「京王吉祥寺駅ビル」の版間の差分
(ページの作成:「京王吉祥寺駅ビル '''京王吉祥寺駅ビル'''(けいおうきちじょうじえきビル)は、[[...」) |
|||
(同じ利用者による、間の1版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
− | [[ファイル:京王吉祥寺駅ビル.jpg| | + | [[ファイル:キラリナ京王吉祥寺.jpg|200px|right]] |
+ | [[ファイル:京王吉祥寺駅ビル.jpg|400px|thumb|京王吉祥寺駅ビル]] | ||
'''京王吉祥寺駅ビル'''(けいおうきちじょうじえきビル)は、[[東京都]][[武蔵野市]][[吉祥寺南町]]にある[[駅ビル]]である。 | '''京王吉祥寺駅ビル'''(けいおうきちじょうじえきビル)は、[[東京都]][[武蔵野市]][[吉祥寺南町]]にある[[駅ビル]]である。 | ||
2015年6月8日 (月) 02:02時点における最新版
京王吉祥寺駅ビル(けいおうきちじょうじえきビル)は、東京都武蔵野市吉祥寺南町にある駅ビルである。
吉祥寺駅南口側にあり、京王電鉄井の頭線のほか、JR中央線および駅ビルアトレにも直結する。
目次
概要[編集]
現在の駅ビルは2014年(平成26年)4月に竣工。キーテナントは京王電鉄運営の商業施設「キラリナ京王吉祥寺」で、2014年4月23日に開業。
1970年(昭和45年)に完成した旧駅ビルは老朽化により2010年(平成22年)に取り壊し、その後改築工事を経て2014年4月に新駅ビルが完成した。
歴史[編集]
ターミナルエコー時代[編集]
1970年(昭和45年)11月、「ターミナルエコー」(Terminal ECHO、ビル名称:吉祥寺エコービル)の名称で、地上8階・地下1階からなるテナントビルとして開業した。主に中・高層階を専門店とレストランなどで構成しており、屋上には遊戯施設も兼ね備えていた他、夏季にはビアガーデンも開設されていた。
しかしながら、駅に直結する一等地であったに拘らず、駅周辺からのアクセスも不便であった事なども災いし、また駅周辺に競合する商業施設の開業も相次ぎ、苦戦を強いられる。そして、1970年代中・後期(昭和50年代前期)、当時入居していたテナントがエコービル側の家賃値上げに対して抗議し、店舗が順次退去する事態となり、ビルの大部分が長らく空白の状態となり(1980年代後期までは食品スーパーのシヅオカヤ[1]が地下1階で営業していたほか、フロアの一部はゲームセンターとしてひっそりと営業していた)、地元住民や買物客らから「幽霊ビル」とまことしやかに囁かれる[2]までになる、いわゆる暗黒時代となってしまった。
ユザワヤ開店、そして京王電鉄所有へ[編集]
1995年(平成7年)、ターミナルエコー跡に手芸・ホビー用品の専門店、ユザワヤの出店が決定。そして、翌1996年(平成8年)5月1日、ユザワヤ吉祥寺店が開店。当時としてはまだ無名だった手芸・ホビー専門店においては、最大級の店舗が誕生する。
ユザワヤの出店により、長い空白の時代にようやく終止符が打たれ、20年以上掲げられていた「ターミナルエコー」の看板が消滅した。
これにより、長年に亘りシャッターが閉められていた2階連絡口も再開、かつてシヅオカヤがあった地下1階はユザワヤの玩具売場となった。
核テナントとなったユザワヤ吉祥寺店は、延べ9,780m2と、当時のユザワヤ全店の中で最大の売り場面積を誇り、手芸ファンやラジコン愛好家らに重宝されるまでになった。そしてユザワヤのブランドネームを全国に轟かせるきっかけとなった。
その後、2003年(平成15年)3月20日には地上2階・地下1階の駅直結専門店フロア京王クラウン街が名称を「フレンテ吉祥寺」と改めリニューアルオープン。2004年(平成16年)8月6日には地下1階部分を改装し、京王グループの啓文堂書店がオープン、同年9月30日、京王電鉄が約120億円で全館を取得(ユザワヤが引き続き貸借)。駅ビルは京王電鉄が所有する形となり、ビル名称も京王吉祥寺駅ビルに改称した。
そして2009年(平成21年)になると、ビル完成40年目で老朽化も著しくなり、翌2010年(平成22年)から4年近くかけて改築工事に着手される事になった。
ユザワヤの閉店と駅ビル改築[編集]
工事着手の時点で、京王吉祥寺駅ビルには地上1 - 8階にユザワヤ、下層階にフレンテ吉祥寺、地下1階に啓文堂書店がそれぞれ入居していた。
ユザワヤは2010年2月28日をもって閉店し、丸井吉祥寺店7・8階へ縮小移転し4月2日より営業を開始する。同様に、啓文堂書店も3月15日をもって閉店、丸井へ移転した。そしてフレンテ吉祥寺は3月31日を最後に閉業した[3]。
京王電鉄はビル南側の井の頭線高架下の買収も進めており、武蔵野市主導による駅南口周辺の再開発と連携して一体的な整備が行われてきた。旧駅ビルは2010年(平成22年)秋から解体に着手、改築工事に入った。
同時期の2010年(平成22年)3月30日に吉祥寺ロンロンも閉店し、4月1日に一部が「アトレ吉祥寺」として生まれ変わった。アトレはリニューアル工事を終え9月21日に全面開業し、現在の形となった。一方でJR吉祥寺駅も、京王側と足並みをそろえる形で改築工事を進めた。
2007年(平成19年)から行われてきた井の頭線高架橋の改築工事は2011年(平成23年)春に完了し、ホーム・壁面ともリニューアルされた[4]。
現在の駅ビルが開業する前は、井の頭線吉祥寺駅は地上2・3階部分に相当し、3階がホーム、2階が吹き抜けの広場となっていた。この広場部分には、JR側が京王に間借りする形で券売機等を設置し、JRと京王の券売機がならぶ形になっているため、誤購入が絶えなかった。また京王は改札が3階であるにも関わらず券売機は2階という特殊な形態になっていた広場からJRの公園口改札に直結。JR側の駅ビルである「アトレ吉祥寺」とも直結するが、構造が複雑になっていた。さらに、2階・3階の一部とそれ以外のフロア(地下一階 - 屋上、ユザワヤ等が入っていた)が、工事期間中はすべて閉鎖されていた。
新駅ビルの完成、キラリナ京王吉祥寺開業[編集]
新築された京王吉祥寺駅ビルは2014年(平成26年)4月に完成し、4月23日に商業施設「キラリナ京王吉祥寺」を開業。新駅ビルの規模は地上1 - 10階・地下1 - 2階、高さ53m、延床面積28,000m2と、旧駅ビルよりさらに大きいものとなった。テナントとしてはユザワヤ吉祥寺店が丸井から再移転したほか、啓文堂書店も再出店している。
なお8・9階に出店した現在のユザワヤ吉祥寺店は3代目で、大型店舗だった初代より規模は小さいものとなったが、現在もユザワヤの主要店舗として重きをなしている。
沿革[編集]
- 1967年(昭和42年)頃 - 吉祥寺駅南口駅ビル(仮)着工。
- 1970年(昭和45年) - 吉祥寺エコービル竣工。11月、ターミナルエコーとして開業。
- その後、入居していた店舗などが、ビル側の家賃値上げに抗議して退去したため、長期にわたり閉業状態となる。
- 1995年(平成7年) - ユザワヤがターミナルエコー跡に出店を決定。
- 1996年(平成8年)5月1日 - ユザワヤ吉祥寺店開店。
- 2003年(平成15年)3月20日 - 京王クラウン街を改装し、フレンテ吉祥寺開店。
- 2004年(平成16年)
- 2008年(平成20年) - 京王電鉄が新駅ビルの基本設計・施工計画を策定。
- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)春 - 井の頭線高架橋の改築工事が完了。
- 2014年(平成26年)
フロア構成[編集]
キラリナ京王吉祥寺[編集]
フロア詳細はこちらを参照。
階 | フロア | 主な店舗 |
---|---|---|
9 | Hobby & Craft ホビー&クラフト |
ユザワヤ キラリナテラス(屋上) |
8 | ユザワヤ | |
7 | Culture & Service カルチャー&サービス |
啓文堂書店 ABCクッキングスタジオ |
6 | Stylish Life スタイリッシュライフ |
アートマン アートマン 木糸土、JINS |
5 | Trend Casual トレンドカジュアル |
インデックス(レディス) フレディ&グロスター(レディス・メンズ) |
4 | Stylish Casual スタイリッシュカジュアル |
ジャーナル スタンダード、アーバンリサーチ スピック&スパン、アクアガール |
3 | Select Style セレクトスタイル |
ビームス、スターバックスコーヒー カシラ(帽子店)、A LoT(駅売店) 井の頭線連絡口 |
2 | Fashion Variety Gate ファッションバラエティゲート |
ジェラート ピケ、リモーネ、A LoT ※JR改札口と連絡 |
1 | Convenience Gate コンビニエンスゲート |
フラワーショップ京王、スープストックトーキョー カレーショップC&C、ミスターミニット 三井住友銀行 南北自由通路 |
B1 | Food Market フードマーケット |
フードパルク |
B2 | 駐車場 |
京王井の頭線吉祥寺駅[編集]
駅ビルが登場する作品[編集]
- 「ろくでなしBLUES」 - 吉祥寺を舞台にした学園漫画。エコービルが劇中に登場する[5]。
- 「GTO」 - 吉祥寺を舞台にした学園漫画。エコービル(ユザワヤ出店後)の建物が登場している(コミックス第7巻など)。
- 「真・女神転生」 - 物語序盤で吉祥寺が舞台となるRPG。ゲーム中、魔物が登場するビルの設定として、エコービルが登場する。
その他[編集]
- 屋上にはユザワヤのラジコンサーキット場があり、ユザワヤのマスコットキャラクターである金色のクマ「ゆう太」の像が置かれていた。なお「ゆう太」の像はユザワヤ開店時に浦和店から譲り受けた。2010年(平成22年)2月25日にテレビ東京の空撮紀行番組『空から日本を見てみよう 中央線沿線スペシャル』にて紹介され、同番組放送後もユザワヤ移転後の行先が決まっておらず、引き取り手を募集していた[6]が、引き取り手が現れることなく、結局ビル解体と同時に撤去された[7]。また、2011年3月3日放送の同番組で当ビルが改築工事中であることを紹介した際「ゆう太」の撤去前後も紹介された。
関連項目[編集]
- 京王電鉄
- ユザワヤ
- 京王百貨店
- 京王クラウン街
- 京王書籍販売
- 吉祥寺ロンロン - 吉祥寺駅北口のステーションビル。現:アトレ吉祥寺[8]。
- 長尾寧音 - 女優・モデル。キラリナ京王吉祥寺のイメージモデル。
脚注・出典[編集]
- ↑ その後忠実屋傘下を経て株式会社セイフー(現・グルメシティ関東)へ合併された。
- ↑ ニコニコ大百科:ターミナルエコー
- ↑ フレンテ吉祥寺、3月で閉店、フレンテ吉祥寺が3月末で閉店
- ↑ (2011年6月) 吉祥寺駅で高架橋改築工事が完了しました 京王ニュース [ arch. ] 2011-06-02
- ↑ 随想 吉祥寺の森から:ユザワヤ吉祥寺店 休業中 啓文堂書店も15日で閉店
- ↑ ショッピングフィード > テレビ情報 > テレビで紹介された情報 > ユザワヤ 吉祥寺店
- ↑ 2010年5月6日放送の同番組特番にて「ゆう太」の引き取り手が現れず、撤去することが決まった旨を発表した。
- ↑ JR東日本グループである株式会社アトレが直営。リニューアルに伴い2010年(平成22年)4月より「アトレ吉祥寺」に改称した。