滅後、ネオ・ショッカーが登場。「新たなショッカー」という意味でこの名が用いられており、『スカイライダー』のネオショッカーとは異なり、ショッカーの残党や死神博士が組織したものとなっているなど、ショッカーとの関係性が明確化されている。
- デストロン・GOD機関・ゲドン・デルザー軍団がほぼ同時期に出現し、バダンとネオ・ショッカーが敵対関係にあるなどテレビシリーズの組織の関係性とは異なる。
- ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦
- コンパチシリーズの作品。地獄大使と暗闇大使が在籍。マシーン大元帥が最高幹部であり、首領はゲームオリジナル怪人のエージェント。
- スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望
- コンパチシリーズの作品ではなく関連作品。死神博士と地獄大使が在籍。首領の正体は異世界より現れた真帝国ダイダルの帝王ダイダス。
- 本作では、死神博士がプロフェッサーKとなって犯罪組織テンタクルを率いるなど、仮面ライダーシリーズ以外の組織との関係も描かれている。
- このほか、本来はゲルショッカーに所属するブラック将軍やショッカーライダーが登場。ブラック将軍はショッカー壊滅後、最終章でゲルショッカーを率いて仮面ライダーと戦った。
- 特撮冒険活劇 スーパーヒーロー烈伝
- コンパチシリーズの作品ではなく関連作品。ゾル大佐と死神博士と地獄大使が在籍。
- 『仮面ライダーZX』のバダンに暗闇大使ではなく、地獄大使が在籍するなどの差異がみられる。
派生作品でのパロディやオマージュ[編集]
テレビシリーズ及び漫画版などのショッカーのパロディやオマージュ。
グランショッカー[編集]
『仮面ライダーSD』関連作品に登場する組織。『仮面ライダーSD』のメディアミックス作品ほぼ全てに登場しているが、作品自体がそれぞれ世界観のつながりを持っていないため、その設定は各作品で異なる。
魔神大首領(正体は死神博士)を中心に、「八鬼衆」(地獄大使・ドクトルG・アポロガイスト・十面鬼・ジェネラルシャドウ・暗闇大使・シャドームーン・ジャーク将軍の8人)と呼ばれる、『RX』までのかつての組織の大幹部級のメンバーで構成されている。
- 『疾風伝説』
- 八鬼衆以外にもテレビシリーズでは大幹部だった死人コウモリ・荒ワシ師団長・吸血マンモス・ドクターケイト・一つ目タイタンなどもメンバーとなっている。
- 『マイティーライダーズ』
- 他の作品と異なり、ゴルゴムはグランショッカーとは別の組織として登場。テレビシリーズ『仮面ライダーBLACK』同様、仮面ライダーBLACK・シャドームーンともに創世王候補だったが、二人ともアホだったために追放された過去があり、テレビシリーズとは異なり最終的に仮面ライダーBLACK RXを認め、ライダーのゴルゴムが味方となっている。そのため、作中登場するグランショッカーの怪人のうちゴルゴム怪人らしき怪人は他の怪人と比べて少ない。
- 『グランショッカーの野望』
- 北海道エリアをジャーク将軍、東北エリアを十面鬼、関東エリアをシャドームーン、中部エリアをアポロガイスト、近畿エリアを地獄大使、中国エリアを暗闇大使、四国エリアをジェネラルシャドウ、九州エリアをドクトルGがそれぞれ支配している。
- 『出撃!!ライダーマシン』
- 大幹部は八鬼衆ではなく、ゾル大佐・死神博士・吸血マンモス・ヨロイ元帥・アポロガイスト・ゼロ大帝・鋼鉄参謀・百目タイタン・暗闇大使・シャドームーンの10人。
大ショッカー[編集]
『仮面ライダーディケイド』関連作品に登場。いくつものライダー世界の怪人たちが集結して構成されている。
シンボルは大首領の仮面ライダーディケイド(門矢士)を示すDCDの文字を刻んだ双頭の鷲であり、『スーパーヒーロー大戦』では、初代ショッカーを連想する地球を掴む鷲に替えられている。
- 本編開始以前
- 幼少期に並行世界を渡り、世界を繋ぐ橋を創る能力に目覚めた士に目を付けた何者かが「仮面ライダー同士の力が呼び合い世界を融合させ、やがて全てが消滅する」と吹き込み、組織を結成させる。
- その真の目的は怪人軍団による平行世界への侵略・征服であり、士の手で世界の守護者である仮面ライダーを倒させる筈だったが2008年(本編開始の1年前)に消息不明となった為、計画に大きな誤差が生じた。
- 『仮面ライダーディケイド』TVシリーズ
- 士が姿を消した1年の間(2009年)に、彼が残した橋を用いて元GOD機関所属の大幹部・ガイ(アポロガイスト)が平行世界の怪人組織・種族に協力体制を持ちかけ、断られれば戦力で強引に傘下に付かせるという方法をとって勢力を拡大させていく。劇中描写ではクライシス帝国が脅迫を交えた交渉の末、結託を了承。
- ゲドン首領・十面鬼ユム・キミル、ファンガイアの女王・ユウキ(ソーンファンガイア)などが、各々の軍団指揮権を残した上で大幹部の称号を与えられている。
- 『オールライダー対大ショッカー』
- 門矢家の執事、月影ノブヒコ / シャドームーンが士の妹、門矢小夜(大神官ビシュム)を懐柔し、謀反を決行。士を組織誕生の裏に隠された真実を突き付けた上で追放し、自らを創世王と称す。
- 死神博士(光栄次郎)・地獄大使・ジャーク将軍の3大幹部やキングダークらが月影に付き、組織は再編成された。
- また、組織の私物として「大ショッカーオリジナル」というビールが存在する。
- 『オールライダー対しにがみ博士』
- セブンイレブンで死神博士になってしまった光栄次郎やシャドームーン、十面鬼ユム・キミルなどが一部のオールライダーと戦う。
- 『スーパー戦隊ヒーローズ』
- 『スーパーヒーロー大戦』と連動したソーシャルゲーム。
- 黒十字王によって自身がライダーを倒す際に快感を求めている事を気付かされた門矢士が、黒十字王とともにスーパー戦隊シリーズや仮面ライダーシリーズの敵を復活させていく。
- スーパー戦隊の活躍で門矢士は正気に戻るが、復活した怪人たちが大ショッカーや大ザンギャックを結成していたため、事態の収集をすることとなる。
- 『スーパーヒーロー大戦』
- 打倒スーパー戦隊を掲げる士が帰還したことで再び蜂起。ゴーカイレッドのキャプテン・マーベラス率いる大ザンギャック帝国と大規模な勢力争いを開始する。
- だが実際は大ザンギャックと結託しており、ライダーと戦隊の潰し合いを狙い、それぞれディケイドとゴーカイレッドを組織の頂点として君臨させて、両組織による「ビッグマシン計画」の完成をさせようとした。
- しかし士とマーベラスは両組織が手を組んで何かを企んでいるのを調べる為に、自ら組織の頂点に立った。ライダーと戦隊の決戦の際には、「ショッカー・ザンギャック連合」という団体組織名が登場した。
- 全滅した幹部勢も過去に倒された数人が復活し、ドクトルG(鳴滝)やグリードとヤミー、ドーパントを始めとする新規加入者を交えて整えられる。
スーパーショッカー[編集]
『W&ディケイド』に登場。ディケイドやオールライダーにより『TVシリーズ』・『オールライダー対大ショッカー』と立て続けに敗れた大ショッカーの残党が集まって結成された新組織。
大ショッカーに所属していた各世界の怪人から、さらに優れた能力を持つ者達で構成されている。ゾル大佐(鳴滝)がディケイドを倒すために彼らを纏め上げたために大首領の座は空席であり、最高幹部のスーパー死神博士(光栄次郎)が最終決定権を持つ。シンボルはSを模した双頭の鷲。
スペースショッカー[編集]
『スーパーヒーロー大戦Z』に登場。ショッカー残党が『宇宙刑事シャリバン』の敵、宇宙犯罪組織マドーと結託。魔法の力を与えられ独自の魔法陣を使用する。
シャドームーンが首領的存在として最終決定権を持ち、マドーより受けた魔力で強化再生したスペースイカデビルとスペース蜘蛛男、宇宙鉄人キョーダイン(グランダイン・スカイダイン)が大幹部となる。初代ショッカーからゾディアーツまでのシリーズ怪人で構成されており、初代ショッカー出身の改造人間が主だった行動隊長の役割を持つ。
ショッカープロジェクト[編集]
東映が2013年に立ち上げたプロジェクト。東京と関西に分かれて活動を行っており、東京に3名、関西に2名がそれぞれ活動している。2013年5月26日に行われた「ショッカー人員募集オーディション」には約1600人が集まった。2013年7月 - 9月の期間限定で品川プリンスホテルクラブexと和歌山マリーナシティにおいて「ショッカーの秘密基地」を開催された。
また各種イベント襲撃作戦も実行しており、同年8月5日には美人時計の乗っ取り作戦を実行した他、同年8月17日にはサッカーJ1リーグの湘南ベルマーレVSジュビロ磐田(Shonan BMW スタジアム平塚)の襲撃作戦も実行した。
同年7月24日には公式テーマソングである「SSS〜Shock Shocker Shockest〜」(SHOCKER GIRLS)がリリースされた。
関連項目[編集]
- 時効警察 - 通夜にショッカー戦闘員が来るという又来(演:ふせえり)の夢に登場。戦闘員のみの登場のため、組織構造は不明であるが「団体職員」ということになっている。なお『時効警察』は、『仮面ライダークウガ』で主人公を演じたオダギリジョーの主演作品である。
- ショッカーの秘密基地の1つとて、伊豆シャボテン公園もロケ地に使われていた。
参考資料[編集]
- 『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー 特別版 Vol.1 ショッカー』講談社、2005年9月。ISBN 4-06-367099-6
- 『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー 特別版 Vol.2 ショッカー / ゲルショッカー』講談社、2005年9月。ISBN 4-06-367150-X
- 木下正信『仮面ライダー 仮面ライダーV3 カード完全図鑑』竹書房、1997年5月。ISBN 4-8124-0300-6
- 「ショッカー100のひみつ」、『テレビマガジン』1972年10月号
- (再録)『仮面ライダーマガジン』Summer '09、講談社、2009年8月、pp.41 - 56。ISBN 978-4-06-379365-9
- 『仮面ライダーコレクターズ・ボックス』朝日ソノラマ〈宇宙船文庫 特別版〉、1998年5月。ISBN 4-257-76459-7
- 平山亨『私の愛したキャラクターたち』コレクターズ・ボックス第4巻