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香山 リカ(かやま りか、1960年7月1日 - 、本名:中塚尚子)は、自称精神科医のサイコパスである。
夫は、スポーツライターの斎藤文彦(フミ斎藤)。 弟は、「ミスター80年代」と自称して、音楽活動を行っている中塚圭骸。
人物[編集]
地元の中学校を卒業してから単身上京し、女子学生専用の賄いつき下宿から東京学芸大学附属高等学校に通学。1978年、高校3年生のとき親に買ってもらった三軒茶屋のマンションで独り暮らしを始める。東京大学理科III類受験に失敗して東京医科大学医学部へ進学、北海道大学医学部付属病院で研修を受ける。
大学卒業後、小樽市立小樽第二病院への勤務、神戸芸術工科大学助教授、帝塚山学院大学教授を経て、現在は立教大学教授を務めている。
肩書きに「精神科医」を用いているが、香山リカ名義で医師としての活動は行っていない。立教大学教授としてはペンネームの香山リカ名義を用いている。
評論家・文筆家でもあり、エッセイなど数多くの著書を執筆。大学在学中より文筆活動を始め、雑誌等に寄稿した。筆名はその際の編集者山崎春美が付けたもので、玩具の人形「リカちゃん」に設定された本名に因んでいる[1][2]。1983年、インディーズレーベル「ピナコテカレコード」よりリリースされた山崎主宰のアルバム『TACO』に「赤い旅団」のヴォーカルの一人として、また「小さなチベット人」の独唱者として参加した「香山リカ」は別人[3]。
現在、日テレ系番組「ザ・サンデー」(日本テレビ放送網製作)、「ウェークアップ!ぷらす」(讀賣テレビ放送製作)といったテレビ番組に解説者として出演している。
また「九条の会・医療者の会」に参加しており、「マガジン9条」発起人である。また靖国神社に代わる新たな追悼施設に関しては、戦争責任がうやむやにされるため反対と発言するなどの、政治活動をおこなっている。ワールドカップやWBCなどのスポーツの国際大会や日本人拉致問題などを例に採り上げて、日本代表を応援する行為などに見られる(著書では若者の)「『日本人』意識の高揚」を不健全で偏狭な「ぷちナショナリズム」と名付け批判している。このような精神医学を一般的な信条の問題などに当てはめる手法に一部から批判がある[4][5]。また、香山自身もそのような行為に対して、危険性を指摘している。[6]
プロレスの大ファンで、ジャイアント馬場を崇拝している。香山は少女時代、馬場に抱き上げてもらったことがある。2006年8月には、NHK教育テレビ『知るを楽しむ』(私のこだわり人物伝)で、4週にわたりジャイアント馬場について語った。
身体障害者のプロレス団体「ドッグレッグス」の、 リングサイド・ドクターを努めた事もある。手塚治虫文化賞選考委員を第7回(2003年)から第12回(2008年)までつとめた。「香山リカ占い」と題する携帯サイト等で本業の占いの他、心理カウンセリング、夢診断等も行っている。
3度の離婚歴あり。
略歴[編集]
- 1986年 東京医科大学医学部医学科卒業
- 1999年 神戸芸術工科大学助教授
- 2004年 帝塚山学院大学人間文化学部人間学科教授
- 2008年 立教大学現代心理学部映像身体学科教授
社会的活動等[編集]
- 日本シミュレーション&ゲーミング学会理事(1999年 - )
- 東京FM番組審議会委員
- エイボン女性文化センター顧問委員
- コンピュータ・エンターティーメント・ソフトウエア協会倫理委員
著書[編集]
単著[編集]
- 『リカちゃんコンプレックス』(1991年、太田出版)
- 『リカちゃんのサイコのお部屋』(1991年、扶桑社)
- 『ココロのクスリ---リカちゃんのサイコのお部屋(2)』(1992年、扶桑社)
- 『自転車旅行主義---真夜中の精神医学』(1994年、青土社)
- 『乱読パラダイス』(1995年、筑摩書房)
- 『香山リカのゲーム気分で診てみれば』(1996年、アスキー)
- 『精神科医・香山リカのココロの診断室 - 読むだけで元気が出る男の心理学』(雑誌の「Big Tomorrow」連載)
- 『テレビゲームと癒し』(1996年、岩波書店)
- 『テクノスタルジア----死とメディアの精神医学』(1996年、青土社)
- 『サイコな愛に気をつけて----深層心理の恋愛学』(1997年、青春出版社)
- 『眠れぬ森の美女たち』(1997年、河出書房新社)
- 『インターネット・マザー』(1999年、マガジンハウス)
- 『ウエディング・マニア----ダイアナなあなたの心の落とし穴』(1999年、筑摩書房)
- 『もう「いい人」にならなくていい!----ラクな心で生きるための七章』(1999年、海竜社)
- 『「じぶん」を愛するということ----私探しと自己愛』(1999年、講談社現代新書)
- 『香山リカの生きる力をつける処方箋----「そのままの私」で生きていけばいい』(2000年、海竜社)
- 『I miss me.----新しい自分を見つける42章』(2000年、青春出版社)
- 『こんなときどうする?----天使のキモチ 悪魔のココロ』(2000年、フレーベル館)
- 『「こころの時代」解体新書』(2000年、創出版)
- 『本当にやりたいこと!を見つける33の方法』(2001年、青春出版社)
- 『多重化するリアル----心と社会の解離論』(2001年、廣済堂出版)
- 『「好き。」の精神分析----どうして彼女は恋で苦しむのか』(2002年、大和書房)
- 『死の臨床格闘学』(2002年、青土社)
- 『えんじぇる』(2002年、イーストプレス)
- 『世界がどんなになろうとも役立つ心のキーワード』(2002年、晶文社)
- 『若者の法則』(2002年、岩波書店・岩波新書)
- 『切ない…。』(2002年、青春出版社)
- 『いつかまた会える----顕信・人生を駆け抜けた詩人』(2002年、中央公論新社)
- 『心の深呼吸ができる本』(2002年、海竜社)
- 『ぷちナショナリズム症候群----若者たちのニッポン主義』(2002年、中央公論新社・中公新書ラクレ)
- 『「心とおなか」の相談室』(2003年、日本放送出版協会・生活人新書)
- 『夢・挑戦・達成----未来を拓いた10代たち』(2003年、広済堂出版)
- 『サヨナラ、あきらめられない症候群』(2003年、大和書房)
- 『就職がこわい』(2004年、講談社)
- 『〈私〉の愛国心』(2004年、筑摩書房・ちくま新書)
- 『生きづらい〈私〉たち----心に穴があいている』(2004年、講談社・講談社現代新書)
- 『結婚がこわい』(講談社、 2005年)
- 『〈雅子さま〉はあなたと一緒に泣いている』(筑摩書房、2005年)
- 『<いい子>じゃなきゃいけないの?』(筑摩書房[ちくまプリマー新書]、 2005年)
- 『いまどきの「常識」』(岩波書店[岩波新書]、 2005年)
- 『貧乏クジ世代――この時代に生まれて損をした!?』(PHP研究所[PHP新書]、 2005年)
- 『働く女の胸のウチ』(2005年)
- 『テレビの罠―コイズミ現象を読みとく』(ちくま新書、2006年)
- 『老後がこわい』(講談社現代新書、2006年)
- 『スピリチュアルにハマる人、ハマらない人』(幻冬舎新書、2006年)
- 『多重化するリアル―心と社会の解離論』(ちくま文庫、2006年)
- 『40歳からの心理学』(2006年)
- 『NHK知るを楽しむ 私のこだわり人物伝 ジャイアント馬場巨人伝説』(日本放送出版協会)
- 『仕事中だけ「うつ病」になる人たち――30代うつ、甘えと自己愛の心理分析』(こころライブラリー、2007年)
- 『知らずに他人を傷つける人たち』(ベスト新書、2007年)
- 『頭がよくなる立体思考法―RIFの法則―』(WAVE出版、2007年)
- 『「悩み」の正体』(岩波新書、2007年)
- 『なぜ日本人は劣化したか』(講談社現代新書、2007年)
- 『おとなの男の心理学』(ベスト新書、2007年)
- 『キレる大人はなぜ増えた』(朝日新書、2008年)
- 『イヌネコにしか心を開けない人たち』(幻冬舎新書、2008年)
- 『ポケットは80年代がいっぱい』(バジリコ 2008年)
- 『精神科医ですがわりと人間が苦手です』(大和書房 2008年)
- 『セックスがこわい 精神科で語られる愛と性の話』(筑摩書房 2008年)
- 『うつ病が日本を滅ぼす!?』(創出版 2008年)
- 『おとなの学習自己チュ-宣言! 特に語学に効く心理学』(アルク 2008年)
- 『弱い自分を好きになる本』(朝日新聞出版 2008年)
- 『「私はうつ」と言いたがる人たち』(PHP新書 2008年)
- 『しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール』(幻冬舎新書 2009年)
共著[編集]
- 『コミックメディア----柔らかい情報装置としてのマンガ』(布施英利・石田佐恵子・赤木かん子・柏木博・四方田犬彦・高山宏・松岡正剛・金子郁容)(NTT出版、 1992年)
- 『香山リカのきょうの不健康』(鈴木慶一・大槻ケンヂ・高橋幸宏)(河出書房新社、 1996年)
- 『香山リカ・正本ノンのおしゃべりな放課後----いい子でなくてもダイジョーブ!』(正本ノン)(ポプラ社、 1997年)
- 『心はどこへ行こうとしているか----クロス・トーク!社会学VS精神医学』(大澤真幸)(マガジンハウス、 1998年)
- 『少年たちはなぜ人を殺すのか』(宮台真司)(創出版、 2001年)
- 『本当はこわいフツウの人たち』(杉本まりこ)(朝日新聞社、 2001年)
- 『87%の日本人がキャラクターを好きな理由----なぜ現代人はキャラクターなしで生きられないのだろう?』(バンダイキャラクター研究所)(学研、 2001年)
- 『「愛国」問答----これは「ぷちナショナリズム」なのか』(福田和也)(中央公論新社[中公新書ラクレ]、 2003年)
- 『ネット王子とケータイ姫----悲劇を防ぐための知恵』(森健)(中央公論新社[中公新書ラクレ]、 2004年)
- 『チルドレンな日本』(佐高信)(七つ森書館、 2006年)
- 『精神科医の本音トークがきける本----うつ病の拡散から司法精神医学の課題まで』(岡崎伸郎)(批評社、 2007年)
- 『信じぬ者は救われる』(菊池誠)(かもがわ出版 2008年)
- 『いじめるな! 弱い者いじめ社会ニッポン』(辛淑玉)(角川oneテ-マ21、2008年)
- 『生きてるだけでなぜ悪い? 哲学者と精神科医がすすめる幸せの処方箋』(中島義道)(ビジネス社、2008年)
- 『鬱の力』(五木寛之) (幻冬舎新書 2008年)
脚注[編集]
- ↑ 香山は70年代後半に、高感度な若者たちにカリスマ的に支持されていた松岡正剛の工作舎に出入りしていた。やがて、工作舎で知り合った山崎春美(伝説のバンド「ガセネタ」「TACO」のボーカリスト)の誘いで、高杉弾が創刊したアナーキーな自販機雑誌『HEAVEN』のライター、編集者となり、山崎から「香山リカ」と命名される。山崎が失踪した後の『HEAVEN』末期は編集長役をつとめた。詳細は80年代回顧本『ポケットは80年代がいっぱい』を参照。
- ↑ なお、「その後、21世紀になってから、ネットの掲示板などで『山崎春美と香山リカはできてた』などと繰り返し書かれたが、正直に言って春美やその周辺の人たちと恋愛関係とか肉体関係になったことは、ただの一度もない。それから15年以上たって再会したとき、春美はぽつりと私に言った。『あのとき、自分のまわりにいた女で、寝なかったのはカヤマさんだけや』私は『え? ということはあの人もあの人も…?』と驚きながら、『自分だけが対象外』という事実に喜んでいいのかどうか、ちょっと複雑な気持ちになった」とも述べている。『ポケットは80年代がいっぱい』p.71より。
- ↑ 「このアルバムにコーラスとして参加している『香山リカ』は私のことではない。その当時、春美は、名前を出すまでもないくらいちょっとだけ何かに参加する人には、よく『香山リカ』というクレジットをつけていたらしい」と、香山は語っている。『ポケットは80年代がいっぱい』p.97。
- ↑ http://plaza.rakuten.co.jp/atsushimatsuura/diary/200610030002/
- ↑ 後藤 和智「想像力を喪失した似非リベラルのなれの果て ~香山リカ『なぜ日本人は劣化したか』を徹底糾弾する~」http://kgotoworks.cocolog-nifty.com/youthjournalism/2007/04/post_6cb6.html
- ↑ 雑誌『諸君』(文藝春秋 1997年8月号)香山リカ『「平気でうそをつく人たち」の危ない読まれ方』
- ↑ http://www.peaceboat.org/staff/tsuyaku/index.html
外部リンク[編集]
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