「東京都立上野高等学校」の版間の差分
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2019年11月26日 (火) 10:16時点における最新版
東京都立上野高等学校 佐藤麻衣さん(15歳) | |
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国公私立の別 | 公立学校 |
過去校名 | 第二東京市立中学校 東京都立上野中学校 東京都立上野新制高等学校 |
設置者 | 東京都 |
校訓 | 自主協調・叡智健康 |
設立年月日 | 1924年4月27日 |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 | 普通科 |
高校コード | 13117C |
所在地 | 〒110-8717 東京都台東区上野公園10-14 |
外部リンク | 東京都立上野高等学校 |
東京都立上野高等学校(とうきょうとりつうえのこうとうがっこう)は、東京都台東区上野公園に所在する都立高等学校。上高の通称で呼ばれている。
概要[編集]
1924年に関東大震災後の学校不足解消のために第二東京市立中学校として開校。創立から九十年を越えた都立有数の伝統校。上野公園の端、東京芸術大学と上野動物園に接した位置にある。
以前は東京における北の玄関口であることと京成本線の始発駅があるという地勢から千葉県や埼玉県からの越境通学者が多かった。
1950年代は東京大学合格者を連年30名-40名前後を輩出した。しかし、その後は進学実績が低迷し難関大学への進学者は少数に留まっているが、芸術系大学に強いという特徴を持っている。
2004年に都の重点支援校に指定され、一時限45分・7時間授業の導入や土曜授業の復活、教員公募制の実施や夏休みの勉強合宿が開かれている。1969年に発生した学生運動以来の私服校であったが、2006年度から標準服が導入され、多くの生徒が着用しているが基本的に自由であり私服登校の生徒もいる。2016年度入学の71期生から制服が導入された。一般入試においては都の共通問題を使用している。
交通[編集]
テンプレート:location map 東日本旅客鉄道(JR東日本)・地下鉄日比谷線・銀座線上野駅・京成上野駅から、上野公園を横断して徒歩10分。地下鉄千代田線根津駅からは徒歩7分に位置する。
赤羽、池袋方面から来る生徒は、日暮里から谷中霊園を通って通学する生徒も多い。
施設[編集]
現在の校舎は1987年に建築されたものである。以前は埼玉県新座市の平林寺より土地を借り、体育用のグラウンドとして使用していたこともあった。しかし寺との戦前の借地約束の有効性のトラブルから裁判となり、1975年ごろ、それに敗訴し使用権を失った。その他長野県東御市に、ログハウス様の山荘を財団法人の上高会が管理している。
沿革[編集]
- 1924年 - 第二東京市立中学校として開校。
- 1943年7月1日 - 都制施行により、東京都立上野中学校となる。
- 1948年
- 1949年4月1日 - 男女共学開始。
- 1950年
- 1952年 - 学区合同選抜制度導入。
- 1960年 - 「荒川分校」が独立して東京都立荒川高等学校(後の東京都立荒川工業高等学校)となる。
- 1961年4月1日 - 補習科設置。
- 1967年 - と52群を組む。補習科廃止。
- 1982年 - 学校群制度が廃止され、グループ選抜制度に移行。51グループに所属する。
- 1994年 - 単独選抜に移行。
- 2004年 - 創立80周年記念式典挙行。
- 2006年 - 通信制一橋分校閉課。標準服導入。
- 2009年3月 - 定時制閉課。
- 2015年1月 - 創立90周年記念式典挙行。
- 71期生から制服導入。
関連団体[編集]
著名な出身者[編集]
- 政治
- 行政
- 経済
- 法曹
- 学術
- 矢野健太郎(数学者・旧制中学)
- 高橋義孝(ドイツ文学者・旧制中学)
- 石田五郎(天文学者・旧制中学)
- 堀源一郎(天文学者・旧制中学)
- 山崎正一(東京大学名誉教授・哲学)
- 中村雄二郎(哲学者・明治大学名誉教授)
- 櫻井芳生(社会学者・鹿児島大学教授)
- 池田賢市(教育学者・中央大学文学部教授)
- 飯島澄男(化学者・名城大学理工学部教授・文化功労者)
- 堤精二(国文学者・お茶の水女子大学名誉教授)
- 安良岡康作(国文学者・東京学芸大学名誉教授)
- 青木正美(古書店主・作家、定時制課程中退)
- 川内野三郎(成蹊大学名誉教授・英文学)
- 小島定吉(東京工業大学教授・数学)
- 尾形仂(芭蕉研究者・元東京教育大学文学部教授)
- 竹内誠(江戸東京博物館長・東京学芸大学名誉教授)
- 市川平三郎(国立がんセンター名誉院長)
- 北野大(化学者・明治大学教授/ ビートたけしの兄)
- 石井規衛(東京大学名誉教授・西洋史)
- 黒岩眞吾(千葉大学教授)
- 堀秀道(鉱物学者)
- 大石学(日本史・時代考証、東京学芸大学教授)
- 文化
- 荒木経惟(写真家)
- 安藤達己(映画監督)
- 磯崎憲一郎(小説家 / 芥川賞受賞者)
- 小椋佳(音楽家、元銀行員 / 東大法学部学士入学などでも話題)
- 市川都志春(作曲家、教育芸術社社長・旧制中学)
- 桑原甲子雄(写真家)
- 杉田弘毅(ジャーナリスト)
- 須田慎一郎(ジャーナリスト)
- 立花隆(ジャーナリスト・2年で編入、東大講師)
- 羽生善治(将棋棋士 / 3年で通信制に転入)
- 福田恆存(英文学者、劇作家、評論家・旧制中学)
- 芸能
- 浅野温子(女優)
- 池部良(俳優)
- 大野まりな(声優)
- 大宮敏光(コメディアン・旧制中学)
- 鈴木杏樹(女優)
- 諏訪部順一(声優、ナレーター)
- 橋本一子(音楽家、声優)
- 平野レミ(料理愛好家、タレント / 中退)
- 増谷キートン(お笑い芸人)
- 柳家小はん(落語家)
- 山崎努(俳優 / 定時制)
- 渡辺文雄(俳優 / くいしん坊!万才でメインなど務める)
- その他
校歌[編集]
この校歌は大正13年(1924年)に第二東京市立中学校として開校した当時に制定された。元は三番まであり現在の二番が三番だったが、旧二番の内容が軍国主義的であったとされ戦後になってから三番は無くなり、旧三番が二番となり現在に至る。
また、作家の森まゆみが地域雑誌『谷根千』90号の表紙裏に同校歌について以下のように書いた。
「驚いた。“負けた側”を讃える校歌があるなんて。徳川の世に殉じて新時代の到来に命を捧げた至誠ゆかりの地。どんなに学びの道が険しかろうと、人生波乱万丈であろうと、仁愛正義」の赤白旗を揚げた彰義隊のように、「人を頼まぬ雄々しい心」で行こう。」
作曲:田村虎蔵(東京高等師範学校助教授・童謡作家/当時本校の音楽教諭)
[一番]
過ぎし時代に殉えつつ 新しき世に捧げたる
高き至誠の香に匂ふ 昔江戸の鎮護の地
東叡山の丘の上 そそりて立つは我が母校
[二番]
屋上高き登り行き 霊峰富士に対ひつつ
三千年の源遠き 國の生命と国民の
雄々しき明き潔き 日本精神をたたふかな
[三番]
學海風は荒べども 人生谷は深けれど
人を頼まぬ雄心に 力合わせて捧げ持ち
仁愛正義赤白の 旗影遠く靡かせん
裏話[編集]
- 東京都立上野高等学校は2つ校庭を持っている。一つは校舎の隣にある第一グラウンド。もう一つは道路(公道)を挟んで向かい側にある第二グラウンド。校舎から第2グラウンドへは道路上に架けられた歩道橋を使って行くことができる。その道路上に町丁目境界が敷かれているため、校舎側の第一グラウンドの「台東区上野公園10丁目」の住所に対して、第二グラウンドは「台東区池之端4丁目」の住所を持つ。
関連項目[編集]
脚注[編集]
外部リンク[編集]
- 東京都立上野高等学校
- 財団法人上高会
- 東叡会
- 第二東京市立中学校概覧(第二東京市立中学校編, 1928)