都営バス墨38系統

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墨田区の、墨(H14)  墨田区が補助を出して運行している路線。先例としては、東42乙(南千住~秋葉原駅)や青梅支所の系統、そして今は廃止された八王子支所の系統がそうである。系統漢字が「墨」なのは、この系統ができた当時は「両」を冠する系統が無かったこと以上に、墨田区の系統だという意味あいもあるのかもしれない。今だったら、両38のなっていたかもしれない。両国を出たバスは裏道を通り、墨田堤にある都の病院へと走っていく。もちろん成績が良いわけもなく、常にワースト5に入っている……のだが、福祉的要素が強いため、補助金が続く限りこのままであろう。

 しかもこの系統の面白い点は、千住と青戸の共管という点である。近いという点では、南千住や江東にこそ白羽の矢が立ってしかるべきと思うが、台数や余裕の都合上こうなっているのであろう(ちなみに食入時は南千住車庫へと入庫して休憩となるようだ)。もちろん車庫からリハビリ病院までは回送となっており、結構長い距離を走ってやって来るものである。活性化ということを考えるのであれば、錦糸町駅発着に改めた上で、錦糸町駅~白髭橋~南千住駅東口としても良いように思う。これだとリハビリ病院の停留所位置を少々考えなければいけないのがガンだが。

補助金で走る、墨田区を走る。(H15)  墨田区内の南北を結ぶ交通機関の拡充を目的として、墨田区が赤字を補助することにして開設された路線である。地方自治体が運行費用を負担する系統としては昭和56年度から始まった上野~浅草の二階バスが最初である。その後、青梅地区の系統や品98・木11を始めとした臨海部の系統(港湾局負担)、東42乙(台東区)で実施され、この系統もそれに倣って補助を受けてのスタートとなった。  もっとも、補助を受けるような系統であるということは独立採算では到底成り立たないということである。交通局が公表した最後の年度である平成5年の収支ランキングでは、は並みいる青梅地区の不採算系統を押しのけて、収支係数265のワースト1を獲得した。もっとも、自治体が補填しているため、運行本数は開通当初からまったく変わっていない(これは東42乙にも言える)。  これはもともと採算性の低いところを走っているのに加え、担当が青戸・千住の共管であり、どちらも路線から離れたところにあったためであろう。全運用とも車庫~リハビリテーションの間を回送する出入庫だったが、これのコストもバカにならなかったものと推測される。  結局、平成15年4月からは最も近い南千住単独での担当になった。ここならば、白鬚橋か水神大橋を経由して、回送ルートも短距離で済むだろう。どの程度収支が改善していくか、注目である。個人的には、リハビリ病院の停留所を墨堤通り側に移設し、そのまま水神大橋を直進して南千住駅着とし、総武線側も錦糸町駅発着とすれば多少収支が上向くと思うのだが……。

ダイヤ  病院側がダイヤの基準となっており、単純に両国駅を往復するだけ。出入庫は前述の通り回送である。