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エメリア共和国(エメリアきょうわこく、英:Republic of Emmeria)は、バンダイナムコゲームスのXbox 360用フライトシューティングゲーム『ACE COMBAT 6 解放への戦火』に登場する架空の国家。歴史上の人名や地名等から、イタリア共和国がモデルと考えられている。ただし都市部の構造やスクールバス等、一部に米国的な習慣や要素が見られる。
公用語 | 英語 |
---|---|
首都 | グレースメリア |
最大の都市 | グレースメリア |
大統領 | |
なし | |
面積 - 総計 - 水面積率 |
世界第7位 4,324,782km² 不明 |
人口 - 総計(2013年) - 人口密度 |
世界第5位 117,525,777人 65.7人/km² |
政府 | 不明 |
国民的な英雄 | 不明 |
建国不明 | 不明 |
通貨 | 不明 (???) |
時間帯 | UTC 不明 (DST: 不明) |
国歌 | 不明 |
宗教 | 不明 |
国際電話番号 | 不明 |
目次
概要
エメリア共和国は、エースコンバットシリーズの世界を構成する4つの主要な大陸の内の一つ、アネア大陸の中部及び海峡を挟んで大陸西方のケセド島までの西南部を領土とする共和制国家である。東部ではエストバキア連邦と接し、北西部ではノルデンナヴィク王国と国境を接する。南は海を隔ててベルーサ大陸と接している。アネア大陸の三カ国の中では最も国土面積の広い国家で、人口は1億1千万人(2013年時点)。高い経済力を有する豊かな国で、軍事的にも世界有数の能力を誇る。
歴史
王制時代
現在の共和制に移行する以前、15世紀頃は王制国家であった。 その当時からエメリアとエストバキア連邦との間には幾多の戦いが繰り広げられてきた。エメリアですらかつては複数の諸侯国家が争いを繰り広げており、 グレースメリアは交通の要衝であると同時に肥沃な大地を持つ恵まれた土地であったために、その支配権を巡り諸侯が対立し、さらに諸外国の侵攻を許したことから治安が悪化し、エメリア国内の情勢も混沌とした状況に陥る。中世の時代には止まぬ争いによって都市部の大半が焼失し、エメリア王家の権威は失墜したこともある。当時の有力諸侯であったコルネリアス候国は実際に、エメリア王家を廃して自らが皇帝として君臨することを宣言したほどである。 もしそれがエメリア全土の掌握に繋がっていれば歴史は全くの別物になっていただろうが、エメリア王家にも英雄が出現する。 後に『金色の王』の物語で知られる英雄王、アウレリウス二世であった。 『金色の王』とはアネア大陸に伝わる『金色の巨人』伝説をモチーフにして作られた像であり、その目的は味方の士気高揚のためにあった。 この像を擁するアウレリウス二世率いる軍は常勝を誇り、最終的には戦わずして敵を退却させることとなる。そして、最終的にはアウレリウス二世が自らエメリアの諸侯たちを説得して国内を治めることによって諸外国の付け入る隙を封じ、争いに終止符を打つ。
外敵に対処するよりも王国を一つにまとめることを最優先事項と考えた王は、数少ない王国軍の精鋭部隊の士気向上を目的として、「金色の王」を御旗として掲げた。それだけでなく当初は自らも陣頭に立ち、騎士団を率いて戦場を駆け巡ったと伝えられる。御旗と王、双方に支えられた王国騎士団とその兵卒たちは常勝を誇り、気が付けば彼らが一歩前進するうちに諸侯の兵士たちは三歩も四歩も後退するようになっていった。「金色の王」の下に投降する騎士や兵たちも増え続け、開戦当初200人しかいなかったとされる騎士団は、王国内の諸侯が有する騎士の数を完全に凌駕する規模にまで膨れ上がった。 だが、戦いが起きれば少なからず同胞の血が流れてしまう。アウレリウス2世は、前線を彼に忠実であった騎士団長らに委ねて、少人数の供を連れただけで国内を飛び回り始める。この時期、当時のエストバキア帝国はコルネリアス候の求めに応じてエメリア討伐のための動員を開始していたのである。 残された時間が少ない中、アウレリウス2世は諸侯を説得して回っていく。「このまま外敵の侵略を許し、エメリアの美しい大地を焼け野原に変えることが諸君らの望みなのか」と。現代とは異なり、王や皇帝の権力が絶対であった時代である。その権力者が、王国の将来を憂い、協力を求める姿に諸侯らはひれ伏し、自らの過ちを悔いたという。そして最大の抵抗勢力であったはずのコルネリアス候までが、アウレリウス2世の説得に応じてしまう。それだけでなく、自らの行いを悔いたコルネリアス候は、自らが「王国の剣」と化すことを王に誓い、彼の勢力下の都市と人民を全て託して、対エストバキア帝国軍の最前線に立ったと伝えられる。
共和制に移行した時期は不明であるが、ユリシーズ落着の時点では旧王族のアルベルト・ローレンス卿が存命である。ちなみに、共和制移行の際の新政府樹立宣言の際に、アウレリウス二世の逸話が引き合いに出されたという。
小惑星ユリシーズの影響
1999年に各地に大きな被害をもたらした小惑星「ユリシーズ」。アネア大陸の諸国はその落着の可能性の浮上が遅れたことから、ユージア大陸のストーンヘンジのような迎撃策をとることができずにいた。アネア大陸諸国では国際天文学連合(IAU)とストーンヘンジを擁するFCUに対する不満の声が高まりを見せ、大規模なデモに発展しつつあった。
この状況下において、旧王族であり、アウレリウス二世の末裔に当たるアルベルト・ローレンス卿はグレースメリア城の地下を始めとする各所に避難民収容用のシェルターを設置することを提案する。これをエメリア政府は全面的に支援し、保有する航空機や船舶を用いた人員輸送、人道的な国際機関などへの要員派遣を行うことを表明。各国もこれに倣い、国連加盟国だけで約160か所のシェルターが設置されることとなる。特に、グレースメリア市内には16ヶ所のシェルターが設置され、その収容規模は合計で約20万人に達する。この数字はオーシア連邦の首都、オーレッドに次ぐものとなっている。
無計画な援助
ユリシーズの破片は主に東のエストバキア連邦に落着し、大きな被害を出すこととなる。これと対照的に、エメリア共和国では自国内の被害は小さかったことから、2000年からエストバキアに対するユリシーズ復興援助政策を開始した。しかしその後エストバキア国内での軍閥間の争いが激化し、エメリア政府は援助政策を一時的に凍結した。
2007年4月、エストバキア国内でリエース派統一戦線(LUF)が旧政府に代わり旧首都を含むエストバキア西部を統率。そこでエメリア政府はこのLUFが進めていた復興支援政策を援助する形で、凍結していた援助政策の再開を決定。エストバキアへの物資等の支援を開始した。しかしLUFはエメリアからの支援をもとに次第に敵対する勢力の排除をはじめた。特にLUFの支配に対して反対の姿勢を示していた都市グレジーナにおいては、LUFによる弾圧によりおよそ20万人が死亡するという未曽有の大惨事を引き起こした。
2010年にエメリア政府はLUFへの支援を打ち切ったが、すでにその時にはこの弾圧がきっかけとなったLUFと各軍閥間での内戦が発生しており、6年もの間続くこととなった。それゆえエメリアのLUFに対する復興支援政策は「無計画な支援」とよばれ、エストバキアとの間に大きな溝を作ってしまった。
エメリア・エストバキア戦争
地理
都市
- ヴィトーツェ市(Vitoze) - エメリア共和国西部のケセド島南西部に位置する都市。カンパーニャ飛行場がある。周囲を山に囲まれ、町並みは中世からの赤煉瓦の屋根の建物が多く残っている。
- オルタラ(Ortara) - アネア大陸西部ジャメル砂漠ラルゴムビーチに広がる都市。小さな港を持ち、織物を中心とした手工業が栄えていた。
- グレースメリア(Gracemeria) - エメリア共和国の首都。アネア大陸の中でも極めて発展した大都市である。街は王様湾(King's Bay)によって旧市街のチェスターシティ(Chester City)と新市街のノーヴァスメリア(Novusmeria)の二つに分かれており、その間を「王様橋(King's Bridge)」と呼ばれる長大な橋が結んでいる。旧市街にはグレースメリア城と呼ばれる古城が建っており、その城の中には「金色の王」の像が展示されている。また、城のさらに西に、首都防空の要であるグレースメリア空軍基地を擁する。EE戦争においてエストバキア連邦から最初に攻撃を受けた都市。製作時にニューヨークやロンドンの衛星写真を使用している。
- サン・ロマ(San Loma) - エメリア共和国中部南岸、ドイパーム湾周辺に発達する港湾都市。タルボ工業地帯を形成しており、カヴァリア空軍基地がある。サンディエゴの衛星写真をベースに作られている。
- シルワートタウン(Silvat) - ローリンズ平原の中心に位置する山岳都市。いくつもの集落から成り立っている。
- フォートノートン(Fort Norton) - アルマ川上流にあるラーズリーズ鉱山を中心に発展した鉱山都市。周辺には険しい峡谷が広がっている。
- ミスコ(Misko) - ケセド島中部、シプリ高原に位置する都市。カルツァラーニ川沿いに発展している。
施設
- 王様橋(King's Bridge) - グレースメリアの新市街と旧市街を結ぶ橋。EE戦争時、最初に攻撃を受け、橋が途中で寸断された。
- カヴァリア空軍基地(Cavallia Air Base) - エメリア中部の防空の要を担っている空軍基地。
- カンパーニャ飛行場(Campagna Airport) - ケセド島南西部に位置する飛行場。
- グレースメリア空軍基地(Gracemeria Air Base) - エメリア東部及び首都防空の要となる空軍基地。都市部から西に外れた場所に置かれている。
- グレースメリア城 - 旧市街の高台の上にある古城。内部にはたくさんの展示物とともに「金色の王」の像が飾られている。小惑星ユリシーズ落下前には古城の安全性を活かした地下シェルターが建造されている。
- キエラ石油基地(Kijera Oil Fields) - ジャメル砂漠東部の石油地帯。エメリア共和国の繁栄を支えている。
- タルボ工業地帯(Tarvo) - アネア大陸中南部に発達した工業地帯。民間と軍が共同使用している空港と、大規模な港湾設備もあり、エメリアの中枢の一つであるといえる。
地域
- アルマ川(Alma River) - フォートノートンを通る河川。グレースメリアの水源ともなっている。
- カルツァラーニ川(Carzalani River) - シプリ高原を貫く河川。ミスコ市街地を中心にいくつもの橋が架かっている。
- グラジオ渓谷(Grageo Canyon) - 数千年もの長い間の河川の浸食により隆起した赤い台地が少しずつ削られてできた切り立った崖の多い大峡谷地帯。台地上部と峡谷底部の高低差は1kmにおよぶ。河川をせき止めて作った巨大なダムがある。
- グラーバ諸島(Glava Islands) - フォスカン海に浮かぶビナム(Binam)島、ホッド(Hod)島、ケザー(Kether)島、その他小さい島々で構成されている諸島。
- ケセド島(Khesed Island) - アネア大陸の西にある島。
- ジャメル砂漠(Jamel Desert) - アネア大陸西岸に広がる砂漠。アネア大陸屈指の石油地帯。
- シプリ高原(Sipli Field) - ミスコを中心に広がる平原。中央をカルツァラーニ川が流れる。
- セルムナ連峰(Peak of Selumna) - アネア大陸中部にそびえる大山脈地帯。
- ドイパーム湾(Doypalm Bay) - アネア大陸南西部にある湾。サン・ロマを中心とするタルボ工業地帯が広がる。交通の要所。
- フォスカム海(Fuscum Sea) - アネア大陸の南に広がる海。この海を隔てて南にはベルーサ大陸がひろがる。
- ベローナ湖(Lake Verona) - マルチェロ山脈にある湖。
- 北極海(Arctic Sea) - アネア大陸の北。年中流氷に閉ざされた極寒の海。
- マルチェロ山脈(Mt.Marcello) - ケセド島北部に広がる山岳地帯。
- モロク砂漠(Moloch Desert) - 首都グレースメリアの西にある広大な砂漠。
- ラルゴムビーチ(Rargom Beach) - ジャメル砂漠沿岸部にある地域。多くの油田や石油精製施設が建つ。
- ラーズグリーズ海峡(Razgriz Straits) - アネア大陸の北、北極海に存在する流氷に覆われた海峡。この海峡より西側がエメリア、東側がエストバキアとなる「国境の海」。
- ローリンズ平原(Rawllins) - シルワートタウンを中心に広がる平原。平原といっても比較的起伏に富んでいる。
エメリアの軍事
陸海空軍を保有。各所に大規模な基地を保有する。
陸軍は数多くの部隊名が明らかになっており、その規模の大きさがわかる。名前の判明している部隊は、戦車部隊のワーロック大隊、スティールガンナーズ隊、ドラゴンバスターズ隊、クオックス機甲大隊、シルワートタウンに籠城していたガビアル隊、グリズリー隊、バラクーダ隊(後にドラゴンバスターズ隊に編入)、グレースメリア解放戦においてワーロック大隊支援部隊として登場するリゲル戦車隊などの戦闘部隊、通信部隊のシェルパ隊、特殊部隊のレオニード隊が登場する。
空軍部隊も規模は大きく、F-15Eを主力とするガルーダ隊以外にも、僚隊となるウィンドホバー隊(F-16Cを運用)、スカイキッド隊(ミラージュ2000-5を運用)、爆撃機部隊のハンマーヘッド隊(B-52を運用)、A-10を駆るスティングレイ隊の存在が確認されている。エメリア空軍ではエストバキア空軍がF-4Eの運用を続けているのに対し、F-16Cやミラージュ2000-5などの軽戦闘機を主に運用しているのも特徴である。また、F/A-18Fも陸上機として運用されている。他に、AWACSとして登場するE-767「ゴーストアイ」及び同型機で電子支援機「スネークピット」の存在が確認できる。また、最初のミッションのムービーでサーベラス隊という部隊が基地管制官の台詞で確認できるが、その後のサーベラス隊の動向は不明。またミッション11においてスネークピットの台詞からナスカ隊の存在も確認されている。
海軍の規模は不明だが、名前のわかっている艦は開戦後にエストバキアの包囲を突破し、ケセド島にまで逃れてきた第2艦隊旗艦で、グレースメリア解放戦でも旗艦となった巡洋艦「マリーゴールド」と、駆逐艦「ネバーランド」「ホーテンシア」「ヴィオラ」「ホワイトファング」の存在が確認されている。また、プレイヤーの僚隊として登場する、海軍航空隊のアバランチ隊(F/A-18Fを運用)や、第3艦隊所属のヘリ部隊であるイエロージャケット隊が残存している。また、LCAC部隊及び揚陸艦の存在が確認されている。
その他に、軍との詳細な関係は不明だが、本作中にてエストバキアに対する諜報活動を行っていた国家治安諜報部なる情報機関が存在する。
なお、同名のゲーム「スカイキッド」に由来するTACネームを持つスカイキッド隊のように、各隊はそれぞれある共通の由来を持ったTACネームのパイロットが僚機として登場する。
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