「語り継がれた砂漠の物語」の版間の差分
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2020年1月12日 (日) 23:09時点における最新版
『語り継がれた砂漠の物語(かたりつがれたさばくものがたり)』は、入江麻衣子による児童文学携帯小説作品。同人誌より一部が連載された(発行・時期ともに不明)。
2011年にヒロインジェラードのイメージボイスを作者の入江が声優として演じネット公開された。
公式略称は「砂漠物語」。
現在搭載されたサイトは削除され同人誌も廃刊になった。作者本人も執筆時は高校生だったため当時の作風をあまり覚えていない。
知る人ぞ知る幻の作品になっている。
また当時、作者が執筆以外に活動していた音楽クリエイターサイトのj研では、本作のイメージサウンドトラックが携帯着信音用としてアップされていた。
目次
概要[編集]
ある日突然、時を止められてしまった都を救うため自己中心的な我ままお姫さまジェラードとお目付け役の美青年アラゴン。そして旅の途中で出会ったひょうきんものの剣士ベネットが砂漠を旅するファンタジー作品。携帯小説では11巻まで公開された。 本作は精霊界や神話界など様々な存在の共同する世界として設定され、人間達が様々な生き物と出会いながら共鳴してゆく友情が描かれている。また本作の世界として
- 人間界(ジェラードの故郷である砂漠領域/このエリアには人間しか住んでいない)
- 精霊界(ライラックのように身体は滅んだが魂のみが生きている者の聖地)
- 海界(人魚や魚人の住む海の世界)
- 神界(人間を遥かに超越した力を持つ神々の世界)
などがあり、登場人物達は離れて行動をすることも多いため度々場面転換がある。
またストーリー展開としては宗教、土地問題、偏見、差別問題、また同性愛など哲学的な問題がテーマとなることがある。
登場人物[編集]
シリーズ共通の登場人物[編集]
- ジェラード (アリア・ジェラード・ラ・フィレンチェ)
- 声 - 入江麻衣子
年齢:14歳→16歳。フィレンチェ王国のお姫様。本作のヒロイン。本名アリア・ジェラード・ラ・フィレンチェ。2月6日生まれのO型。みずがめ座。身長155cm、体重38kg。一国の姫君であるにも関わらずパーティーやドレス、宝石には全く興味がなく王国にいた頃は日々城を抜け出し森へ出かけていた。 主従関係のあるアラゴンは今でもお目付け役である。アラゴンと出会ったことで治癒の能力が後に目覚める。 性格は極めて活発で素直であるが、幼い頃から1人ぼっちで育ったため誰かに構ってもらいたい一身で多少わがままな一面を持つ。 桜ノ村で出会ったライラックは彼女が初めて心から気を許せた同性の友人であった。 アラゴンの説教と教育方針が大の苦手であり、毎回彼の眉間に皺がよるのを目ざとく見つけるとすぐさま逃げる。作者が行ったキャラクター人気投票では第1回1位→第2回2位(人気キャラ部門)→第3回1位(女性部門)と人気ぶりが続いていた。
パル
子リスの姿をした動物。尻尾が2叉に分かれている。ジェラードのことがお気に入りらしくカラッツァの里で出会ってからは一緒に旅に着いてきている。
- アラゴン (アラゴン・ウィル・バイオリズム)
年齢:20歳→23歳。もう1人の主人公。白炭山の生き残り。本名アラゴン・ウィル・バイオリズム。11月3日生まれ蟹座でA型。身長179cm。ジェラードを姫さまと呼び慕っている。常に冷静沈着で物事を即席判断する事が出来るがジェラードの身に危険が迫ると冷静さを失う。地球展開術・魔術・心理学など様々な分野を得意とする。旅中はジェラードの教育係として勉学を教えるが毎回逃げられてばかりである。
100人中全員が振り返るほどの美青年ではあるが、ジェラードのこととなれば途端に取り乱してしまう。
第35夜にてジェラードへの恋心をベネットに打ち明けている。
ベネット (ベネット・ジョスカン・リ・ア・デュッセルドルフ)
年齢:20歳→23歳。本名ベネット・ジョスカン・リ・ア・デュッセルドルフ。5月10日生まれの牡牛座B型。ジェラードとアラゴンが響里村に立ち寄った際に出会った青年。
第1夜からレギュラーとして主人公2人と行動を共にしている。非常に穏やかな性格で能天気であるが故にアラゴンとはよく喧嘩をしている。(実際にはアラゴンが一方的に怒鳴り散らしているだけである)。ジェラードを妹のように可愛がり当初はアラゴンから邪見がられていたが、彼の真っ直ぐな恋心に真っ先に気付き相談にのったこともあり、最後の闘い以降はアラゴンの親友的立ち位置になっている。普段はとても物腰が柔らかく爽やかであるがゆえに、怒った時は非常に恐ろしく仲間内でも一番怒らせると厄介な人物だと認識されている。
李凜曰く「誰よりも敵に回してはいけないヤツ」。
レギュラーまたはゲストの登場人物[編集]
- フォン (フォングラッチェ・グランディア)
第3夜より登場する主要人物(レギュラーは第4夜より)。年齢:18歳→20歳。本名フォングラッチェ・グランディア。誕生日不明。幼い頃母に捨てられ近くの教会に預けられた。元ベネットの弟子であり、ベネットとは3人が桜ノ村に立ち寄った際に再会している。すばらしい上腕二頭筋の持ち主。特別一緒に旅をしているわけではないが、ジェラード達が危険な目にあうとどこからともなく助けに現れる神出鬼没な存在である。
- パッサン (パサカルダ・ミカエル)
第8夜より登場する主要人物。年齢17歳→19歳。5月5日生まれ。李凜とフェイランと共にジェラード王国の使用人をしていた。王国の時が止められたその日、ジェラードの遣いで1ヶ月ほど隣街に出かけていて助かったが、ジェラード本人はそのことを全く覚えていなかったため再会した時には「そう言えばあなた達いたわね」と発言して使用人3人を泣かせている。 ジェラード一味のコック。普段は最前線で戦闘は行わないが、対した敵には攻撃も行う。足技が得意。リンメイに一目惚れし、お互いに好きあっていながらも自分達の危険な旅に彼女を巻き込みたくない気持ちがあり海の都で別れている。王国救助後、再会しているシーンが描かれている。
- フェイラン (フェイラン・コッコ)
第8夜より登場する主要人物。年齢(推定)16歳→19歳。生まれてすぐに捨てられたため誕生日・出身地ともに不明。ジェラード王国に仕えていた頃は庭師として働いていた。気が優しく臆病な性格であったが黒龍達との戦闘後、たくましい青年へと成長している姿が描かれている。後にパッサンとは実の兄弟であることが判明。 王国救助後は再び使用人3人で旅に出る。
- 李凜 (本名同じ)
ジェラード一行の中で唯一の異国人の少女である。年齢10歳→12歳チャイナ服を身に纏い普段は「~アル」や「~ヨロシ」など中華的な言葉を用いるが、怒ると標準語に戻る。ジェラードに仕えるおっちょこちょいコンビとして常にパッサン、フェイランと行動を共にしているが、実はジェラードにも匹敵するほどの戦闘力の持ち主である。王国救助後は再び使用人3人で旅に出るが後にフェイランの子供を身ごもる(10年後篇)。
- ヴォルシャ (クロウド・ヴォルシャ・ウォッカ)
エリンジュール王国一番の弓の名手。年齢24歳→26歳元ライラックの護衛。ライラックの魂を沈めるため桜ノ村を訪れた際ジェラード達と出会う。心からライラックを愛していた。ライラック消滅後は自ら修行と称して再び一人旅に出る。最終章ではジェラード一行と合流し力を合わせて悪に挑む。 かなりの酒豪であり、アラゴンとよく酒を飲み交わしていた。
その他の登場人物[編集]
- ライラック (ライラック・エリンジュール)
エリンジュール王国の王女。6月12日生まれ・年齢14歳(消滅)。本来は明るく天真爛漫な少女だが身体が弱く話すことも億劫であったため、生前はあまり人と話す機会がなかった。本当はヴォルシャと両思いであったが想いを告げる前に亡くなってしまう。魂のみの姿になってからは記憶も失っていたがジェラードに癒され消滅する。ヴォルシャと想いを告げあった後に涙を流しながら微笑み、のち消滅した。
- パック
桜白村にてジェラードたちが泊まった宿屋の少年。
- リンメイ
海の都篇でパッサンが助けた女性。16歳。赤い髪は都では珍しく迫害を受けていたがパッサンに助けられ恋に落ちる。
- ヘラクレス
空楽園で出会った偏屈者の空族。年齢105歳(人間でいうと28歳)。同士により大切な恋人を失ったため、自分の血も同族も嫌っている。
あらすじ[編集]
第1章~旅の始まり篇(第1~30夜)[編集]
いわゆる日常篇である。一国を背負うこととなった14歳のお姫さまジェラードが世界を救うためフィレンチェ王国を旅立つ。ベネットが仲間に加わり始めて訪れた桜ノ村は、外部の人間や文化との接触を怖がる村人たちの集まりだった。またその恐怖に拍車をかけたのが、のちに対峙する闇の男による未来予知の言葉であった。 「今、東の砂漠を旅するジェラードという王女。賢者のアラゴン。剣士のベネット。この3人の旅人が間もなく訪れるであろう。彼らがこの村に立ち入ると共に村の文化全てが滅びる」と言い残し、村を去った不気味な男に村人たちは怯えジェラード達が来た際には恐怖のあまり話しかける事すらかなわなかった。のちに宿の少年パックによりこの事を知る。とっさな偽名として花子(ジェラード)・太郎(アラゴン)・次郎(ベネット)と名乗った。その夜アラゴンが見回りに出かけた隙をつき、ジェラードは宿を抜け出し、昼に出会ったライラックに会いに行く。だがそこで見たのは謎の男に操られた王女の姿だった。事件解決後、ベネットの剣の弟子であったフォンに遭遇している。第1章では主に主要キャラクターが能力に目覚める・閉ざされていた過去が明るみに出るなどのストーリーがキーポイントとなっている。
第2章~闇の魔法使い篇(第31~50夜)[編集]
パッサン・フェイラン・李凜と再会した一行は、旅のキーアイテムであるアラゴンの魔方陣を何者かに盗まれてしまう。盗み方から空族がやったのではないかと魔法の絨毯を使い空楽園へと向かう。地上人が誰もが夢みる空世界であったが、そこは地上以上に差別問題を抱える住民達がいた。この頃からフォンが仲間に加わっている。また第49夜で一行が参戦した天下一武闘会では、アラゴンの父親と思われる人物がジェラードとすれ違っている。
第3章~最後の決戦篇(第51~60夜)[編集]
闇の賢者の正体を突き止めた一行。だがその男は全員の力を合わせても到底かなう相手ではなかった。その矢先、ジェラードが突然倒れてしまう。呼吸も脈もなく一見死んでいる状態であったが、それは神によるジェラードの魂の救助であった。その事実を知らないアラゴンは現実世界の事を仲間に任せ、自らも仮死状態になる。ようやく異空間で再会することが出来、お互いの気持ちを告げあった2人であったが、ヘラクレスの宝玉鏡によって地上にいる仲間の危機を知る。異空間へきた魂の状態が異なるため、再び別れることとなった。その際にアラゴンはジェラードに透明の小瓶を渡している。
用語[編集]
世界観は中東付近の国々がモデルとなっている。主に旅がメインとなっているため和風の都から洋風の国、空の城や海の王国など舞台背景はストーリーごとに変わっている。
世界観[編集]
- フィレンチェ王国
ジェラードのいた王国の名前。現在は時間が止められており、旅に出てから実際に何年も経過しているがフィレンチェ王国の時間は進んでいない。
- 桜ノ村
第1夜に登場する村。1年中桜の囲まれており外部と接触することを極端に嫌う村人が多い。
- カラッツァの里(神隠しの里)
森深くに存在する子供しかいない里。ジェラードが大人と子供の境目である歳であったため、アラゴンたちとはぐれた際に里に飲み込まれ記憶喪失に陥った。
- 白炭山
10年程前に滅びた人里。アラゴンの故郷。剣士や賢者の共同し栄えていた。
- 響里村
ジェラードとアラゴンがベネットと初めて出会う村。距離的には比較的フィレンチェ王国から近く、このあたりまでが人間のみが暮らす村である。
- 空楽園
空に浮かぶと言われる王国。空族・天使・架空の生き物(ペガサスなど)が共存しており、ジェラード達が来るまで天使たちは空族による差別被害にあっていた。
キーアイテム[編集]
- 世界展開術
アラゴンが学んでいる思考術の1つ。科学とは相違いこの世には自分達が住んでいる世界と別の異次元空間があり、この展開術を使えば異世界で生きる賢者を召喚することが出来るがブランクがある危険な術のため、アラゴンは使うことをしない。
- 透明の小瓶
闇の賢者との決戦前夜、作戦のため一旦別行動をとる事になったジェラードにアラゴンが渡したもの。中には砂漠の砂が入っており一見何の変哲もない只のガラス瓶だとジェラードは思っていたが、実は砂に隠れて中に指輪が埋まっており、それはアラゴンからジェラードへの想いの形であり、未来の約束のキーアイテムとなるものだった。
- 宝玉鏡
ヘラクレスの持つ魔法の鏡。自分の大切な者の姿や現状を映し出すことが出来る。またヘラクレスの意思によって他人の大切な者の映見も有効である。
キャラクターの能力[編集]
- 癒しの涙
ライラック消滅時に目覚めたジェラードの持つ能力。心から相手を慈しみ愛する気持ちが生まれた時のみ活用できる。
- 魔物召喚術
一行の中で唯一アラゴンが使える能力。魔方陣を描いた中から呼びたい空想上・神話上の生き物を召喚出来る。 過去ジェラードが闇に飲み込まれた際に空楽園で出会ったペガサスを召喚している。
作品一覧[編集]
下記の作品は2011年度公式ページで連載された作品である/同人誌連載作品含む
第1章~旅の始まり篇
- 1・桜の散る都(第1~5夜収録)
- 2・秘宝のふる街(第6~10夜収録)
- 3・妖精のふるさと(第11~15夜収録)
- 外伝アラゴンとジェラード
- 4・伝説への旅(第16~20夜収録)
- 5・人魚の庭園(第21~25夜収録)
- 6・砂漠の歌ひめ(第26~30夜収録)
- 外伝 パッサンとフェイランと李凜と今週末
第2章~闇の魔法使い篇
- 7・闇の序章 (第31~35夜収録)
- 8・虹色の空楽園(第36~40夜収録)
- 9・魔法使い猫(第45~50夜収録)
- 外伝 ジェラード物語
第3章~最後の決戦篇
- 10・序章(第51~55夜収録)
- 11・決戦~都を救う新たな旅路へ(第56~60夜収録・完)
作品・キャラクターと作者[編集]
- 本作の作者入江麻衣子は現在オスカープロモーションに所属する声優・タレント・モデルである。[1]
- 作者は2014年1月26日に行われた全日本美声女コンテストで視聴者賞を受賞している。
- ファンの間では「芸能活動に余裕を持たせるために執筆活動をやめたのでは」と本作を知るファンからは惜しまれている。
- 語り継がれた砂漠物語は作者が高校で同級生から嫌がらせを受けていた際に現実逃避として書いた作品であり、作品に登場するキャラクターは自身の分身だと本人ブログで述べている。
- “第6巻・砂漠の歌ひめ”に収録された25夜のジェラードが仲間に対し思いっきりぶつかり泣き叫ぶシーンは、当時物事が上手くいっていなかった作者が自分の代わりに彼女を思いっきり叫ばせたとのこと。
- 主人公ジェラードの(生年月日・身長・体重などの)基本的なプロフィールは作者と同じである。
外部リンク[編集]
- 入江麻衣子‐wikipedia
- 入江麻衣子オフィシャルブログ‐beamie