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日吉駅(ひよしえき)は、神奈川県横浜市港北区日吉二丁目にある東京急行電鉄(東急)、および同四丁目にある横浜市交通局横浜市営地下鉄)のである。

乗り入れ路線[編集]

東急の駅に乗り入れているのは東横線1路線のみであるが、当駅から田園調布駅までの複々線を利用して東横線の列車と目黒線の列車が乗り入れており、それぞれ別路線として案内されている。そして、本駅が複々線の終端であるため、目黒線の終点として扱われている。駅番号についても、東横線と目黒線で個別で与えられ、前者はTY13、後者はMG13である。

横浜市営地下鉄の駅にはグリーンラインが乗り入れている。ただし「グリーンライン」は営業上の路線呼称であり、正式路線名は「4号線」である。横浜市営地下鉄の駅番号はG10である。ステーションカラーはあか[1]

歴史[編集]

  • 1926年大正15年)2月14日 - 開業。
  • 1988年昭和63年)3月11日 - 改良工事着手。工事期間中は1面2線で、同年8月のダイヤ改正から急行の待避を元住吉駅で行い、日比谷線直通は菊名駅まで運転した。
  • 1991年平成3年)11月 - 改良工事完成。半地下の2面4線の駅になる。同時に日比谷線直通は日中が本駅での折り返しに変更された。
  • 1995年(平成7年)7月 - ホームの真上に東急百貨店が完成。
  • 1999年(平成11年) - 関東の駅百選に選定される。
  • 2003年(平成16年)3月19日 - 通勤特急新設により、通勤特急の停車駅になる。
  • 2007年(平成19年)8月23日 - 2・3番線の東横線から目黒線への発着路線切り替えに伴う改良工事のため、本駅で行っていた特急の通過待ちや通勤特急・急行の待避は元住吉駅で行い、日比谷線直通電車は終日菊名駅発着に変更。
  • 2008年(平成20年)
    • 3月7日 - 2・3番線(目黒線用ホーム)にホームドアを設置。
    • 3月30日 - 横浜市営地下鉄グリーンラインが開業。
    • 6月22日 - 目黒線武蔵小杉 - 当駅間が延伸開業。
  • 2012年(平成24年)5月1日 - docomo Wi-Fiによる、無線LANサービスを開始。

将来[編集]

神奈川東部方面線[編集]

2019年を目処に、東急と相鉄が相互直通運転を実施するため、これにより本駅から途中新横浜駅東海道貨物線横浜羽沢駅付近を経由して相鉄本線西谷駅に至る総延長12.7キロの連絡線(相鉄・東急直通線)の建設が計画されている[2]。なお、この際に目黒線の引き上げ線2本が相鉄・東急直通線の線路となり、新たに別の引き上げ線が1本設けられる予定である。

詳しくは神奈川東部方面線を参照。

駅名の由来[編集]

日吉 (横浜市)#地名の由来 も参照 駅設置当時に橘樹郡日吉村大字矢上字一本松に位置していたことから、地名を採ったものである。

駅構造[編集]

東京急行電鉄[編集]

島式ホーム2面4線を有する地上駅である。1988年から1991年まで改良工事を施工した関係でホームは半地下化されており、駅舎はホーム上に建設された人工地盤の上に立地する。

駅長所在駅であり、「日吉管内」として本駅と綱島駅を管理している。かつては新丸子駅 - 元住吉駅が日吉管内管理で、綱島駅は菊名駅所管の「菊名管内」管理であったが、2012年に新丸子 - 元住吉間は武蔵小杉駅が駅長所在駅として昇格し、「武蔵小杉管内」管理となり、綱島駅が菊名管内から移管され、管理している。

トイレは1階の改札内にある。ユニバーサルデザインの一環として車椅子などの利用に対応した個室(多機能トイレ)は設置されていなかったが、2006年12月頃に移転し、同時に多機能トイレの使用が開始された。

ホーム上にはエレベーターが設置されている。改良工事時点では日吉東急avenueにつながるもので、駅係員の付き添いがない限り利用できなかったが、その後横浜寄りに新しく自由に利用できるコンコースとのエレベーターが設置された。

2008年3月30日の横浜市営地下鉄グリーンライン開業に併せて、東横線とグリーンラインを結ぶ地下通路の新設と東横線の改札口の増設が行われた。

改良工事[編集]

本駅はもともと線路の位置が周囲の土地よりかなり低く、東西の改札口と駅舎は地上レベルであったが、ホームは掘割の底にあった。島式2面4線のホームと、綱島駅寄りに引き上げ線2本を併せ持つ構造が長らく続き、この時期には渋谷駅 - 日吉駅間において折り返し運転をする各駅停車と日比谷線直通電車がそれぞれ留置される光景も見られたほか、荷物電車試運転列車の折り返しにも利用されていた。引き上げ線の有効長は列車の編成両数の増加に合わせ、最終的には18m車×8両の長さ[3]となったため、水平な引き上げ線と綱島駅に向かって下り勾配となる本線との比高はかなりのものとなっていた。

1988年から1991年にかけて大規模な改良工事が行われ、この期間中は島式ホーム1面2線の状態となり、引き上げ線の使用も中止されたため、本駅での急行と各駅停車との緩急接続および始発・終着列車の設定が一時的に不可能となった。このため、本駅で急行の接続待避を行っていた各駅停車は隣の元住吉駅における急行の通過待避に変更され、さらに本駅始発・終着列車は元住吉駅あるいは菊名駅発着となった。この際、日比谷線直通電車の運転区間は、それまでの中目黒駅 - 本駅間から菊名駅まで延長された。

この改良工事が完成した後、島式2面4線ホームの構造に戻り、緩急接続も再び本駅で行われるようになり、日中の日比谷線直通電車も本駅発着に戻った。ただし、引き上げ線については1線に縮小された。

本駅始発・終着列車[編集]

日比谷線直通電車のほか、東横線・みなとみらい線内を走る電車についても本駅始発・終着列車が数本存在した(詳しくは前後の項目を参照)。

2006年9月、武蔵小杉駅 - 本駅間が高架化および配線変更などにより、高架化された新しい元住吉駅と元住吉検車区を直接結ぶことが不可能な配線となった。それまで元住吉駅始発としていた各列車は、武蔵小杉駅始発・終着となり、下り線(元町・中華街方面行)については大半が本駅始発となった。これは、この高架線切り替えと同時に元住吉検車区から本駅までを直接結ぶ「下り出庫線」が設けられたためである。

目黒線への転換工事[編集]

前項で述べた大規模な改良工事を行っていた一時期を除き、長らく内側2線(2・3番線)を待避線と使用し、ここで各駅停車が急行(後に通勤特急も)の接続待避や、特急運転開始後は特急の通過待避なども行っていた[4]。また、終電間際には東横線内の本駅止まりの電車も設定されており、夜間に引き上げ線および2・3番線ホームに留置され、翌朝に始発列車として運転されていた。

目黒線が本駅まで延伸するのに先立って、2007年8月23日のダイヤ改正からこの待避線および引き上げ線を目黒線の設備に転換する工事が行われることになり、待避線の使用や本駅始発・発着列車の設定は再度不可能となった[5]。このため、本駅における緩急接続や通過待避は、全て隣の元住吉駅での特急・通勤特急・急行いずれかの通過待避に変更されたほか、本駅始発・終着列車については武蔵小杉行もしくは菊名行に変更され、日比谷線直通もこの時から菊名駅まで終日運行されるようになった[6]。この転換工事完成の際に引き上げ線が1本から2本に再度増設されたが、有効長がそれぞれ異なり、2本のうち1本は20m車×8両編成分、もう一方は20m車×6両編成分である。

目黒線が本駅まで延伸されたのは2008年6月22日である。

10両編成対応工事[編集]

2013年3月16日から開始された東横線と東京メトロ副都心線(およびその先の西武池袋線東武東上線)との相互直通運転に合わせ、特急・通勤特急・急行が8両編成から10両編成に増強された。これに伴い、本駅の綱島駅寄りにおいてホーム延伸工事が実施された。

のりば[編集]

番線 路線 方向 行先
1 東横線 下り 菊名横浜・<br \>みなとみらい線 元町・中華街方面
2 目黒線 下り (降車専用)
3 目黒線 上り 目黒N南北線 赤羽岩淵
埼玉高速鉄道線 浦和美園I三田線 西高島平方面
4 東横線 上り 渋谷F副都心線 池袋
西武線 所沢東武東上線 川越市方面

横浜市交通局[編集]

島式ホーム1面2線を有する地下駅である。東横線の駅とは直交している。地下3階がコンコースおよび改札口となり、地下4階がホームとなる。地下鉄の改札階には東横線の改札も新設され、地下での乗り換えが可能である。

のりば[編集]

番線 路線 行先
1・2 グリーンライン センター北中山方面
  • 上表の路線名は旅客案内上の名称(愛称)で記載している。

利用状況[編集]

1日あたりの乗車人員の推移(東急)
  • 東京急行電鉄 - 2013年度1日平均乗降人員は東横線が147,939人、目黒線が45,996人であり、合計193,935人である。
  • 横浜市営地下鉄 - 2012年度1日平均乗車人員は32,998人である。

各年度の1日平均乗車人員は下表のとおり。

年度別1日平均乗車人員
出典:横浜市統計ポータル
年度 東京急行電鉄 横浜市交通局
1998年(平成10年) 61,161 未開業
1999年(平成11年) 60,860
2000年(平成12年) 61,790
2001年(平成13年) 61,970
2002年(平成14年) 61,729
2003年(平成15年) 62,403
2004年(平成16年) 63,847
2005年(平成17年) 64,773
2006年(平成18年) 65,699
2007年(平成19年) 68,008 103,535 [7]
2008年(平成20年) 82,965 23,107
2009年(平成21年) 103,959 26,138
2010年(平成22年) 106,129 29,173
2011年(平成23年) 107,624 30,813
2012年(平成24年) 110,580 32,998
2013年(平成25年) 115,654 35,593

駅周辺[編集]

日吉 (横浜市) も参照 駅東側には、慶應義塾大学日吉キャンパスが綱島街道(県道2号)を挟んですぐのところにある。駅西側は商店街と住宅街だが、学術施設が多いため、学生が多く、学生向けの飲食店などが多い。

学校[編集]

小売店[編集]

その他[編集]

バス路線[編集]

東急バスにより本駅を発着する路線バスが運行されており、綱島街道沿いに南(綱島方)から番号順に0 - 4番乗り場が、日吉東急avenueの南側に5 - 7番乗り場がそれぞれ設置されている。

2008年3月30日に、綱島街道沿いの停留所名は「日吉駅東口」、日吉東急avenueの南側の停留所名は「日吉駅」とされた。

本駅の元住吉駅寄りの東側にバスの待機場があり、0 - 4番乗り場に発着するバスは一度待機場に進入して折り返す。かつてここに東急バス日吉営業所があったが、1993年にその機能は東山田営業所に移されている。

乗場 系統 主要経由地 行先




0番 日91 日大高校正門 【循環】綱島東四丁目
日92 南綱島住宅・広町 綱島駅
日40 ※深夜バスのみ 北綱島・高田駅前・東山田駅 東山田営業所
1番 日81 北綱島 綱島駅
2番 日93 江川町・鷹野大橋・駒岡 綱島駅
日94 江川町 越路
3番 日40 ※深夜バス以外 北綱島・高田駅前・東山田駅 東山田営業所
日41 北綱島 高田駅
4番 日51 大塚製靴前・アリュール日吉本町 【循環】コンフォール南日吉


5番 日22 下田仲町 サンヴァリエ日吉
6番 日21 下田仲町・下田町 高田町
7番 日23 井田病院正門前 さくらが丘

3番から発車している日40系統東山田営業所行きの内、深夜バスは0番のりばから発車する。

その他に、本駅から乗車することはできないが、東急バス運行の渋谷駅深夜急行バスミッドナイト・アロー新横浜駅新羽営業所行きが本駅前を経由・降車扱いする。

隣の駅[編集]

東京急行電鉄
東横線
特急
通過
通勤特急
武蔵小杉駅 (TY11) - 日吉駅 (TY13) - 菊名駅 (TY16)
急行
武蔵小杉駅 (TY11) - 日吉駅 (TY13) - 綱島駅 (TY14)
各駅停車
元住吉駅 (TY12) - 日吉駅 (TY13) - 綱島駅 (TY14)
目黒線
急行
武蔵小杉駅 (MG11) - 日吉駅 (MG13)
各駅停車
元住吉駅 (MG12) - 日吉駅 (MG13)
横浜市営地下鉄
グリーンライン(4号線)
G09 日吉本町駅 - G10 日吉駅

脚注[編集]

  1. 横浜市交通局Q&A http://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/kids/hushigi/q03.html
  2. 相互直通運転実施へ向け速達性向上計画が認定されました - 東京急行電鉄
  3. 東横線で使われていた20m車の8000系は7両編成まで収容できた。
  4. かつては終日にわたり頻繁に急行の接続待避を行っていたが、2001年3月28日の特急運転開始によりダイヤが大幅に改正され、緩急接続は主に自由が丘駅と菊名駅で行われることになり、主に日比谷線直通電車が本駅で平日の朝夕ラッシュ時間帯に通勤特急の接続待避を、それ以外の時間帯に特急の通過待避を行っていた。また、時折運転される「みなとみらい号」や「伊豆のなつ号」などの臨時急行は本駅で特急の通過待避を行うこともあった。
  5. 2007年8月23日(木)、東横線・みなとみらい線のダイヤ改正を実施PDF  - 東京急行電鉄ニュースリリース 2007年7月25日
  6. ただし、2010年2月現在のダイヤでも土・休日に限り元町・中華街発の急行1本(横浜駅0時17分発)は本駅止まりであり、本駅まで客扱い後、元住吉駅の通過線に留置され、翌朝に武蔵小杉駅始発の渋谷行として運用されている。
  7. 平成20年3月30日開業で2日間のデータ

関連項目[編集]

外部リンク[編集]