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2015年6月20日 (土) 13:35時点における版
宗本 智之(むねもと ともゆき、1978年8月13日 - )は、芸術家として活動する日本のデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者。
経歴
大阪府守口市出身。3歳の時に筋ジストロフィーと診断され、小学校3年生になって以降は車椅子で生活していた。1998年に近畿大学理工学部に入学し、その際に東大阪市へ移住する。2005年以降は寝たきりの状態となるが、2007年には大学院総合理工学研究科において数学の博士号を取得し、同時に特別奨励賞も授与されている[1][2][3]
その後病状の悪化から数学の研究者になることを断念し、2008年からパソコンを使った詩や絵画の創作を始める。同年8月には著書『私の世界』を自費出版しており、その後2009年7月には『画集 心の旅』、2010年12月に『七色の詩』を自費出版している。このうち『七色の詩』は、第14回日本自費出版文化賞の一次選考を突破したという[4]。
2011年には『難病と在宅ケア』17巻5号に「寝たきりになっても何でもできる」を寄稿しており、同年には母校である橋波小学校の人権教育の授業において取り上げられている[5]。また朝日新聞のコーナーである「朝日俳壇」への投句も行っており、2015年1月までの間に計10回掲載されている[6]。
そして2012年4月25日から30日にかけて、守口市の市民会館「さつきホールもりぐち」において作品展「飛行機雲」が開かれた。宗本による点描画や詩などが展示され、500人以上が来場したという[7][8][9][10][11]。同年の9月24日から28日にかけて、東大阪市役所の多目的室においても同様の作品展が開かれた[12]。
また2014年からは株式会社仙拓のパートスタッフとして働いており、ウェブサイトの分析を担当しているという[13][14]。
脚注
- ↑ 「'07キーパーソン:数学、わが命 筋ジス28歳に博士号--近大院生、月内にも取得」『毎日新聞』2007年4月3日付朝刊大阪版31面。
- ↑ 「筋ジストロフィーの院生 28歳・宗本さんに博士号」『産経新聞』2007年3月23日付朝刊30面。
- ↑ 「ひと:宗本智之さん=数学博士号を取得した筋ジストロフィー患者」『毎日新聞』2007年4月1日付朝刊3面。
- ↑ 第14回日本自費出版文化賞 日本自費出版ネットワーク 2011年9月2日
- ↑ 5年人権教育 難しいテーマを身近な存在へ パナソニック教育財団 2011年11月2日
- ↑ G-Searchデータベースサービス「新聞記事検索」
- ↑ 「作品展:『生の証し、多くの人に』 筋ジス患う・東大阪の宗本さん、パソコンで詩や絵創作」『毎日新聞』2012年4月23日大阪版25面。
- ↑ 「体動かずとも 命の軌跡を 筋ジス男性 パソコンで絵画や詩」『読売新聞』2012年4月24日付朝刊大阪版31面。
- ↑ 「難病33歳、今できること 恩師、創作知り後押し 守口で30日まで作品展」『朝日新聞』2012年4月27日大阪版29面。
- ↑ 難病と闘う宗本智之さんの作品展開催 牧歌舎 2012年5月1日
- ↑ 筋ジストロフィーと闘う 宗本さん作品展 大阪毎日新聞 2012年5月12日
- ↑ 「タウン TOWN/大阪府」『朝日新聞』2012年9月21日大阪版30面。
- ↑ 「親指だけでも働ける 宗本さん、ネットが縁で契約」『朝日新聞』2014年3月31日付朝刊名古屋版27面。
- ↑ 株式会社仙拓 スタッフ紹介 仙拓