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'''りすの書房'''(りすのしょぼう)とは、東京都墨田区に存在する出版社である。
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'''りすの書房'''(りすのしょぼう)とは、東京都墨田区に存在する出版社である。代表取締役の26歳男性が1人で運営している<ref name=asahi>http://www.asahi.com/articles/ASHBY3VSMHBYUCVL008.html 朝日新聞2015年11月1日</ref>。公式HPは、http://lysno.co.jp 。
  
 
==概要==
 
==概要==
詳細な情報は、http://www.isbn-center.jp/cgi-bin/isbndb/isbn.cgi で検索すると出てくる。
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会社の詳細な情報は、http://www.isbn-center.jp/cgi-bin/isbndb/isbn.cgi で検索すると出てくる。会社の所在地には理容室が存在し<ref name=jcast/>、2015年11月6日[[日本テレビ]]『スッキリ!!』によると、理容室の入り口の右上に「(株)りすの書房」という縦書きの非常に小さい札が掲げられていることが明らかになっており、googleストリートビューでも(判読はできないが)その札が見える。
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==『亞書』==
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2015年2月から[[Amazon]]で1冊6万4800円の値段をつけた本『亞書』が96巻ほど次々と'''1冊ずつだけ'''扱われてきた<ref name=jcast>http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151027-00000000-jct-soci</ref>ことが、同年10月頃にネット上で話題となった。
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国立国会図書館の広報によると、「ハードカバーで製本されており、簡易なものではありませんでした。また、ネット上でも頒布されていたのをこちらで確認しています」<ref name=jcast/>ということである。[[田村俊作]][[慶応大学]]名誉教授(図書館情報学専攻)は、「本の内容から納本の適否を判断することは、検閲につながるのでやってはならない」<ref name=asahi/>と述べていることと、専門書で6万円程度の本は珍しくないため、形式的に判断せざるを得ない図書館の対応としてはやむを得ないともいえる
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以上から、納本用に1冊とAmazonで頒布という既成事実を作るための1冊、計2冊しか各巻製本していないのではないかと推測できる。
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=== 同社代表の主張 ===
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同社代表は各巻20部印刷製本していると称しているが<ref name=asahi/>、そうだとするとAmazonで1冊ずつしか販売されていないのは何とも不可解である。また、仮に20部刷っているならば、ハードカバー480ページで1冊750~800gだとすると、既に発刊されている96巻×20部×0.75~0.8kg=約1.5トンが理容室に置かれていたことになる。
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週刊新潮によると、同社代表は、亞書には100万円のレーザープリンタ2台など1500万円費用がかかって赤字と述べている<ref name=shincho/>が、この費用のうち800万円が自分への人件費であるという<ref name=shincho>http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151128-00010000-shincho-soci 週刊新潮2015年11月26日号「国会図書館をカモにできると思いついた「26歳社長」のご口上」</ref>。この人物の言っていることがどこまで本当かは分からないが、仮に本当だとしても、1500万円の費用でうち800万円が自分の報酬なのであるから、残り700万円が費用だとしても(しかもそのレーザープリンタは他の本の印刷にも使えるのであるから、この本の費用として扱うのは強引すぎる)、同社代表個人としては差し引き100万円の純益を得ていることになる。
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朝日新聞によると、同社代表は、「1冊の作成に3万円強かかっている」<ref name=asahi/>と述べているが、その3万円の中に、上記のように自らに支払う人件費も含まれているのだろうか。
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上記の田村教授によると、「想定外のことだが、この仕組みを悪用しようとすれば、できてしまいそうなことが明らかになった」と述べている<ref name=asahi/>。
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== 返金請求 ==
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同社代表によると一連の「亞書」騒動によって、「代償金の返還が請求された場合には、その請求に応じる所存でございます」<ref>http://lysno.co.jp/</ref>と殊勝なことを述べていたにもかかわらず、実際に返還請求をされると、「納得できない」<ref>http://www.jiji.com/jc/ci?g=soc&k=2015112100196&pa=f</ref>と前言撤回している。
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しかし、よくよく考えてみると、納本制度というのは、本来定価で売られるべき書籍を法律によって無理矢理半額で納本させられる制度である以上、納本取消になって返本・返金というのは出版社にとっては大喜びすべき事柄である(「亞書」はまだ目録作成中で<ref name=asahi/>誰の手にも触れられていないため新品のまま返本となる)。それなのに「納得できない」というのは、本当に頒布目的があるのであればおかしな話である。
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== 出典 ==

2015年11月29日 (日) 12:24時点における最新版

りすの書房(りすのしょぼう)とは、東京都墨田区に存在する出版社である。代表取締役の26歳男性が1人で運営している[1]。公式HPは、http://lysno.co.jp 。

概要[編集]

会社の詳細な情報は、http://www.isbn-center.jp/cgi-bin/isbndb/isbn.cgi で検索すると出てくる。会社の所在地には理容室が存在し[2]、2015年11月6日日本テレビ『スッキリ!!』によると、理容室の入り口の右上に「(株)りすの書房」という縦書きの非常に小さい札が掲げられていることが明らかになっており、googleストリートビューでも(判読はできないが)その札が見える。

『亞書』[編集]

2015年2月からAmazonで1冊6万4800円の値段をつけた本『亞書』が96巻ほど次々と1冊ずつだけ扱われてきた[2]ことが、同年10月頃にネット上で話題となった。

それを受けて、全国紙や週刊誌がこれを採り上げ、国立国会図書館の納本制度により、すでに42冊分の136万円余が支払われていることが明らかになった[1]。さらに、亞書以外も含めた同社出版の本は、国立国会図書館にこれまで288冊届き、このうち252冊分の代償金として621万7884円が既に支払われていることも判明している[3]

国立国会図書館の広報によると、「ハードカバーで製本されており、簡易なものではありませんでした。また、ネット上でも頒布されていたのをこちらで確認しています」[2]ということである。田村俊作慶応大学名誉教授(図書館情報学専攻)は、「本の内容から納本の適否を判断することは、検閲につながるのでやってはならない」[1]と述べていることと、専門書で6万円程度の本は珍しくないため、形式的に判断せざるを得ない図書館の対応としてはやむを得ないともいえる 。

同社代表は、「まだ1冊も売れていない」と述べている[1]。また、「亞書」の著者として記されている人物「アレクサンドル・ミャスコフスキー」は、架空の人物で[1]、実際は同社代表が自分で書いたという[4]。同書の内容は、「パソコンでギリシャ文字をランダムに即興的に打ち込んだものなので、意味はない」という[4]

「亞書」は、どれもA5で480ページのハードカバーである[1]。同社代表曰く自分でレーザープリンタで印刷したと述べている[1]。各巻すべて480ページで同じ装丁であれば、印刷された紙を持ち込み同一装丁で製本業者に依頼することで製本単価を安くすることができる。もっとも、同社代表は自分で装丁していると述べている[1]

以上から、納本用に1冊とAmazonで頒布という既成事実を作るための1冊、計2冊しか各巻製本していないのではないかと推測できる。

同社代表の主張[編集]

同社代表は各巻20部印刷製本していると称しているが[1]、そうだとするとAmazonで1冊ずつしか販売されていないのは何とも不可解である。また、仮に20部刷っているならば、ハードカバー480ページで1冊750~800gだとすると、既に発刊されている96巻×20部×0.75~0.8kg=約1.5トンが理容室に置かれていたことになる。

週刊新潮によると、同社代表は、亞書には100万円のレーザープリンタ2台など1500万円費用がかかって赤字と述べている[5]が、この費用のうち800万円が自分への人件費であるという[5]。この人物の言っていることがどこまで本当かは分からないが、仮に本当だとしても、1500万円の費用でうち800万円が自分の報酬なのであるから、残り700万円が費用だとしても(しかもそのレーザープリンタは他の本の印刷にも使えるのであるから、この本の費用として扱うのは強引すぎる)、同社代表個人としては差し引き100万円の純益を得ていることになる。

朝日新聞によると、同社代表は、「1冊の作成に3万円強かかっている」[1]と述べているが、その3万円の中に、上記のように自らに支払う人件費も含まれているのだろうか。

上記の田村教授によると、「想定外のことだが、この仕組みを悪用しようとすれば、できてしまいそうなことが明らかになった」と述べている[1]

返金請求[編集]

同社代表によると一連の「亞書」騒動によって、「代償金の返還が請求された場合には、その請求に応じる所存でございます」[6]と殊勝なことを述べていたにもかかわらず、実際に返還請求をされると、「納得できない」[7]と前言撤回している。

しかし、よくよく考えてみると、納本制度というのは、本来定価で売られるべき書籍を法律によって無理矢理半額で納本させられる制度である以上、納本取消になって返本・返金というのは出版社にとっては大喜びすべき事柄である(「亞書」はまだ目録作成中で[1]誰の手にも触れられていないため新品のまま返本となる)。それなのに「納得できない」というのは、本当に頒布目的があるのであればおかしな話である。

出典[編集]

  1. 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 1.11 http://www.asahi.com/articles/ASHBY3VSMHBYUCVL008.html 朝日新聞2015年11月1日
  2. 2.0 2.1 2.2 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151027-00000000-jct-soci
  3. http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1511/02/news053.html
  4. 4.0 4.1 http://www.asahi.com/articles/ASHBZ7W1WHBZUCVL03M.html
  5. 5.0 5.1 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151128-00010000-shincho-soci 週刊新潮2015年11月26日号「国会図書館をカモにできると思いついた「26歳社長」のご口上」
  6. http://lysno.co.jp/
  7. http://www.jiji.com/jc/ci?g=soc&k=2015112100196&pa=f