きゃんきゃんバニー

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きゃんきゃんバニー1989年カクテル・ソフトが発売した18禁恋愛シミュレーションゲーム、及びそのシリーズである。同ブランドのデビュー作である。音楽を担当したのは、のちに電撃ナースの音楽も手掛ける金森直幹

概要[編集]

CG表現が8色という低スペックだった時代に登場し、その緻密な表現力でプレイヤー達を驚かせた。その後1994年まで毎年トレンドを追いかけながら新作をリリースしていった。

4作目である「プルミエール」でナビゲータを務めた「スワティ」の人気が高く、狭義にはスワティが登場する作品を指すこともある。

シリーズ作品[編集]

きゃんきゃんバニー[編集]

  • 1989年
    第1作。ナビゲーターは亜理子。この時点では後の物と違い、亜理子の外見はバニーガール風のものである。攻略対象となるのは主人公と何らかのかかわりを持つ5人。現状において唯一リメイクが行われている作品でもある。

きゃんきゃんバニースペリオール[編集]

  • 1990年
    ナビゲーターは継続して亜理子。この作品の時点で外見が不思議の国のアリスのアリス風に変更された。3つの大きな分類分けから選択し全部で12人のキャラクターを攻略する。

きゃんきゃんバニースピリッツ[編集]

  • 1991年
    ナビゲーターは亜理子だが前作と原画家が異なるためデザインの細部が変更になっている。作品の根底の部分に関しては当時放映されていたねるとん紅鯨団の影響で流行ったねるとんパーティーが用いられている。時期的に沙織事件の影響を間接的に受け、流通に乗っていた時期が短いため一時4~5万程度のプレミアがついていた。

きゃんきゃんバニープルミエール[編集]

  • DOS:1992年/Win:1996年
    スワティ初登場作。また、セガサターン版(発売:KID、サターン版も18禁)もある。パソコン版とセガサターン版では第3章のシナリオと登場人物が異なる

きゃんきゃんバニーエクストラ[編集]

きゃんきゃんバニーエクストラ
きゃんきゃんバニーエクストラDX(PC-FX)
対応機種 PC-9801 MS-DOS
X68000
FM-TOWNS
PC-FX
セガサターン
開発
発売元 カクテル・ソフト(DOS・X68000・FM-TOWNS・PC-FX)
KID(SS)
発売日 1993年06月25日(DOS・X68000・FM-TOWNS)
1996年9月27日(PC-FX)
1997年10月9日(SS)
価格
ジャンル 恋愛アドベンチャーゲーム
レイティング 18禁(SS以外)
18才以上推奨(SS)
コンテンツアイコン
キャラクター名設定
エンディング数 7(SS以外)・9(SS)
セーブファイル数
セーブファイル容量
メディア フロッピーディスク?枚(DOS・X68000)
CD-ROM1枚(FM-TOWNS・PC-FX・SS)
ゲームエンジン
画面サイズ 640×400
BGMフォーマット FM音源(DOS・X68000)・CD-DA(FM-TOWNS)
キャラクターボイス なし(DOS・X68000・FM-TOWNS)
主要キャラのみ(PC-FX・SS)
CGモード あり
音楽モード あり
回想モード なし
メッセージスキップ
オートモード
備考

きゃんきゃんバニーエクストラ』はカクテル・ソフト1993年6月25日に発売した18禁恋愛アドベンチャーゲームである。『きゃんきゃんバニー』シリーズの5作目。1996年9月27日には『きゃんきゃんバニーエクストラDX』のタイトルでPC-FX版が、1997年10月9日にはセガサターン版がKIDから発売されている。1997年11月28日にはPC-FX版で『Pia♥キャロットへようこそ!!』(Pia1)とセットになった『カクテルパック』が発売された。メディア展開はシリーズ中最も多く、『Pia♥キャロットへようこそ!!』シリーズのヒット前まではカクテル・ソフトの看板タイトルであった。

ゲーム概要[編集]

プレイヤーは主人公となって物語を進め、女の子とエッチするのが目的と、根本は現在のゲームと変わりが無いが、この当時はまだマルチシナリオの概念が成熟しておらず、ワンプレイで全てのヒロインの物語が網羅出来てしまう、バッドエンド・ゲームオーバーは基本的に存在せずナビゲーターキャラによって何度でも物語は巻き戻される、といったご都合主義的・フィクション的な構成だった為、リアリティのあるラブストーリーを盛り込んだエルフの『同級生2』に遅れを取る事になってしまった。しかしながら個々のヒロインの物語は後のF&C作品に影響を与えているものも少なくなく、DOS時代のアダルトゲームでは名作と評価する声もある。

グラフィックについては当時『同級生』に迫る人気を獲得しており(ゲーム雑誌のキャラクター人気投票では本作のスワティがベスト10入りする事が少なくなかった)、しかもその多くは外注ではなく社内で製作されていた。このノウハウは後の『Pia♥キャロットへようこそ!!』でも活かされる事になる。

ストーリー[編集]

大学卒業を間近に控えていたが就職も決まらず、どこか満たされない主人公。そんなある日の深夜にコンビニで立ち読みをしていた所、まぶしい光と共にカワイイ女の子が現れた。かつて出会った女神スワティ。以前果たせなかった約束を果たすべく、新たな力を元に主人公に『女縁』を授けてくれるという。こうして主人公の新たな出会いが始まろうとしている……。

登場キャラクター[編集]


注意以降に核心部分が記述されています。

声優はPC-FX・SS/ドラマCD1/ドラマCD2以降の順、OVA版は非公開。ソフ綸規制改正前なので年齢設定が存在する。

(メインキャラクター)
主人公 声:― / 子安武人 / 三木眞一郎
ゲームのデフォルト名は河村耕平(かわむら こうへい)、ドラマCD1では大塚ゆうじ(おおつか -)、ドラマCD2以降は中村(なかむら)、OVA版はおちあい けんた
設定上は前作『プルミエール』の主人公と同一人物で、本作時点では超三流大学飛鳥大学の4年生。「スケベ大王」の異名を持つ女好きながらもモテない冴えない男。しかしながら普通の人間には見えない物が見えてしまう特異体質なことからスワティらと知り合い彼女らを居候させており、その見返りとして女の子との縁を授けるよう要求する神をも恐れぬちゃっかりとした性格。変わったバイトをこなす妙なスキルの持ち主でもある。
スワティ 声:吉野茜 / 椎名へきる / 矢島晶子
前作『プルミエール』からのナビゲーターキャラで、本作ではメインヒロイン。七福神の一人弁才天。前回失敗した主人公の「女縁」を成就させるべく、無断で北極紫微大帝の「星のカケラ」の力を使ってしまう。神なので触れる事ができず、基本的に主人公以外の人間には見ることも出来ない。口癖は『きゃる~ん☆』、名前は弁財天の元となった女神サラスヴァティー(Sarasvatī)のもじり、祖母の先々代の弁才天は江ノ島江島神社に祀られている。
余談ではあるがスワティのシナリオはのちの『バーチャコール』のプリシアに活かされている。また、スワティのデザインはかなり複雑で、DOS時代の水準でCG化出来たことを高く評価する声もある。
青山美沙生(あおやま みさお) 声:長崎みなみ / 松井菜桜子 / 同左
高校3年生の超難関女子大を目指す受験生。母子家庭で母親は有名女優、家庭環境と受験から来るストレスの気晴らしにディスコで踊りまくるのが趣味。性格はわがままで好き嫌いがはっきりしている。主人公とはデパートのバーゲンセールで出会うが、その際見つけた服を香織と奪い合って以来犬猿の仲、ディスコのお立ち台で張り合う。
余談ではあるが、本作開発当時の1992年1993年ジュリアナ東京などのディスコ全盛期であった。
桜沢香織(さくらざわ かおり) 声:夏野蛍 / 富沢美智恵 / 野上ゆかな(現:ゆかな
短大生。趣味はショッピングとディスコで踊る事で見た目も派手だが、実は真面目で家庭的な性格。新潟から上京し、恐竜博のコンパニオンアルバイトをしながらアパートで一人暮らし。美沙生と張り合う一方大人気ないとも思っている。
余談ではあるが、本作開発当時の1993年映画ジュラシック・パーク』が上映され、恐竜ブームであった。
久遠寺綾(くおんじ あや) 声:芽吹 / 篠原恵美 / 折笠愛
集談社の人気漫画雑誌「少年チャンプ」の編集長。父親は政治家で大富豪、大人の色香漂う女性で、仕事には妥協を許さない厳しい性格。趣味はドライブで愛車は赤のアルファロメオ ジュリア1600スパイダーのオープンカー。
余談ではあるが、本作開発当時の1993年頃は週刊少年ジャンプが600万部を超す絶頂期。愛車がアルファロメオの設定は後の『Canvas2 ~茜色のパレット~』の鷺ノ宮紗綾にも使われている。
杉田千里(すぎた ちさと) 声:こじまさとみ(現:児玉さとみ) / かないみか / こおろぎさとみ
高校生。好きなものは漫画アニメ特撮と典型的なオタク。特に漫画は自分で執筆するほど入れ込んでいるが、通っている学校が進学校なのと両親が厳格の為漫画のことは内緒にしている。「少年チャンプ」の愛読者で、主人公が編集長の綾と知り合いである事から主人公に興味を抱く。
若宮雪江(わかみや ゆきえ) 声:美都いずみ / 根谷美智子 / 同左
美沙生と千里が通う大手進学予備校の非常勤講師、担当は日本史。後に念願のテレビレポーター転職する。父親は貿易会社勤務で、中学・高校は海外暮らしのいわゆる帰国子女。そのため考え方がややズレている。
余談ではあるが本作開発当時の1993年頃は第二次ベビーブーム世代の受験戦争真っ只中で、高橋いづみ荻野文子といった「マドンナ講師」全盛期だった。彼女のシナリオには高校程度の日本史の知識が必要なクイズがある。
坂本春菜(さかもと はるな) 声:鳩野比奈 / 久川綾 / 西原久美子
主人公がゲームセンターで出会う女性。童顔だが実は主人公より年上で、聖ルカ病院の准看護婦(今でいう所の准看護師)をしている。読書園芸が趣味の物静かな性格。祖父はロシア人で病院の敷地内にある教会神父であったが他界、彼女がシスターを兼ねている。クリスチャンネームは「ヴィスナ」(visuna、ロシア語で「」の意)。霊感が強く主人公以外ではスワティの姿が見える数少ない人物。
彼女のシナリオはポップでギャグな内容が多い本作でも重いテーマ(太平洋戦争旧日本軍の蛮行が一部描かれる)で、PC版の時点では物議をかもしたこともありPC-FX版製作時には一番シナリオが書き換えられた。また、髪はゲーム版はピンクだがOVA版では金髪になっている。
(PC-FX版、セガサターン版の追加ヒロイン)
サワディ 声:長崎みなみ / ― / 白鳥由里
『きゃんきゃんバニーリミテッド 5 1/2』のヒロインで逆移植されたキャラ。
東山日奈緒(ひがしやま ひなお) 声:長崎みなみ / ― / ―
石鍋環(いしなべ たまき) 声:歌織 / ― / ―
共に『きゃんきゃんバニープルミエール2』のヒロインで逆移植されたキャラ。
(サブキャラクター)
七福神
スワティと共にやってくる神で、6人全員2頭身のSDキャラとなっている。
玉蘭(たまらん) 声:歌織 / ― /
宝くじを売り歩くネコミミの謎の少女。エクストラ時点での次回作のヒロイン候補。「玉蘭」の通常読み下しは「ぎょくらん」となるが、作中のひらがな表記と後の音声入り作品から「たまらん」読みが公式となっている。なお、結局きゃんきゃんバニーシリーズの製作が止まったこともあり他作品2作に出ただけにとどまった。
北極紫微大帝(ほっきょくしびたいてい)
北斗七星を司る神。スワティが無断で「星のカケラ」を使った為、回収(主人公がカケラを持ったヒロインと結ばれる)出来なかったときはスワティを自分の妻になるように要求してくる。作中ではグラフィックは存在しない。
(OVA版オリジナルヒロイン)
シュリー 声:(非公開)
スワティの友人で吉祥天を司る女神。スワティが気にかける主人公けんたに興味を持ち人間界にやってくる。名前は吉祥天の元になった女神ラクシュミのもじり。


スタッフ[編集]

  • 原案・シナリオ:春菜ななこ
  • キャラクターデザイン・原画:あ、こばやしひよこ、CHARM、高橋しんや
  • 音楽:MUSE
  • 挿入歌:「宇宙刑事エクストのテーマ」

きゃんきゃんバニーリミテッド 5 1/2[編集]

  • DOS:1994年/Win1996年
    外伝的作品。サワディ初登場作。発売はエクストラの後だが、ストーリー上の時間軸はプルミエールの前である。当時、新作の予定が難航した関係による穴埋め的な意味合いが大きく、作品自体の評判も芳しくはなかったがサワディ自体は人気が出ており後の作品にも登場している。

きゃんきゃんバニー1 Primo[編集]

  • 1995年
    初代のリメイク版。当初の製作予定から大幅に発売が遅れたため、きゃんきゃんバニーのコレクションディスクと同封となっている。グラフィック関係のほか、ボイスの追加・エンディングの追加などが行われている。

きゃんきゃんバニープルミエール2[編集]

1996年
  • 時間軸で言えばプルミエールとエクストラの間にあるシナリオ。セガサターン版(発売:KID、18歳以上推奨)も発売された。ただし、正規の物というわけではなくIF(もしも)的な扱いである。また、スワティ達の性格設定がプルミエール、エクストラとは大きく異なりかなり辛辣なキャラクターとなっている。

きゃんきゃんバニー6 i♥mail[編集]

  • 2000年
    ナビゲータはモナコ。IT時代のトレンドを描いている。完全にきゃんきゃんバニーという作品が忘れられかけていたタイミングであったことや、内容自体が特にこのタイトルをつぐような特異な内容ではなかったこともあり知名度は高くない。この作品のすぐ後にカクテルソフトブランドはF&C本体がブランド再編のために一旦消滅させている。

作品別ナビゲートキャラクター[編集]

  • 亜理子
    初代~スピリッツまでのナビゲータ。当初はバニーガール姿だったが、その後は不思議の国のアリスのアリス風に変化していた。シナリオ的な関わりは全くない。
  • スワティ
    プルミエールシリーズ及びエクストラでのナビゲータ。弁財天を元に作られたキャラで、本作品での役回りも「恋愛の神」と言う位置づけである。『きゃる~ん☆』と言う口癖で知られる。基本的には明るい性格であるが、真面目にしめるべき所はしめる。プルミエール2においては本来の良さが鳴りを潜め、辛辣な性格となっていたため評判が良くなかった。
  • サワディ
    5 1/2でのナビゲータ。天界での修行から脱走した見習い女神。名前は5 1/2での主人公がスワティのことをそう呼び間違えたのを気に入ったからである。実は時系列的にはスワティより早く人間界に修行に来ている。プルミエール2及びサターン版エクストラにも登場している。
  • モナコ
    6でのナビゲータ。

外部リンク[編集]