「フリーランス」の版間の差分

提供: Yourpedia
移動: 案内検索
 
121行目: 121行目:
 
[[Category:社会階級]]
 
[[Category:社会階級]]
 
[[Category:英語の語句]]
 
[[Category:英語の語句]]
[[カテゴリ:Frommが作成した記事]]
 

2018年1月14日 (日) 20:27時点における最新版

フリーランスfreelance)は、特定の企業団体組織に専従しておらず、自らの才覚や技能を提供することにより社会的に独立した個人事業主もしくは個人企業法人である。略してフリーと呼ばれる。企業から請け負った業務を実際に遂行する本人をフリーランサーと呼ぶ。日本語では自由契約(ただし、プロスポーツでの選手契約を更新しないことを指す「自由契約」が有名なため、フリーランスを指して自由契約と呼ぶことはほとんどない)。一般的な職業分類では個人事業主や自由業に該当する。

「会社勤めはイヤ」自由な働き方の裏側にある厳しい現実[編集]

会社に雇用されず、個人で仕事をする「フリーランス」の働き方が注目されている。経済産業省は2016年11月、フリーランス人材の活用に向けた「雇用関係によらない働き方研究会」を立ち上げた。インターネット上には、時間や場所にとらわれず、仕事内容も自分次第の「自由さ」にあこがれる声が、あふれている。長時間労働で有給休暇も消化できないような従来の「日本企業の働き方」への反発も追い風だ。

しかし、実態はそう甘くはない。2016年DeNA運営のキュレーション(情報まとめ)メディアが、デマや著作権法違反の疑われる記事を乱発して大炎上したが、その陰にはネット上で集められたフリーの外部ライターが買い叩かれている構造があった。「自由」という言葉に覆い隠された無責任な契約や「やりがい搾取」に飲み込まれてしまうリスクとどう向き合えばいいのか。

「フリーランスのウェブライターになりたいんです」

新卒で就職した会社を数年内に辞めた「第二新卒」の再就職支援を行う人材サービス会社UZUZ(東京都新宿区)の就業相談では、企業への就職ではなく「フリー」で働きたいとの願望を口走る若者が後を絶たないという。

「フリーランスで食べていこうと思えば土日も定時も関係ない。病気になっても有休もなければ、ボーナスもない。そもそも会社なら、何もできない新人にも最初から仕事をくれるんですよ」。

同社専務の川畑翔太郎さんは「現実」を説いて、求人を案内することにしている。「会社勤めがイヤだからフリーランス…という安易な若者が多すぎる」と川畑さんは感じている。

「やっぱり会社員は最高だったんだ」。

大手メディアを昨年辞めて、フリーのライター職を選んだ都内在住の女性(38)は、請求書の発行や税金の手続き、仕事を得るまでの打ち合わせや面接など「時給の発生しない業務」の多さに焦りを感じている。

5歳と2歳の息子たちが病気の時にも在宅で仕事ができる・・・と思ったが、はかどらなければ無給の時間が積みあがるだけ。交通費や住居費補助、通信費など、各種手当てのない月々の手取りは、思ったよりぐっと少ない。

親世代の理解のなさにも気が滅入る。「フリーで働くって、それはいいけど、いつ就職するの?」。電話越しの実母の心配そうな声にいら立った。

「法定労働時間で考えると月の『残業時間』は120時間以上。電通超えですかね」

フリーランスでライターやウェブ編集者として仕事をしている、あおみゆうのさん(36)は、フリーランス14年目のベテランだ。月収は波があるとはいえ、多いときで100万円超、少ないときでもその半分はある。

しかし、その働きぶりは生半可ではない。平日は12時間、土日でも6時間は仕事をするという。昨年末に母親を亡くした時も、前後の日に仕事を詰めて何とか葬儀の時間を空けたが、終わった足で仕事場へ向かった。

「まる1日間、まったく仕事をしない日は1年で1週間くらい」と話す。「稼ぐ額が半分でいいなら労働も半分でもいい。でも、私は子供たちを育てなくてはならないから」。あおみさんは3人の子供のいるシングルマザーとして、覚悟を決めているが「だれにでも勧められる働き方ではない」。

8年前からフリーランスで生計を立てているウェブディレクターの男性(34)は「ノマドワーカーブームの罪は重い」と指摘する。特定の組織に所属せず、場所に囚われない働き方を指す「ノマド(遊牧民)ワーカー」は、東日本大震災後の2012年ごろに、もてはやされた。個人ブログを収益化するなど、フリーランスであることが多く、スターバックスコーヒーでアップルのノートパソコンを叩くスタイルもお馴染みとなった。

しかしウェブディレクターの男性は「ブームに乗って会社を辞めていたら、新製品を買えずに、分厚いノートパソコンのままなのでは」と皮肉る。自身はディレクター業務のほか、インターネットビジネスやライターなど複数の職業を組み合わせて働いている。

従来は個人事業主(フリーランス)で仕事をしようと思えば、実績があって取引先をすでに持っているか、どぶ板営業が必要だった。しかし、そのフリーランスの垣根を現代においてぐっと下げたのが、クラウドソーシングと呼ばれる仕組みだ。

2008年創業のランサーズ2011年創業のクラウドワークスといった大手に代表されるクラウドソーシング運営会社は、仕事を発注する企業とフリーランスで働く個人をマッチングする場をインターネット上に設けている。サイトを開けばウェブデザインにホームページ制作、写真にライティングなど、個人で請け負える仕事が価格も様々に提示され、多くのケースでは、メールアドレスの登録とパスワード設定により、その場で仕事を受けられる。

「ネット上で仕事がもらえるからやってみただけで、これがフリーランスの働き方だとかあまり考えていなかった」と、クラウドソーシングを通じてイラストデザインの仕事を受ける東京都内在住の子育て中の女性(34)はいう。

突出したアクセス数や豊富なウェブ知識をもたない個人でもインターネット環境さえあれば収入を得られる点で、クラウドソーシングは画期的だった。実際に、子育てや持病、居住地などの制限から会社勤務が難しい人が、自宅にいながら収入を得られる道を開いているのも事実だ。

しかし、その気安さゆえ、とてつもなくブラックな仕事に簡単に巻き込まれてしまう事態を引き起こしている。2016年、大炎上したDeNAによる悪質なキュレーションメディアの量産問題は、その暗部を明るみに出した。

概要[編集]

単発の仕事として様々な仕事はするものの、その仕事を引き受ける都度契約を結ぶという形態をとる、請負である。現代、IT業界のプログラマ、出版業界のライタージャーナリスト小説家芸能人放送業界のプロデューサー放送作家脚本家演出家アニメーション制作現場など、様々な職種でフリーランサーが活躍している。クリエイター職のように専ら業務を担当する個人の能力によって成果が決まる職種にフリーランサーが多く見られる。

派遣社員は、派遣会社所属の従業員であるため、フリーランサーではない。

フリーランサーの収入は、フリーランサー本人の営業力と業務遂行能力によって決まるため、千差万別である。高い能力と有力な人脈を持つフリーランサーは同業のサラリーマンの数倍の年収を得る一方で、あまり優秀でない人や人脈の乏しい人はフリーター同然の厳しい生活を送っているなど、個々のケースにより様々で、毎月の収入が一定しないため、サラリーマンのように固定給を得て生活する労働者と比較して不安定な働き方とされている。

インターネットが浸透してきたことで、フリーランスの増加や社会の構造変化により、フリーランス化や社会回帰が取り上げられるようになった。

2000年アメリカの政策評議会において公式レポートが提出された。アメリカのフリーランスの実態を調査したそのレポートは「全米国内の就業人口4200万人のうち、1300万人・就業人口の4人に1人が、何らかの形態でフリーランサーとして就労している」という内容であった。

日本国内におけるフリーランス人口の調査は、1990年代後半以降、明確に行われておらず現状を把握することは難しい。当時の調査では「自由業者の数が 200万人から230万人・事業所の登録数600万ヶ所以上」との数字があるが、これは日本国内の就業人口の40分の1程度である。

当時の20世紀末期における社会情勢と現在の21世紀初頭の10年間に、社会の雇用を取り巻く情勢は大きく変化しており、自由業という労働形態の定義や実際の職業分類の内情は、社会情勢に比例して大きく異なっていることが予想され、その現状と定義との乖離を把握して時代に沿った姿を明確にするため、その現在の実態は改めて正確な調査と定義が求められる。

語源[編集]

英語freelance」の語源は、中世に遡る。中世は貴族は戦争の度に傭兵団と契約して戦争に臨んだ。その中で傭兵団を離れて戦場に臨む兵士達がいた。当時は槍騎兵 (lancer) が自分の従卒として歩兵や弓兵を連れている形態が多かったため、契約の際には槍の本数=1戦闘単位としてカウントされた。まだ敵勢力と契約を交わしていない (free) 戦闘単位 (lance) を指す言葉として「freelance」が用いられるようになった。当時は兵士を指していた「free lancer」が、近世以降組織を離れて働く状態を指す言葉に変化した。フリーランスのフリー(free)は、“拘束されない”という意味で、無料という意味ではない。

税金の扱いなど[編集]

日本の税制上におけるフリーランス業の収入は事業所得として、経費を差し引いた分から決算して確定申告する必要がある。また、その収入が所得税法第204条に掲げる報酬等に該当する場合は所定の金額(原則として100万円以下であれば支払額の10%)が源泉徴収される。

また芸能事務所に所属する芸能人についても、ほぼ全員が自身のマネジメントを所属事務所に委託している立場にあるため所属事務所から支払われるギャラは「事業所得」となり、専属芸能人であってもフリーランサー同様自分で確定申告を行う必要が生じる。ただし自身を代表とする法人を設立し、法人と芸能事務所の間で契約する形を取っている場合、タレント業収入は法人のものとなり、自身はその法人から役員報酬という形の給与所得を受け取ることとなる。

なお一般自営業者やフリーターと同じく国民健康保険国民年金に加入することが求められる。

フリーランス業の例[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]