「茶のしずく石鹸」の版間の差分
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悠香は「訴訟の提起にかかわらず、今までと同様誠意を持って対応する」とコメントしている。 | 悠香は「訴訟の提起にかかわらず、今までと同様誠意を持って対応する」とコメントしている。 | ||
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+ | == 「茶のしずく」訴訟、販売元などに3400万円余りの賠償命じる(2018年6月) == | ||
+ | 「茶のしずく石鹸」を使い小麦アレルギーを発症したとして、消費者が販売元などを訴えた裁判で、東京地裁は、あわせて3,400万円余りを支払うよう命じた。この裁判は、およそ8年前までに販売されていた「茶のしずく石鹸」の製品を使って小麦アレルギーを発症し、重大な健康被害を受けたとして、23人が販売元の「悠香」などにあわせて3億円余りの賠償を求めているもの。 | ||
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+ | 22日の判決で、[[東京地裁]]は、「せっけんに欠陥があった」として、「悠香」と製造会社のフェニックスに総額3,440万円余りを支払うよう命じた。一方で、「小麦由来成分に欠陥はない」として、小麦由来成分を製造した片山化学工業研究所への請求は退けた。 | ||
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+ | 「このアレルギーは一生治らない。そして心にも傷を負わされています。一生背負っていく傷です。裁判所は私たちの苦しみを分かってくれているのか」(原告の女性) | ||
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+ | 原告側は控訴する方向で検討するとしていて、「悠香」は、「判決を真摯に受け止め、対応を決めたい」とコメントした。 | ||
== 悠香グループ各社 == | == 悠香グループ各社 == |
2018年6月22日 (金) 23:12時点における最新版
茶のしずく石鹸とは、福岡県大野城市に本社を置く化粧品・医薬部外品製造会社の株式会社悠香が販売した化学兵器である。
使用した人間は小麦アレルギーを発症し、一生小麦粉を含む食品は食べられなくなる。
目次
株式会社悠香[編集]
茶の成分を配合する石鹸「茶のしずく石鹸」をはじめとして、化粧水・化粧下地などの各種化粧品・医薬部外品を製造販売している。
「茶のしずく石鹸」は、2006年に九州のKBCの情報番組『ドォーモ』で紹介され、注目される。2008年、モンドセレクションで「茶のしずく石鹸」金賞受賞。CMには当初地元タレントの徳永玲子を起用した。2008年8月から真矢みきを起用した新CMを放送開始した。初期は福岡のみで放送し、順次全国で放送開始された。CM内の「あきらめないで」のフレーズが、清水ミチコによる物真似で有名となる。
2010年12月に、事業ごとに分社化し、グループ経営に移行している。
株式会社悠香
- 郵便番号 = 816-0912
- 本社所在地 = 福岡県大野城市御笠川5-11-17
- |設立 = 2003年9月1日
- 代表者 = 代表取締役社長 中山慶一郎
- 資本金 = 3,000万円
- 売上高 = 307億円(2010年6月期)
- 従業員数 =661人(2010年9月1日現在)
茶のしずく石鹸の効力[編集]
「なぜ謝罪会見を開かないのですか?」~『茶のしずく』被害者の慟哭
2011年11月14日の厚生労働省の報告を受け、テレビや全国紙で『茶のしずく』事件に関連した報道が続いている。
ただ、被害者にとっては、あまり喜べる状況ではない。それは肝心の悠香が、現在に至っても因果関係を認めず、謝罪をしていないからである。死に至る可能性もある危険物を世に出してしまったというのに。自主回収を実施したのは、厚労省から注意喚起を受けてから7カ月後だった。しかもその7カ月間、悠香は危険物のCMを公共の電波を使って流し続けた。
そもそもアレルギー症状の根源であるとされる「グルパール19S」は、安全性試験が実施されていない成分だった。残念ながらそこまで踏み込んでいる報道は、NET-IB以外に見受けられない。悠香のこれまでの対応は、「新しい病気だから知らなかった」。自ら471人の症例を報告したのであれば、早急に謝罪会見を開くべきではないか。
責任をとらず、このまま計画倒産する気ではないでしょうか?――被害者の間には、そんな声もささやかれている。被害者が望んでいるのは、言い訳がましい悠香社員の訪問や見舞金、また「小麦フリー」を勧める冊子でもなく、中山慶一郎社長による謝罪の言葉なのだ。
パン、ピザ、パスタ、そば、ラーメン、たこ焼き、お好み焼き......大好きだった食べ物は、悠香によって取り上げられた。悠香の担当者の訪問によってさらに心のキズを深め、病気がちになっている被害者がいる。そういった被害者は、悠香とのやり取りで生じるストレスが懸念となり、被害者弁護団への委任も躊躇している人が多いという。
「いますぐにアレルギーを治してほしい。それができないなら、とにかくすぐに謝ってほしい」――実際は471人の数倍には上るとみられる被害者は、苦しみの日々を送っている。
茶のしずく石鹸の自主回収[編集]
2005年から2010年に延べ約467万人に対して販売された「茶のしずく石鹸」約4,650万個について、同製品に含有される小麦加水分解物により、小麦アレルギーを発症する事例が報告されており、厚生労働省は2010年10月に消費者に対し、加水分解コムギを使った石鹸全般に対する注意を発表した。
同社は、同年12月8日より小麦加水分解物を含有しない新製品の出荷と、同社のウェブサイトとダイレクトメールなどにより注意喚起と返品交換のお知らせを開始した。その後2011年5月20日に以前に出荷した旧製品の自主回収を開始した。旧製品を使用して呼吸困難や意識不明を発症する例も報告されており、国民生活センターは旧製品の使用中止を呼び掛けた。
「できるものなら元の体に戻して…」茶のしずく被害者、悲痛な訴え[編集]
パンも麺類もケーキもビールも口にできない-。茶のしずく石鹸で深刻なアレルギーを発症した被害者はいまも不自由で苦しい生活を強いられている。
「できるものなら元の体に戻してほしい」。茶のしずくが原因でショック症状に陥った弁護士の女性(52)はこう訴える。
使い始めたのは平成18年の秋ごろ。2年が過ぎたある日、朝のジョギング中に全身がかゆくなり、自宅に戻って突然意識を失った。病院の検査で小麦アレルギーと判明。「一体なぜ…」。原因が分からないまま、徹底的に小麦を避ける生活が始まった。
しかし、知らないうちに口にしてしまい、昏睡状態に陥った。原因は、服用した漢方薬とソーセージに「つなぎ」として入っていた小麦だった。平成23年6月、悠香から届いたリコールのはがきで、初めて原因が分かったという。
千葉県市川市の女性会社員(38)も「ショック症状が出たときは、このまま死ぬのかと思った」と振り返る。平成18年2月から3年5カ月の間、ほぼ毎日茶のしずくで洗顔した後、重いアレルギーを発症した。
昼休みにパスタなどのイタリア料理を食べ会社に戻ったとたん、目の前が真っ白になった。トイレで吐き、全身が震え、意識が遠のいた。医師からは「搬送が少し遅れていたら危険な状態だった」と言われた。
会社には毎日弁当を作っていく。家にある調味料などはすべて成分を点検し、小麦が含まれていないものに替えた。残業で遅くなってもコンビニで気軽に夜食を買うこともできなくなった。ふとした瞬間、「なぜこんなことになってしまったのか」と涙が出ることもあったという。
2012年4月20日の提訴後、東京・霞が関の司法記者クラブで会見した都内居住の30代の女性は、自宅を訪ねてきた悠香の担当者が「他の会社も使っている成分だ」「うちは悪くない」と強調し、誠意ある対応は示されなかったと訴えた。
弁護団の宮城朗弁護士は「実感では、市場で出回る7~8割の食品に小麦が含まれているのではないか。アレルギー被害をPL法の従来の損害賠償基準にあてはめるのは難しいところもあるが、裁判所の理解を得て解決を図りたい」と意欲を示した。
悠香は「訴訟の提起にかかわらず、今までと同様誠意を持って対応する」とコメントしている。
「茶のしずく」訴訟、販売元などに3400万円余りの賠償命じる(2018年6月)[編集]
「茶のしずく石鹸」を使い小麦アレルギーを発症したとして、消費者が販売元などを訴えた裁判で、東京地裁は、あわせて3,400万円余りを支払うよう命じた。この裁判は、およそ8年前までに販売されていた「茶のしずく石鹸」の製品を使って小麦アレルギーを発症し、重大な健康被害を受けたとして、23人が販売元の「悠香」などにあわせて3億円余りの賠償を求めているもの。
22日の判決で、東京地裁は、「せっけんに欠陥があった」として、「悠香」と製造会社のフェニックスに総額3,440万円余りを支払うよう命じた。一方で、「小麦由来成分に欠陥はない」として、小麦由来成分を製造した片山化学工業研究所への請求は退けた。
「このアレルギーは一生治らない。そして心にも傷を負わされています。一生背負っていく傷です。裁判所は私たちの苦しみを分かってくれているのか」(原告の女性)
原告側は控訴する方向で検討するとしていて、「悠香」は、「判決を真摯に受け止め、対応を決めたい」とコメントした。
悠香グループ各社[編集]
- 株式会社STGホールディングス - グループ全体の戦略の立案・実行、管理等
- 株式会社悠香 - 化粧品の企画・開発・販売
- 株式会社Xena(ジーナ) - 広告およびマーケティング事業
- 株式会社LinkRing(リンクリング) - コールセンターおよび発送センター事業
- 株式会社Aerus(アエラス) - システム設計・開発・運用・保守等
- 株式会社悠美科学研究所 - 化粧品・健康補助食品等の開発・研究