「ポケットモンスター 金・銀」の版間の差分
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2020年1月12日 (日) 20:06時点における最新版
『ポケットモンスター 金・銀』は1999年11月21日に任天堂より発売されたゲームボーイ用ゲームソフトの総称。ジャンルはRPG。ポケットモンスターシリーズ本編の第2作である。マイナーチェンジ版である『ポケットモンスター クリスタルバージョン』もこの項で扱う。
この項ではこれら3つのバージョンについて扱い、リメイク版である『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』は別項で解説する。
ポケットモンスター 金・銀[編集]
ポケットモンスター 金・銀 | |
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ゲームジャンル | ロールプレイングゲーム |
対応機種 | ゲームボーイ |
開発メーカー | ゲームフリーク |
運営メーカー | |
発売メーカー | 任天堂 |
バージョン | |
プレイ人数 | 1 - 2人(対戦・交換など) |
ソフト媒体 | ロムカセット バックアップおよび内部時計用電池搭載 |
稼動時期 | |
運営開始日 | |
発売日 | 1999年11月21日 |
販売価格 | 3,990円(税込) |
利用料金 | |
使用ブロック数 | |
対象年齢 | |
コンテンツアイコン | |
使用可能デバイス | |
必要環境 | |
使用ゲームエンジン | |
使用基板 | |
販売本数 | 約717万本 (金:約353万本+銀:約364万本) 約2310万本 |
その他の情報 |
概要[編集]
ジョウト地方を舞台にしたポケモントレーナーの冒険と闘いを扱った物語。前作『赤・緑・青・ピカチュウ』から3年後の設定となっており、前作と関連したエピソードも多く語られる。
ポケモンの種類が大幅に増え、計251種類となった(幻のポケモンを含む)、また技も増えて計251種類となった。パッケージのポケモンは『金』がホウオウで『銀』がルギア。最初に選ぶ3匹のポケモンはチコリータ・ヒノアラシ・ワニノコであり、幻のポケモンはセレビィ。本作に登場するポケモンのリストはジョウト順のポケモン一覧を参照。
博士やライバルといったシリーズ定番のキャラも個性的で、多少頼りなさげな若い博士とポケモンを盗むという非行少年的アウトローなライバルが主人公の冒険を盛り上げる。
本作はジョウトとカントーの、2つの地方を相互的に行き来できる。シリーズ中2つの地方を舞台にしているのは本作だけである。このためバッジの合計数が16個と多く、ストーリー展開もあらゆるバージョンの中で最も長い。
ジョウト地方の建物などのグラフィックは前作とは異なっているが、カントー地方の建物などのグラフィックは前作に準じたものになっている。ただし、一部洞窟などにおける岩のグラフィックなどは変更されている。
前作(『赤・緑・青・ピカチュウ』)と通信して、ポケモンを「交換」することも可能である(バグ技などを使用した不正なデータは受け付けないようになっている)。旧作から新作へと一方的なデータコンバートを行うゲームは多いが、相互に通信可能なものは稀である。また、本作は後に発売するゲームボーイアドバンス版やニンテンドーDS版のポケモンにも通じるシステムの基礎を作り上げている。
『金・銀』のポケモンはそれぞれ(一部を除き)グラフィック・図鑑の説明が異なる。図鑑の説明が異なる点はその後のシリーズにも継続されるが、同時発売の2作でグラフィックが異なっていたのは本作のみである。
主な新システム[編集]
- 大部分のポケモンに「性別」の要素が加わった。♂と♀を一緒に「育て屋」に預けると「タマゴ」が手に入ることもある。ただし、同じグループ同士の組み合わせにでないと入手できない(メタモンの場合はほとんど全ての組み合わせで性別関係なくタマゴを手に入れることが出来る)。
- 本作からバトル画面に青いバーが表示された。これはそのポケモンの次のレベルまでの経験値であり、ステータス画面を見なくてもアナログ式に判断できる。
- 新タイプに「あく」「はがね」が追加され、タイプ間の相性も若干修正された。また、一部の技のタイプ[1]や威力、命中率、(相性以外の観点での)効果なども若干修正された。
- 前作の能力のステータスの特攻と特防に統一されていた「とくしゅ」が「とくこう」と「とくぼう」に分かれた。これにより個性的な育て方が可能になり、より対戦の戦略性が増した。
- ポケモンに1つだけ道具を持たせることができる。これにより対戦の戦略性が増した。
- ポケモン全体になつきのシステムが導入され、進化にも影響を与えた。
- 勝負を挑んでくるトレーナーの名前が、前作の「肩書き」のみではなく「肩書き+名前」で表示されようになった。具体的には、ロケット団員を除く全てのトレーナーに固有名が付くようになった。
- 電話登録イベントの登場。電話登録可能なトレーナーは最初通常のトレーナーと同じように戦うこととなるが、バトルに勝利した後話しかけると電話登録を持ちかけてくる。電話登録を行うと再バトルの誘いが来たり珍しいポケモンの出現情報を得ることが出来るようになる。
- 1日1個ずつ「きのみ」が採れる。ポケモンに回復アイテムとして持たせたり、特殊なモンスターボールの材料(ぼんぐり)となる。
- ゲームボーイカラーの赤外線ポートを利用した手軽な通信「ふしぎなおくりもの」ができる。歩数計ゲーム『ポケットピカチュウカラー』とも連動。なお、赤外線通信は次世代ハードに引き継がれなかったこともあり、シリーズ通して本作のみに使われている。
- きのみやふしぎなおくりものなど、各種イベントにより条件付ながらも多くの非売品を入手することが可能となった、複数回バトル可能なトレーナー増加により賞金稼ぎが容易になった、など資源難の問題が改善している。
- ゲームボーイカラーが発売されたため、本作から色違いのポケモンが導入された。これは旧式でのプレイ画面(モノクロ)では確認しにくいが、判別可能なアクションを入れる(出現時に光る)と言う考慮がなされている。
- ポケルスと呼ばれるボーナス要素として扱われる状態変化の導入。これも、金・銀・クリスタルから全作品に使われている。
時計機能[編集]
本作の最大の特徴となるのが、カートリッジ内に内蔵された「内蔵式電池」の搭載による時計機能である。これは、カートリッジ内に時計が内蔵される事で実現しており、これによって現実と連動した時間や曜日の概念が存在するようになり、特定の時間帯や曜日にしか出現しないポケモンがいたり、発生しないイベントがある。
ただし、時計の電池はバッテリーバックアップと共用な為に、この作品において、『内蔵電池が切れるとデータが消えてしまい、その後もいくらレポートを行ってもデータ保存も出来なくなる』という、致命的な欠点が生まれてしまっており、発売から10年近くたった現在では殆どのカートリッジの内蔵電池がバッテリー切れを起こしている。
このバッテリー切れの問題を解消する方法は、自力か又は任天堂に依頼して内蔵電池の交換を行う事であるが、自力で行う場合はセーブデータを消失する危険性があり、また任天堂での依頼は現在、終了を迎えてしまっている。『ポケモンスタジアム 金・銀』に、ポケモンやアイテムのデータを移植するのが、もっとも安全にデータを保存しておく方法であるといえる。
1世代後の『ルビー・サファイア・エメラルド』では、きのみの成長や一部のポケモンの進化に影響を与える程度でプレイ中に意識することは少ない。これはRTCによって制御されているために本作同様に電池が切れると効果がなくなるが、セーブデータは保持される。
2世代後の『ダイヤモンド・パール・プラチナ』で、ハードの時計機能を利用して再現される。これはルビー・サファイア・エメラルドより金・銀・クリスタルに近いシステムになった。
ポケットモンスター クリスタルバージョン[編集]
ポケットモンスター クリスタルバージョン | |
---|---|
ゲームジャンル | ロールプレイングゲーム |
対応機種 | ゲームボーイカラー |
開発メーカー | ゲームフリーク |
運営メーカー | |
発売メーカー | 任天堂 |
バージョン | |
プレイ人数 | 1 - 2人(対戦・交換など) |
ソフト媒体 | ロムカセット バックアップおよび内部時計用電池搭載 |
稼動時期 | |
運営開始日 | |
発売日 | 2000年12月14日 |
販売価格 | 3,990円(税込) |
利用料金 | |
使用ブロック数 | |
対象年齢 | |
コンテンツアイコン | |
使用可能デバイス | |
必要環境 | |
使用ゲームエンジン | |
使用基板 | |
販売本数 | 約187万本 |
その他の情報 | モバイルアダプタGB対応 |
概要[編集]
『金・銀』のマイナーチェンジ版で、モバイルシステムGBの戦略商品として発売された。第一世代や『金・銀』とも通信可能であるが、ゲームボーイカラー専用となったので、旧式のゲームボーイでは利用できない。カートリッジは半透明の水色となっており、基板の裏にはクリスタル模様の印刷がされている。ポケモンの覚える技などが一部変更されていたり、野生ポケモンの分布も大きく変更された。特に夜間は水上以外のフィールドにみずタイプのポケモンが多く出現する。
基本的なストーリーは『金・銀』と同様だが、パッケージを飾る伝説のポケモン・スイクンを巡る物語とその他サブイベントが新たに追加される。その他に、シリーズで初めて主人公に女の子を選ぶことができるようになり、バトル画面で(相手トレーナーがポケモンをボールから出した時や、野生ポケモンとのエンカウント時などに)ポケモンに動作が加わり、随所において『金・銀』からの変更が加わっている。また、『金・銀』ではゲーム中のグラフィックと公式イラストとで色・デザインが異なっていたポケモンのグラフィックが公式イラスト準拠となった(グラフィックの全体的なデザインは、一部金銀版と共通しているものが多い)。
モバイルアダプタGBと携帯電話を接続して専用サーバ(注:現在は既にサービスを終了)にアクセスすると、ポケモン交換の仲介機能を利用できたり、全国のポケモンバトルトーナメントの優勝決定戦などのハイレベルなバトルの再現データや、月刊の「ポケモンニュース」などのデータをダウンロードできた。「バトルタワー」の敵データに至ってはプレイヤー側からアップロードすることもできた。さらに期間限定で「ジーエスボール」というアイテムが貰えることにより、幻のポケモンセレビィをゲットする機会を得られた。このようなネットワークサービスは2世代後の『ダイヤモンド・パール』にも採用されているが、それまではポケモンシリーズ中でも本作が唯一であった。知り合いとのポケモン交換・通信対戦はサーバを介さないため、現在でも利用が可能。
その他の金・銀バージョンとの相違点[編集]
- ゲーム開始時に男女選択が出来るほか、主人公の家やウツギ博士の研究所で起こるイベントも多少変更されている。
- 町から道路へ移動するなどマップ上における場所が切り替わったとき、進入した場所の名前がポップアップで画面下部に表示されるようになった。ただし建物の中など一部では表示されない。
- エンテイ、ライコウ、スイクンに関するイベントや画面上における処理の変更。フィールド上でそれと分かるように描画されるほか、戦闘時のBGMが普通のポケモンの時と違う。
- アルフの遺跡のパズルの小部屋の奥にアンノーンで文字が書かれている。文字をヒントに特定のアクションを起こすと扉が開き、隠し部屋に進めるようになっている。
- エンジュシティ内にある焼けた塔のデザイン変更と関連イベントの追加・変更、スズの塔関連のイベント大幅追加。
- コガネシティでゲームコーナーのコインと引き換えでポケモンに技を覚えさせることの出来るイベントがある。
- ポケモン1匹1匹に記録される情報の追加。主人公の性別や出会った場所・時間などが記録されるようになった。
- 電話機能の大幅な改善と関連イベントの追加。金銀版ではバトル後に没個性化していた電話登録可能トレーナーの性格設定が明確化された(初バトル時の性格設定を電話応答の性格設定に反映させた)ほか、再バトル発生条件や登録プロセスが一部変化している。また、電話登録を行った後に非買アイテムを提供してくれるイベントなども追加された。
- ガンテツイベントの仕様変更。金銀版では一日一個のボールしか作ってもらえなかったが、クリスタル版ではぼんぐりを用意した数だけボールを作ってもらえる。ただし一日一種類のみ。
- ポケモンがアクションをするようになった。後の『エメラルド』などとはちがい、動くのは敵ポケモンのみで味方ポケモンは前作までと同様動かないが、ポケモンが進化した時や、「つよさをみる」のステータス画面などでのみ見られる特定の動作も用意されているなど、細かく設定されている。
登場人物[編集]
ポケットモンスターの登場人物 を参照
世界観[編集]
ポケットモンスターの地名一覧 を参照
その他[編集]
- 本作は前作の発売から間もない1996年の春に『ポケットモンスター2』として発表され、当初発売日は1998年の春とされていた。しかし開発が大幅に遅れ、当初に公開されたスクリーンショットと実際のゲーム画面とはかなり異なる。1997年夏の公式イベントで体験版(前述のスクリーンショットとほぼ共通で、製品版との差違が大きい)が出展されてから2年近く、新情報が全くと言っていい程公開されない期間があった。1998年の『月刊コロコロコミック』に『ピカチュウ』版の紹介記事と共に載せられた発売延期のお詫び文には、「『金・銀』は本当に発売します」と記載される。結果として発売されたのはさらにその1年以上後、『赤・緑』の発売から3年半以上が経過した時期であったが、それが本作の「前作の3年後の物語」という舞台設定とリンクしている。
- 当時任天堂はゲームボーイ用ロムカセットを台湾で製造していたが、発売同年9月に起こった921大地震で製造工場は大打撃を受けた。そのため、同年11月1日に予定していたニンテンドウパワー用GBメモリカートリッジの発売を翌年3月1日に延期し、全製造ラインを本作に回すという緊急の処置を取った。だが、需要に対して供給は全く追いつかず、発売1ヶ月ほどは深刻な品薄状況が続いた。しかし、そのような事態に見舞われながらも本作は1999年ゲーム売り上げ本数1位となった。
- レアアイテムながら効果が薄かったり、あるいは何の効果もないものが多い。森にあるほこらや滝にある建物など、意味ありげだが実は何もないオブジェクトも多い(ただしクリスタル版では追加されたイベントがある)。低確率でしか入手できないものはもとより、前作を始めとした他のソフトとの連動を駆使しなければ揃えられないなど、ポケモンのコンプリートより敷居は高いと言える。
- 前作と違いゲーム開始時点では主人公の部屋にゲーム機が無いが、後述の「ふしぎなおくりもの」によって手に入るファミリーコンピュータ・スーパーファミコン・NINTENDO64・バーチャルボーイを任意で置くことが可能。
- 本作で流れる一部の曲が、『ファイアレッド・リーフグリーン』において「ナナシマ」の曲としてリメイクされている。
- シリーズ本編では唯一、サウンドトラックCDが発売されていない。
- 本作のみ母親に頼んで賞金を貯金しておくことが可能であるが、このシステムは後継作に採用されなかった。また、「きのみジュース」をはじめとした本作のみの道具も多く登場する。
- スーパーゲームボーイ使用時の画面表示も前作から進化しており、特にポケモンの画像表示はゲームボーイカラー使用時と遜色の無いレベルにまで進歩した。
- 本作はバックアップ用電力と時計機能の電力を同じ電池から供給しているため、通常のカートリッジより電池消費量が激しい。発売から10年近くが経過した現在では、既に電池が切れているカートリッジも多くなっている。
- スピードアップアイテムの変更として自転車がスケートボード(アイテム名は『スケボー』)になると幾つかの雑誌で発表され、公式イラストも登場したが、結局変更されず、自転車のままだった。また同時に「相手トレーナーのポケモンを捕獲できるようになる」というシステムも発表されたが、こちらも廃案となった(このアイデアは『ポケモンコロシアム』の「スナッチ」として採用された)。
- シンガポール航空の一部の便では、座席モニターで『ピカチュウ』版と共に、『金・銀』版がプレイできる。
脚注[編集]
- ↑ 主な例として、かみつくが「ノーマル」から「あく」に変更され、既存のタイプではあるがからてチョップも「ノーマル」から「かくとう」に変更された。
世界観[編集]
ポケモン[編集]
- 概説
- ポケットモンスター (架空の生物)
- ポケモン一覧 (全国図鑑順)
- 1-51(25:ピカチュウ) - 52-101 - 102-151(151:ミュウ) - 152-201 - 202-251 - 252-297 - 298-342 - 343-386 - 387-440 - 441-493 - 494-545 - 546-598 - 599-649 - 650-721 - 722-809- 810-
- バグポケモン・デマポケモン
人物[編集]
地理[編集]
ゲーム[編集]
本編[編集]
GB[編集]
- 第1世代 赤・緑・青・ピカチュウ
- 第2世代 金・銀・クリスタル
GBA[編集]
- 第3世代
- オリジナル ルビー・サファイア・エメラルド
- リメイク ファイアレッド・リーフグリーン
DS[編集]
- 第4世代
- オリジナル ダイヤモンド・パール・プラチナ
- リメイク ハートゴールド・ソウルシルバー
- 第5世代 ブラック・ホワイト(2)
3DS[編集]
- 第6世代
- オリジナル X・Y
- リメイク オメガルビー・アルファサファイア
- 第7世代 サン・ムーン
- 第7世代
その他[編集]
関連する人物[編集]
関連企業[編集]
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