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(人物)
(岡崎トミ子国家公安委員長への質疑(平成22年10月22日  衆院法務委員会))
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*若者の政治教育、人材育成に積極的に取り組んでいる。2008年[[中川義雄]]初代塾長の[[HOKKAIDO政治塾]]公開講座や2009年[[TOKYO自民党政経塾]]・専門政治コースで講師。2010年谷垣[[総長]]・[[古屋圭司]]学院長の下で[[丸川珠代]]・[[古川禎久]]・[[井上信治]]・[[松浪健太]]らと共に[[中央政治大学院]]副学院長に就任した。また自身が会長就任した自民党福井県連で'''ふくい政経アカデミー'''創設し[[塾長|初代塾長]]務める。
 
*若者の政治教育、人材育成に積極的に取り組んでいる。2008年[[中川義雄]]初代塾長の[[HOKKAIDO政治塾]]公開講座や2009年[[TOKYO自民党政経塾]]・専門政治コースで講師。2010年谷垣[[総長]]・[[古屋圭司]]学院長の下で[[丸川珠代]]・[[古川禎久]]・[[井上信治]]・[[松浪健太]]らと共に[[中央政治大学院]]副学院長に就任した。また自身が会長就任した自民党福井県連で'''ふくい政経アカデミー'''創設し[[塾長|初代塾長]]務める。
  
== [[岡崎トミ子]][[国家公安委員長]]への質疑(平成22年10月22日  衆院法務委員会)==
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稲田氏)岡崎大臣の2003年の反日デモの問題をお伺いすると、質問通告したら、(民主党側から)「その問題と日本の治安との関係がない」と。だからこの委員会には来られないのだと伺いまして、私は大変驚きました。反日デモと我が国の治安は密接な関係があって、その点について質問をするべきだと思っているからです。さらに、「質問の内容を事前に知らせて、それを個別に関係があるかどうかを精査したい」という申し出もありましたけど、私は我が国で最高の言論の場である国会で質問をする権利を事前に制限される。これはおかしいことですし、ひいては国民の知る権利を侵害することであり、我が国の民主主義の根幹を揺るがすものであると考えております。大臣、来ていただきましたので、質問をさせていただきます。まず、代表質問でも菅総理にお伺いをしました2003年の大臣の反日デモのことについてですけど、これに対して、菅総理の答弁は「本人も過去の言動に配慮に欠けた面があり、誤解を招いたことについて深く反省をし、以後、注意をしており、内閣の方針に従って職務に邁進していくという旨を表明されております」と、このように答弁をされたわけですけれども、2003年のデモはいかなるデモで、大臣はどのような趣旨で参加をされたのか、具体的な事実についてお伺いをします。
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岡崎氏)2003年、私が韓国に参りましたのは、慰安婦とされた過去の戦争の問題に関して、人の心がたいへん踏みにじられていた。私どもは日本の中で戦後の問題、過去の問題について取り組むことが大切だというところで、私たちの活動を説明に参りました。その場所では、韓国全土から慰安婦とされたお婆さん達、被害者の皆さん達がそこに集まって来られるということで、私はその報告の場に参加をした。
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稲田氏)報告の場に参加をされたのは、公務として行かれたのですか。
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岡崎氏)私は一応自分の旅費で参りましたけれど、参加した時には空港の送り迎えについてはもちろん、公用車を使用させていただきました。これは国会の活動について報告に行くということで、あくまでも活動の報告だと思っております。
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稲田氏)大臣が行かれた場所ですけど、そこは日本大使館の前であり、そこで日本政府を糾弾するデモをやっていたと報道されておりますが、間違いはありませんか。
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岡崎)戦争の被害にあった皆さんからしますと、自分たちの要求についてその中で「ぜひ自分たちの願いを聞いて欲しい」と、そういう気持ちの場だったと思っております。
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稲田氏)そこに大臣が行かれたのは国会議員として行かれたのか、私人として行かれたのか、いずれでしょうか。
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岡崎氏)国会議員として参りました。
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稲田氏)新聞によりますと、社民、共産など他の女性議員3人も一緒だが、日本大使館前デモには、岡崎議員だけが参加したと報道されておりますけれども、間違いはありませんか。
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岡崎氏)たまたま報告の場に参りましたのは社民党、共産党の方もでしたけれども、私はその場に遅れまして、お二人は帰ってしまって、私がその場に最初の報告会には私は出ていない。その日は皆さんもお帰りになった。残ったのは私だけだった。
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稲田氏)ちょっと具体的に分からないのですが、ソウルの日本大使館前で平成15年2月12日に、いわゆる慰安婦と言われている方々の反日デモに参加をしたのは、岡崎大臣だけなのか、他の女性議員3人も参加されたのか、そちらですか。
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岡崎氏)私だけが参加いたしました。
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稲田氏)国会議員として大使館で行われている、いわゆる従軍慰安婦の反日デモに岡崎大臣だけが参加をされたと、そのような事実でいいですか。
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岡崎氏)たまたま後の2人は日程が合わなかったために帰国されたと思います。
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稲田氏)デモの場で、「日本反対」、それから国旗にバッテンの付いているポスターが掲げられていたことを大臣はご存じでしたか。
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岡崎氏)私はまったく知りませんでした。
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稲田氏)それはおかしい。西田昌司議員が予算委員会でも提示をされたけれど、新聞の中に日本の国旗にバッテンをしたポスターの前で、大臣がたたずんでいらっしゃる写真があります。そしてそこに「ソウルの日本大使館前で12日、『日本反対』、『挺対協』などと書かれたポスターを掲げる韓国の慰安婦問題の反日デモに参加する岡崎トミ子民主党議員」というキャプションがついております。この写真も大臣は見られたことがないんですか。
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岡崎氏)7年前の新聞、よく分かっております。でも私は全然分からなかった。私の後ろにそのモノがあったと。説明をしますと、お婆さん達が椅子に座っていたわけですけれども、そこがほとんど写されていなくて…。新聞の報道を見て初めて知りました。
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稲田氏)それに対して、大臣はこの写真について、抗議をされたんですか。
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岡崎氏)いたしません。私は別に後ろにあったかどうか、本当に分からない状況でした。
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稲田氏)この写真を見たら、誰もが、しかもこの写真は世界中に配信されて、世界中の人があなたが日本大使館の前で、この慰安婦問題で政府を糾弾する反日デモに参加している写真そのものと認識をするわけです。これを知らなかったというのは通りません。
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岡崎氏)結局、私がどういう状態でいたか説明しないといけないと思うのですけど、私がその場に着きました時には、態勢が整っていて、そして手を引っ張られるようにして位置についた時に、周りを見るそんな余裕はまるでありませんでした。本当に分からなかった。(『途中から帰ればいいんだよ!!』とヤジ)。いや、分からないんですよ!後ろにあったんです。まあ、見解が違います。
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稲田氏)そんな言い訳、誰も信じません。何枚も写真があるんですよ。そして大臣は慰安婦の方々の前で、マイクを持って、何らか演説をされていたり、慰安婦の方々に話しかけたり、そしてそちらの方を向いて声を出したり、しかも新聞の中で「日本政府を糾弾する岡崎トミ子議員」というキャプションが付いていて、抗議もせずにずっとそのまま認めているということは、まさしくその通りだからじゃないんですか。
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岡崎氏)いや、私は報道されたことについては「そうなんだな」というふうに思いましたけれど、私自身はまったく日の丸にバッテンは無関係です。私は日の丸、君が代、日本国のそうした国旗国歌に対して、たいへん皆が尊重していることは、私も大事だと考えておりますので、その時にはそのようなこと、まるで見えなかった、分からなかった、そういう状況は間違いございません(少し声を張り上げる)。もう少し別なフィルムででも見れば、私がどの目線でどこにいたのかが分かるだろうと思いますけど、まったく分からなかったんで驚いたんです。
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稲田氏)だとすれば抗議をすべきだし、この問題はあなたが日本に帰ってきてから民主党内でも問題になったんであれば、こういった誤解?、あなたが言う「見ていない」のであれば、この写真について抗議をするのが政治家として普通じゃないですか。何にも抗議をしないで、「知らなかった」というのは通りませんよ、こんなこと。
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岡崎氏)つまりそういう点について、誤解を与えたということについて、反省をしているんです。そのことをご理解いただきたい。
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稲田氏)反省をしている内容ですけれど、写真を撮られたことに抗議をしなかったことを反省しているのですか。何を反省しているんですか。デモに参加したことは反省していないということですか。
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岡崎氏)誤解を受けたことについて、「残念だな」と思って、その点反省をしているということでございます。
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稲田氏)誤解について、あなたは誤解を晴らすような、どんな行動をとったんですか?また、誤解を招いたことを気付いたのはいつなんですか。
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岡崎氏)私はまっすぐに自らの国会における行動、活動につきまして、報告に行ったということですので、それでまっすぐに、例えばマイクを持っておりましたのは、私どもの活動について報告をしていたことでして、それが私の全てだったと思いますけれども、その後でその写真がそのような結果になっていたので、私はまったく(強調)本当に後ろの、そのことについては、私の責任ではございませんので、そういう思いの人たちが韓国の中にいたということですから、私には無関係です。
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稲田氏)質問に答えてない。いつ誤解について気が付き、誤解を解くためにどんなことをしたんですか。(別の議員の声で『誤解ってあなた達がしているから言っているんですよ』)誤解を招いたって言ったじゃないですか。(ガヤガヤ応酬)。
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岡崎氏)どの時点でといいますと、私はまっすぐな自分の活動だと当時は考えておりましたので、それで報道で誤解をした方がいらっしゃったので、それについて反省をしたということです。それ以上でもそれ以下でもございません。
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稲田氏)誰が、何について、どのように誤解をしたんですか。(岡崎がなかなか答えず)。もう1回。誰が、何について、どのように誤解をしたとあなたは考えているんですか。
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岡崎氏)例えばやはり、戦争で慰安婦とされてしまった、心ならずも70年もそういう苦しみの中で生きてきた、当時はそこにいらっしゃる被害者の方々はご高齢で、だいたい70から80になんなんとする方。今は90になんなんとする…。そういう年齢の方々です。そして「どうしても死んでも死にきれない」、「私の心はズタズタになっている」、「深い悲しみの中にいた」…。そういう皆さんたちに本当に、被害者に寄り添わなければいけない…。その時はそういう気持ちがあって、行っておりますけれど…。今日は私の所管外の委員会ですから、当時は私たちが野党として法案を持っておりましたので、その内容も説明をしなければいけないという状況でした。ですから私としては、まっすぐその活動を行ってきたということなのですが、結果としてその報道がされました後で、「誤解をする」ということで批判も受けましたので、その批判につきまして(稲田が『質問に答えて下さい』と叫ぶ)私自身は当時の役職も降りて、その事で責任をとって活動をしばらくは、党の役員は●(聞き取れず)したということです。ですから「誰が」と言われても私、よく特定することが難しいので…(『何について』と稲田)。ですから様々、全て含めて…。
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稲田氏)誤解を招いたとはあなたがおっしゃっていることですから、何に対する誤解を招いたのかと。何が誤解なんですか。あなたが反日デモに参加していたことは誤解でも何でもないじゃないですか。そこにバッテンの日の丸があったことが誤解なんですか。
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岡崎氏)つまりその報道によって、色々な考えの方がもちろんいらっしゃって、報道を見て様々に思った方々の中に誤解をされた、そういう活動だった、行動だったと思って反省をしております。
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稲田氏)誤解の内容が明らかじゃないのに、何を反省しているんですか。何を誤解と考えて、何を反省しているのか。あなたが韓国のいわゆる従軍慰安婦の反日デモ、日本の大使館に対する反日デモに参加したことは事実として間違いはないんですよ。じゃあ何を誤解したんですか。趣旨ですか?
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岡崎氏)「反日だと思われたこと」だというふうに思います。
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稲田氏)誰が見たって反日なんですよ。慰安婦の皆さんが、だって大使館に向かって抗議のデモをして、そしてそれにあなたが参加したこと自体は間違いがないのですから、慰安婦の抗議デモにあなたが参加したことについては、誰も誤解はしていない。ですから、デモに参加したことについてあなたは反省をしているのかしていないのか、どちらですか。
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岡崎氏)私は今でも思っておりますのは、あの時は70代、そして今は90代になんなんとするお婆さんたちがなぜそこで自分たちの要求を言わざるを得なかったのか。どんな人生を歩んできたのか。そういう被害者としての悲しみ、苦しみ、それが70年以上続いているということ。その事に対して私は自ら過去の問題について取り組むことが大事だと考えて参りましたし、被害者に向き合うことが大事だと考えて参りましたので、その活動なわけなんです。その報道によって、私の活動が「反日」だと言われたことが「誤解」だと思っております。私は反日の活動をしたつもりはございません。むしろ、戦争の問題についてきっちり答えていく、そしてこの国が本当に世界の国から誇りを持つ国である、今でも誇りを持っておりますけれど、そのようにさらに思っていただける。私自身は国益にかなうという風な思いを持っております。(一斉に拍手)。
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稲田氏)何の拍手ですか。今の話を聞きますと、いわゆる従軍慰安婦の方々が被害者で、加害者は日本政府なんです。日本政府に対して抗議のデモをし、謝罪と賠償を求めている反日デモに参加したことについては、まったく事実としては認めているわけで、それが「反日」と評価されたとしたらそれが誤解だと言うのであれば、なんの誤解もないと私は思います。そして日本政府を加害者だとし、いわゆる従軍慰安婦の方々を被害者とする抗議の反日デモに参加したことは日本の国会議員としては適切ではないと思っておりますし、それが国益に合致するというのはとても理解できません。従いまして、あなたがおっしゃっている「反省」はまったく「反省」になっていない。そういった方が日本の治安のトップにいらっしゃることはたいへん不適切だ。質問を変えますけれども、国家公安委員長、ただいま行われております中国の反日デモについて、どのように考えておられ、それについて何か日本国内で指示をされていますか。
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岡崎氏)こうした問題につきましては、きちんと法律に則って適切に対処するという、所管の大臣もいらっしゃいます。それで私は適切に行われているのだと思っております。
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稲田氏)あなたは日本の治安のトップにいる大臣であります。今の質問は中国で反日デモが起きていて、それが日本国内の治安に関連することが十分考えられるので、国家公安委員長としてどのような指示を行っているのですかという質問です。
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岡崎氏)警備局におきましては公安の安全と秩序を維持するために、国の公安、または利益にかかる犯罪等の取り締まり、及び犯罪に関する情報収集等の事務を行っておりますので、こうした活動の内容に対して、警察活動としてはきちんと支障がないように行っているということでして、私自身がきちんと行ったということではございません。
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稲田氏)今のお答えを聞いておりますと、結局、中国の反日デモが日本の国内に影響を与えるのではないかということに関連して、委員長として日本の治安のトップであるあなたは何も指示はしていないということですね。中国で行われている反日デモ、あなたの韓国における従軍慰安婦の反日デモ、同じようなことなんですよ。大使館に向けてデモ行進をして、政府を糾弾する演説をする。まさしく同じ反日デモについてあなたは参加したということなんです。そして中国の反日デモに対してあなたは国内で何一つ指示もしていない。私は日本の治安のトップとして不適切だと思いますので、辞任をされることを求めます。それではお伺いいたしますが、韓国の反日デモにおいて、いったい何を主張してこられたのか。マイクを持って。そしてあなたは慰安婦に「補償するべきだ」と考えておられるのか否か。また、個人的な戦後補償をするべきかと考えているのかどうかについて、お伺いいたします。
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岡崎氏)所管外の委員会で、しかも議員立法で…。私の所管はただいま国家公安委員長としてこちらに出席をさせていただいておりますので、そうした細かい内容につきまして…。
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稲田氏)細かい?
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岡崎氏)(ムッとした様子で)いや、事前にも何も言われておりませんし、私は今回は詳しくお答えはいたしません。
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稲田氏)大臣はデモに参加して、あなたは何らかの演説をしたわけです。慰安婦の方々の立場に立って、政府を加害者として演説をした内容が何だったか、何で答えないんですか。それは慰安婦に補償すべきだという演説だったのではなかったのか、そこをお伺いしている。
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岡崎氏)議員立法の内容についてまで、所管外の委員会で、申し上げる立場にはおりません。
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稲田氏)私が聞いているのは、国家公安委員長としての資格があるかどうかに関連をして、反日デモでいかなる内容の演説をしたのか、これを聞いている。たぶん内容は、慰安婦に補償するべきである、日本政府に対してそれを大使館に向けて、演説をしていたと思います。内容についてお伺いしているわけですからどうして答えないんですか。答えて下さい。
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岡崎氏)私が総理から指示書をいただきましたのは、国民の安全のために治安を確保すること。このことに全力を挙げていくという仕事ですから、これからもその点に従って、しっかりと頑張って参りたいと思います。
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稲田氏)答えてないですよ。もう一度聞きます。2003年のいわゆる慰安婦の反日デモにおいて、日本の大使館に向けてあなたが演説した内容は何ですか。
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岡崎氏)その問題について今日はお答えいたしません。(ガヤガヤ紛糾)。
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稲田氏)岡崎大臣は国会議員として韓国へ行き、国会議員としてデモに参加をした。しかしそれを「反日と誤解を招いた」と先ほどからお答えになっている。私は誤解ではないと思います。デモに参加されたことは事実であり、大臣自身が認めていらっしゃるわけです。ただ、大臣が「反日だと誤解をされた」とおっしゃるのであれば、その場で大臣がどのような演説を大使館に向かって、何を訴えられたのか。それはお答えになるべきだと思います。
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岡崎氏)韓国との信頼関係を取り戻していくことが基本的にはございますけれど、取り戻すために、そして被害者の皆さんたちは一貫して、私たちが申し上げておりますのは、人間の尊厳の回復です。人間の尊厳の回復を訴えました。
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稲田氏)たいへん抽象的で、その場で何を訴えたのかという質問に対するお答えになっていない。日本大使館に向けて日本国政府にマイクを持って何を訴えたんですか。「個人補償をしろ」と訴えたんじゃないんですかと聞いている。
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岡崎氏)とにかく日韓関係を信頼のある関係にするということと、被害者のお婆さんたちの気持ちを考え、私たちはお婆さんたちの人間の尊厳を回復していきたい、その1点の報告を致しました。
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稲田氏)答えになっていない。従軍慰安婦の皆さん方の前で、日本国政府に対して、大使館の前でマイクを持って「個人補償して下さい」と訴えたんじゃないんですかという質問です。
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岡崎氏)同じ質問には同じ答えなんですけれども、お婆さんたちの人権という問題について考えて、人間の尊厳の回復をするということが彼女たちの叫びです。
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稲田氏)答えていないんです。答えて下さい。何で答えない。
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岡崎氏)私自身は十分にお答えしたと思っております。
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稲田氏)答えてないんですよ。
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岡崎氏)繰り返して申し上げることにはなりますけれども、人間の尊厳の回復を求めて、私は申し上げました。しかも7年前のことで、もし不正確なことを言うよりは、的確なことを言えば、はっきりしておりますのは人間の尊厳の回復であったと、そのことのために、要求をしたということでございます。(外野から拍手)。
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稲田氏)答えてません。答えてません。答えてないじゃないですか。
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岡崎氏)やはりトータルで言いますと、人間の尊厳の回復のことだけを覚えておりまして、不正確であることについてこの委員会でお答えするのは避けなければいけないと思っております。とにかく、(『答えてない』と稲田氏)日韓関係、信頼関係を取り戻していくという作業であった、そして個人個人の人たちが本当に一人一人豊かな人生を歩む権利があるわけですので…(ガヤガヤ)。個人補償の問題も含めて、私は不正確であってはならないと思っておりますので、その点ご理解をいただきたい。
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稲田氏)まったく納得できません。個人補償の請求をしたかどうか。ここまで抵抗してお答えにならないという事態が、私はおかしいと思いますし、大臣がまったく反省をされていない。この慰安婦の政府に対する大使館に向けての抗議デモは、まさしく被害者という慰安婦が、日本政府を加害者として個人補償を求めるデモで、あなたがそこの場に行って、個人補償を請求していないことはあり得ないと思いますけど、頑なに自分が何を言ったかお話にならない。大臣は反省もなければ、まったくそれに対する認識もない。私はあなたがこの国の治安のトップであることは、この国の治安にとって、たいへんな国益を害することですので、大臣の辞任を求めて、私の質問を終わります。(了)
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== 尖閣諸島における民主党の対応について(平成22年10月26日 産経新聞) ==
 
== 尖閣諸島における民主党の対応について(平成22年10月26日 産経新聞) ==

2012年10月16日 (火) 15:11時点における版

稲田 朋美(いなだ ともみ、1959年2月20日 - )は、日本政治家弁護士自由民主党所属の衆議院議員(2期)。

経歴

靖国神社参拝関連訴訟の国側の弁護を手がける。大江健三郎・岩波書店沖縄戦裁判の原告側弁護人(大阪地方裁判所で原告の敗訴)。南京百人斬り競争名誉毀損裁判の原告側弁護人(最高裁判所で原告の敗訴)。自民党国会議員懇談会「伝統と創造の会」会長、中国の抗日記念館から不当な写真の撤廃を求める国会議員の会事務局長、日本会議国会議員懇談会事務局次長、国家基本問題研究所理事、自由主義史観研究会日本「南京」学会会員、正しい日本を創る会会員、みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会神道政治連盟国会議員懇談会に所属。

政歴

2005年8月15日参議院議員山谷えり子を介し当時自民党幹事長代理の安倍晋三から要請を受け、郵政民営化法案に反対した松宮勲への「刺客」候補として福井県第1区から自民党公認で出馬することを表明。同年9月11日第44回総選挙では民主党元職笹木竜三や無所属で出馬した松宮らを抑え、次点の笹木に373票差で小選挙区での当選を果たした。後援会「ともみ組」の会長は、渡部昇一

2006年9月の自民党総裁選では麻生太郎を支持し松本純と立候補届出人を務めた。しかし同年12月に麻生が旗揚げした麻生派ではなく、麻生を破り総理・総裁に就任した安倍の出身派閥であり山谷の所属派閥である町村派に入会。2007年9月の総裁選では福田康夫ではなく、前年に続き麻生を支持。 2006年3月、83会で出版した「UBUDAS」の自身の自己紹介の中で、「総理大臣になりたいか?」との質問に「はい。祖国再建を目標に政治家になった以上、当然目指すべきだと思う。」と回答している。「尊敬する人物は?」との質問には「西郷隆盛」と答えている。

政策・思想信条

自民党国会議員の中では山谷えり子、高市早苗と並ぶ復古主義派の女性政治家。日本の戦争責任については否定的であり[1]しんぶん赤旗など一部から「靖国派」[2]と呼ばれる一人である。後述の「徴農」発言にみられるように、農本主義的側面も持っている。

東京裁判・南京大虐殺

東京裁判について、「東京裁判はポツダム宣言と近代法の大原則(罪刑法定主義)に違反した二重の意味での国際法違反である。その不当性は、たとえサンフランシスコ平和条約で「受諾」しても減殺されるものではない。」と主張している。 南京大虐殺の否定派である。2007年には映画「南京の真実」製作記者会見に出席し、百人斬りも含め南京大虐殺は虚構であると訴えた[3]

靖国神社

靖国神社A級戦犯合祀昭和天皇の参拝中止の間に因果関係がない旨を主張。2006年8月15日靖国神社での日本会議等が主催した集会では、神道に基づく靖国神社の国家護持を提唱し、「首相の靖国参拝を阻止しようとする忘恩の輩(やから)に道徳・教育等を語る資格はない」と発言。『WiLL』9月号では、「靖国神社というのは不戦の誓いをするところではなくて、『祖国に何かあれば後に続きます』と誓うところでないといけないんです」と主張。

2008年には映画「靖国 YASUKUNI」制作に文化庁が助成金(750万円)を交付したことに疑義を表明、政治的偏向の有無を確認するため「伝統と創造の会」会長として「平和を願い、真の国益を考え靖国参拝を支持する若手国会議員の会」と共に文化庁に試写会開催を要求した。政治的偏向の無いことが文化庁の助成金交付の要件の一つと規定されているのであるが、「言論の自由を侵す事前検閲ではないか」との批判を報道機関や言論人から受けた。批判について稲田は、税金である助成金が使われており、その基準をクリアした映画なのかどうかを調べるのは国会議員として当然であり、また上映を禁止するものでもなく、批判は事実を捉えていないものであると反論している[4]

詳細は 靖国 YASUKUNI#映画をめぐる騒動の概略 を参照

沖縄戦集団自決軍命強制問題

沖縄戦での集団自決が軍命の強制によるものかどうかで、旧日本軍現地指揮官と親族が『沖縄ノート』の著者である大江健三郎と出版社の岩波書店を訴えた大江健三郎・岩波書店沖縄戦裁判において原告側の弁護士であり、また「集団自決」に関する教科書検定の問題に関し、2007年10月15日開かれた自由主義史観研究会のアピール集会で、沖縄県民の要求での教科書修正は政治介入であるとし、「集団自決」は日本軍の強制ではないという認識を示した。

従軍慰安婦問題

2007年6月14日に歴史事実委員会の全面広告に賛同者として名を連ね、米下院121号決議の全面撤回を主張した。

皇室典範改正問題

皇室典範改正問題については、自民党新人議員の中でいち早く反対の立場を表明。慎重審議へ署名した新人議員とともに「伝統と創造の会」を結成し、会長に就任。

選択的夫婦別氏制度の法制化

選択的夫婦別氏制度の法制化は、「家族の崩壊につながりかねない制度は認められない」[5]、「一夫一婦制の婚姻制度を破壊」[6]など反対の姿勢を明らかにしている。男女共同参画社会を見直すべきと主張している。

徴農発言

2006年8月29日、「『立ち上がれ! 日本』ネットワーク」(事務局長・伊藤哲夫日本政策研究センター所長)主催のシンポジウム「新政権に何を期待するか?」でニート問題を解決するために徴農制度を実施すべきだと主張した[7]。「真のエリートの条件は、いざというときに祖国のために命をささげる覚悟があること。そういう真のエリートを育てる教育をしなければならない。若者に農業に就かせる『徴農』を実施すれば、ニート問題は解決する。」と述べ、「徴農」がポル・ポト独裁中国共産党による下放を連想させるとして「しんぶん赤旗」で話題になった。

批判

南京百人斬り競争名誉毀損裁判

主任弁護人を務める「南京百人斬り競争名誉毀損裁判」の経過報告を『WiLL』2006年6月号及び8月号に掲載した(最高裁まで争ったが請求棄却、敗訴確定)が、その際「百人斬り」をしたとされる被疑者の刑死写真を原告団(被疑者遺族)に無断で掲載。更に2006年10月13日に九段会館で行われた「(百人斬り裁判を)支援する会の決起大会」においても、同大会配布資料に刑死写真を無断掲載し、「(百人斬り裁判を)支援する会」及び「英霊にこたえる会」より注意を受けたが謝罪を拒否。「英霊にこたえる会」等は、「稲田弁護士は弁護士法第一条(弁護士の責務は人権擁護と社会正義実現)に違反している」として、2006年11月21日大阪弁護士会の綱紀小委員会において懲戒委員会に付託するよう請求した。

加藤紘一実家放火事件に関連して

前出シンポジウムの席上で、靖国参拝反対派の加藤紘一と対談したことが紹介された。その後で、加藤の実家が右翼団体幹部に放火された事件について、「対談記事が掲載された15日『福井新聞』2006年8月15日朝刊に、先生の家が丸焼けになった」と「軽い口調で話し」、「約350人の会場は爆笑に包まれた」という『北海道新聞』2006年9月5日朝刊「自民総裁選の底流 安倍政治の行方1」 ‐ 同紙は会場の様子について「言論の自由を侵す重大なテロへの危機感は、そこには微塵もなかった」と批判した。


人物

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尖閣諸島における民主党の対応について(平成22年10月26日 産経新聞)

≪釈放を検察のせいにするな≫

 今回の尖閣事件が政治に突き付けたものは何だったのか。菅直人首相は国会で「中国人船長の釈放については検察当局が国内法に基づいて事件の性質などを総合的に考慮し最終的な判断を行ったところであり、その判断は適切なものであったと認識しております」と繰り返す。国内法とは刑事訴訟法248条「犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる」を指す。この「犯罪後の情況」に当たるというのが検察の説明のようだが、誰も納得しない。たとえそうだとしても、否(いな)、そうだとすれば大問題だ。

 まず、那覇地検が釈放の際に示した「わが国国民への影響や日中関係」という政治判断を検察が独自でしたとすれば、検察の越権行為である。柳田稔法相は予算委員会で「その(釈放)報告を聞いて私は指揮権を発動しなかった」と答えている。釈放を事前に知って指揮権を発動しないのは、越権行為を了承し、結果として検察による超法規的な釈放を認めたことになるが、これは、法治国家の法務大臣としてはあるまじき行為であり、その責任は重大である。

 さらに、そうした高度な政治判断を政府がしなかったとすれば、民主党の政権交代の大義であった「政治主導」の自殺行為である。いずれにしても、本来なら当然政府が行うべき義務のある政治判断を検察が行ったこと自体に政府は責任を負わなければならない。

 ≪誤った国際印象与えた重大性≫

 判断の中身も間違っていた。事件当初に政府が示した「国内法に基づき厳正に対応していく」との方針で逮捕、勾留(こうりゅう)し、勾留延長までしながら、突如、釈放したことは、日本が中国の不当な圧力に屈したというだけでなく、尖閣諸島領有について中国の言い分にも何らかの根拠があるという印象を世界に与える結果になった。

 菅首相は、ASEM(アジア欧州会議)会場で温家宝首相と25分間話したのに、中国漁船事件に抗議せず、当時まだ拘束されていた日本人の解放も要求しなかった。直接会って話をしながら、抗議も要求もしないのは、会わないよりもなお悪い。各国に日本の立場を説明したというが、竹島を不法占拠する韓国に中国の非を訴えてどれほどの意味があったのか。

 しかし、今回のぶざまな外交的敗北を、菅政権を責めるだけで終わらせてはならない。これはまさしく、自民党政権下の戦後日本の事なかれ外交のなれの果てと見ることができるからである。

 「尖閣諸島は日本固有の領土であり、日中間に領土問題は存在しない」という認識の下に尖閣諸島を「実効支配」してきたというのが政府見解だ。具体的には、政府は尖閣諸島のうち民間人所有の3島を借り上げて賃借権を登記し、維持管理している。ただし、予算委員会で自民党の石原伸晃幹事長の質問に、仙谷由人官房長官が自民党政権下の方針を踏襲して答弁したように、政府は日本人の尖閣上陸を禁じたままである。

 今回の事件で、中国は尖閣諸島を実効支配しようとの意思を世界に示したが、日本は、それに対抗できない、すなわち自国領土である尖閣を守る意思と覚悟のない国であるかのような国際発信をしてしまった。中国の東シナ海での行動はますます勢いづくだろう。

 ≪戦後自民外交の責任も問え≫

 こうした状況下では、今の法制度の中でできることをまず行うことだ。自民党政権下の方針を変更して、理由次第では日本人の上陸を許し、普通の国が管理する土地として使用していく。さらには、多くの識者が指摘するように自衛隊を配備し、領土を守る意思を世界に対して鮮明にする。国防上必要な時は外国人の土地取得を制限できる外国人土地法(大正14年制定)を適用できるように政令で尖閣諸島を指定し、外国人が取得できなくすることも可能だ。集団的自衛権行使を可能にする解釈変更も必要だ。

 現行法に不備があれば、法整備も急がねばならない。外国人土地法では「なりすまし」外国人の土地取得は防げないので、国防上必要な土地は収用などで国有化できるよう立法措置を講じる。さらに、日本の実効支配の及ぶ範囲で外国人が違法操業すれば罪に問えるようにすることが必要ではないか。共同防衛をうたう日米安保条約5条はあくまで武力攻撃があった場合に発動されるわけで、漁船群が接岸し漁民が大挙、尖閣諸島に上陸するような場合には国内法で対処するしかないのだから。

 そして今、自民党がなすべきことは、菅内閣の対応への批判だけでなく、積極的な提言だ。今回の外交的敗北を招いた原因が戦後、自民党政治の事なかれ主義にあった点を真摯(しんし)に反省し、そのうえで自らの領土は自ら守る意思と覚悟を示し、そのための法整備を含めた対策について与野党の議論を呼びかける。まさに、この問題で自民党が保守政党の意思と覚悟をみせることこそ、日本の「保守再生」につながると信じている。(いなだ ともみ)

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関連項目


脚注

  1. 産経新聞 2006年6月3日付け朝刊【正論】「首相の靖国参拝は安全保障問題/本質見極め矮小化した議論排せ」
  2. 大日本帝国、特に太平洋戦争当時の状況を美しいもの、侵略戦争であった同戦争を正しかったと考え現在の日本を同様にしようとするグループ。その象徴的行為として靖国神社参拝を推進している
  3. 映画「南京の真実」製作発表記者会見の一部(2007年1月24日)
  4. 2008年4月9日産経新聞
  5. 『読売新聞』2006年1月16日朝刊
  6. 『毎日新聞』2007年1月8日朝刊
  7. 『産經新聞』2006年9月4日首相主導で「教育再生」