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2016年10月6日 (木) 22:39時点における最新版
法科大学院(ほうかだいがくいん)は、法曹に必要な学識及び能力を培うことを目的とする日本の専門職大学院。修了すると、新司法試験の受験資格と「法務博士(専門職)」の専門職学位が与えられる。アメリカ合衆国のロー・スクールをモデルとした制度であることから「ロー・スクール」と通称される。
目次
- 1 概要
- 2 法科大学院、「無用の長物」化が深刻。出身者は就職不利、司法試験合格者ゼロ校も続出。企業は予備試験通過者を好む傾向に(2016年9月)
- 3 導入の経緯
- 4 法科大学院課程の法的基準
- 5 入学試験
- 6 法科大学院を巡る諸問題
- 7 司法試験における予備試験組との比較
- 8 法科大学院制度に対する批評・意見
- 9 中教審による法科大学院教育の質向上のための方策
- 10 法科大学院の将来
- 11 法科大学院の一覧
- 12 入試入学状況
- 13 関連文献
- 14 関連項目
- 15 脚注
- 16 外部リンク
概要[編集]
法科大学院は「専門職大学院であって、法曹に必要な学識及び能力を培うことを目的とするもの」をいうと定められている(法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律・第2条第1項)。法科大学院の制度は、2004年(平成16年)4月に創設された。
法科大学院の課程の標準修業年限は、3年である。ただし、入学試験で各法科大学院で法学既修者の水準にあると認められた場合、2年とすることもできる(専門職大学院設置基準)。一般に、3年の課程を未修(法学未修者課程)、2年の課程を既修(法学既修者課程)という。
修了要件は、93単位以上の単位の修得である(専門職大学院設置基準)。修了者は、新司法試験の受験資格及び「法務博士(専門職)」の専門職学位を取得する(学位規則)。尚、「既修」の課程(2年間)であっても、飽くまで標準修業年限は3年であるため、「法務博士(専門職)」となる。
法科大学院修了者は、5年以内に3回まで新司法試験を受験することができる。この受験制限は、旧司法試験制度にはなかった。3回のうちの新司法試験に合格しなかった場合には、再度新司法試験を受験するためには、再度法科大学院に入学し修了するか、司法試験予備試験に合格して別途の受験資格を充足する必要がある(司法試験法第4条)。
2014年(平成26年)5月に改正司法試験法が成立し、2015年からは修了後5年以内であれば回数の制限なく受験が可能になった。
2011年(平成23年)から実施されている予備試験(司法試験法第5条)に合格した者は、法科大学院修了者と同等の資格・条件で新司法試験を受験することができる。
法科大学院、「無用の長物」化が深刻。出身者は就職不利、司法試験合格者ゼロ校も続出。企業は予備試験通過者を好む傾向に(2016年9月)[編集]
法務省は2016年9月6日、司法試験の合格者が、前年より267人少ない1583人だったと発表した。合格率は0.13ポイント低下し22.95%だった。合格者が2000人を下回るのは3年連続で、減少傾向に歯止めがかからなくなっている。受験者数も昨年より1117人減り6899人、平均年齢は28.3歳。
合格率が高かった法科大学院は、トップが一橋大学(49.61%)で以下、東京大学(48.07%)、京都大学(47.30%)、慶應義塾大学(44.29%)、早稲田大学(35.85%)と続く。合格者数がもっとも多かったのは慶應大の155人で、次いで早稲田大の152人、東大の137人だった。
だが、実はこれら法科大学院よりも、予備試験通過者のほうがはるかに多く、合格率も高かったのだ。合格者は235人、合格率は61.52%だった。この合格率は減少傾向にあるものの、それでも法科大学院修了生よりもはるかに高い。合格者数が2015年より1割以上も減り、合格者がゼロの法科大学院も7校あったことで、法科大学院の存続意義についての議論も加速しそうだ。
ちなみに、合格者ゼロの7校は愛知学院大学、神奈川大学、京都産業大学、久留米大学、大東文化大学、東海大学、姫路独協大学で、いずれもすでに廃止・学生募集停止を決めている。さらに、全国74校中の29校が廃止または募集停止を決めている。
そもそも法科大学院とは、司法制度改革の一環として2004年に創設された制度だ。原則として、法科大学院を修了した者のみに司法試験の受験資格を与え、合格者を倍増させる狙いだった。だが、実際には法科大学院修了生の合格率は伸び悩み、合格者は一部の大学に偏った。さらに、高い授業料や標準修業年限である3年間を費やすことができる人も限られているため、法科大学院修了と同等の資格を得られる予備試験を受ける人の割合が高まっている。
法務省の調査によると、2015年の新人弁護士の平均年収は568万円だった。この金額は、5年前と比べて約210万円減少している。司法試験に合格した後は1年間の司法修習を受けるが、この期間は給料が出ない。最高裁判所が無利息で毎月23万円生活費として貸与するが、修習期間だけで276万円の借金を背負うことになる。これに加えて、法科大学院の授業料を奨学金などに頼った人は、就職するころには莫大な借金額となる。
さらに、昨今は法科大学院を経由した合格者の評判が芳しくない。弁護士事務所や弁護士法人、一般企業の人事担当者などで、司法試験合格者を採用する場合に法科大学院修了生ではなく、予備試験通過者を好む傾向が顕著になっている。ある上場企業の採用担当者は、「毎年合格率が4%未満という超難関試験となっている予備試験を通過した人が優秀であることは疑いようもないが、それ以上に法科大学院修了生は年齢の割に一般常識に欠ける人が多いという傾向がある」と語る。
大学1~2年次には一般教養を多少なりとも履修していても、それ以降は法律以外のことをほとんど学んでいない人が多く、どうしても社会一般の常識を身につける機会が少ないことが原因だろう。それに比べて予備試験は、大学や法科大学院在学中に合格する優秀な人材や、社会人として仕事をしながら勉強するなど社会経験を持っている人材が多くいる。また、予備試験は短答式試験、論文試験、口述試験とすべてに合格しなければならないが、最初の短答式試験で法律基本科目と一般教養科目が問われる。この短答式も合格率20%と困難な内容であり、そこを通過してきた人は相応の一般教養を備えていることが担保されるといえる。
ちなみに、一般教養科目とは英語、人文科学、自然科学、社会科学で、幅広い知識が試される。文部科学省の調査によると、2016年の法科大学院の入試志願者は初めて1万人を割り込んだ。定員割れも続出し、なかには定員充足率20%以下や、ひどいところになると、そもそも志願者数が定員にも満たない大学もある。
急激に弁護士人口を増やしたことで弁護士の就職難を引き起こし、人材レベルの低下も問題となった。仕事の絶対量が増えたわけではないため、価格競争が起こり、収入が激減して貧困状態の弁護士も続出している。その挙句、法曹界を目指す人自体が減るという負の連鎖を生み出した。
新司法試験が始まって10年。法科大学院の制度も含め、司法制度全体をあらためて見直したほうがいいのではないだろうか。
導入の経緯[編集]
法科大学院は、法曹の質を維持しつつ、法曹人口拡大の要請に応えるための新しい法曹養成制度として導入された。従来の司法試験において、受験生は、いわゆる司法試験予備校に依存し、受験技術を優先した勉強により合格することが増えたとされている(もっとも、後述のように、このような出発点における認識が受験者の実態を正確に反映していたかには疑問が残る)。こうした合格者の増加が法曹の質的低下につながるとの判断に基づき、また、従来の大学における法学教育よりも法曹養成に特化した教育を行うことで将来の法曹需要増大に対し量的質的に十分な法曹を確保するという目的の下、法科大学院制度は導入された。
法科大学院課程の法的基準[編集]
法科大学院課程の法的基準は、具体的には、専門職大学院設置基準(平成15年文部科学省令第16号)に規定されている。それによれば、標準修業年限は3年(18条2項)であるが、法科大学院において必要とされる法学の基礎的な学識を有すると認める者(法学既修者)に関しては、修業年限を2年とすることができ、単位についても30単位を超えない範囲で法科大学院が認める単位を修得したものとみなすことができると規定されている(25条)。必要単位数については93単位以上とされている。
さらに、細目については専門職大学院設置基準第5条第1項等の規定に基づく専門職大学院に関し必要な事項(文部科学省告示第53号)に規定されている。それによれば、実務家教員はおおむね2割以上(2条3項)が要求され、他学部出身者や社会人の入学者が3割以上となるよう努めるものとされている(3条1項)。
法科大学院においては、法律基本科目(憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法に関する分野の科目)、法律実務基礎科目(法曹としての技能及び責任その他の法律実務に関する基礎的な分野の科目)、基礎法学・隣接科目(基礎法学に関する分野又は法学と関連を有する分野の科目)、展開・先端科目(先端的な法領域に関する科目その他の実定法に関する多様な分野の科目)を設けることとされている(5条)。さらに、法律基本科目においては、50人を標準として授業を行うこと(6条)が規定され、年間登録単位の上限が1年につき36単位を標準として定めるものとされている(7条)。
入学試験[編集]
入学試験は、共通試験としての法科大学院適性試験と、法科大学院ごとの個別試験からなる。
法科大学院適性試験は法的思考の適性を見る試験であり、法科大学院志願者に受験が義務付けられている。2011年度以降は、法科大学院協会、公益財団法人日弁連法務研究財団、社団法人商事法務研究会が共同して設置する適性試験管理委員会が「法科大学院全国統一適性試験」を年2回実施している。
各法科大学院の試験は、2年制の法学既修者コースと3年制の法学未修者コースの試験の2種類を同時あるいは前後にずらして実施するところ(多数)と、未修者を前提とする試験を実施して入学者を選抜した後に、その合格者を対象にさらに法学既修者認定試験を課すところ(早稲田大学、名古屋大学など)がある。
多くの大学院では、適性試験の成績証明書、志望理由書、学部の成績証明書(大学院によっては外国語試験の成績)の提出を義務付けるとともに、任意提出書類として推薦書等を指定している。
法学未修者コースにおいては、小論文による筆記試験、法学既修者コースでは法律科目試験が課されるのが一般的である。さらに、面接試験を課す大学院も多い。
これらの資料によって総合的に判断して合否を決めるとされ、推薦入試等は一切行われない。
法科大学院を巡る諸問題[編集]
導入過程における問題点[編集]
司法試験予備校に対する認識[編集]
法科大学院制度は、司法試験予備校の弊害を指摘して導入された。しかし、司法制度改革審議会会長だった佐藤幸治・近畿大学教授は平成13年6月20日の衆議院法務委員会において、受験予備校等の実態についてどれほど調べたのか、との枝野幸男委員からの問いに対し、「(予備校が)実際にどういう実情にあるかというのは、私はつまびらかにはしませんけれども、私の関係した学生やいろいろなものを通じて、どういう教育の仕方になっておってどうかということは、ある程度は私個人としては承知しているつもりであります。」と答弁した。枝野は「つまり、十分に御存じになっていなくてこういう結論を出しているわけですよ」として、法曹養成を審議する委員に予備校関係者が加わっていないことを指摘し、司法試験予備校の弊害を客観的に検証したのかについて疑問を呈している。
同様の疑問は、財団法人日弁連法務研究財団が開催した「次世代法曹教育の調査研究とフォーラム」において若手弁護士からも示されている。
法曹需要増大の真偽[編集]
政府は、2002年3月に閣議決定した「司法制度改革推進計画」において、新司法試験の合格者数を、2010年頃に3,000人程度とすることを目指す、とした。さらに、内閣府規制改革・民間開放推進会議の規制見直し基準ワーキンググループは、2005年7月4日の第16回会議において、新司法試験の合格者数を9,000人まで増加させるべきであるとする提案を行った。この点について、実社会においては、弁理士や司法書士、税理士、社会保険労務士、行政書士が弁護士と一部業務が重なっている実体があるにもかかわらず、これら隣接業種を含めた法律家がどの程度の需要があるのかという具体的な議論や検証が十分に行われていないとの批判があり、法曹人口も法科大学院の定数も国民、学生不在の単なる数合せにすぎないとする向きもある。
なお、2006年12月1日現在での弁護士会登録人数は23,000名余りに過ぎないが、司法書士、弁理士等の隣接法律関連資格者数も広義の法曹に含めるべきであるとの意見も根強い。欧米諸国では司法書士等にあたる者はNotary(公証人)やSolicitor(事務弁護士)として法曹として扱われており、日本の弁護士の業務は英国等における狭義の法廷弁護士(バリスター)が担当する業務に相当することが多いためである。
また、法科大学院制度は、司法制度改革審議会において、司法制度改革と法曹養成制度に関する多くの慎重派の意見は省みられることなく、佐藤と中坊公平の主導による導入ありきの姿勢だったとの批判がある。
そもそも法科大学院の設置目的がまず受験予備校を悪と決めつけ、ロースクールを導入することによって新たな利権の確保(=学者のポスト)を図ることではなかったのかともいわれている。
制度自体の問題点[編集]
入学者数と合格率[編集]
制度導入の検討当初、司法試験制度改革審議会意見書において「法科大学院では、その課程を修了した者のうち相当程度の者(例えば約7~8割)が新司法試験に合格できるよう、充実した教育を行うべきである。」との努力目標が出された。しかし、同時に、司法制度改革審議会では、(各大学の要望として)「7割とか8割ということが多い」が、「どの大学も7割、8割ということは制度設計としてはあり得ない」とも述べられていた。ここで問題とされている合格率は5年で3回受験した場合の累積合格率であり、単年度合格率ではない(実施年別の新司法試験の単年度合格率についての詳細は、新司法試験の項目の該当節参照)。
当初は20-30校が適正規模と考えられていたが、実際には74校も乱立し定員が約5800名となったのも誤算であり、司法試験の合格率の低迷を問題視する見地から、「才能ある人材を引き付けるには余りにもリスクが大きく、新たな法曹養成制度の中核と位置付けられた法科大学院制度を崩壊させかねない」との声明が法科大学院関係者有志(教授代表者等)からなされ、また、一部の法科大学院教員の間では、「新司法試験が過酷な競争試験となり予備校に行かなければ合格できないという点で現在の司法試験と変わらないものになる」との声もでているが、定員5800と新司法試験の予定合格者数3000名から単純計算すると、単年度合格率は約5割となるが、累積合格率であれば9割に近い数字となる[1]。 このような見地から、単年度合格率のみに過度に着目する議論は適切でないし、単年度合格率を改革審意見書の「7~8割」という数字と比較して論ずることは不適切であるとの指摘がなされている。
法科大学院の教育能力[編集]
従来、法学部では実務教育が全く行われてこなかったため、司法試験に合格しても、司法研修所で再教育をしなければならなかった。それを改め、理論と実務の統合を図るために、法科大学院をつくったのであるが、現状は、理論は研究者、実務は実務家と分断されたままである。しかも、新・司法試験は相変わらず判例や法解釈が中心なので、予備校に頼る学生は少なくない。
また、法科大学院は、旧司法試験合格者の輩出がない又は極端に少ない大学にも設置されており、法科大学院の法曹教育機関としての能力を疑問視する声も一部ある。前述の「次世代法曹教育の調査研究とフォーラム」においては、司法研修所教官経験者から、「大学は司法試験予備校に教育において負けた」が、「その点を大学人は見ようとしないし認めようとしない、そこに大きな問題がある」との指摘がなされた。
実際、新司法試験の採点の結果では、旧制度の修習生について指摘されていたマニュアル指向・正解指向等の問題点が改善されていない。
また、ロースクールにおける要件事実教育については旧制度の前期修習終了時程度の学力の習得が図られるはずであったが、新60期修習生には特別に司法研修所において導入研修が行われたにもかかわらず、二回試験に不可となった者については、最高裁によって、法曹実務として必要な最低限の能力を取得しているものと到底評価できなかったとされ、ロースクールは法曹界のゆとり教育に他ならないと評価するむきもある。
実務家からは法科大学院制度は法曹を目指す者に時間と金銭の浪費を強いるものであるという感想も出ている。
法科大学院にかかるコスト[編集]
法科大学院の学費は極めて高額(国立大学では年間約80万円、私大では年間約100~250万円)であり、経済的事情により進学の機会平等が阻害される危険がある。たしかに、総定員のうち一定数の学生の学費が免除になる法科大学院(青山学院大学法科大学院の法学既修者コースなど)も一部では登場してきている。しかし、高額の学費の他にも法科大学院進学に際しての費用(受験料、予備校代、書籍費、交通費など)も考慮すべきで、ある程度の経済的余裕がないと進学できないことは事実であり、財力のない者を法曹界から遠ざけているとの指摘もある。実際、最も利用が多いと思われる学生支援機構の奨学金を、第1種(無利子)・第2種(有利子)の併用で利用した場合、3年間(未修者コース)で1000万円を優に超える額の借金を背負い、卒業年の10月から返済を迫られることとなる。なお、鳥居泰彦は、第57回司法制度審議会において、「これからの時代の高等教育制度の下で、経済的事情で、例えば大学あるいは大学院に進学できないという状況に追い込まれる人というのは、そんなにたくさんいるんだろうかと考えると、まず社会的な発展段階から考えてそんなにいるはずがない。」と述べ、経済的事情で進学が困難になる者がいる問題を無視・軽視する発言を行った。しかし、外車1台分に匹敵する学費の他にも法科大学院進学に際しての機会費用(受験料、予備校代、書籍費、交通費など)も考慮すべきであり、ある程度の経済的余裕がないと進学できないことは事実で、財力のない者を法曹界から遠ざけていることは否定できない(毎日新聞2008年9月10日)。
未修と既修の学力格差[編集]
本来、法科大学院は一律に同一の修業年限であるべきであるとされる。しかし、法科大学院を受験する者の中には、大学の法学部ですでに法律学を学んだ者や、法学部出身ではないが、法律系の国家資格を受験するため等の理由で独自に法律学を学んだ者もいる。そこで、法科大学院には、標準コース(3年課程)の他に、法律学の基礎知識を有している者のための短縮コース(2年課程)が用意されている。すでに何年も法律学を学んだ者に、法律学を学んだことのない者が1年で追いつくことは一般的には困難であり、それゆえに、両コースの学生間の実力差が大きくなっている。なお、短縮コースを設置するかどうかは各法科大学院の任意であり、なかには設置されていないところもある。
法曹資格取得までの期間の長期化[編集]
旧司法試験による法曹養成システムと比較しても、法科大学院の期間について、法曹資格を取得するまでの年限が長くなっていることから、資格取得期間の短縮を求める意見が日本経団連などから提示されている。
法務博士(専門職)という学位名[編集]
日本の法科大学院の課程を修了すれば「法務博士(専門職)」の学位が得られる。他の専門職学位は「○○修士(専門職)」となっている一方、法科大学院の場合はJ.D.(Juris Doctor)をそのまま訳した結果、法務「博士」となっているが、制度上の上下関係があるわけではなく、またどちらも通常の修士や博士の学位とは別系統である。
法科大学院の都市部集中[編集]
「過疎地への法曹の供給」ということが、この法科大学院の理念の1つであったはずであるが、実際は関東圏・関西圏に法科大学院が集中していて、法科大学院が1校もない都道府県も20を超える。特に、太平洋ベルト外での法科大学院の不足は深刻で、東北・北関東では9県中7県、四国では4県中3県、北陸では3県中2県、九州では7県中4県で法科大学院が1校もなく、自宅から法科大学院に通学することは非常に困難である。一方で、東京圏では4都県すべてに法科大学院がある。関西圏では6府県のうち3府県にしか法科大学院がないが、法科大学院のない和歌山県・奈良県・滋賀県からでも大阪や京都などの法科大学院に通学することは容易である。
これは当初の理念を歪めかねないものである。しかし、大学(特に法科大学院を設置するだけの「余裕」をもつ比較的規模の大きい大学)そのものの分布が西南日本の太平洋側に偏っていたこと、にもかかわらず「教育を受ける機会均等の原則」「裁判を受ける権利」の現実化といった観点に基づいて偏りを是正する努力を怠ってきた政府の文教政策・法務政策、大学の側にも法学部の存在を「特権」ないし「大学の看板」と考える、古い「法科万能」の風潮が根強く存在することの結果として、人口の多いところに法科大学院が多く設置されたのは当然予想されたことではある。
法科大学院の定員割れ[編集]
2010年現在、入学者が定員割れとなる大学院が司法試験合格率の低い学校を中心にかなり多くなっている。もっとも、法科大学院間で大きな格差があり、新司法試験の合格率が比較的良好な人気の高い大学院においては数倍以上の競争倍率は通常である。もちろん、定員割れの大学院においても志望者全員が入学できる(全入)ということを意味するものではない。合格者はどの大学院も志願者より少ないが、合格者自体定員より少ない学校、および入学者(=合格者 - 辞退者)が定員より少ない学校がそれぞれ存在する。そのような事情もあり、法科大学院の募集を停止した大学院も、姫路獨協大学(2011年度以降)、明治学院大学・大宮法科大学院大学・神戸学院大学・駿河台大学(以上は2013年度以降)、東北学院大学・大阪学院大学(以上は2014年度以降)、島根大学・東海大学・大東文化大学・信州大学・関東学院大学・新潟大学・龍谷大学・香川大学愛媛大学(2大学連合)・久留米大学・鹿児島大学・広島修道大学・獨協大学・白鷗大学(以上は2015年度以降)と2014年6月現在で20校に達している。 法科大学院定員割れ問題 も参照
アメリカの制度との比較[編集]
アメリカにおいてはロースクールの修了後(司法試験は各州毎に行われ、ばらつきはあるものの)概ね7割程度の合格率が確保される。
アメリカでは学部段階に法学部が存在せず、法学教育は専門職大学院であるロースクールのみで行われている。これに対して、日本の法科大学院に進学する者は学部段階で法学部を卒業している者が大半(入学者全体の73.9%(平成19年度)・71.7%(平成18年度))であり、日本の制度では、法学部で学んだことを前提とすると、学部段階で4年間、法科大学院で2年(既修者コース進学の場合)、司法研修所で1年間の教育を受けて、初めて法曹となれる制度となっており、アメリカにおける一般的な法曹養成コースであるJD取得過程の期間が3年間であることに比べると長い。
第三者認証評価の法科大学院不適合の評価続発[編集]
学校教育法第109条の規定により、法科大学院は、認証評価機関による評価を受けるものとされている。 法科大学院に対する認証評価機関は、文部科学大臣の認証を受けた機関で、日弁連法務研究財団、大学評価・学位授与機構、大学基準協会がある。
愛知大学の法科大学院が2008年に日弁連法務研究財団から不適合の評価を受けて以降、同年に大学評価・学位授与機構が北海道大学、千葉大学、一橋大学の各法科大学院と香川大学・愛媛大学連合大学院が、日弁連法務研究財団から山梨学院大学、東海大学、京都産業大学が、それぞれ不適合の評価を受けている。なお、その後2009年3月になって、北海道大学、千葉大学、一橋大学の各法科大学院については追評価により適合認定を受けた。
2009年には、大学評価・学位授与機構から同志社大学、神戸学院大学の法科大学院が、大学基準協会から大阪学院大学、神奈川大学、関西大学、関東学院大学、甲南大学、東北学院大学、日本大学、白鴎大学、名城大学の各法科大学院が、日弁連法務研究財団から姫路獨協大学、成蹊大学、鹿児島大学の各法科大学院が、それぞれ不適合の評価を受けている。
この結果、2004年4月に開校した法科大学院68校のうち、不適合の評価を受けた法科大学院はあわせて22校に上った。
このような「不適合」評価の続発に対して、「大学の自治への侵害」という不満の声も当該大学からは聞こえるが、そもそも、そこでいう「大学の自治」の内包に対する検討は全く不十分で、従来から医学部・教育学部で表面化していた、大学自治の内包の一つとされる「『学生教育カリキュラムの自主性』が教員採用試験や医師国家試験によってオーバーライトされる」現象について、当の法学界全体の認識は皆無と言える状態であったから、そのような一見「憲法論」的な主張は根拠に乏しい。
むしろ、法科大学院の設置にあたって、それに見合った教員定員の手当てがなされなかったこと、それ以前から存在した「高度専門職業人養成コース(名称は多様)」との関連性があいまいなこと、さらには大学の側にも「いかにすれば、学部の単位を法科大学院の単位として読み替えられるのか」といった制度そのものに対する認識のはき違えないし甘さがあったことに留意しておかなければならない。
また、開学後、最高裁判決の解釈論をもっぱらとする「法科大学院向け教科書」が続々と出版・採用されたことに見られるように、そもそも法曹教育とは何か、担当教員の側に理解が欠如している(実際、法科大学院のカリキュラム検討が全国的にスタートしたのは、制度スタートの前年10月というお粗末さであった)ことにも留意しなければならないし、世論の側も「事前規制ではなく、競争による淘汰」という新自由主義的言説に基づいて、いたずらに「弁護士の特権的地位の剥奪」といった雰囲気・もくろみから、政治の側の法科大学院構想を「なんとなく」推進する風潮があったことも指摘しておかなければならない。
さらに、前述の通り、先進国並みの法曹人口(OECD加盟国で日本に次いで少ないフランスが当面の目標とされた)をめざすとする司法制度改革審議会の議論にしても、事実上の法曹機能を有する組織とそれに携わる人口(いわゆる準法曹といわれる司法書士をはじめ、行政書士、さらには行政機関の相談窓口など)あるいは、その現実的機能を綿密に比較検討する作業を怠っていることからして、いわばマーケティングの欠如があったことを指摘しないわけにはいかない。
これらを総合すれば、法科大学院不適合評価の続出は必然であったと言える。結果としてその「被害」は、杜撰な将来見通し・いい加減な教育カリキュラムと比較すれば、法外というほかない高額の授業料を取り立てられた学生が負わされてしまった。
結果として、上記の不適合評価を受けた法科大学院のうち、姫路獨協大学の法科大学院では、2009年1月に実施した2010年度の入学試験で、合格者が一人もいなかったことが明らかになっており、再募集も断念したことから、入学者がゼロとなった。2011年度以降の学生募集を停止し、国内初となる法科大学院の廃止を決めた。それ以外にも、定員充足率20%以下の大学(新潟大学法科大学院等)、はては志願者が定員に満たない法科大学院も続出している。
新司法試験漏洩問題[編集]
2007年度の新司法試験において、慶應義塾大学法科大学院の専任教授であった司法試験考査委員が、当大学院学生らを相手に試験対策の講義やメールの配信を行い、答案練習会を開催していた問題(詳細は2007年度新司法試験漏洩問題を参照)。
その他の問題点[編集]
新司法試験に不合格となった場合、30歳前後の年齢で無職・職歴なしとなるが、それに対する救済措置は何ら考慮されておらず、社会全体で考える必要があるとされている。
また、受験業界では「すでに法科大学院バブルははがれ落ちた」とささやかれ、現実に2012年度入試では、法学系の学部・学科の競争率・難易度低下が顕著な傾向となった。しかし、この現象が意味するところは、たとえ法曹専門職等につかないとしても、法律学のもつ論理的思考方法・能力や「リーガル・マインド」と称する高い倫理性を内包した社会常識を相応に身につけさせる機能を不十分ながらも果たしてきた学部・学科の衰退・空洞化を意味する。
法科大学院の入学定員3175人…ピーク比半減[編集]
2015年度の法科大学院の入学定員(54校分)が3175人と過去最低を更新したことが、2014年6月末現在の文部科学省の集計でわかった。
ピーク時の約半数で、司法試験合格の実績が低迷し、不人気から募集停止や定員減が相次いでいることが原因。多くが定員割れする傾向も続くとみられる。
同省によると、来年度の入学定員はピーク時の2005~2007年度の入学定員(5825人)よりも2650人減り、前年度比でも634人少ない。
法科大学院は最大74校あったが、1校が廃止され、現在の73校中6校が今春までに学生募集を停止、13校が来年度入試から停止する。また、来年度から定員を大幅に減らす大学院も多く、同志社大が50人、早稲田大が40人、北海道大と上智大が30人ずつ減る。
司法試験における予備試験組との比較[編集]
法科大学院を経ないで司法試験を受験した予備試験合格者の平成24年の司法試験合格率は85人中58人と68.23%となっている(全体合格率は24.62%)。これはロースクールトップの合格率を出した一橋大学の57.1%(135人中77人)を上回る成績となっている。なお、短答試験は1人を除いて全員合格しており、この合格率はすべての法科大学院よりも上回る。
法科大学院制度に対する批評・意見[編集]
法科大学院制度や司法試験制度をめぐって、各界各層から様々な意見が出されている。主な意見として次のようなものがある。
- 日本経団連は、将来的に法科大学院の卒業生が多数企業に入社することが想定できるとし、企業の即戦力確保の見地から知的財産技術・法律の双方が分かる人材・国際感覚の備わった人材の育成を求めている。
- 弁護士実務界において、既にロースクール出身者が多数輩出されているが、これらの内の相当程度の数の者が「実務においてロースクールで学習した内容は役立っていない。」「ロースクールは大学の延長に過ぎず、法曹実務に直接関連しない講義内容(形式的には関連する科目名となっているが)となっている。」との評価をしている。
中教審による法科大学院教育の質向上のための方策[編集]
中央教育審議会大学分科会法科大学院特別委員会は、2009年4月に『法科大学院教育の質の向上のための改善方策について(報告)』を公表。「入学者の質と多様性の確保」、「修了者の質の保証」、「教育体制の充実」、「質を重視した評価システムの構築」を4本柱に、法科大学院の改善方策を提言した。
2010年1月22日、中央教育審議会大学分科会法科大学院特別委員会第3ワーキンググループは、上記報告を踏まえた各法科大学院の改善状況を取りまとめた。これによると、静岡大学、香川大学、鹿児島大学、東北学院大学、大東文化大学、東海大学、東洋大学、日本大学、愛知学院大学、京都産業大学、大阪学院大学、神戸学院大学、姫路獨協大学、久留米大学の14校が、抜本的な改善が必要で、重点的にフォローアップを実施する必要がある「重点校」とされた。また、信州大学、島根大学、琉球大学、白鴎大学、獨協大学、駿河台大学、國學院大學、神奈川大学、関東学院大学、桐蔭横浜大学、龍谷大学、近畿大学の12校が、改善が不十分で、継続的にフォローアップを実施する必要がある「継続校」とされている。これ以降も改善状況の取りまとめは定期的に行われ、2011年1月26日には大宮法科大学院大学、青山学院大学、明治学院大学の3校が継続校に追加された。さらに、2012年3月7日には駒澤大学、広島修道大学、西南学院大学、福岡大学の4校が継続校に追加された一方、静岡大学と東洋大学の2校は改善が認められて重点校から継続校へと変更された。2012年度末の時点で、募集停止または他校との統合が決定した姫路獨協大学と大宮法科大学院大学の2校を除いて重点校が11校、継続校が20校である。
法科大学院の将来[編集]
以上のような意見を踏まえて次のような新たな対策が模索されている。
- 法務省は、新司法試験における配点について、平成20年までは短答式試験と論文式試験の比重を1:4としていたが、平成21年以降はこの比重を1:8とし、短答式試験より論文式試験の比重を重視するように見直した。
- 中教審は、法曹の質の低下を防ぐため、法科大学院の志願者に義務づけられている適性試験について、総受験者の下位から15%程度を目安に大学院入学の「最低基準点」を設定するべきだとした。
- 同様の見地から、中教審は、競争倍率が2倍を割っている大学院について定員削減を求めることとし、法科大学院の統廃合を進めていこうとしている。
- 自民党有志からなる「法曹養成と法曹人口を考える国会議員の会」は、法科大学院の成績評価、修了認定など養成課程の厳格化、司法試験受験資格制限の撤廃など5項目を「緊急提言」した[2]。
- 民主党は「法科大学院、新司法試験、予備試験、法曹人口のあり方等についてプロジェクトチーム」を設置した。
- 自民党の司法制度調査会では法科大学院修了者に隣接法律職の資格を付与、試験科目を一部免除する意見が出された。
法科大学院の一覧[編集]
区分 | 大学院名 | 研究科名 | 専攻名 | 所在地 | 開設年度 |
---|---|---|---|---|---|
国立 | 北海道大学大学院 | 法学研究科 | 法律実務専攻 | 北海道 | 平成16年度 |
国立 | 東北大学大学院 | 法学研究科 | 総合法制専攻 | 宮城県 | 平成16年度 |
国立 | 千葉大学大学院 | 専門法務研究科 | 法務専攻 | 千葉県 | 平成16年度 |
国立 | 筑波大学大学院 | ビジネス科学研究科 | 法曹専攻 | 東京都 | 平成17年度 |
国立 | 東京大学大学院 | 法学政治学研究科 | 法曹養成専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
国立 | 一橋大学大学院 | 法学研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
国立 | 横浜国立大学大学院 | 国際社会科学研究科 | 法曹実務専攻 | 神奈川県 | 平成16年度 |
国立 | 静岡大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 静岡県 | 平成17年度 |
国立 | 金沢大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 石川県 | 平成16年度 |
国立 | 名古屋大学大学院 | 法学研究科 | 実務法曹養成専攻 | 愛知県 | 平成16年度 |
国立 | 京都大学大学院 | 法学研究科 | 法曹養成専攻 | 京都府 | 平成16年度 |
国立 | 大阪大学大学院 | 高等司法研究科 | 法務専攻 | 大阪府 | 平成16年度 |
国立 | 神戸大学大学院 | 法学研究科 | 実務法律専攻 | 兵庫県 | 平成16年度 |
国立 | 岡山大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 岡山県 | 平成16年度 |
国立 | 広島大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 広島県 | 平成16年度 |
国立 | 九州大学大学院 | 法務学府 | 実務法学専攻 | 福岡県 | 平成16年度 |
国立 | 熊本大学大学院 | 法曹養成研究科 | 法曹養成専攻 | 熊本県 | 平成16年度 |
国立 | 琉球大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 沖縄県 | 平成16年度 |
公立 | 首都大学東京大学院 | 社会科学研究科 | 法曹養成専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
公立 | 大阪市立大学大学院 | 法学研究科 | 法曹養成専攻 | 大阪府 | 平成16年度 |
私立 | 北海学園大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 北海道 | 平成17年度 |
私立 | 青山学院大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 学習院大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 慶應義塾大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 國學院大学大学院 | 法務研究科 | 法務職専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 駒澤大学大学院 | 法曹養成研究科 | 法曹養成専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 上智大学大学院 | 法学研究科 | 法曹養成専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 成蹊大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 専修大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 創価大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 中央大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 東洋大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 日本大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 法政大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 明治大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 立教大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 早稲田大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 |
私立 | 神奈川大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 神奈川県 | 平成16年度 |
私立 | 桐蔭横浜大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 神奈川県 | 平成16年度 |
私立 | 山梨学院大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 山梨県 | 平成16年度 |
私立 | 愛知大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 愛知県 | 平成16年度 |
私立 | 愛知学院大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 愛知県 | 平成17年度 |
私立 | 中京大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 愛知県 | 平成16年度 |
私立 | 南山大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 愛知県 | 平成16年度 |
私立 | 名城大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 愛知県 | 平成16年度 |
私立 | 京都産業大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 京都府 | 平成16年度 |
私立 | 同志社大学大学院 | 司法研究科 | 法務専攻 | 京都府 | 平成16年度 |
私立 | 立命館大学大学院 | 法務研究科 | 法曹養成専攻 | 京都府 | 平成16年度 |
私立 | 関西大学大学院 | 法務研究科 | 法曹養成専攻 | 大阪府 | 平成16年度 |
私立 | 近畿大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 大阪府 | 平成16年度 |
私立 | 関西学院大学大学院 | 司法研究科 | 法務専攻 | 兵庫県 | 平成16年度 |
私立 | 甲南大学大学院 | 法学研究科 | 法務専攻 | 兵庫県 | 平成16年度 |
私立 | 西南学院大学大学院 | 法務研究科 | 法曹養成専攻 | 福岡県 | 平成16年度 |
私立 | 福岡大学大学院 | 法曹実務研究科 | 法務専攻 | 福岡県 | 平成16年度 |
区分 | 大学院名 | 研究科名 | 専攻名 | 所在地 | 開設年度 | 募集停止年度[3] | 閉鎖年度[3] |
---|---|---|---|---|---|---|---|
国立 | 新潟大学大学院 | 実務法学研究科 | 実務法学専攻 | 新潟県 | 平成16年度 | 平成27年度 | |
国立 | 信州大学大学院 | 法曹法務研究科 | 法曹法務専攻 | 長野県 | 平成17年度 | 平成27年度 | |
国立 | 島根大学大学院 | 法務研究科 | 法曹養成専攻 | 島根県 | 平成16年度 | 平成27年度 | |
国立 | 鹿児島大学大学院 | 司法政策研究科 | 法曹実務専攻 | 鹿児島県 | 平成16年度 | 平成27年度 | |
国立 | 香川大学大学院 | 香川大学・愛媛大学 連合法務研究科 |
法務専攻 | 香川県 | 平成16年度 | 平成27年度 | |
私立 | 姫路獨協大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 兵庫県 | 平成16年度 | 平成23年度 | |
私立 | 大宮法科大学院大学 | 法務研究科 | 法務専攻 | 埼玉県 | 平成16年度 | 平成25年度 | 平成27年度[4] |
私立 | 駿河台大学大学院 | 法務研究科 | 法曹実務専攻 | 東京都 | 平成16年度 | 平成25年度 | |
私立 | 明治学院大学大学院 | 法務職研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 | 平成25年度 | |
私立 | 神戸学院大学大学院 | 実務法学研究科 | 実務法学専攻 | 兵庫県 | 平成16年度 | 平成25年度 | |
私立 | 東北学院大学大学院 | 法務研究科 | 法実務専攻 | 宮城県 | 平成16年度 | 平成26年度 | |
私立 | 大阪学院大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 大阪府 | 平成16年度 | 平成26年度 | |
私立 | 大東文化大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 東京都 | 平成16年度 | 平成27年度 | |
私立 | 東海大学大学院 | 実務法学研究科 | 実務法律学専攻 | 東京都 | 平成16年度 | 平成27年度 | |
私立 | 関東学院大学大学院 | 法務研究科 | 実務法学専攻 | 神奈川県 | 平成16年度 | 平成27年度 | |
私立 | 龍谷大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 京都府 | 平成17年度 | 平成27年度 | |
私立 | 久留米大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 福岡県 | 平成16年度 | 平成27年度 | |
私立 | 広島修道大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 広島県 | 平成16年度 | 平成27年度 | |
私立 | 獨協大学大学院 | 法務研究科 | 法曹実務専攻 | 埼玉県 | 平成16年度 | 平成27年度 | |
私立 | 白鴎大学大学院 | 法務研究科 | 法務専攻 | 栃木県 | 平成16年度 | 平成27年度 |
入試入学状況[編集]
年 度 | 志願者数 | 入学者数 |
---|---|---|
平成16年度[5] | 72,800人 | 5,767人 |
平成17年度[6] | 41,756人 | 5,544人 |
平成18年度 | 40,341人 | 5,784人[7][8] |
平成19年度 | 45,207人 | 5,713人 |
平成20年度 | 39,555人 | 5,397人 |
平成21年度 | 29,714人 | 4,844人 |
平成22年度 | 24,014人 | 4,122人 |
平成23年度 | 22,927人 | 3,620人 |
平成24年度 | 18,446人 | 3,150人 |
平成25年度 | 13,924人 | 2,698人 |
平成26年度 | - | 2,272人 |
関連文献[編集]
- 『法科大学院と司法試験の現状と課題~データ分析を中心に~』(日本弁護士連合会法曹養成対策室報4、2009)[1]
- 『法科大学院における実務基礎教育の現状と課題―シラバス調査の結果から見えてくるもの―』(日本弁護士連合会法曹養成対策室報3、2008)[2]
関連項目[編集]
脚注[編集]
- ↑ 『法科大学院と司法試験の現状と課題~データ分析を中心に~』15頁の表1
- ↑ 2009年4月17日付け産経新聞
- ↑ 3.0 3.1 予定を含む。
- ↑ 桐蔭法科大学院に統合を予定。
- ↑ 平成16年度法科大学院入学者選抜実施状況の概要(首相官邸資料)
- ↑ 平成17年度法科大学院入学者選抜実施状況の概要(文科省資料)
- ↑ 内訳は、
- 法学既修者コースが2,179人(37.7%)、法学未修者コースが3,605人(62.8%)。
- 社会人が、既修コースに718人、未修コースに1,207人、合計1,925人。
- 出身学部別では、
- 法学系学部は既修コースに1,868人、未修コースに2,282人、合計 4,150人。
- 文系(法学系以外)は既修コース246人、未修コース892人、合計1,138人。
- 理系は既修コース34人、未修コース292人、合計326人。
- その他が既修コース 31人、未修コース139人、合計170人。
- ↑ 入学定員に関しては、平成18年度当時、
- 国立 23大学 1,760人
- 公立 2大学 140人
- 私立 40大学 3,925人
- 合計 65大学 5,825人