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2018年3月22日 (木) 23:25時点における版
正岡 子規(まさおか しき、1867年10月14日 - 1902年9月19日)は、俳人・歌人。囲碁殿堂入り。
経歴
1867年(陰暦慶応3年9月17日、陽暦10月14日)、伊予国温泉郡藤原新町(現愛媛県松山市花園町3-5)で生まれる。本名、常規(つねのり)。 幼名、処之助(ところのすけ)、のち升(のぼる)と改める。父は松山藩藩士・正岡常尚(35歳)、母は藩の儒学者大原観山有恒の長女・八重(23歳)の長男である。1868年、湊町新町(現湊町4丁目1番地)に転居する。1869年(明治2年)、2歳のとき、正岡家、失火により全焼する。1870年(明治3年)、妹・律、誕生。1872年(明治5年)1月、家督を相続する。同年3月、父死亡(40歳)。6歳の時、三並良と外祖父大原観山の私塾に通って漢書の素読を習う。1873年、寺子屋式の小学校、末広学校(後の智環学校)に入学し、1875年、愛媛県が開校した勝山学校に転校する。
1880年(明治13年)、旧制松山中学(現・松山東高)に入学、三並良、竹村鍛らと「同親会」を結成。河東静渓(竹村鍛・河東碧梧桐の父)に指導を受ける。1881年、詩会・書画会をさかんに催す。1883年5月、松山中学を退学。1883年(明治16年)、上京し、受験のために共立学校(現・開成高校)に入学。1884年、旧藩主久松家の給費生となる。月額7円(大学入学後は10円)・教科書代の支給を受ける。 1883年9月、東京大学予備門(のち一高、現・東大教養学部)に入学。同級生に芳賀矢一・夏目金之助・山田美妙・菊地謙二郎がいた。1887年、第一高等中学校予科進級。1888年、第一高等中学校予科卒業。1890年(明治17年)9月、第一高等中学校卒業。東京大学予備門(1919年、第一高等中学校に改称)に入学。同級に夏目漱石、芳賀矢一、南方熊楠、山田美妙。1888年7月、第一高等中学校予科を卒業。1889年、時鳥(ほととぎす)の句を四、五十句作り、初めて子規と号す。。1890年(明治23年)9月、文科大学(東京帝国大学)哲学科入学。1891年(明治24年)、哲学科から国文科に転科。1892年(明治25年)、学年試験落第、退学を決意する。 1892年12月、日本新聞社入社、月給15円。福本日南、三宅雪嶺、千葉亀雄、佐藤紅緑、長谷川如是閑などがいた。 1893年5月、初めての単行本『獺祭書屋俳話』を日本新聞社より刊行する。1895年、宇品出港、近衛連隊つき記者として金州・旅順をまわる。同年5月17日、帰国途上、船中で喀血。重態に陥り、5月23日に県立神戸病院に入院。 1896年、子規庵で句会。鴎外・漱石が参集。1897年、松山で「ほとヽぎす」創刊。 1898年(明治31年)、「歌よみに与ふる書」を「日本」に連載開始、短歌革新に着手する。 1899年、『俳諧大要』ほとゝぎす発行所から刊行。 1900年、『蕪村句集講義』(春之部)刊行。 1901年、「墨汁一滴」連載(164回、「日本」1.26~7.2)。 1902年9月18日、朝から容態悪化、午前中、絶筆三句を詠む。 1902年(明治35年)9月19日、午前1時頃、絶息が確認される。9月21日、葬儀が行われ、田端の大龍寺に埋葬される。会葬者150余名。戒名、子規居士。
2017年10月24日、日本棋院囲碁殿堂表彰委員会は正岡子規の囲碁殿堂入りを決定した。子規は囲碁にも造詣が深く、多数の漢詩、俳句、随筆等に囲碁に関係する作品を残しており、その内容が評価されたものである。顕彰レリーフが制作され、日本棋院会館地下一階の「囲碁殿堂資料館」にて展示されている。
下手の碁の四隅かためる日永哉
短夜は碁盤の足に白みけり
碁に負けて忍ぶ恋路や春の雨
真中に碁盤据ゑたる毛布かな
著書
- 正岡子規(1984)『病牀六尺』岩波文庫,岩波書店
- 正岡子規(2002)『仰臥漫録』岩波文庫,岩波書店
- 正岡子規(1993)『子規句集』岩波文庫,岩波書店
- 正岡子規(2016)『獺祭書屋俳話・芭蕉雑談』岩波文庫,岩波書店
- 正岡子規(1985)『筆まかせ抄』岩波文庫,岩波書店
- 正岡子規(1984)『松蘿玉液』岩波文庫,岩波書店
- 正岡子規(1983)『俳諧大要』岩波文庫,岩波書店
- 正岡子規(1923) 斎藤茂吉・古泉千樫(編)『竹乃里歌全集』アルス NDLJP:977984