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小竹向原 - 渋谷間で運用される車両を挙げる。 | 小竹向原 - 渋谷間で運用される車両を挙げる。 | ||
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2014年10月12日 (日) 08:39時点における版
副都心線(ふくとしんせん)は、埼玉県和光市の和光市駅から東京都渋谷区の渋谷駅を結ぶ東京地下鉄(東京メトロ)の鉄道路線である。鉄道要覧における名称は13号線副都心線である。和光市駅 - 小竹向原駅間は有楽町線と線路・駅・施設を共用し、小竹向原駅 - 池袋駅間は同線との複々線区間として並走している。
路線名は、池袋・新宿・渋谷の三大副都心を縦断する路線の特色をイメージしている。路線図や乗り換え案内で使用されるラインカラーは「ブラウン」(茶)、路線記号はF。
本路線を含めた鉄道5事業者(東武・西武・東京地下鉄・東急・横浜高速鉄道)による相互直通運転が行われており、埼玉県北西部の川越市・飯能市・所沢市の各方面から神奈川県横浜市までの広域鉄道網を形成している。
目次
概要
路線データ
- 路線距離(営業キロ):11.9 km
- 軌間:1,067 mm
- 駅数:11駅(起終点駅含む)
- 複線区間:全線(小竹向原駅 - 池袋駅間 3.0 km は有楽町線との線路別複々線)
- 電化区間:全線(直流 1,500 V 架空電車線方式)
- 閉塞方式:速度制御式(東京メトロ新CS-ATC)
- 本路線ではATO装置を使用している。
- 列車無線方式:誘導無線 (IR) 方式
- 最高速度:80 km/h
- 平均速度:急行 50.4 km/h・各停 40.2 km/h
- 表定速度:急行 46.6 km/h・各停 31.9 km/h
- 車両基地:和光検車区・和光検車区新木場分室
- 最急勾配:40 ‰(新宿三丁目 - 東新宿間)
本路線のうち池袋 - 渋谷間の建設に要した建設費用は総額2,404億円である。
その内訳は土木関係費が1,773億5,144万3,000円、電気関係費が248億2,662万9,000円、車両関係費が170億8,065万8,000円、その他が211億4,127万円となっている[2] 。
保安装置
本路線では保安装置に車内信号式自動列車制御装置 (CS-ATC) を導入している。施工に当たっては、有楽町線の新CS-ATC化の2期工事区間(和光市 - 池袋間・小竹向原 - 新線池袋間・2007年10月27日使用開始)と一括発注し、コストダウンを図った[2]。なお、開業時での運転間隔は10両編成による3分間隔を、将来的には10両編成による2分間隔で運転することを想定している。
沿革
計画・建設時
副都心線は、東京圏の鉄道網整備計画において東京13号線として構想されたもので、1972年の都市交通審議会答申第15号において、8号線から削除した成増 - 向原間に志木 - 成増間および向原 - 新宿間を加え、「志木から和光市、成増、向原、池袋、東池袋、目白東、諏訪町、西大久保を経由して新宿へ至る路線」として初めて示された。同時に志木 - 和光市間は東武鉄道の東上線を複々線化する旨ならびに新宿より渋谷、品川を経て羽田空港方面への延伸を検討する旨も併せて示された。その後、1985年の運輸政策審議会答申第7号では池袋以南の南下について終点を渋谷とすることが示された。
このうち、志木 - 和光市間は東武東上線の複々線化を実施し、和光市 - 小竹向原駅は有楽町線として、小竹向原 - 池袋間は有楽町線新線としてそれぞれ開通した。有楽町線新線は、副都心線開業までの間「有楽町新線」または単に「新線」と案内され、同線の終着であった池袋駅は広く「新線池袋」と案内されていた。
小竹向原 - 池袋間の先行建設
第13号線が計画された当時、第13号線の開業時期は相当に先になることが予想されていた。しかし、有楽町線との一体建設によるコスト圧縮、沿線住民への配慮、道路占有手続きなど総合的に判断して小竹向原 - 池袋間を有楽町線と同時に建設することになった[3] 。また、この区間は、手続き上は有楽町線の複々線部として取り扱うことになった。
このため、1977年9月に小竹向原 - 池袋間を複々線とする工事計画変更認可を受け、同区間の建設に着手した。この区間は用地節約のため、上下2段構造のトンネルとしている。有楽町線の上段部は1983年6月に開業し、13号線となる下段部(現在の副都心線部)は1985年8月に池袋駅(後の新線池袋駅、現在の副都心線池袋駅)の完成により、すべての地下構造物の構築を完了した。
しかし、有楽町線池袋以西の混雑緩和のため、13号線の開業に先がけて小竹向原 - 池袋間の13号線区間を先行開業することが決定され、1992年5月から1994年10月にかけて下段トンネルの清掃、漏水処理、新線池袋駅にエレベーター、エスカレータ設置工事など内装工事、出入口構築、電気工事等を行い1994年12月7日に開業することになった。この開業時点では「新線池袋駅」と呼称することになった[3]。この区間の開業式では「有楽町線複々線 小竹向原 - 池袋開通」と書かれていた。
本路線として計画された和光市 - 小竹向原間は都市交通審議会答申第15号によって第13号線となったが、建設費用については有楽町線として計上された。また、この小竹向原 - 新線池袋間の建設費用は1992年度 - 1994年度で計上され、計126億6,016万6,000円を要した[4]。
池袋 - 渋谷間の建設
池袋 - 渋谷間の地方鉄道敷設免許は、同じ第13号線の和光市 - 成増間の申請とともに1975年9月2日に認可申請をしていた。しかし、翌1976年8月11日に和光市 - 成増間の敷設免許は交付されたが、池袋 - 渋谷間の地方鉄道敷設免許の交付は保留となり、以来は免許申請中状態が続いていた。
その後、政府は長引く不況への景気回復策として1998年11月に緊急経済対策を策定し、翌月に補正予算の編成を行った。そして、地下鉄13号線については整備による地域経済の活性化、雇用の拡大などによる景気回復に有効である、との理由から建設予算の確保に至った。この補正予算の編成に合わせ、当時の帝都高速度交通営団(営団地下鉄)は池袋・新宿・渋谷といった3大副都心への重要なアクセス、JR山手線・埼京線に対する混雑緩和へ寄与するなど、建設によるメリットが大きいことから地下鉄13号線の建設を進めることを決定した。
このため、1975年以来申請中であった地方鉄道敷設免許→改正により第1種鉄道事業免許の追加申請を1998年12月17日に実施した。そして、1999年1月25日に池袋 - 渋谷間の第1種鉄道事業免許を取得した。その後、各種手続きを経た2001年6月15日に同区間の建設が開始された(2004年4月1日に営団が民営化され建設は東京地下鉄に継承)。また、同時に有楽町線新線部分に千川駅と要町駅を設置する工事も着工された(将来の駅設置に向け、有楽町線新線開業時から千川・要町両駅では準備工事がなされていた)。
池袋 - 渋谷間の建設に当たっては、営団地下鉄が1951年の丸ノ内線建設を施工して以来、半世紀にわたり培ってきた地下鉄建設技術を集結させた上、各種の新技術を採用した。このことから「環境負荷低減への積極的な取り組み」「建設コストの削減」「建設工事に関する沿道とのコンセンサス形成」の3点に重点を置いて建設を行った。
本区間で新設した7駅のうち、雑司が谷駅と西早稲田駅は駅シールド工法で建設されており、それ以外の駅は開削工法で建設されている。東新宿駅は急行待避線を設置する関係で2段構造の駅としている。また、新宿三丁目駅構内には渋谷方からの折り返し用の引き上げ線が設置されている。本区間の建設にあたっては計10台のシールドマシンが使用された。
駅間は池袋駅 - 新宿三丁目間が単線シールド構造、新宿三丁目 - 渋谷間は複線シールド構造を採用している。このうち、明治神宮前 - 渋谷間の複線シールドには新たに開発した複合円形複線シールドを採用した。このトンネルは従来の丸形シールドトンネルよりも上下方向に圧縮した楕円形の断面とし、土砂掘削量の削減やトンネル下部に使用するコンクリート材を減少させ、従来のシールドトンネルと同等のコストに抑えている。
2007年1月24日、13号線の路線名を「副都心線」とすることが発表された。合わせて建設中の正式な駅名も発表し、池袋駅側から順に雑司が谷(雑司ヶ谷)、西早稲田、東新宿(新宿七丁目)、新宿三丁目、北参道(新千駄ヶ谷)、明治神宮前とした(カッコ内はそれまでの仮称)。
全線開通後
2008年6月14日に全線が開業した。これに合わせ、有楽町線新線を編入した上で和光市 - 渋谷間を「副都心線」と命名し、和光市 - 小竹向原間は有楽町線と線路・駅・施設を共有することになった。有楽町線新線から副都心線への改称に合わせて、便宜上「新線池袋駅」と案内されてきた同駅が「池袋駅」に改称され、千川・要町両駅の営業が開始された。また、開業と同時に東武東上線や西武有楽町線を経由して池袋線との相互直通運転が開始された(相互直通運転自体は有楽町新線時代から実施)。
また、東京13号線計画とは別に2013年3月16日から渋谷駅で東急東横線との相互直通運転を行っている(後述)。
なお、2009年6月現在、東京地下鉄の路線としては14号線以降の構想はなく、東京地下鉄では発足の経緯などから、「現段階では副都心線池袋 - 渋谷をもって地下鉄建設を終了する」としている。さらに、東京地下鉄株式会社法によれば開業後は同社を株式上場した後に完全民営化する予定であることから、副都心線が同社発足後最初で最後の新規開業地下鉄路線となる可能性が高い。
年表
なお、一部は有楽町線として建設された区間も含む。
- 1972年(昭和47年)3月 - 都市交通審議会答申第15号において都市計画第13号線が追加される。
- 1973年(昭和48年)2月26日 - 後に共用区間となる成増 - 池袋間の建設工事に着手。
- 1975年(昭和50年)9月2日 - 第13号線和光市 - 成増間と池袋 - 渋谷間の地方鉄道敷設免許申請ならびに第8号線向原 - 池袋間の工事方法一部変更(13号線として別に建設する)する認可を申請。
- 1976年(昭和51年)8月11日 - 第13号線和光市 - 成増間の地方鉄道敷設免許取得ならびに第8号線向原 - 池袋間の工事変更が認可される。なお、池袋 - 渋谷間の地方鉄道敷設免許の交付はされなかった。
- 1978年(昭和53年)9月1日 - 同じく共用区間となる和光市 - 成増間建設工事着手、また建設工事計画変更により第13号線である小竹向原 - 新線池袋間の建設を開始。
- 1983年(昭和58年)6月24日 - 営団成増(現・地下鉄成増) - 池袋間開業。
- 1985年(昭和60年)
- 7月11日 - 運輸政策審議会答申第7号において志木から渋谷に至る路線として再度制定。
- 8月 - 小竹向原 - 新線池袋(現・副都心線池袋)13号線区間の建設工事完了(この時点では使用していない)。
- 1987年(昭和62年)8月25日 - 和光市 - 営団成増(現・地下鉄成増)間開業。
- 1992年(平成4年)5月 - 後に副都心線の一部となる小竹向原 - 新線池袋間(現・副都心線池袋)の開業に備え、新線池袋駅内装工事などの施工を開始。
- 1994年(平成6年)12月7日 - 小竹向原 - 新線池袋(現・副都心線池袋)間を有楽町新線として開業。ただし、途中の千川駅と要町駅は通過(駅構造物自体は有楽町線建設時に構築済み)。
- 1998年(平成10年)12月17日 - 1975年以来、免許申請中であった第13号線池袋 - 渋谷間の鉄道事業免許を追加申請。山手線の急行線的性格を持たせ、また建設費を削減するために、設置駅を4駅にすると発表[5]。
- 1999年(平成11年)1月25日 - 第13号線池袋 - 渋谷間鉄道事業免許取得。
- 2001年(平成13年)
- 2002年 (平成14年)
- 2007年(平成19年)
- 2008年(平成20年)
- 3月18日 - 6月1日 - 池袋 - 渋谷間で乗務員習熟運転を実施。
- 3月27日 - 6月14日以降の有楽町線・副都心線のダイヤ概要を発表。副都心線は急行と通勤急行、有楽町線は同線内では初めて通過運転を行う準急の運行開始を発表。
- 4月16日 - 副都心線公式試運転が実施される。
- 5月14日 - 平日朝ラッシュ時間帯の渋谷行に女性専用車を6月16日から導入すると発表。
- 6月13日 - 開業に先がけて新宿三丁目駅構内で修祓式と発車式(開業記念式典)を実施。
- 6月14日 - 副都心線 池袋駅 - 渋谷間が開業。同時に有楽町新線を副都心線に編入、新線池袋駅を池袋駅に改称、東武東上線・西武有楽町線経由西武池袋線との相互直通運転開始。当初予定の2008年3月から3か月遅らせての開業。
- 6月16日 - 開業後初となる平日ダイヤでの運行日であったが、小竹向原駅を核とした複雑な相互乗り入れが端を発し、終日本路線と有楽町線のダイヤが乱れ、さらには乗り入れ先の東武東上線や西武線の一部列車にも遅れ等が生じた。運行本数の多い朝ラッシュ時間帯において、乗り入れ先からの列車の進入遅れに対する対応の不手際・8両編成と10両編成の混在・乗務員の機器操作不慣れ・誤ったルートを設定したりしたことが大混乱の原因である。また、本路線においては各駅停車が東新宿駅を誤通過(誤って通過線に進入)を起こした。一連の混乱はメディアでも大きく取り上げられ話題になった。
- 11月29日 - 有楽町線と共にダイヤ改正を実施し、 一部列車の発着時刻・行き先を変更。この他、有楽町線においては準急の大幅減便を実施。
- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)
- 2月23日 - 地下鉄成増 - 氷川台、小竹向原B線に発車サイン音が導入[7]。
- 3月14日 - 同月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による発電所の停止に伴う電力供給逼迫のため、東京電力が輪番停電(計画停電)を実施。これに伴い、この日から東武東上線・西武有楽町線・西武池袋線との相互直通運転および急行・通勤急行・和光市 - 池袋間の運転が休止される。
- 4月1日 - 東武東上線・西武有楽町線・西武池袋線との相互直通運転および急行・通勤急行・和光市 - 池袋間の運転が平日の朝・夕ラッシュ時のみ再開される。
- 6月11日 - 土休日のダイヤが平常に戻り、東武東上線・西武有楽町線・西武池袋線との相互直通運転および急行・和光市 - 池袋間の運転が全面的に再開される。
- 9月12日 - 平日のダイヤが平常に戻り、東武東上線・西武有楽町線・西武池袋線との相互直通運転および急行・和光市 - 池袋間の運転が全面的に再開される。
- 10月4日 - 8時54分ごろ、小竹向原駅でコンクリートが落下し、信号ケーブルを切断する。この影響で小竹向原 - 新宿三丁目間が17時過ぎまで運休し、急行・通勤急行が終日運休となる。この事故の影響を重く見た国土交通省関東運輸局は東京地下鉄に対して早期の原因究明と再発防止を求める警告文書を発出した。
- 12月7日 - 2時10分ごろ、有楽町線豊洲駅で夜間作業事故が発生し、死傷者が出る。この影響で8時30分過ぎまで運休する。
- 2012年(平成24年)
- 4月21日 - 和光市駅に有楽町線式ホームドアが設置、7月7日に稼働により全駅稼働、および初の有楽町線設置と共に地上駅設置となった。また、同駅に発車メロディが導入され、これにより副都心線全駅設置となった。
- 7月1日 - 後述の東急東横線との相互直通運転開始に先立ち、渋谷駅を本格的に2面4線化させるため、この日の始発から同駅3番線と4番線(現6番線)との間に設置されていた仮通路が撤去され、ホーム上での行き来ができなくなる。
- 9月7日 - 後述の東急東横線との相互直通運転開始に先立ち、東急5050系4000番台の1編成が副都心線での営業運転を開始。運用は朝1往復のみ。
- 2013年(平成25年)
- 2014年(平成26年)
運行形態
定期ダイヤにおいて、急行と通勤急行は全列車10両編成、各駅停車は大部分が8両編成である。
副都心線は10両編成と8両編成があり、電車の停止位置が異なることから、駅の時刻表・発車標・接近放送において列車の編成両数も案内されている。また、乗り入れ先である渋谷駅からの東急東横線、小竹向原駅からの西武線(西武有楽町線経由池袋線)、和光市駅からの東武東上線内において種別が変わる列車が多数設定されているため、乗り入れ先の路線内の種別も案内される。
副都心線の終着駅である渋谷駅からは全列車が東急東横線に乗り入れる[13]。さらに、そのうち大半の列車は東横線の終着駅である横浜駅から先、横浜高速鉄道みなとみらい線元町・中華街駅まで乗り入れる。なお、東横線・みなとみらい線には副都心線に乗り入れない運用(渋谷駅折り返し)が終日にわたり多数設定されている。
日中は30分サイクルのパターンダイヤで運行され、その間に急行が15分間隔で2本、各駅停車は間隔不定で5本あり、うち1本は新宿三丁目駅で東横線方面に折り返す。
相互直通運転
東武東上線直通
2008年6月14日の開業当初から終着駅である和光市駅で東武東上線森林公園駅まで直通運転を行っている。急行・通勤急行・各駅停車ともに、東上線内においては各駅に停車する「普通」として運行している。平日ダイヤに設定されている各駅停車志木行が8両編成である以外はすべて10両編成である。
前述した通り、東上線との直通運転区間は森林公園駅までであるが、森林公園駅発着列車は同駅に隣接する森林公園検修区への出入庫を兼ねた朝と夜間の東武鉄道の車両による一部列車に限られており[14]、基本的には川越市駅発着となる。2013年3月16日のダイヤ改正以降、日中は川越市駅発着の急行が30分間隔、平日ダイヤのみ朝と夕方以降の一部列車に志木駅発着の通勤急行1本と各駅停車5本が存在する。土休日ダイヤにおいては全列車が急行である。それ以前は川越市駅発着の急行と志木駅発着の各駅停車が日中毎時2本ずつ(30分間隔)で運行されていた。
平日・土休日共に川越市、森林公園発着の各駅停車が夜に設定されている。
なお、2016年度までに東上線内でも急行運転することが計画されている[15]。
西武線直通
2008年6月14日の開業当初から小竹向原駅から西武有楽町線を介して西武池袋線飯能駅までの直通運転を行っている。なお、西武線直通の優等列車については小竹向原駅 - 渋谷駅間における急行と通勤急行の停車駅に差異が無いため、終日にわたり「急行」として運行される。小竹向原駅で種別の変更が行われる列車があり、西武線内は快速急行・快速・準急・各駅停車のいずれかに変更する。
2013年3月16日のダイヤ改正以降、日中時間帯の急行は西武線内において快速から「快速急行」に格上げされた。同時間帯においては、急行(西武線内快速急行)と各駅停車(西武線内各駅停車)が2本ずつ30分間隔で運行されており、1時間の間に飯能駅発着と小手指駅発着の急行が1本ずつ、保谷駅発着と石神井公園駅発着の各駅停車が1本ずつである。それ以前は飯能駅発着の急行(西武線内快速)と石神井公園駅発着の各駅停車がそれぞれ30分間隔で運行されていた。平日・土休日共に小手指発着の各停が設定されている。平日朝は西武6000系による運用で西武線内が快速急行となるものがある。平日夜は西武6000系の運用が大半で、1本のみ東急車8両編成での運用で前者、後者共に西武線内が準急となるものがある。土休日は朝に東急車8両編成の運用が2本、東京メトロ車の運用が1本ある。
東急東横線・みなとみらい線直通
2013年3月16日のダイヤ改正で、新たにもう一方の終端駅である渋谷駅で東急東横線と、さらに同線の終点である横浜駅から横浜高速鉄道みなとみらい線に乗り入れ、元町・中華街駅まで相互直通運転を開始した。
副都心線渋谷口は、渋谷発和光市行き2本(早朝の初電1本のほか、平日の夕方と土休日の夜間の各1本)をのぞく全列車が東急東横線との相互直通運転を行う。日中時間帯は、副都心線急行は東急東横線内で特急として、副都心線各駅停車のうち毎時4本を東急東横線内で急行として運転する。一方、東急東横線からの列車は毎時2本が新宿三丁目止まり、毎時4本が渋谷折り返し(副都心線へ乗り入れず)となっており、新宿三丁目以北へ乗り入れる列車は3分の2にとどまっている。
この相互直通運転開始は東横線渋谷 - 代官山間の地下化にあわせて行われ、副都心線渋谷駅は開業当初から東京急行電鉄(以下「東急電鉄」)の100%子会社である東急レールウェイサービスが東急田園都市線(半蔵門線)の駅と一体的に駅管理業務を行っている[注 1]。駅構内の旅客向け案内板や発車標などは東急仕様であるが、ホームの接近放送や発車メロディについては東京地下鉄のものが使用されていた。
副都心線との相互直通運転開始以前の東横線とみなとみらい線はすべての列車が8両編成であったが、副都心線への乗り入れを機に優等列車(特急・通勤特急・急行)を一部列車をのぞいて10両編成に増強するため、これら2路線の優等列車停車駅では10両編成の列車が停車できるようにホーム延伸工事を行った。ただし、各駅停車については従来通り8両編成での運転となる。副都心線開業当初から各駅停車に8両編成の運用が存在していたのは、このためである。
さらに、東急電鉄は2019年4月開業を目指し相模鉄道(以下「相鉄」)との相互直通運転も計画している。これは、東急電鉄の日吉駅から新横浜駅を経由して相鉄線の西谷駅に至る連絡線(総延長12.7キロ)を新設する計画である(「神奈川東部方面線」を参照のこと)。しかし東武東上線・西武池袋線・副都心線からの列車も東横線を介して相鉄方面へ乗り入れるのかなど、相互直通運転に関する具体的な列車運用などは決まっていない。
列車種別
副都心線では以下の種別の列車が運転されている。 副都心線内の現行の停車駅は 「駅一覧」を参照。
急行
東京地下鉄の路線においては、東西線の快速から2例目となる地下鉄線内無料優等列車として、和光市 - 渋谷間の全線で急行運転を行っており、全列車が10両編成で運行される。
定期ダイヤにおいては、東新宿駅で通過線に入り、大部分の急行が同駅で各駅停車を追い抜く。また、一部時間帯においては小竹向原駅では和光市方面発着の急行と各駅停車が接続する。日中時間帯は渋谷駅から先の東横線内において「特急」に変わる。西武線内発着の急行は下り線が渋谷駅で同駅始発の東横線各駅停車に連絡し、上り線は東横線からの新宿三丁目行に連絡する。東上線川越市駅始発の急行は上り線は渋谷駅で新宿三丁目駅始発の各駅停車に連絡するが下り線は接続列車は行っていない。
池袋 - 渋谷間の所要時間は優等列車の急行・通勤急行が埼京線・湘南新宿ラインと同等の11分に設定されている。朝と夜間に和光市発着がある以外は東武東上線または西武池袋線に直通運転を行っているほか、全列車が東急東横線・みなとみらい線に直通運転を行っている。
東武車のフルカラーLED表示および小竹向原駅と渋谷駅のフルカラーLED発車標では赤で急行、西武車ならびに東急車のフルカラーLEDでは朱色で急行(東横線・みなとみらい線の急行表示とは別に設定)、東京メトロ車(7000系・10000系とも3色LED使用)では無点灯の地に赤文字で急行と表示される。
東武東上線直通列車は土休日の1本が森林公園行きである以外は川越市まで運行され、東上線内では各駅に停車するため和光市駅で種別を「普通」に変更する。また、西武池袋線直通に関しては主に飯能・小手指(一部は清瀬・所沢)まで運行され、小竹向原駅で種別を「各停」「準急」「快速」「快速急行」(快速急行は2013年3月から[16])のいずれかに変更する[注 2]。また、東急東横線・みなとみらい直通列車は全列車が元町・中華街まで運転され、渋谷駅で種別を「特急」「通勤特急」「急行」のいずれかに変更する。
当初は都営地下鉄新宿線の急行と同様、2駅以上に連続停車しなかったが、2010年3月6日のダイヤ改正より、土曜・休日ダイヤの急行が明治神宮前〈原宿〉駅に停車するようになった。これにより、停車日が限られるが東京メトロ他路線と接続するすべての駅に一応停車するようになった。停車駅区別を図るため、土曜・休日ダイヤ時の東京メトロ車・東武車のLED表示は赤色地に黒抜き文字で急行、西武車と東急車のLED表示は朱色地に黒抜き文字で急行となる(「土休急行」、通称:「赤急行」)。
通勤急行
平日の朝夕ラッシュ時に運行される。和光市 - 小竹向原間は各駅に停車し、小竹向原 - 渋谷間で急行運転を行う。車両や駅の種別表示では「通急」と案内されることがある。全列車が10両編成で運行され、和光市発着については西武6000系による運用も少数存在する。急行と同様に東新宿駅で通過線に入り、各駅停車を追い抜く。
車両の種別表示ならびに渋谷駅のフルカラーLED発車標では、西武線の同名種別に準じ、フルカラーLED、3色LEDともに薄いオレンジ色地に黒文字[注 3]で、東京メトロ車ならびに東武車では通勤急行、西武車ならびに東急車では通急と表示される。
なお、副都心線開業当初は東武車に副都心線用の表示は設けられず、自社線の通勤急行同様に桃色地に白文字の通勤急行の表示であったが、東急車が西武車と同じ種別表示色を採用したこともあり、東武車にも2013年3月16日改正までに副都心線用のオレンジ地の種別表示が追加された。東京メトロ車も当初は急行同様に無点灯の地に赤文字で通勤急行と表示されていたが、同様に変更されている。小竹向原駅のフルカラーLED発車標では現在も、以前の東武車に倣ってピンクで表現されている。
なお、西武線直通の通勤急行については小竹向原 - 渋谷間で急行との停車駅の区別が無いため設定されておらず、当該時間帯の優等列車は東武東上線直通と和光市発着は通勤急行、西武線直通は急行として運転される。東武東上線直通については急行と同じく川越市(一部は森林公園)まで運行され、和光市駅で種別が「普通」に変わる。東急東横線・みなとみらい線直通については全列車が元町・中華街まで運転され、渋谷駅で「特急」「通勤特急」「急行」のいずれかに種別が変わる(急行は早朝のみ)。
各駅停車
駅・車両の種別表示では「各停」と案内される。池袋 - 渋谷間の所要時間は山手線と同等の16分に設定されている。基本的に東京メトロ車・東急車・横浜高速車の8両編成で運行されるが、一部列車は10両編成で運行される。車両の編成はダイヤによって決まっており、駅の時刻表において数字が四角で囲まれている列車が8両編成である(ただし、検査による車両不足やダイヤ乱れの場合は8両編成運用を10両編成で代走する場合がある)。全列車が東新宿駅で待避線に入る。主に東急東横線内が急行となる列車が、急行・通勤急行の待ち合わせを行う。東横線内が各駅停車となる列車は日中以外に通過待ちする列車もあるが、大半は副都心線内は渋谷駅・小竹向原駅までは先着する。基本的に和光市発着あるいは新宿三丁目で渋谷方面に折り返すか、東武東上線・西武池袋線に直通運転を行うが、早朝には小竹向原始発の渋谷方面行が、渋谷発の最終列車には池袋行き、また平日ダイヤの夕方と土曜・休日ダイヤ夜間には東横線との相互直通開始前と同じ副都心線内のみを全区間運転する列車が各1本[17]がそれぞれ設定されている(いずれも10両編成、元住吉から回送)。
東武東上線直通に関しては、一部の川越市発着と森林公園発を除きすべて志木までの運行で、和光市で種別を「各停」から「普通」に変更する。西武池袋線直通に関しては主に石神井公園 (一部は保谷・清瀬・所沢・小手指・飯能)まで運行され、数本ながら小竹向原駅で種別を「快速急行」(平日朝の1本)、「快速」(平日朝1本と土休日夕方3本)、「準急」に変更する[注 4]。東急東横線直通に関しては、日中の大半は元町・中華街まで運行されるが朝晩を中心に菊名・武蔵小杉止まりの列車も存在し、一部列車は渋谷駅で種別を「急行」に変更する。さらに一日数本は「特急」や「通勤特急」に変更する。
車両の種別表示は有楽町線と共通で、西武車ならびに東急車のフルカラーLED、横浜高速鉄道車の幕式表示、小竹向原駅のフルカラーLED発車標では灰色地に白文字で各停、東武車のフルカラーLEDでは白色地に黒文字で各停、東京メトロ車の3色LEDでは無点灯の地に橙色の文字で各停、と表示される。
渋谷駅のフルカラーLED発車標では東横線の各駅停車同様に青色地に白文字の各停で表現されているが、東急車も副都心線内ではこの表示は使わず、前述の副都心線用の灰色の表示を使用する。
西武ドームへの観客輸送
西武ドームにおいてプロ野球の試合など催し物が開催される場合は、小手指行の急行(西武線内快速急行)を西武球場前行の急行(西武線内快速)に変更する。この場合、代替としてひばりヶ丘駅から同駅始発の快速急行小手指行が運行される。
ダイヤの乱れ
乗り入れ先を含め、副都心線あるいは有楽町線で何らかの運行障害が発生した場合、副都心線はワンマン運転というシステムの都合上、和光市駅 - 小竹向原駅間は有楽町線のみの運転となり、千川駅 - 東急東横線方面間で折り返し運転を全列車各駅停車で行う。なお、乗り入れ先の東横線・みなとみらい線内においては10両編成で各駅停車の運用に就くことができないため、10両編成の車両は同線内の待避可能な駅に留置または元住吉車庫に入庫させる措置を採っている。このような状況の時は、東武東上線及び西武池袋線への乗り換えは池袋駅で、有楽町線への乗り換えは千川駅で行うことになる。一方、西武池袋線内または東武東上線内で運行障害が発生し、ダイヤ乱れが当路線まで影響が出る場合は、一時直通運転を打ち切る。その場合、西武線直通または東武東上線直通列車のみ急行は池袋駅または和光市駅 - 東急東横線方面間、各駅停車は池袋駅や千川駅で折り返し運転を行う。
副都心線開業当初はダイヤの乱れが発生した場合は、小竹向原 - 渋谷間で折り返し運転を行っていたが、小竹向原駅での案内が不十分であったために、乗客がなかなか降車せず、ダイヤの乱れが増大する結果となった。このため、すぐさま池袋 - 渋谷間での折り返し運転に変更された[18]。しかし、池袋駅の副都心線ホームと有楽町線ホームが離れているため、改札外乗り換えとなっており、乗り換えるのに少々不便を強いられていた。その後、小竹向原駅の連絡線工事が進展したことにより、小竹向原駅の千川寄りの配線を使用して折り返せるようになったことから、2013年から現行の形態となり、有楽町線・副都心線の乗り換えは千川駅での階段の昇り降りで済むようになった。
女性専用車
副都心線においては、平日始発から9時30分までの全列車において和光市駅寄り先頭車両(1号車)が女性専用車となる。なお、小学6年生までの児童とその保護者、身体障害者とその付き添いの者については、いずれの場合も男女関係無く女性専用車への乗車が認められている。設定区間は以下の通り。
- 渋谷方面行:西武池袋線飯能駅・東武東上線森林公園駅→副都心線(全区間)→東急東横線(全区間)→横浜高速鉄道みなとみらい線元町・中華街駅
- 和光市方面行:みなとみらい線元町・中華街駅→東横線(全区間)→副都心線池袋駅(池袋駅到着をもって設定終了)
駅によっては10両編成と8両編成で女性専用車となる車両の停止位置が異なり、この場合は10両編成の女性専用車乗車位置にピンク色のステッカーを貼付し、8両編成は緑色のステッカーを貼付している。10両編成と8両編成の最後部車両の停車位置が同一の駅については乗車目標がピンク色である。この方式は、東武鉄道の伊勢崎線・日光線・東上線と東急電鉄の東横線においても採用している。
西武線内始発の列車は9時30分までに小竹向原駅に到着する列車に限り、東上線内始発の列車は9時30分までに和光市駅に到着する列車に限る。副都心線・東横線・みなとみらい線内を走行中の列車は、9時30分になった時点で女性専用車の実施を一斉に終了する。また、ダイヤ乱れなど不測の事態が発生した場合は女性専用車そのものの実施を中止することがある。
東京地下鉄の駅構内出口階段は、最前部または最後部に存在するケースが多い。その出口階段に最も近い場所に女性専用車が停車する場合が多いため、健常者である男性客が著しく不便を被る場合があり、かつて東急東横線菊名駅において問題となった“菊名問題”とほぼ同じ現象が発生している(これは女性専用車を導入している他の東京地下鉄路線も同様)。
副都心線の女性専用車は開業から二日後にあたる2008年6月16日に導入され、当初は平日ダイヤのうち和光市駅(東上線からの始発列車を含む)を午前7時06分から9時20分まで、ならびに西武線からの直通列車で午前7時20分から9時20分まで小竹向原駅に発着する渋谷行のみの実施(副都心線内走行中の列車は9時20分で一斉終了)であったが、2013年3月16日の東横線・みなとみらい線との直通運転開始に際し実施形態が変更された。
ワンマン運転とホームドア
渋谷駅 - 小竹向原駅間でATOによるワンマン運転を実施しており、小竹向原駅 - 和光市駅間については車掌も乗務するツーマン運転を行っている。なお、10両編成でのワンマン運転は当路線が日本国内では初めてである(8両編成までのワンマン運転は都営大江戸線などの例がある)。また、渋谷駅 - 小竹向原駅間では開業時からホームドア[19]が設置されていた(小竹向原と池袋では2008年4月1日使用開始)。その後、氷川台 - 地下鉄成増間にも2010年10月までにホームドアが設置された後、和光市駅にも2012年4月に設置(同年7月7日使用開始)され、全駅にホームドアが設置された。東京地下鉄におけるホームドア採用例は南北線、千代田線綾瀬駅 - 北綾瀬駅間、丸ノ内線中野坂上駅 - 方南町駅間(後に全区間に拡大)に次ぐ4路線目である。
副都心線は南北線とは異なり、元々の車両がホームドアの設置を考慮したものではなく、車両によってドアの位置が多少異なるという難点があった。
このため、ドア位置の異なる車種へ対応するため、ホームドア開口幅は 2,480 mm と大きいものとなった。特にホームドアの最も長いもので片側 1,680 mm となり、従来の片側戸袋部分にドアが収納できないことから、収納時のホームドアが戸袋部で重なる方式となった。特にホームドアは大中小3種類の大きさがある[2]。
また、車両とホームとの隙間が大きい西早稲田駅、東新宿駅、北参道駅、渋谷駅においては可動式ステップを設置している。これは列車が到着し、開扉時に自動でステップが張り出すもので、ホームドアが閉扉されるとステップも自動で収納される。また、この可動ステップが張り出しているときにはATCにより、停止信号を現示し、列車が発車できないように制御されている。
千川 - 明治神宮前間はホーム壁面に独自のデザインが施されている。
車両
自社車両
- 10000系(有楽町線・副都心線向け車両)
- 池袋 - 渋谷間の開業に合わせて製造された東京地下鉄発足後初の新系列車両。2006年(平成18年)9月1日から有楽町線で営業運転を開始し、翌2007年度までに10両編成20本(200両)を、開業までにさらに10両編成2本(20両)を配備した。最終的には2010年(平成22年)1月までに10両編成36本(360両)が落成し、増備が完了した。副都心線用ドア位置は有楽町線と共用である。
- なお、副都心線のラインカラーに合わせて帯色が茶色になっている。ただし、有楽町線との共通運用という点も踏まえて茶色の帯の下に細いゴールドの帯も入っている。
- 中間車2両を抜いた8両編成での運行も可能なため、7000系の8両編成が不足する場合は1次車の一部(第01 - 05編成)を8両化して運用される場合がある。
- 7000系(有楽町線用に製造された車両)
- 有楽町線用車両として製造されたが、そのうち改造編成のみが本路線で運用される。東急東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線の各停のみの停車駅は基本的に10両編成対応工事を行わないため、両線との相互直通運転の各駅停車用車両として、第03・09・13・15・16・20・27 - 34編成を8両編成化するとともに帯色を10000系と同様の帯に変更し、副都心線専用車用の改造が実施された。
- また、一部の編成は10両編成のまま副都心線対応工事が行われたが、これも帯色を10000系と同様の帯に変更されている。最終的に有楽町線と兼用の10両編成が6本(60両)、副都心線専用の8両編成が15本(120両)の体制となり、残りの7000系は廃車となった。
直通先の東急東横線では、日比谷線と接続する中目黒駅にて日比谷線用の03系と並ぶ光景も見られるほか、東横線と東急目黒線が並走する田園調布駅 - 日吉駅間にて目黒線に乗り入れる南北線用の9000系と並ぶ光景も見られる。
有楽町線用07系全6編成 (07-101F - 106F) は扉間隔が異なりホームドアに対応しないため、使用されない。建設当初は同系列も運用する予定だったため、西早稲田駅建設現場には同系列のイラストが描かれ、北参道駅建設予定地近くでは看板に同系列の写真が使われていた。その後、有楽町線との共用駅である小竹向原駅にもホームドアが設置されたため、07系は有楽町線・副都心線どちらにも対応できなくなり、最終的には東西線に転出した。
乗り入れ車両
小竹向原 - 渋谷間で運用される車両を挙げる。
東武鉄道
- 9000系・9050系
- 第1編成 (9101F) [注 5]以外の10両編成9本90両 (9102F - 9108F, 9151F, 9152F) が使用されている。副都心線開業までに9101F以外すべての編成で乗り入れ対応工事を完了させた。なお、電機子チョッパ制御の9000系は副都心線・有楽町線(および東急東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線)で運用される車両では唯一、VVVF制御ではない車両となっている。
- 50070系
- 現在、10両編成7本が落成しており、9000系・9050系と共通で運用されている。
西武鉄道
東京急行電鉄・横浜高速鉄道
- 5000系・5050系(4000番台も含む)
- Y500系
- 2013年3月16日より東急東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線との直通運転が開始されたことに伴い乗り入れ開始。すべての編成が乗り入れに使用されている。東急車と横浜高速車は共通運用である。直通運転に先立ち2012年9月より、東急5050系4104F, 4105F, 5155Fの各編成が副都心線・有楽町線・東武東上線・西武池袋線各線において先行営業運転を行っていた[20]。
車両運用について
どの列車がどの車両で運転されるかは列車番号で判別できる。2013年3月16日改正ダイヤでは、列車番号末尾アルファベットの「S」が東京メトロ車両(8両編成は01S - 19S/10両編成は21S - 99Sの奇数番号)、「M」が西武車両(02M - 40Mの偶数番号)、「T」が東武車両(01T - 23Tの奇数番号)、「K」が東急車両(8両編成は横浜高速鉄道車両と共通運用で01K - 37K/10両編成は51K - 58K/ダイヤ乱れの場合は41K - 46K)となっている。なお、列車番号が6桁の数字で表される東横線・みなとみらい線では上3桁が運用番号を示し、700番台が東京メトロ車両、100番台が西武車両、000番台が東急・横浜高速車両、800番台が東武車両となっている(例えば「01S」は東横線・みなとみらい線では「701」となる)。列車番号は『MY LINE 東京時刻表』(交通新聞社)などにより確認ができる。
10両編成については有楽町線と共通運用されており、東京メトロ車に加え東武車と西武車にも副都心線のみの運用があり、西武車が和光市駅まで乗り入れることがある。平日と土休日とでは、10両編成での運用が違う。前者では多くはメトロ車の運用だが、一部は東急車や西武車の運用が、朝晩に限り東武車が運用に就く。一方、後者は東武車は日中にも運用があるが、それでもメトロ車の運用が多い。8両編成については、平日も土休日も東急車の運用が大半で、メトロ車は渋谷始発の東急東横線・みなとみらい線直通列車の運用に就くことがある。
2013年3月16日改正ダイヤでは、東京メトロ車両では10両編成2本および8両編成3本が東急の元住吉検車区で、また10両編成1本が西武の武蔵丘車両基地でそれぞれ夜間留置となる「外泊運用」が組まれている。逆に東京メトロの車庫では、和光検車区に東急・横浜高速車両の8両編成2本・10両編成2本および西武車両1本が、新木場車両基地に西武車1本がそれぞれ夜間留置となっている。
車両改造費用
相互直通運転時には従来、車両保有会社が乗り入れ先の路線に対応するように改造することが“相互直通運転時の暗黙の了承”とされていた。
副都心線との相互直通運転にあたっては、当然ながら東武鉄道・西武鉄道の車両にも同線に対応するATO装置などのワンマン運転機器の設置に伴う車両改造工事が必要となり、2社に対する依頼が必要となった。
しかし、東武鉄道と西武鉄道からは「副都心線に必要なATO装置・ワンマン運転機器は、東京地下鉄の経営効率化のためであり、自社線内では不要なものである。改造費用の全額負担はできず、改造費用は東京地下鉄の負担とするべきである。」と主張された。
その後、東京地下鉄・東武鉄道・西武鉄道の計3社で協議の結果「副都心線のワンマン運転に必要な車両改造の初期費用は東京地下鉄が負担する。対応機器は車両保有会社が所有するが、機器の使用権利は東京地下鉄に属する。」という条件の元に2社の車両の副都心線対応改造が実施されることになった[2]。
駅一覧
- ●:停車、▲:土曜・休日ダイヤのみ停車、|:通過
- 各駅停車はすべての駅に停車するため省略している。
駅番号 | 駅名 | 駅間キロ | 累計キロ | 通勤急行 | 急行 | 接続路線・備考 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
F-01 | 和光市駅[* 1] | - | 0.0 | ● | ● | 東武鉄道:東上線 (TJ-11)(森林公園駅まで直通運転) 東京地下鉄: 有楽町線(Y-01・共用) |
埼玉県 和光市 | |
F-02 | 地下鉄成増駅 | 2.2 | 2.2 | ● | | | 東京地下鉄: 有楽町線(Y-02・共用) 東武鉄道:東上線(成増駅:TJ-10)(※連絡運輸なし) |
東京都 | 板橋区 |
F-03 | 地下鉄赤塚駅 | 1.4 | 3.6 | ● | | | 東京地下鉄: 有楽町線(Y-03・共用) 東武鉄道:東上線(下赤塚駅:TJ-09)(※連絡運輸なし) |
練馬区 | |
F-04 | 平和台駅 | 1.8 | 5.4 | ● | | | 東京地下鉄: 有楽町線(Y-04・共用) | ||
F-05 | 氷川台駅 | 1.4 | 6.8 | ● | | | 東京地下鉄: 有楽町線(Y-05・共用) | ||
F-06 | 小竹向原駅[* 2] | 1.5 | 8.3 | ● | ● | 西武鉄道:西武有楽町線 (SI37)練馬駅経由池袋線(渋谷方面から飯能駅まで直通運転) 東京地下鉄: 有楽町線(Y-06・共用) | ||
F-07 | 千川駅 | 1.1 | 9.4 | | | | | 東京地下鉄: 有楽町線 (Y-07) | 豊島区 | |
F-08 | 要町駅 | 1.0 | 10.4 | | | | | 東京地下鉄: 有楽町線 (Y-08) | ||
F-09 | 池袋駅 | 0.9 | 11.3 | ● | ● | 東京地下鉄: 丸ノ内線 (M-25)・ 有楽町線 (Y-09)(新木場方面) 東日本旅客鉄道:埼京線・湘南新宿ライン・山手線 東武鉄道:東上線 (TJ-01) 西武鉄道:池袋線 (SI01) | ||
F-10 | 雑司が谷駅 | 1.8 | 13.1 | | | | | 東京都交通局:都電荒川線(鬼子母神前停留所) | ||
F-11 | 西早稲田駅 | 1.5 | 14.6 | | | | | 東京地下鉄: 東西線 (T-03)(高田馬場駅) | 新宿区 | |
F-12 | 東新宿駅 | 0.9 | 15.5 | | | | | 待避可能駅 都営地下鉄: 大江戸線 (E-02) | ||
F-13 | 新宿三丁目駅 | 1.1 | 16.6 | ● | ● | 東京地下鉄: 丸ノ内線 (M-09) 都営地下鉄: 新宿線 (S-02) ※2013年3月16日からは、一部のフリーきっぷについては以下の連絡運輸あり[21] 西武鉄道:新宿線(西武新宿駅:SS01) | ||
F-14 | 北参道駅 | 1.4 | 18.0 | | | | | 渋谷区 | ||
F-15 | 明治神宮前〈原宿〉駅 | 1.2 | 19.2 | | | ▲ | 東京地下鉄: 千代田線 (C-03) 東日本旅客鉄道:山手線(原宿駅) | ||
F-16 | 渋谷駅[* 3] | 1.0 | 20.2 | ● | ● | 東京急行電鉄:東横線 (TY01)(横浜高速鉄道みなとみらい線元町・中華街駅まで直通運転)・田園都市線 (DT01) 東京地下鉄: 銀座線 (G-01) ・ 半蔵門線 (Z-01) 東日本旅客鉄道:山手線・埼京線・湘南新宿ライン 京王電鉄:井の頭線 (IN01) |
- 和光市 - 小竹向原間は有楽町線と駅・線路を共用している。また、同区間の駅番号は同線と共通の数字を使っている[22](ほかに南北線と東京都交通局(都営地下鉄)三田線が共有している目黒 - 白金高輪間でも駅番号に共通の数字を使っている)。
- 副都心線池袋駅 - 要町駅 - 有楽町線池袋駅の折り返し接続を認めていないため、副都心線渋谷方面 - 有楽町線新木場方面間の乗り換えは池袋駅で一度改札外に出て行う。
- 池袋 - 雑司が谷間の東池袋周辺付近に新駅を設置する計画があり、準備工事として駅予定地のシールドトンネルは形が異なっている。[23]。
- 渋谷駅のホームは、半蔵門線・東急田園都市線ホームのさらに下方に設置されている。同駅は東急電鉄が副都心線・東急東横線ホームおよび半蔵門線・東急田園都市線ホームと一体で管理されているため、半蔵門線・東急田園都市線とは改札内連絡が可能である。このため、2013年から開始された東急東横線との相互直通運転によって、それまで改札外乗り換え(事実上別の駅)となっていた東横線と田園都市線が名実ともに乗り換え駅となり、東横線・副都心線・田園都市線・半蔵門線の計4路線が改札内で結ばれた。
- 新宿三丁目の池袋側に留置線が設置されている。東横線との相互直通運転開始をにらんで設置され、現在は毎時2本東横線方面からの終着電車および、東横線方面への始発電車(各停)が設定されている。
- 急行は東急東横線内では特急、西武線では日中時、快速急行、東上線では普通に変わる。また、西武側と東急側の種別によって様々なパターンが見受けられる。土休日夕方の場合、急行は東急東横線内では特急、西武線では各停。各停は東急東横線内では各停、西武線では快速。または東急東横線内急行、西武線では各停というパターンがある。
各駅のデザインコンセプトとステーションカラー
本路線の新たに建設された雑司が谷駅 - 明治神宮前駅では駅の周辺環境をはじめとした歴史や文化などをイメージした各駅ごとのデザインコンセプトとステーションカラーを導入した。千川駅 - 池袋駅では既存の駅施設があるため、駅構内の一部のみで採用している。なお渋谷駅は東急電鉄の施工のため、東京地下鉄は担当していない。
本路線は比較的深い駅が多く、東京地下鉄全駅の中では、東新宿駅(B線ホーム)は4番目、雑司が谷駅は5番目、西早稲田駅は7番目、渋谷駅は9番目に深い駅に該当する[注 7]。
駅名 | ホーム階 | 深さ | デザインコンセプト | ステーションカラー |
---|---|---|---|---|
千川駅 | 地下3階 | 19.7 m | 安らぎ×木立のある風景 | マロングラッセ(幹色) |
要町駅 | 地下3階 | 23.7 m | 都会×将来への期待 | 卵色 |
池袋駅 | 地下4階 | 25.2 m | エネルギー×芸術の自由さ | ブランネージュ(白色) |
雑司が谷駅 | 地下4階 | 33.8 m | 木漏れ日×過去への思い出 | 青竹色 |
西早稲田駅 | 地下3階 | 29.9 m | 文教×水流 | 水色 |
東新宿駅 | 地下5階・6階 | A線 29.2 m B線 35.4 m |
アクティブ×つつじ | 薄紅 |
新宿三丁目駅 | 地下3階 | 15.2 m | 光の帯×内藤新宿 | 藤色 |
北参道駅 | 地下2階 | 16.5 m | 喧騒からの開放×能楽 | ジョーヌ・サフラン(黄金色) |
明治神宮前〈原宿〉駅 | 地下5階 | 27.8 m | ファッション×杜 | スモークブルー |
渋谷駅[* 1] | 地下5階 | 28.6 m | 3つの基軸 「心象に残る駅」 「安全・安心」 「環境への配慮」 |
なし |
- ↑ 主な工事主が東急であるため、他の駅とはコンセプトは違う。また、ステーションカラーもない。
発車サイン音
副都心線では株式会社スイッチの制作[注 8]による発車サイン音[注 9]を使用している。小竹向原駅 - 渋谷駅間のワンマン運転区間では運転士が運転席にある乗降促進ボタンを押すことにより流れる仕組みになっている(これは南北線も同様である)。
開業当初はワンマン運転を実施している同区間のみに導入され、和光市駅 - 氷川台駅間の各駅ではツーマン運転を実施しているため発車サイン音は使用されていなかったが、地下鉄成増駅 - 氷川台駅間の各駅では2011年2月23日から順次使用を開始した[7]。和光市駅は東武管理駅であり、渋谷方面は2012年7月7日より発車サイン音を使用開始、志木方面は東武のメロディが導入されているが、渋谷方面の発車サイン音は2012年12月17日で使用中止し、ブザーに戻された。
曲名は株式会社スイッチ ホームページおよび同社が運営する「鉄道モバイル」から。
駅名 | 和光市方面(↑) | 渋谷方面(↓) |
---|---|---|
車上メロディ | Rapid | 未来電車 |
和光市駅[* 1] | 2:(東武下り副本線用汎用メロディ) | 3:(ベル)[* 2] |
地下鉄成増駅 | 2:はらり | 1:電車ライト |
地下鉄赤塚駅 | 2:始まるよ | 1:レッツトレイン |
平和台駅 | 2:こおろぎ | 1:輪になって |
氷川台駅 | 2:ワクワク電車 | 1:もう来ます |
小竹向原駅 | 3:キャロット 4:無休[* 3] |
1:オーバーフロー 2:駅ストレッチ[* 4] |
千川駅 | 4:Good day | 3:オン・ザ・コーナー |
要町駅 | 4:イーストパラダイス | 3:City Runner |
池袋駅 | 6:Morning station | 5:TOKYO CITY |
雑司が谷駅 | 2:ティータイム | 1:シーサイド |
西早稲田駅 | 2:シルバーレール | 1:クリストフ |
東新宿駅 | 2:春の翼 | 1:花咲く街角 |
新宿三丁目駅 | 4:夢見るハート | 3:不思議のワルツ |
北参道駅 | 2:プラット散歩2 | 1:ぐるぐる |
明治神宮前〈原宿〉駅 | 4:ゆっくり行こう | 3:てんとう虫のステップ |
渋谷駅[* 5] | 5:おとぎのワルツ 6:愛ステーション |
3・4:Departing from New Shibuya Terminal[* 6][24] |
- 上表の数字は各駅の番線を表す。
- ↑ 和光市駅は東武鉄道の管轄駅であり、接近放送は東武仕様のものが流れ、3番線は発車放送がない。
- ↑ 2012年7月7日から12月17日まで「きらめくホーム」を使用していた。
- ↑ 小竹向原駅の3・4番線は、開業当初は「駅ストレッチ」を使用していたが、運行に支障をきたすためブザーに変更になっていた。現在は、発車サイン音が導入されている[1] 。
- ↑ 小竹向原駅2番線のサイン音は2008年9月19日まで1番線と同じ「オーバーフロー」であったが、誤乗防止のためか同月20日から「駅ストレッチ」に変更された。
- ↑ 渋谷駅は東京急行電鉄の管轄駅であり、接近放送は東急仕様のものが流れる。副都心線方面への発車時は、東急仕様の発車放送アナウンスの後、発車メロディに続いて、東京メトロ仕様の扉閉案内放送が流れる。
- ↑ 5番線から発車する東横線列車も「Departing from New Shibuya Terminal」を使用。
その他
- 東京地下鉄では、営団地下鉄時代の2003年(平成15年)から「ちかみち13(サーティーン)」という広報紙を随時発行した(開通日の2008年6月14日発行分で最終号となった)。副都心線連絡駅とその周辺の駅で配布したほか、東京地下鉄の公式サイトからも閲覧できた。
- 2005年公開の映画『交渉人 真下正義』に登場する建設中の副都心線は、映画内では「地下鉄14号線(仮称)」と表示され、撮影は横浜市営地下鉄グリーンラインで行われている。なお、映画内ではレールが敷かれていたが、実際の副都心線に敷かれたのは2007年8月になってからである。
- 2008年2月から7月まで、東京地下鉄各駅や車内などに4種類の開業告知ポスターが3回に分けて掲出された。中には東京地下鉄イメージキャラクターの宮崎あおいも掲載されていた。
- 2008年2月14日、副都心線を含む地下鉄の工事に国費(道路特定財源)が支出されていることが、衆議院予算委員会で、選挙区が沿線にある長妻昭議員により、やはり同議員が取り上げた「国道事務所でのアロマセラピーの購入」と同様の税金の無駄遣いとして追及された[25][26]。ただし、副都心線の工事費用に道路特定財源が使われていることは現場の看板や東京都の広報などに以前から明記されており[27]、東京都民には周知の事実であった。
- 2008年6月13日に放送されたテレビ朝日系の番組『タモリ倶楽部』において、出演者は一般の人としては初めて乗車することになった。番組内では「(開業前まで)試運転用のダイヤが組まれていること」「池袋 - 雑司が谷間の下りが東北・上越新幹線の新宿延伸を想定していること」「副都心線の新宿三丁目駅が丸ノ内線と都営新宿線の間をすり抜けていること、渋谷寄りのカーブ(タカシマヤタイムズスクエアの真下)が副都心線で最も急なカーブとなること」が東京メトロの関係者から公言された。
- 2008年11月26日から2009年1月12日まで、「副都心線開業記念展 - 副都心線の新たな発見 -」が地下鉄博物館で開催された。
- 2008年現在、国土交通省は新鉄道技術省令の解釈基準で電車線の勾配を最大で35‰と規定しているが、東新宿 - 新宿三丁目間の池袋方面には当路線で中で最も急な40‰の勾配が特認により存在する[28][29]。なおこの特認は路線の事情に鑑みて既存路線でも適宜認められてきたものであり、副都心線に限ったものではない。
- 東武東上線では和光市 - 池袋間、西武池袋線では練馬 - 池袋間、JR東日本では池袋 - 新宿 - 渋谷間の利用者が減り、収益が減ることが予想されている。その一方で、これらの区間のラッシュ時の混雑緩和が期待されている。なお、JRは当初9万人の減少を予想していたが、実際には6万人から7万人が減った程度であり、混雑が大幅に緩和されたわけではない[30]。
- 2013年の東急東横線・みなとみらい線直通運転開始までに、自社車両(7000系・10000系)のほか西武車や東武車では車内案内器の表示内容や自動放送による行先案内などの変更を行った。後者では、急行や通勤急行の列車では「副都心線内急行(通勤急行)+行先」を「急行(通勤急行)+行先」に変更。副都心線の各駅に到着後に出口案内の後に、「ホームドアにご注意下さい」と追加している。
- 副都心線の各駅の電光掲示板は、他路線の各駅の電光掲示板の「時刻+種別(各駅停車の場合は無表示)+行先」に編成数(両数)が加わり、各駅停車でも種別は「各停」と表示している。また他社路線へ直通する列車に関して、交互表示により直通先の種別案内を表示するようになった。(例として、「12:08各停 元町・中華街 10両」→「12:08 Local Motomachi-Chukagai 10cars」→「12:08 渋谷から先、東急線内は急行です。」、「12:02 急行 飯能 10両」→「12:02 Exp. Hanno 10cars」→「12:02 小竹向原から先、西武線内は快速急行です。」、「12:18急行 川越市 10両」→「12:18 Exp. Kawagoeshi 10cars」→「12:18 和光市から先、東武線内は各停です。」) また、副都心線各駅ではホームに3段式、改札付近には2段式(一部の駅は3段式や4段式)の電光掲示板が設置している。
脚注
注釈
- ↑ 直通運転開始前の東横線渋谷駅は東急電鉄渋谷駅管内として管理されており、東急レールウェイサービスが管理している田園都市線・半蔵門線・副都心線渋谷駅とは形態が異なり、事実上別の駅として機能していた。
- ↑ 東京地下鉄10000系・7000系と東武鉄道50070系・9000系ではモニタ装置から行先・種別を設定する際に乗り入れ先の種別も設定する。例えば「地下鉄 - 急行・東武 - 普通」と設定するため、境界駅に到着すると自動で乗り入れ先の種別に変わる。なお、西武鉄道6000系に関しては以前は手動で切り替えていたが、2009年頃より副都心線対応編成のみ切り替わるようになった。
- ↑ 西武線の同名種別は本来オレンジ地ではなく黄色地だが、LEDの都合によるものと思われる。
- ↑ 例:副都心線千川駅時刻表
- ↑ 東武9000系9101Fは量産先行車で他編成と扉間隔が異なりホームドアに対応できないため。副都心線開業後は東上線池袋 - 小川町間で運用されている。
- ↑ 西武6000系6101F・6102Fは量産先行車的存在であり、細かな点で6103F以降とは仕様が異なるため同改造対象から外され、地下鉄直通運用のない新宿線と拝島線で運用されている。
- ↑ 1番目は千代田線国会議事堂前駅 (37.9 m) 、2番目は南北線後楽園駅 (37.5 m) 、3番目は半蔵門線永田町駅 (36.0 m) 、6番目は半蔵門線住吉駅(A線ホーム・32.6 m)、8番目は南北線白金高輪駅 (29.8 m) 、10番目は南北線白金台駅 (28.3 m) が該当する。なお、都営地下鉄も含めると、大江戸線の六本木駅が一番深い (42.3 m) 。詳細は「都営地下鉄大江戸線#駅の深さ」も参照。
- ↑ 渋谷駅3・4番線の「Departing from New Shibuya Terminal」だけはスイッチの制作ではなく向谷実が作曲したものである。
- ↑ 車内放送では発車サイン音と案内されており、かつての東京メトロの副都心線の紹介ページ[リンク切れ]では発車メロディーと書かれていた。
出典
参考文献
- 帝都高速度交通営団「東京地下鉄道有楽町線建設史」
- 東京地下鉄「帝都高速度交通営団史」
- 東京地下鉄「東京地下鉄道副都心線建設史」
関連項目
- 日本の鉄道路線一覧
- 池86(副都心線に並行する都バスの系統)
- 東京横浜電鉄新宿延伸計画
- 蒲蒲線