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2020年1月12日 (日) 20:15時点における最新版
山形自動車道(やまがたじどうしゃどう、YAMAGATA EXPRESSWAY)は、宮城県柴田郡村田町の村田JCTで東北自動車道から分岐し、山形県山形市の山形JCTで東北中央自動車道に接続し、山形県鶴岡市の鶴岡JCTに至る延長130.1kmの高速道路(高速自動車国道)である。略称は山形道(やまがたどう、YAMAGATA EXPWY)。
現在、村田JCT(宮城県柴田郡村田町)-月山IC(山形県西村山郡西川町)、湯殿山IC(山形県鶴岡市)-鶴岡JCT(山形県鶴岡市)の計109.1kmの区間が開通している。未開通区間である月山ICと湯殿山ICの間は未だに基本計画区間となっている。
目次
概要[編集]
村田JCT-山形蔵王ICは国道286号と、山形蔵王IC-月山IC・湯殿山IC-鶴岡JCTは国道112号と、それぞれ並行している。
全線が東日本高速道路(NEXCO東日本)の管轄である。
笹谷IC-関沢ICは、当初国道286号笹谷トンネル(山形自動車道に並行する一般国道自動車専用道路)として建設され、開通したが、4車線化の整備計画・施行命令が高速自動車国道としてされたため、これに伴い高速自動車国道に指定変更され、山形自動車道へ編入された。
日本海東北自動車道の鶴岡JCT - 酒田みなとICも当初は山形自動車道として開通した区間であったが、2012年3月24日のあつみ温泉IC-鶴岡JCTの開通と同時に日本海東北自動車道に名称変更された。
月山IC-湯殿山ICは未だ建設されておらず、その区間は現在月山道路で結ばれている。ただし、月山道路は一部に自動車専用道路ではない区間が存在しており、山形道との接続部はいずれも一般道路の区間である。
また、月山道路や日本海東北自動車道の鶴岡JCT以南の区間は無料のため、庄内地方は飛地の有料道路となっている。日本海東北道の区間も含め、庄内地方の区間では料金所集約のために出入り口に料金所が設置されていないICがあり、区間ごとに定められた料金をその都度支払うことになっている。そのために、鶴岡ICと日本海東北道の酒田ICに本線料金所が併設されており、湯殿山、鶴岡、酒田の各出入り口料金所とともに通行券を受け取らずに支払う方式となっている(庄内区間の全線を走行すると、料金の支払いが3回発生する)。
現在は村田JCT-山形JCTが4車線、山形JCT以西が暫定2車線である。
路線名[編集]
- 東北横断自動車道酒田線 : 全線
山形自動車道は、法定路線名である東北横断自動車道酒田線のうち、東北自動車道の区間を除いた総延長約158kmの中で、高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路の国道112号月山道路の21km、日本海東北自動車道の27.5kmを除いた区間の延長109.1kmの道路名である。
通過する自治体[編集]
接続高速道路[編集]
- 東北自動車道(村田JCTで接続)
- 東北中央自動車道(山形JCTで接続)
- 日本海東北自動車道(鶴岡JCTで接続):山形方面⇔酒田方面、新潟方面⇔酒田方面方面のみ接続。
- 鶴岡JCTでは新潟方面⇔酒田方面および山形方面⇔酒田方面のみのハーフジャンクションであり、新潟方面⇔山形方面の通行はできない。このため、新潟方面と山形方面を日本海東北道経由で行き来する場合は、鶴岡西IC-鶴岡IC間でいったん高速道路を降りて国道7号を経由する必要がある。
インターチェンジなど[編集]
- IC番号欄の背景色が■である区間は既開通区間に存在する。施設欄の背景色が■である区間は未開通区間または未供用施設に該当する。未開通区間の名称はすべて仮称である。
- スマートICは背景色■で示す。利用時間の特記がないスマートICは24時間利用可能である。
- BSのうち、○は運用中、◆は休止中の施設。無印はBSなし。
- 英略字は以下の項目を示す。
IC番号 | 施設名 | 接続路線名 | 起点から (km) |
BS | 備考 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
26 | 村田JCT | 東北自動車道 | 0.0 | - | 宮城県 | 村田町 | |
1 | 宮城川崎IC | 県道14号亘理大河原川崎線 国道286号(川崎バイパス) |
10.4 | 川崎町 | |||
- | 古関PA | - | 18.2 | ||||
2 | 笹谷IC | 国道286号 | 22.3 | ||||
3 | 関沢IC | 国道286号 | 28.1 | 仙台・福島方面出入口 | 山形県 | 山形市 | |
4 | 山形蔵王IC/PA | 国道286号 | 35.6 | ||||
5 | 山形北IC | 国道13号(山形バイパス) | 41.9 | ||||
- | 救急車緊急退出路 | - | - | 山形県立中央病院に接続 山形北IC方面出口 | |||
6 | 山形JCT | 東北中央自動車道 | 46.5 | - | |||
7 | 寒河江IC | 国道112号(寒河江バイパス) | 53.0 | 寒河江市 | |||
7-1 | 寒河江SA 寒河江スマートIC |
国道458号 | 55.9 | ○ | チェリークアパーク | ||
8 | 西川IC | 国道112号 | 67.0 | ○ | 西川町 | ||
- | 西川TB | 67.2 | 本線料金所 | ||||
- | 月山湖PA | - | 81.3 | ||||
9 | 月山IC | 国道112号(月山道路) | 83.5 | ||||
基本計画区間(月山道路) | |||||||
10 | 湯殿山IC | 国道112号(月山道路) | 104.5 | 山形県 | 鶴岡市 | ||
- | 庄内あさひBS | - | 113.6 | ○ | |||
11 | 庄内あさひIC | 県道44号余目温海線 | 114.4 | ||||
- | 櫛引PA | - | 117.5 | ハイウェイオアシス併設 生き活きべんとう村/観光果樹園 | |||
12 | 鶴岡IC/鶴岡TB | 国道7号 | 128.3 | 本線料金所併設 | |||
17 | 鶴岡JCT | 日本海東北自動車道 | 130.1 | - | 新潟方面⇔酒田方面、 山形方面⇔酒田方面のみ接続 | ||
日本海東北自動車道酒田・秋田方面 |
SA・PA[編集]
売店は寒河江SAと古関PA、櫛引PAに設置されている。櫛引PAにはハイウェイオアシスも設置されている。ガソリンスタンドは寒河江SAにのみ設置されていてレストランのあるエリアはない。さらに、深夜営業を行っている売店・ガソリンスタンドについては設置されていない。
トンネルと橋[編集]
- 星野城トンネル(村田JCT - 宮城川崎IC) : 上り線407 下り線390m
- 笹谷トンネル(笹谷IC - 関沢IC) : 上り線3,411m 下り線3,286m
- 岩の沢トンネル(関沢IC - 山形蔵王IC) : 上り線110m 下り線160m
- 新山トンネル(関沢IC - 山形蔵王IC) : 上り線320m 下り線380m
- 宝沢トンネル(関沢IC - 山形蔵王IC) : 上り線330m 下り線330m
- 滑川大橋(関沢IC - 山形蔵王IC)
- 白髭トンネル(関沢IC - 山形蔵王IC) : 上り線490m 下り線490m
- 唐松トンネル(関沢IC - 山形蔵王IC) : 上り線330m 下り線330m
- 盃山トンネル(山形蔵王IC - 山形北IC) : 上り線1,234m 下り線1,240m
- 双月トンネル(山形蔵王IC - 山形北IC) : 上り線212m 下り線280m
- 山家トンネル(山形蔵王IC - 山形北IC) : 上り線411m 下り線500m
- 高原トンネル(山形蔵王IC - 山形北IC) : 上り線331m 下り線360m
- 青野トンネル(山形蔵王IC - 山形北IC) : 上り線553m 下り線570m
- 最上川橋(山形JCT-寒河江IC)
- 平野山トンネル(寒河江SA - 西川IC) : 856m
- 寒河江川橋(寒河江SA-西川IC)
- 間沢トンネル(西川IC - 月山湖PA) : 390m
- 綱取西トンネル(西川IC - 月山湖PA) : 580m
- 綱取トンネル(西川IC - 月山湖PA) : 220m
- 水沢トンネル(西川IC - 月山湖PA) : 190m
- 風明山トンネル(西川IC - 月山湖PA) : 1920m
- 仁日山トンネル(西川IC - 月山湖PA) : 230m
- 月山沢トンネル(月山湖PA - 月山IC) : 380m
- 田麦俣トンネル(湯殿山IC - 庄内あさひIC) : 1,921m
- 下山トンネル(湯殿山IC - 庄内あさひIC) : 748m
- 三栗屋トンネル(湯殿山IC - 庄内あさひIC) : 1,672m
- 越中山トンネル(湯殿山IC - 庄内あさひIC) : 547m
- 立岩トンネル(湯殿山IC - 庄内あさひIC) : 415m
トンネルの数[編集]
区間 | 上り線 | 下り線 |
---|---|---|
村田JCT-宮城川崎IC | 1 | 1 |
宮城川崎IC-笹谷IC | 0 | 0 |
笹谷IC-関沢IC | 1 | 1 |
関沢IC-山形蔵王IC/PA | 5 | 5 |
山形蔵王IC/PA-山形北IC | 5 | 5 |
山形北IC-寒河江SA | 0 | 0 |
寒河江SA-西川IC | 1 | |
西川IC-月山湖PA | 6 | |
月山湖PA-月山IC | 1 | |
湯殿山IC-庄内あさひIC | 5 | |
庄内あさひIC-鶴岡JCT | 0 | |
合計 | 25 | 25 |
※寒河江SA-鶴岡JCT間のトンネルは暫定2車線の対面通行であるため、上下線で1本のトンネルとなっている。
歴史[編集]
- 1981年4月15日 : 国道286号笹谷トンネル(笹谷IC-関沢IC)開通。
- 1988年10月13日 : 村田JCT-宮城川崎IC開通。
- 1989年7月26日 : 山形北IC-寒河江IC開通。
- 1990年10月4日 : 宮城川崎IC-笹谷IC開通。
- 1991年7月31日 : 関沢IC-山形北IC開通。
- 1997年10月30日 : 庄内あさひIC-酒田IC開通。
- 1997年11月28日 : 村田JCT-笹谷ICの4車線化。
- 1998年7月1日 : 笹谷トンネルを山形自動車道に編入。
- 1998年9月11日 : 関沢IC-山形蔵王ICの4車線化。
- 1998年10月28日 : 寒河江IC-西川IC開通。
- 1999年10月29日 : 西川IC-月山IC開通。
- 2000年9月30日 : 湯殿山IC-庄内あさひIC開通。
- 2001年8月9日 : 酒田IC-酒田みなとIC開通。
- 2002年9月16日 : 山形JCT開通により東北中央自動車道と接続。同時に山形北IC-山形JCTの4車線化。
- 2002年10月30日 : 山形蔵王IC-山形北ICの4車線化。
- 2002年11月9日 : 山形北IC-山形JCT間に救急車緊急退出路を設置し山形県立中央病院に接続。
- 2002年11月30日 : 笹谷IC-関沢ICの4車線化。
- 2004年12月20日 : 寒河江SAスマートIC社会実験開始(-2006年9月30日(当初の実験期間は2005年3月31日まで))。
- 2005年10月1日 : 日本道路公団民営化により東日本高速道路株式会社に継承。
- 2005年11月1日 : 湯殿山IC-酒田みなとICにおけるETC通勤割引特例開始。
- 2006年10月1日 : 寒河江SAスマートICが本格運用開始。
- 2010年2月2日 : 山形北IC-月山IC、湯殿山IC-酒田みなとICが無料化社会実験の対象区間に指定される。
- 2012年3月24日 : 鶴岡JCT開通により、日本海東北自動車道と接続。同時に山形自動車道 鶴岡JCT-酒田みなとICが日本海東北自動車道に改称。
道路管理者[編集]
ハイウェイラジオ[編集]
- 笹谷(笹谷IC-関沢IC 笹谷トンネル内)
なお、ハイウェイラジオとは別に、国道112号で放送されている道路情報ラジオ(月山道路の道路状況)を、寒河江SA付近・櫛引PA付近で受信することが出来る。ただし、国道112号を走行中のドライバー向けの放送であるため、山形自動車道では標識等は設置されていない。
車線・最高速度[編集]
区間 | 車線 上下線=上り線+下り線 |
最高速度 |
---|---|---|
村田JCT-山形JCT | 4=2+2 | 80km/h |
山形JCT-寒河江IC | 2=1+1 (暫定2車線) |
70km/h |
寒河江IC-寒河江SA | 4=2+2 | 80km/h |
寒河江SA-西川TB | 2=1+1 (暫定2車線) |
70km/h |
西川TB | 40km/h | |
西川TB-月山IC | 70km/h | |
月山IC | 40km/h | |
湯殿山IC | 30km/h | |
湯殿山IC-鶴岡TB | 70km/h | |
鶴岡TB | 40km/h | |
鶴岡TB-鶴岡JCT | 70km/h |
各本線料金所付近では30-40km/h(緩衝地帯として、前後の区間では40-50km/h)に制限されている。
料金特例[編集]
笹谷IC-関沢IC(笹谷トンネル)は、割安な料金となっている。
- 笹谷IC-関沢IC : 200円(300円)
※笹谷IC-関沢ICを含む場合は、総走行距離から当該区間のキロ程 (5.8km) を除いて料金を算出し、これに笹谷-関沢の料金を合算する。
さらに、湯殿山IC-鶴岡JCT、および日本海東北自動車道の鶴岡JCT料金所-酒田みなとICの庄内地方の区間では他の有料道路と接続していない飛地となっているため、割安な料金となっている。
- 湯殿山IC-庄内あさひIC : 200円(400円)
- 庄内あさひIC-鶴岡IC : 350円(500円)
- 鶴岡IC-庄内空港IC : 250円(450円)
- 鶴岡JCT-庄内空港IC : 200円(400円)
- 庄内空港IC-酒田IC : 200円(350円)
- 酒田IC-酒田みなとIC : 250円(450円)
※()内は通常単価で計算した場合の料金。
2区間以上を連続して走行した場合は、それぞれの区間の料金の合算額とする。[1]PDF
2005年11月1日より、湯殿山IC-酒田みなとICにおけるETC通勤割引の特例が開始された[1]。ETC通勤割引は原則、午前6-9時・午後5-8時の100km以内の各々の1回目の走行に限り有効であるが、月山ICと湯殿山ICをいずれもETC走行した場合、月山道路を挟むそれぞれの高速道路において通勤割引が適用される。割引の条件を満たすかの時間確認は西川本線料金所、湯殿山IC、鶴岡本線料金所、酒田本線料金所の4箇所で行われるため注意が必要である。
交通量[編集]
- 斜字は推計値を示す。
- 平成22年度の調査期間中において、山形北IC-月山IC間および湯殿山IC-(鶴岡JCT)-酒田みなとIC間(現在、鶴岡JCT-酒田みなとIC間は日本海東北自動車道となっており、当時は鶴岡JCTは未開通であった)では高速道路無料化社会実験が行われていた。
料金 | 区間 | 平成17年度 (2005年度) |
平成22年度(2010年度) | 備考 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|
台数 | 混雑度 | |||||
有料 | 村田JCT-宮城川崎IC | 13,496 | 14,524 | 0.43/0.32 | 宮城県 | |
宮城川崎IC-笹谷IC | 13,691 | 14,920 | 0.44 | |||
笹谷IC-関沢IC | 17,789 | 18,520 | 0.45 | (旧)国道286号笹谷トンネル | ||
山形県 | ||||||
関沢IC-山形蔵王IC | 13,383 | 14,763 | 0.36 | |||
山形蔵王IC-山形北IC | 8,959 | 9,578 | 0.26 | |||
山形北IC-山形JCT | 7,150 | 14,641 | 0.32 | |||
山形JCT-寒河江IC | 7,210 | 17,603 | 1.14 | |||
寒河江IC-寒河江SIC | 5,202 | 10,897 | 0.18 | |||
寒河江SIC-西川IC | 4,964 | 8,649 | 0.63/0.87 | |||
西川IC-月山IC | 4,808 | 7,839 | 0.75 | |||
この間未開通 (国道112号月山道路がこの区間の高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路として開通している。) | ||||||
湯殿山IC-庄内あさひIC | 4,161 | 7,280 | 0.84 | |||
庄内あさひIC-鶴岡IC | 3,939 | 7,313 | 0.54 | |||
鶴岡IC-鶴岡JCT | 3,204 | 9,751 | 0.58 | |||
鶴岡JCT-庄内空港IC | (現)日本海東北道 (平成17、22年度調査時 鶴岡JCT未開通) | |||||
庄内空港IC-酒田IC | 3,021 | 9,952 | 0.60 | |||
酒田IC-酒田みなとIC | 1,687 | 5,259 | 0.53 |
2002年度 区間別平日平均交通量(台)[4]
- 村田JCT-月山IC : 8,691(前年度比99.8%)
- 湯殿山IC-酒田みなとIC : 2,471(同94.6%)
区間別に見ると、笹谷IC-関沢ICが18,334(同98.9%)で最も多い。この区間において、並行する国道286号笹谷峠は急勾配かつ極めて狭路であり、大型車(5トン以上)は通年通行止め、さらに冬季期間は全車両通行止めである。
今後の予定[編集]
- 月山IC-湯殿山IC : 未定
月山IC - 湯殿山IC間は基本計画区間となっており、建設開始の目処はたっていない。なお、この区間の建設には12キロ超の長大トンネルを掘ることになり、膨大な建設費が見込まれている。また、周辺地域を含めて地盤が不安定となっており、建設開始時期等は未定である。
脚注[編集]
- ↑ 山形道(湯殿山IC-酒田みなとIC)におけるETC通勤割引について
- ↑ 平成22年度道路交通センサス 一般交通量調査 箇所別基本表(宮城県). 国土交通省道路局. p. 1. 2012年6月3日閲覧。PDF
- ↑ 平成22年度道路交通センサス 一般交通量調査 箇所別基本表(山形県). 国土交通省道路局. p. 1. 2012年6月3日閲覧。PDF
- ↑ 2003年度JH年報
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
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