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真選組(しんせんぐみ)は、空知英秋作の少年漫画『銀魂』に登場する架空の特殊部隊。モデルは新選組。
目次
実像[編集]
江戸の治安を守る特殊警察(しかし、一般の警察のするような仕事をすることもある)。局長の近藤勲・副長の土方十四郎・一番隊隊長の沖田総悟を中心に数十人で形成している。全十隊が存在し、一つの隊には十人前後が所属している。たまに武州などで行われる新隊士の募兵で人数を増やしている模様。幕府に属している(この事から攘夷浪士達には「幕府の犬」、銀時や神楽には「税金泥棒」と呼ばれている)ので実力・実績・権力もある。主な仕事は攘夷浪士の捕縛や将軍の護衛などであるが、創設者でもある松平片栗虎に便利使いされ、くだらない事柄に駆り出されることもしばしば。戦闘時には刀のほかバズーカや手榴弾などの兵器も用いられており、犯人逮捕のついでに暴行や破壊活動(特に沖田によるもの)も多く、世間からの目も冷たい。そのためによく「チンピラ警察24時」と例えられる。アイドルの寺門通が一日局長になったこともある。なお、万事屋メンバーとは腐れ縁の為か、よくトラブルが起きる。戦闘専門の集団ゆえか、その他の知識は壊滅的で将軍のペットであるカブトムシ捕獲の命を受けた時などは局長の近藤を初め的外れで陳腐な作戦しか思い付かないので、万事屋の面々からも軽蔑されていた。
普段はギャグ漫画ゆえ、横行する上司への悪口・悪戯も鉄拳制裁で済ませているが、真選組動乱編では、隊内の反乱者達を多数粛清した。
隊士[編集]
近藤勲[編集]
(こんどう いさお)/声優:千葉進歩
9月4日生まれの乙女座。身長184cm、体重80kg。武州出身。A型。三十路間近の20代(アニメ版では29歳)。
隊士たちから多くの信頼を集めている真選組局長。「人のいい所を見つけるのは得意だが、悪い所を見つけるのは苦手」と言われるほどに底無しのお人好しな好漢。伊東からは「清廉」、または「無垢」と称された事のある非常に人間味の溢れる好人物で、クセ者揃いの隊員達の信頼を一身に受けている。かつては剣術道場の跡取りであり、その頃行き場の無かった土方や沖田らを門下生として迎え入れていた。真選組を結成した後、隊士達をまとめあげ、今まで引っ張ってきた偉大な人物。宴会でハメを外し過ぎて全裸になったり、ジェットコースターで恐怖のあまり脱糞したりと、他のキャラより下ネタ的行動が目立つ事が多々あり、隊員達からは呆れられているようにも見えるが、時として沖田を殴りつけ厳しく諭すなど、「漢」らしい場面も見せる。自らを殺害しようとしていた伊東でさえ「友」として命がけで助けようとした。しかし、見せ場は少なく流石に雑魚には敵ではないがシリアス場面からは縁遠いキャラであり実力も今一、本編では発揮出来ていない。たまに思慮深げな雰囲気で解説役を演じることがある。自分がモテないことを自覚しており、「俺の周りはカッコイイ奴(沖田&土方)ばっか」と言っている。
数々の死線を潜り抜けただけあって、事に対して冷静で居られるものの、脇の甘い性格からボケとしての役回りの方が遥かに多い。「刀は侍の魂だ」と豪語するが、何かと刀を失う始末。しかし、局長を名乗るに相応しい実力を持っているのも事実。尻に酷い傷を負いながらも、柳生四天王一の実力を誇る東城を一撃で撃破するほど。また、アニメでの真選組動乱編にて相手の刀と鎧さえも貫くほどの斬撃を披露している。しかし、初登場時は銀時ともお妙を賭けて決闘を申し込んだものの、銀時の卑怯な策で敗れてる。
お妙が「商売として」彼のフォローをしてしまって以来、彼女に一方的な好意を抱きストーカー行為を繰り返している。当初は自分でもストーカーだと認めていたが、最近は本人はあくまでも“愛の狩人”のつもりであり、断じてストーカーではないと言い張っている(近藤曰く「人より少し恋愛の形が陰湿なだけ」とのこと)。お妙のあらゆる報復攻撃を受けても死なないタフさと、何度拒絶されても諦めない粘り強さ(しつこさ)は天下一品。武道一辺倒な部分もあり、本当に恋愛には不器用である。お妙への愛の深さは尻を拭く紙にお妙の写真と両面紙やすりという選択肢で紙やすりを選ぶほど深い。お妙の弟の新八を勝手に「義弟(新八君)」と呼んでいる。アニメでのお妙へのストーカー行為では神出鬼没であり1クールに最低1度は恒道館道場(お妙、新八の実家)に現れてはお妙に撃退されての繰り返しである。下品で直球的な女性へのアプローチは銀時と共通している。
ゲームの趣味はゾニー派であり、得意ジャンルはギャルゲー。古今東西あらゆるギャルゲーをやり尽くしており、オトした(二次元の)女は数知れないほどであり、お妙には「二次元に生まれてくればよかったのに」とも言われたほど(別に褒められてはいない)。だが、三次元(現実)では全くモテない。よく銀時や神楽、お妙に「ゴリラ」呼ばわりされ、開き直ったのかゴリラを自称することも多くなった。そのためか、ゴリラのような天人である猩猩族の姫君とお見合いさせられたこともある。オンラインゲーム「モンキーハンターオンライン」でのハンドルネームは「フルーツチンポ侍G」。
真選組局長という立場から、攘夷志士である桂小太郎とはいわゆる宿敵同士だが、趣味が合うのか何かにつけて意図せずに同じ場所に居合わせることが多い。ただ、何らかのトラブルに巻き込まれては意気投合しそうになるが、素顔を確認してお互いに仰天するのがお約束となっている。
ちなみに、あくまで現時点であり、長編終了後の気軽な短編も含め、芙蓉編、吉原炎上編では1コマ、幽霊旅館編では名前のみではあるが万事屋以外で唯一全ての長編に登場しているキャラクターである。
『3年Z組銀八先生』では風紀委員長だが、やはりお妙に対する変態振りが炸裂している。その変態行為は七不思議の一つと化していたほどで、相変わらずお妙の報復攻撃を受ける有様。ちなみに、風紀委員=真選組というポジションになっており、後述の土方もそれに合わせて副委員長であり、沖田や山崎も委員である。
没となったデザイン案は長谷川泰三に流用された。没案となったものは「現在の近藤と長谷川を足して2で割ったら3余った」という微妙なキャラだったらしい。
土方十四郎[編集]
(ひじかた とうしろう)/声優:中井和哉
クールで熱い真選組の副長。後述のモデル同様、「鬼の副長」と呼ばれ恐れられる真選組のナンバー2。大らかな近藤とは対照的にスパルタな言動と行動で隊を引っ張っていく。勘が鋭く頭も切れるため「真選組の頭脳」としても認められる。武州で近藤らと出会った頃は長い黒髪を後ろで一本に束ねていたが、現在では短めに切った無造作スタイル。何かにつけて好戦的で気に入らないことがあるとすぐに食って掛かり(沖田曰く「二言目には”斬る”と言う」らしい)、瞳孔は常に開き気味である。極度のマヨラーであり、これ以上美味いものはこの世に存在しないと考えており、他人に強要したり将軍のペットであるカブトムシ捕獲の餌としても使用していた。しかし、銀時や沖田からは「犬の餌」呼ばわりされている。酒はあまり強くない。ヘビースモーカーで、戦闘中であってもタバコを手放さない。後に組での全面禁煙令が出され、壮絶な体験を経て禁煙を決意するが、結局長続きしなかった。クールかつ二枚目な容姿の為かなりモテるものの、女性に対してはストイックでキャバクラは好きではない。ちなみに現在、志村妙とまともに会話したことのある男性キャラクターの中で唯一彼女の被害に遭っていない貴重な人物でもある。
昔は誰ともつるまぬ一匹狼で、近辺の道場に片っ端からケンカを売り、周りの侍たちから目をつけられていた。そんな中で近藤に拾われて恩義を感じて以来、近藤を心から慕い、自らの「大将」としている。隊の中でも人一倍真選組を大切にするが、それも幕府などのためではなくあくまで自身の大将である近藤のため。普段はニヒルかつ直情的、無愛想で意地っ張りな態度で、プライドが人一倍高く気難しい。一方で意外に面倒見が良かったり不器用な優しさを見せたりもする。恋愛経験は豊富に見えて意外とウブ(ミツバ編参照)で、山崎や銀時にからかわれていた。沖田にはよくおちょくられたり命を狙われたりすることが多く、そのため喧嘩が多いが、なんやかんやで沖田のことを気にしていて、世話を焼いたりしている。銀時と同様に偽悪的な面があり、さりげなく汚れ役を買って出たりするが、その心情を知ってか知らずか、隊士にも一目置かれている。
銀時のライバル的存在という一面もあり、顔を合わせる度にいがみ合う様子は「小学生並み」と称されている。互いに気に食わない相手と認識しているが、実は似たもの同士でどちらも幽霊が苦手、常人とはかけ離れた味覚を持つ(後述)など思考回路や嗜好などに共通点を持つ。
過激な発言を好む部分があるが、基本的には常識人で「上にも下にもフォローのできる気配り達人」中間管理職のお手本ともいえる人物の模様。なお、あまりに上手なフォローから「フォロ方十四フォロー」と称されたことも。近藤・沖田らのツッコミ役に回ることが多いが、実はボケとしても素質十分で、クールで二枚目な見た目とのギャップが激しい言動が数多い。映画鑑賞している際に、誰も反応しない場面で一人号泣(第四十八訓参照)していたりと、周りと多少センスがずれている。
沖田の姉・ミツバとはかつて相思相愛の仲だったが、彼女の安全と平穏な幸せを願い、あえて自ら身を引いた(それが沖田に怨まれる要因となる)。彼女が亡くなった際には病院の屋上で激辛せんべいを食べながら一人涙を流していた(本人は彼女の大好物「激辛せんべい」が辛すぎたせいにしていた)。ゲーム「銀玉くえすと」では攻撃用アイテム「激辛せんべい」を選択するとミツバに関するセリフを発言する。
普段の刀の修理中に手にした妖刀「村麻紗」の呪いで、語尾に「~ござる」とつけたり、人のことを「~氏」と呼んだり、自らを「トッシー」と呼んだりする無気力なアキバ系オタクに成り果てる。その後沖田と伊東の策略に嵌り、真選組を事実上解雇されるが、そのような状況下においても真選組の事を誰よりも心配し、プライドを捨ててまで万事屋に真選組を守ってもらうよう頼み込んだ。一度土方の魂は消滅しかけるが、銀時の叱咤や近藤の遺言に近い発言を受け、伊東の決意を目の前にし、完全に振り切る事ができた。ただし、呪いが完全に体を侵食してしまっていたために刀を手放すことが出来なくなり、オタク体質も若干残ってしまった(携帯の着メロを『ふたりはプリキュア』のOPにするなど)。 尚土方はトッシーを完全に成仏させる為オタク道を極めるべく、寺門通のみならずあらゆるジャンルのファンクラブ通選組を結成し、新八のファンクラブからも大幅な引き抜きに成功する。この事件でトッシーの魂は燃え尽き、完全に成仏した模様。
ゲームは根っからの弁天堂派で、マリオファン。また、マガジンを愛読している。局中法度の中にも、「マガジン以外の漫画局内で読むことなかれ(十二条)」とされており、これを破ると切腹となる。先述のとおり極度のマヨラーで、チャーハンやプリンなどのあらゆる料理にマヨネーズを大量にかけて食べる。それは第四十三訓で沖田にカツ丼に大量のマヨネーズがかかっているのを、「スゲーや土方さん、カツ丼を犬のエサに昇華できるとは」と評価されるほどで、丼1杯の白米の上にマヨネーズ(量から推測すると市販のマヨネーズ1~2本以上の分量)をかける通称「土方スペシャル」は八留虎三兄弟の三男を一撃でノックアウトさせる破壊力を持つ。また、持っているライターまでマヨネーズの容器の形をしている。もはや食事は迷惑行為と化し、真選組内部でも批判の声が相次いだり、ルックスに誘われて寄ってきた女性たちをドン引きさせたりしている。しかし、清潔な面もあり隊の中で唯一「トイレに行った後、手を洗う」事が確実に判明している。因みに近藤、沖田、銀時は「洗わない」派と言う事が判明している。
『3年Z組銀八先生』では風紀副委員長。マヨラー振りは相変わらずで、調理室でマヨネーズの改良を行う様子が見られ、銀魂高校七不思議の一つに数えられていた。業務用のかなり大きなボトルいっぱいのマヨネーズが1日分の使用量に相当するという。また、昼食後にそれ単体で味わうための自作マヨをふたからストローが出た特製マヨボトルに入れて毎日持ってきている。3巻の読書感想文では「マヨネーズとは人生の調味料である」との持論が書かれている。親戚がマヨネーズの研究で博士号を取得しているらしい。
没デザインは目の死んでいない(凛々しい目つきをした、前髪は横分け)銀時そのもの。没になった設定での主人公だった。
沖田総悟[編集]
(おきた そうご)/声優:鈴村健一
7月8日生まれ。身長170cm、体重58kg。18歳。武州出身。
副長の座(土方の命)を狙う真選組一番隊隊長。語尾に「~でさァ」「~ですぜィ」と付けてかったるく喋る江戸っ子口調が特徴。落語をよく聞いており、ドラマCDでは解説役を担当。
亜麻色のサラサラヘアーに蘇芳色の瞳(原作では空色)と、見た目は甘いマスクのさわやかな美少年だが、腹黒・毒舌・ドSである。せっかくの綺麗な顔も黒いことを考えている時の不気味な笑みには誰もが恐怖する。最近はドSっぷりに磨きがかかり、短い時間で女性を自分に絶対服従の下僕に調教できる。しかしドSな面を披露する一方、繊細(ナイーブ)で打たれ弱く不器用な面も持つ。土方にイタズラをする際に読者すら騙そうとしたり、自らも3日間飲まず食わずで楽しむなど、サドだけでは説明できないエキセントリックな性格をしている。昼寝の時には人の目玉が描かれた赤いアイマスクを愛用するなど悪ノリが大好きで、隊内で最年少の所為か子供のように奔放である。しかし違法賭け施設である煉獄関を潰すよう万事屋に依頼するなど、自分なりの正義感もちゃんと持ち合わせている。攘夷志士の桂を追いかけるなどたまには真面目に仕事もしているようだが、ただ破壊活動を楽しんでるだけの様にもみえる。合理主義者故か、普段はバズーカなどの火器類を使用する事が多く、その度に周囲を巻き込んで破壊し、近藤や土方も手を焼いている。
剣の腕前は真選組随一で、近藤・土方を上回る。しかし普段は刀よりもバズーカを愛用し、土方から「サディスティック星から来た王子」と称されたり、実際新聞に「サド王子」と載ったことも。口達者で、ロボットダンスを含む大抵のことは器用にこなすことが出来る。
姉の前では一人称が「俺」から「僕」に変化し、姉のことを「お姉ちゃん・姉上」と呼ぶなど、意外な一面も持ち合わせている。 幼くして母を亡くし、姉のミツバに育てられた過去を持ち、その頃、出会った近藤に懐き道場に通うようになるが、後からやってきた土方に近藤や姉を奪われてしまったと感じるようになり、土方の存在を怨むようになる以降、土方が姉の想いを拒んだことなども葛藤となって、土方が気に食わずにいたが、ミツバ編を経て乗り越えたようである。また、土方と利害が一致している時は息の合った掛け合いを見せる。しかし実際は冗談ではなく本気で副長である土方の抹殺もしくは失脚を企んでいた様に見える行動も多くある[1]。。
近藤のことは心から慕っており、彼に刃を向ける者に対しては容赦ない。真選組動乱編では、副長の座を手に入れるという目的と利害の一致で伊東の陰謀に加担したが、伊東は近藤まで手をかけようとしたために、伊東とその仲間に対して激怒し離反(もっとも沖田の方も伊東の野心に気が付いていた所があり、電車内に爆薬を仕込むなど抜け目なく工作をしていたが)、伊東一派を土方が定めた局中法度の下で粛清した。
銀時を「万事屋の旦那」と呼び慕っており、彼とは「ドSコンビ」であった等、腐れ縁の仲(悪友)となっている。神楽とはすぐ喧嘩する犬猿の仲。だが、お互いライバル同士でもあり、戦闘部族の彼女と互角の戦いを繰り広げたりもする一方、非常時には共闘することも多い。新八とは柳生編の際に(第二の)ライバルと認識したが、文通編では協力している。意外にも交友関係は隊外にも広いようだが、「爺さん」や「ヒロ君(地愚蔵)」など謎に満ちている。
お酒が好きなような台詞や描写があるが、18歳である。シェンムーの続編を未だに待ち続けるほどのセガ派である。気に入った生き物には大抵「サド丸~号」と名前を付ける[2]。
『3年Z組銀八先生』ではサボり気味の風紀委員。こちらでも土方や周囲の人をからかうなど、腹黒さは健在。PSPをプレイしながら学園祭の見回りをするなど、奔放さもあるようだ。ここでも神楽とは仲が険悪な様子。
初期設定は外見がお通に似て髪を横結びにしている可愛い女隊士だった。この時の「傘を武器に使って戦う」という設定は神楽に引き継がれている。性格が現在のままだったのかは不明だが、ツンケンした感じ。空知談。
山崎退[編集]
(やまざき さがる)/声優:太田哲治
2月6日生まれ。身長169cm、体重58kg。
真選組の監察方(密偵)。優秀な密偵であり、他の部隊とは別に、黒い噂が流れる場所に自らが乗り込む密偵の活動をしている。制服は一般隊士のものであるが十番隊長の原田を「お前」呼ばわりしてるところから、別格的待遇だと思われる。自他共に認める地味キャラで、その地味さ加減が密偵に最も適しているらしい。その為、一日局長を務めたお通らが捕まって人質になっていた時に、人質の中に(女装して)紛れ込んでいたため、お通の救出に成功するという活躍を見せた。真選組における数少ない常識人かつツッコミ役で、密偵の割には何かと口が軽い所が欠点。隠密活動時には常に非常食として真選組ソーセージを携帯している。また、原田とは昔からの友人である。
「退」という名前には悲惨な出自といったネガティブな意味ではなく、「一歩退いて 物事を冷静に見、ことにあたれ」という意味が込められている[3]。あだ名は「ジミー」もしくは「ザキ」である。
上司思いの面があり、愚痴を言いながらも近藤や土方を慕っている様子で、彼らが率いる真選組の監察方としての確固たる信念を持ち備えている。自分の命の危機にさらされても、監察として土方に真実を伝える事を最優先し実行しようとした。万事屋で働く新八とは「お互い妙な上司を持つ者同士」かつ「地味キャラ同士」として意気投合している。また、十番隊隊長の原田右之助とは友達である。沖田と同じく銀時を“旦那”と呼ぶようになり、土方と似たような扱いを受けながらも慕っている。
仕事は忠実にこなす一方で、普段は暇さえあればミントン(バドミントン)をしており、勤務時間中にもかかわらずミントンをしては土方に見つかりボコボコにされている。アニメ版では時折、その趣味が強調されている場面が見られる。最近ではカバディ(やたらと「カバディ」と連呼する)にもはまっているらしい。何かと土方には目の敵にされてるが、裏を返せばそれだけ目を掛けられてると言う事になり彼を目立たせる助勢と成っている。
真選組動乱編では、伊東の動向を土方の命令で探り、彼による近藤暗殺計画を察知するが、伊東と組んでいた(実際は利用していた)鬼兵隊の河上万斉によって刺され重傷を負う。そこから山崎死亡の知らせが真選組中に伝わったが、実際は彼の心意気を気に入った万斉に見逃され、事件終結まで入院していた。退院後に謹慎処分の身だった土方共々復隊を果たした。
アニメ版では攘夷党潜入捜査の回において、この回の為に前番組『テニスの王子様』の主人公・越前リョーマに扮した番組予告を行っている。 また、大勢の敵を一人で蹴散らす等、意外と強いと言う一面も見せた。
『3年Z組銀八先生』でも風紀委員として近藤達の下に就いている。ここでも隙あらばミントンやカバディをし、土方に鉄槌を下されている。そのミントン好きは銀魂高校七不思議の一つに数えられていた。 3巻の挿絵では、たまをお茶に誘っていた。
名前の由来は新選組の諸士調役兼監察を務めた山崎烝より。
原田右之助[編集]
(はらだ うのすけ)/声優:三宅健太
7月6日生まれ。身長180cm、体重90kg。
坊主でヒゲ面の巨漢隊士。十番隊隊長。作者本人がきちんと描く数少ないモブシーンの隊士の一人。土方が車を利用する時は同乗し、運転する事が多い。同僚である山崎とは仲が良い様子。アニメで名前が公開されて以降、原作にも若干出番が増えた。劇中映画「えいりあんVSやくざ」を土方と共にみて感化されていた。動乱編では、「伊東の乱」に気付かず見回り中、オタク化した土方に代わり隊士に異変を知らせた銀時に応え、近藤の元へと駆けつけた。到着後、土方に代わって銀時から請求書(土方の依頼分)を渡されそうになったが「おのれ、伊東め!」とスッとぼけて戦闘に参加していた。他の点では万事屋面々とは接点は少ない。喫煙者だったが止めたらしい。熱い性格。
名前は、新選組十番隊組長を務めた原田左之助より。
伊東鴨太郎[編集]
(いとう かもたろう)/声優:真殿光昭(現在)関山美沙紀(幼少期)
12月13日生まれ。身長175cm、体重68kg。
メガネをかけた真選組参謀。
真選組に入隊してからまだ1年程しか経っていない新参者だが、文武両道で能力的にかなり優れているため参謀の地位を任されている。武闘派揃いである為政治面に弱い真選組の政治面で主に活躍し(土方は「真選組の頭脳」と呼ばれているが、あくまでも戦闘面の参謀)、その為隊士からの信頼も厚かった。局長である近藤を「君」付けで呼び、近藤は伊東を「先生」と呼んでいる。剣の腕は北斗一刀流免許皆伝。インテリであるが卑怯そのもので、沖田に負けず劣らずの腹黒さを持ち、副長の土方とはお互い殺してやりたい程に忌み嫌い合っている。しかし伊東にとって、武士の最大の屈辱は「理解されない」事であると考え、自身の器(本性)を土方は誰より「理解」(危険視)していたため、それなりの評価はしていた。本性は鬼畜な思考を持つ独裁者で、真選組を裏で操り私物化しようとした。
幼少時代、学問・剣術も見事で「神童」とも呼ばれていたが、周りから強く嫉まれ快く思われておらず、いつも独りぼっちだった。双子の弟として生まれ、兄の鷹久(たかひさ)は元気に育った鴨太郎と違い病弱で家にこもりがちだった故、虚栄心が強い両親(特に母親)から陰で「次男では宝の持ち腐れ」や「生まれてこなければ良かったのに」とまで言われていた。このトラウマから、「孤独」と「一人」を嫌うようになった。攘夷派・鬼兵隊との繋がりがあったが、鬼兵隊はただ真選組を壊滅させる為の捨て駒として利用していただけだった。その時に、自らの愚行の報いか左腕を失った。裏切られて尚、己に救いの手を差し伸べる近藤達の姿を目の当たりにした事で、自分の「本当に欲しかった絆(いと)」が既にそこにあった事を悟り、後から駆けつけた土方と向かい合った事で、改めて互いを認めるようになる。しかし、鬼兵隊の攻撃から近藤達を庇い、致命傷を負う。最期は近藤の計らいで、「村麻紗」を持つ土方との決闘により倒され、裏切り者ではなく真選組の隊士として、後悔も無くこの世を去る。
実は第四期OPに一瞬だが後ろ向きの姿で登場している。これはアニメの二年目の終盤に動乱編を放送する予定だったためである。
名前は新選組参謀・伊東甲子太郎と新選組筆頭局長・芹沢鴨より。
篠原進之進[編集]
(しのはら しんのしん)/声優:桑原敬一
12月22日生まれ。身長170cm、体重58kg。
山崎と同じ真選組の監察方(密偵)。山崎をさん付けで呼んでいることから、山崎より後輩であるようだ。真選組乗っ取りを企てる伊東に味方する。伊東は粛清されたものの、篠原を始めとした裏切り者の隊士の消息は不明。アニメ版では列車に乗っていた伊東派の隊士達は沖田に粛清されているが、アニメ版の動乱編後の話で、真選組の組織図が登場した際、粛清された伊東は組織図に載っていなかったのに対し、彼は山崎の隣に名が残っていたので生存している可能性もある。
名前のモデルは、新選組の諸士調役兼監察を務めた篠原泰之進より。
稲山[編集]
(いなやま)/声優:平野俊隆
真選組屯所で「赤い着物の女」の怪談をしていた男。単なる脇役として登場した。
モデルは稲川淳二。
隈無清蔵[編集]
(くまなく せいぞう)/声優:楠大典
10月10日生まれ。身長171cm、体重81kg。
一番隊に属する隊士。かなりの潔癖症で厠(トイレ)掃除に真剣になり、隊内で厠革命を起こそうとする。額にほくろがあったが、沖田に取られて厠に流された。上述の稲山同様、単なる脇役として登場した可能性が高い。ちなみに、某アニメパロディシーンでは、他の隊士は普通の身なりをしていたのに対し、彼はパロディ元のアニメの登場人物になりきっていた。
名前は「くまなく清掃」を捩ったもので、実在の隊士のモデルはいないと思われる。
作中未登場の隊士達[編集]
一番隊隊長の沖田以外の各隊隊長とおぼしき人物が第九訓などに登場しているが、彼らの名前はアニメにおいて特定された原田を除き不明である。容姿においてはバンダナにスカーフェイス、ロン毛に顎鬚などの固定メンバーも毎回登場しているが名称及び下記の該当人物かは不明。
- 永倉新七(ながくら しんしち)
- 二番隊隊長。名前のモデルは新選組二番隊隊長永倉新八。
- 斉藤終(さいとう しゅう)
- 三番隊隊長。名前のモデルは新選組三番隊隊長斎藤一。
- ちなみに、伊東派の隊士の一部に、この三番隊の人間もいた[4]。
- 杉原忠司(すぎはら ちゅうじ)
- 四番隊隊長。名前のモデルは新選組四番隊隊長松原忠司。
- 武田観念斎(たけだ かんねんさい)
- 五番隊隊長。名前のモデルは新選組五番隊隊長武田観柳斎。
- 井上源二郎(いのうえ げんじろう)
- 六番隊隊長。名前のモデルは新選組六番隊隊長井上源三郎。
- 丘三十郎(おか さんじゅうろう)
- 七番隊隊長。名前のモデルは新選組七番隊隊長谷三十郎。
- 藤堂凹助(とうどう ぼこすけ)
- 八番隊隊長。名前のモデルは新選組八番隊隊長藤堂平助。
- 二木二郎(にき じろう)
- 九番隊隊長。名前のモデルは新選組九番隊隊長鈴木三樹三郎。
- 吉村折太郎(よしむら おれたろう)
- 真選組の監察方(密偵)。名前のモデルは、新選組の諸士調役兼監察の吉村貫一郎。
真選組の関係者[編集]
- 沖田ミツバ(おきた みつば)
- 声:島本須美
- 5月26日生まれ。身長168cm、体重43kg。
- 沖田総悟の実姉。容姿は弟の総悟に似ているが、弟とは正反対の性格の持ち主で、極めておしとやかな大和撫子。総悟を「そーちゃん」と呼ぶ。
- 両親を早くに亡くしたため女手一つで弟を育てた。そのため総悟は「姉上」「おねーちゃん」と慕っており、彼女の前では頭が上がらず、一人称が「僕」になるなど、極めて大人しい良い子になる。かなりの辛い物好きで、チョコレートパフェにタバスコ(一本丸ごと)をかけたり、真選組に激辛せんべいを毎月送ったりする。総悟が土方の命を狙うようになったのは、ミツバが土方に好意を寄せていた事による嫉妬と、土方がミツバの想いを突き放し、幸せを踏みにじったという怨みからである(その一方でミツバを振った土方の真意も全て理解していた)。既に肺を患っており、総悟曰く「もう長くはない」病状。江戸に来てから容態が悪化し、最期は総悟に「自分は十分幸せに生きれた」「あなたは私の自慢の弟」と伝え、静かに息を引き取った。
- 声優はこのアニメには数少ない原作者の指名(ナウシカの役がぴったりだと思ったがそんなすごい人が銀魂に出るわけないと思いつつ、「おしとやかな人で」と頼んだところ、本当にナウシカ役の島本が割り当てられたといわれる)。また、本作史上初の美人薄命キャラでもある。ちなみにゲーム「銀玉くえすと」の攻撃用アイテム「激辛せんべい」を土方と沖田に使用するとそれぞれ彼女に関する反応をする。
- モデルは沖田総司の実姉・沖田みつであるが実際、病弱であった沖田総司の事情は彼女に受け継がれている。
- 師匠
- 声:小室正幸
- 3月4日生まれ。身長148cm、体重44kg。
- 近藤たちが武州にいた頃に通っていた道場の館長。本名は不明(「館長」はアニメのクレジットでの表記)。柳生編において、近藤が土方の過去を新八に語っているときの回想シーンにのみ登場。
- 近藤たちを実の子のように指導していた。近藤に「もうスグわし死ぬぜ多分」と言っていた事から、既に故人と思われる。モットーは「剣は気組みじゃあ」と剛剣を重視した稽古を行っている。
- 史実と同じように考えると、近藤勇の父・近藤周助をモデルとした人物とも考えられる。
真選組付近の物[編集]
- 真選組夏服(しんせんぐみなつふく)
- 真選組の暑苦しい制服を涼しいものにしようと沖田が製作した、ある意味で特別製の真選組夏服。土方・沖田以外の隊員が着用していた。通常の制服の腕の部分を刀か何かで切り落としてノースリーブ風になっている。作成者である沖田によると「ロッカーになれる」との事だが、土方からすれば「明らかに悪ふざけが生み出した産物」。一度沖田が土方の制服をこれにするという名目で彼に斬りかかったことがあり、「どう考えても腕ごと持ってく気だっただろ!」とつっこまれていた。
- 真選組ソーセージ
- 真選組屯所の冷蔵庫に入っているごく普通のソーセージ。魚肉60%と何かの肉40%で出来ている。原作第十七訓の「叩いてかぶってジャンケンポン大会」の時に山崎が万事屋メンバー勝利時のプラス賞品として懐から出した。また、山崎が隠密行動時に携帯している。
- 誠ちゃん(まことちゃん)
- お通が考えた真選組のイメージマスコットキャラである、死体を背負ったケンタウロス。銀時曰く「バカで物騒で江戸の平和を護る感じ」。お通に頼まれ、銀時が人の上半身と馬の前足を、神楽が死体役を、新八が後ろ足を担当する。悲しげな瞳をしていてうっすら悲劇性が見え隠れしており、「あー、やっちまったなー やっちまったなー オイ」が口癖。名前の由来は新選組隊旗に書かれた「誠(まこと)」の字から。
- 激辛せんべい(げきからせんべい)
- 沖田の姉・ミツバが送ってくる、とても辛いせんべい。ミツバが辛いもの好きなので、真選組屯所に毎月送っていた。しかし隊士曰く「辛すぎて食えない」らしく、評判は良くない。
刀[編集]
- 長船M-II(おさふねマークツー)
- 渋谷界隈のオシャレ侍達がこぞって腰に下げているというブランド物の刀。山崎の新しい愛刀。防水加工が施されているという優れ物らしい。しかし、下記の菊一文字を持っている沖田にとっては「腐りかけの棒」。モデルは備前長船兼光とトヨタ・マークII。
- 菊一文字RX-7(きくいちもんじアールエックスセブン)/菊一文字RX-78(きくいちもんじアールエックスななじゅうはち):アニメ
- 沖田が使用している刀。上記の長船M-IIの倍の価格で売られている大業物。最大の特徴は内部にデジタル音楽プレイヤーを搭載している点であり、連続再生時間は最大でなんと124時間(日数にすると5日と4時間分)にも及ぶという、D-snap(100時間再生)を凌駕している代物。柄の部分にイヤホンジャックがある。モデルは菊一文字則宗とマツダ・RX-7(アニメ版ではRX-78-2)。
- 名刀虎鉄ちゃん(めいとうこてっちゃん)/こてつちゃん:アニメ
- 近藤が使っていた刀。史実における「虎徹」はただならぬ切れ味を持っている「名刀」であったが、こちらの虎鉄ちゃんはローンで購入したという代物である。原作の第三十一訓でからくりとの戦闘中に折れてしまった(この時、まだローンは払い終えていなかった)。名前は近藤勇の愛刀・虎徹と焼肉用食品のこてっちゃんにちなんだものと思われる。一度、お妙の勤める「すまいる」の売上の為に強制的に売却された事もある。
- 虎鉄Z-II(こてつゼットセカンド)
- 近藤が新しく愛用している虎鉄シリーズの刀で、音楽再生機能は勿論の事、柄の部分に特殊な金具を装着することにより、お部屋掃除のコロコロとしても使用できる大業物。客観的に見れば上記の菊一文字RX-7にコロコロを付けただけなのだが、それでも価格は菊一文字RX-7の3倍(すなわち長船M-IIの6倍)もする。それに嫉妬・疑問視したのか、沖田が素振りに託けて岩に叩きつけて折ってしまった。が、第六期OPで近藤の腰に未だあったことから、買い直したものと思われる。モデルは近藤の前の愛刀虎徹と「Z2」ことカワサキ・750RS。
- 妖刀 村麻紗(ようとう むらましゃ)
- 土方が自分の使っていた刀の代わりとして、鍛冶屋から借りてきた刀。千子村麻紗(せんこ むらましゃ)作。恐ろしく切れるが、切った者の魂を吸い取ると言われていた妖刀である。引きこもりの息子が母親に斬り殺された時の怨念が宿っており、一度腰に帯びた者は、引きこもりの息子の怨念によって、魂を喰われていき、ヘタレたオタクに成り果てる。トッシーの人格はこの刀によって生まれた。名前のモデルは妖刀・村正。
用語[編集]
この節を書こうとした人は途中で寝てしまいました。後は適当に頑張って下さい。 |
- 局中法度
- 土方が作った、45ヶ条(現在は46ヶ条)からなる隊の規則。これを1つでも破った場合は切腹となる。土方や隊の全員が理想とする侍像を体現しているが、中には職権濫用としか思えないものもいくつか存在する(例えば「マガジン以外の漫画、局内で読む事なかれ」(十二条。土方がマガジン派であることから)、「万事屋憎むべし しかし新八君にだけは優しくすべし」(四十六条。近藤が後に追加したもの)など。
- 他に、清蔵と厠についての会話の際に、清蔵の提案した「連れション禁止令を布くこと」について土方が「局中法度に加えておく」などと話している。しかし、前述にある"後に近藤が追加したもの"で46ヶ条となっているので、実際には加えられなかったものと思われる。
- 46ヶ条のうち、現在、明らかになっているものは、「第12条マガジン以外の漫画局内で読む事なかれ」「第17条会議及び重要な式典の際は携帯の電源を切るべし」「第21条敵と内通せし者これを罰する」「第45条死して尚化けて出る事なかれ。武士たる者潔く成仏すべし」「46条万事屋憎むべし しかし新八君にだけは優しくすべし」。