ウンウンヘキシウム
| |||||
予想される性質 | |||||
---|---|---|---|---|---|
名称, 記号, 番号 | ウンウンヘキシウム, Uuh, 116 | ||||
分類 | おそらく半金属 | ||||
族, 周期, ブロック | 16 (VIB), 7 , p | ||||
色 | 不明; おそらく光沢のある銀白色 または灰色 | ||||
原子量 | [289][292] amu (推定) | ||||
電子配置 | [Rn] 5f14 6d10 7s27p4 (推定) | ||||
電子殻 | 2, 8, 18, 32, 32, 18, 6 | ||||
相 | 固体(推定) | ||||
ウンウンヘキシウム (Ununhexium, Uuh)は元素番号116の元素で、未承認の為、暫定的なIUPAC系統名がつけられている超重元素である。幾つかの研究では「エカポロニウム」(eka-polonium)とも呼ばれる。
同位体に関しては、ウンウンヘキシウムの同位体を参照。
歴史[編集]
1999年、ローレンス・バークレー国立研究所は第116元素ならびに第118元素(ウンウンオクチウム)の発見を、Physical Review Letters誌に投稿し、発見を公表した。それに引き続き、他の研究者による追試験において同じ結果が見出されなかったとして、彼等は発見の報告を取り下げた。2002年6月、ローレンス・バークレー国立研究所の所長は、この二つの元素発見の投稿が、第一著者のVictor Ninovによって捏造されたデータに基づいたものであったと公表した。48Caを248Cmに衝突、融合させることで、ウンウンヘキシウムが生成された。
248Cm+48Ca→292Uuh+4n
2001年1月、ドブナ共同原子核研究所は同位体292Uuhの核崩壊系列に関する研究結果[1]を公開した。それは292Uuhが約0.6ミリ秒(0.0006秒)で288Uuqに崩壊し、引き続く核崩壊で248Cmと48Caが生成するというものであった。また2001年5月に同研究所は、二番目として同元素の同位体を報告した。それにより、安定性が増強された領域の存在を確認したと報告している。ただし、この報告は追検証待ちによる保留状態である。
擬似科学におけるウンウンヘキシウム[編集]
1980年代から1990年代にかけて、いわゆるUFO陰謀説がもてはやされた。その中でボブ・ラザールはウンウンヘキシウムがUFOの燃料であると主張した。その説によると、核子を打ち込むことにより、ウンウンヘキシウムは他の元素からステップアップさせることで発生し、ウンウンヘキシウムが崩壊することで反物質を産むというものであった。この説は核物理学的には信じ難い内容である。
引用文献[編集]
- Y. T. Oganessian, et al., Observation of the decay of(292)116, Phys. Rev. C 63, 011301 (2001).