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カルディナ(CALDINA)は、トヨタ自動車が生産していた自動車で、スバル・レガシィの成功に刺激を受け、商用バンであったコロナバンとカリーナバン/サーフを基に統合し、後継モデルとして開発されたステーションワゴンである。

歴史[編集]

初代(T190G系 1992年-1997年)[編集]

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

  • 1992年登場。乗用モデルのエンジンは4S-FE型(1800cc・125ps)と、3S-FE型(2000cc・140ps、4WD仕様は135ps)のハイメカツインカム2C型2000ccディーゼルエンジン(73ps、後期型は2C-T型2000ccディーゼルターボエンジン・88ps)を搭載する。商用モデルであるカルディナバンにもディーゼルエンジンがラインアップされている。バンの最大積載量は500kgで、競合車種は日産・アベニールカーゴ(→エキスパート)だった。
  • 1995年、「TZ-G」グレード追加。3S-GE型スポーツツインカムエンジン(2000cc・175ps、AT仕様は165ps)が搭載された。なお、このグレードは4WDのみの設定であった。
  • 1996年、後期型へマイナーチェンジ。1800ccのエンジンが4S-FE型から7A-FE型(115ps、リーンバーンエンジン)に変更された。また、前期型に設定されていたグラスルーフ仕様の「スカイキャノピー」に代わって、「エアリアル」という大型サンルーフを装備したグレードが設定されている。ヨーロッパでは「カリーナE」の名前で発売された。
  • なお、カルディナバンは2代目にモデルチェンジ後も初代モデル(T190V系)を継続販売していた。1999年8月には4WDにガソリンエンジン(3S-FE型、2000cc)が追加されている(ATのみ)。
  • CMにはミュージシャンの佐野元春1994年)、世良公則1996年)が起用されている。特に佐野元春がカルディナと共に走る前期型のCMは、CMにほとんど登場しない佐野の出演(1992年TDKカセットテープに続いて2度目となる)が話題を呼んだ。


2代目(T210G/W系 1997年-2002年)[編集]

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

  • 1997年登場。エンジンはディーゼルエンジンが2200ccディーゼルターボ(3C-TE型、94ps)に変更され、スポーツグレードとして「GT」(3S-GE型、190ps)、「GT-T」がラインアップされた。GTに搭載されている3S-GE型エンジンには可変バルブタイミング機構のVVT-iが新たに採用され、旧型(AT仕様)比で+25psのパワーアップを実現。GT-Tにはハンドルの表裏面に付けられたボタンによりマニュアル操作が可能なAT、スポーツステアマチックと(なお、MT仕様も設定されている)、セリカGT-FOURに搭載されている3S-GTE型(2000cc・260ps)ターボエンジンを搭載した(※GT-Tのみワイドフェンダーのため3ナンバーとなる)。3S-FE型ハイメカツインカムはT190G系のパワースペックをほぼ踏襲し「G」、「E」グレードとしてラインナップ。GT-T以外のグレードの4WDシステムはこの代からセンターデフ式からVフレックス式に変更となった。
  • 2000年、マイナーチェンジ。4WDのみであったGTに前輪駆動モデルが追加された。ヨーロッパではTMUK(イギリス)で現地生産が行われ、初代アベンシスの名前で発売された。


3代目(T240W系 2002年-2007年)[編集]

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

  • 2002年9月登場。全幅が1740mmとなり、全車3ナンバーとなり、同時に日本国内専用車となった。輸出モデルはアベンシスのワゴンモデルが後継。自然吸気エンジンはすべて一新され、1800ccが従来の7A-FE型から1ZZ-FE型(132ps)に、2000ccは3S-FE型、3S-GE型から1AZ-FSE型2000cc直噴(152ps・4WD仕様は150ps)に変更された。ターボモデルはグレード名に同社のセリカ譲りのGT-FOUR(ジーティーフォー)を冠し、従来と同様の3S-GTE型(260PS)を搭載した。また3S-GTE型エンジンは改良が加えられ優-低排出ガス認定を受けた。さらにGT-FOURには倒立式フロントダンパーや、レカロシートなどを装備したNエディション(Nはニュルブルクリンクの頭文字)という走りを極めたモデルもラインナップされた。尚、先代で設定のあったディーゼルエンジンは廃止された。ミッションは全グレードで4速ATのみ(GT-FOURのみスポーツシーケンシャルシフトマチック)の設定となり、MT仕様は設定されなかった。
  • 2005年1月17日マイナーチェンジを計った。このマイナーチェンジでラジエーターグリル、フロントバンパー、ヘッドライト、フロントスポイラー、テールライトの意匠が変更され、内装の配色なども一部変更された。またグレード面ではGT-FOURのNエディション及び、同廉価グレードのCエディションが廃止された。
  • 当モデルからカルディナバンは廃止され、後継として初代ヴィッツプラットフォームを用いたプロボックス/サクシードとして独立する事になる。直系はサクシードバンである。
  • また、商用グレードを廃止しGT-FOURという名を冠したグレードを加えられたこともあり、パーソナルユースにウエイトを置かれた当モデルは先代とは打って変わって相当に独創的なスタイルを纏うことになった。そのデザインのモチーフは「砲弾型フォルム」と「三角形」である。
  • 2007年6月をもってマークIIブリットクラウンエステートなどとともに生産を終了した。現在(2024年11月)では、同社のステーションワゴンとして新車で購入可能な車種は5ナンバー登録のサクシードワゴン、プロボックスワゴン、カローラフィールダーの3車種、また3ナンバー登録では唯一、逆輸入車のアベンシスワゴンだけを残すのみとなった。
  • CMはベートーベンの「月光」をBGMに、やはり夜空の中を疾走する。キャッチコピーは「スポーツカーが嫉妬する」。また、販促用ビデオでニュルブルクリンクでのラップがスープラより速い8分6秒と宣伝していたことから多くの人間からトヨタ自動車の信頼性にも疑いの目が向けられた。しかしながら、当時最新のサスペンションのジオメトリーなどが投入され、走行性能が高い車両に仕上がっていた。また、トヨタとしては珍しく、2Lターボエンジンと4WDを組み合わせたスポーティーなモデルだった。


車名の由来[編集]

  • イタリア語で「中心的な、主要な」という意味のカルディナルをもとに作った造語。

販売チャネル[編集]

関連項目[編集]

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