「エレベーターのパラドックス」の版間の差分
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2018年2月16日 (金) 23:49時点における最新版
エレベーターのパラドックスは、アメリカの物理学者ジョージ・ガモフとモーリッツ・スターン(Moritz Stern)の二人が考案したパラドックス。
概要[編集]
A氏が、あるビルの高層階に居るとする。A氏は下に降りたいのだが、やって来るのは何故か昇りのエレベーターばかりであった。殆どの場合、エレベーターは同じ建物に少なくとも2台はある。当然、その動きはバラバラである。それから考えると、自分の所に下りのエレベーターがやって来てもいい筈なのだが、何故か自分のところにやって来るのは昇りエレベーターばかりである。
この奇妙な現象を、パラドックスとして検証したのが、この『エレベーターのパラドックス』である。
実験[編集]
まず、『自分が居るのが、五階建てのビルの四階』という場面を想定する。
- エレベーターが四階以上(四、五階)にある回数
- エレベーターが三階以下(一、二、三階)にある回数
この二つと試行(測定)回数を測定することとし、そこから『エレベーターの前に立ったとき、それが下向きである確率』を求める。
仮定[編集]
- 五階建ての建物において、任意に四階でエレベーターの位置を確認し、今エレベーターがどこにいるかを観測する。
- 『利用階数に偏りが無い』と仮定する。例えば、三階以上は個人所有で、二階は店舗などというビルは考えないこととする。
考察[編集]
まず、種々を代価する記号を設定しておく。
- エレベーター全体の空間=α
- 下向きのエレベーターに乗れる確率(エレベーターが四階か五階にある確率)=β
- エレベーターの幅=γ
- 階の高さ=δ
- 求める確率=ε
この場合、このエレベーターの空間(α)の面積[αx]と、βが発生するエリアの面積[βy]は
αx=γ×δ×5
βy=γ×δ×2
という事になる。
つまり、『エレベーターの前に立ったとき、それが下向きである確率』[Σ]は、
Σ=βx/αx=2×β×δ/5×β×δ=2/5=0.4
となる。