マツダ・ボンゴ

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ボンゴ(BONGO)とは、マツダが製造・発売しているキャブオーバースタイルのワンボックス商用車ならびに派生車種の乗用車、およびトラックである。現在はバンタイプはNV200バネットOEM

概要

商用車用途をメインとしたキャブオーバースタイルのワンボックス車である。以前はワゴンも販売されていたが、現在はバントラックのみの販売となっている。また、後輪小径ダブルタイヤは、このクラスではボンゴ及びボンゴのOEM車のみの設定となっている。

初代は小型ワンボックスバンとして当時のベストセラーであり、ワンボックスカーの代名詞としてその名を広く浸透させた。かつて、自動車のスタイルの呼称である、ワンボックスカーという名称が一般に定着する以前は「ボンゴ型車」や「ボンゴ車」と呼ばれ、「○×(社名)が出したボンゴの名前は?」と言われたほどである。

3代目と同時に発売されたフォード・スペクトロンをはじめ、OEM供給による数多くの姉妹車バッジエンジニアリング)が存在する。

トヨタ自動車2007年7月にタウンエースライトエースを受注を一時中断したため、新型が登場するまでの2007年12月までの5ヶ月間は、このクラスの商用車(ワンボックスバン・トラック)の生産はマツダ1社による独占状態となった。(※同期間の当クラスの商用車は、ボンゴ3姉妹(マツダ・ボンゴ、日産・バネット[1]三菱・デリカ[2])のみ)

日本国外ではEシリーズとして販売されている。バンは中東東南アジアフォードディーラーへもOEM供給され、Jシリーズエコノバンとして販売されている。これまで含めると「ボンゴ3姉妹」がさらに「ボンゴ4姉妹」になる。

ボンゴの歴史

初代(1966年-1975年)

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表 1966年5月登場。ボディーはキャブオーバースタイルであるが、リアエンジン後輪駆動(RR)で、サスペンションは4輪独立懸架を採用。トラック、バン、コーチ(ワゴン)がラインナップされた。

初期はファミリアと共通の800ccアルミエンジンであるが出力は変更され 37ps/5000rpm 6.3kg-m/3000rpm のガソリンエンジンを搭載されていたが、2年後の1968年4月には1000ccにアップされた48ps/5500rpm 7.7kg-m/2500rpmのガソリンエンジンを搭載。「ボンゴ1000」という名称で発売していた。

車体は全長3770mm 全幅1500mm 全高1700mmと、現在の軽自動車の全長を長くした程度である。

だが第1次オイルショック後のマツダの経営危機等により、51年排出ガス規制(A-/B-)への対応は行われず、1975年で生産はいったん中止となった。


2代目 BA2系(1977年-1983年)

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

  • 1977年9月、トラックがフルモデルチェンジでひとまわり大きくなって2年ぶりに登場。駆動方式をリアエンジンリアドライブ(RR)からフロントエンジンリアドライブ(FR)に変更。全車リヤタイヤを小径ダブルタイヤ化し、荷台からホイールハウスを無くした。トラックは「ボンゴワイドロー」の名称で販売された。エンジンはTC型1.3L 77ps/10.7kg-mとNA型1.6L 82ps/13.5kg-mのガソリンエンジン二機種。
  • 車体は標準ボディの全長3995mm/全幅1620mm/全高1850mm・積載量750kg、ロングボディの全長4445mm・積載量1000kgがあり、標準が1.3L、ロングが1.6Lのエンジンを搭載した。ボンゴで採用された後輪小径ダブルタイヤによる低床化は、その後の同クラスのライバル車達にも波及した。
  • 1978年1月、CMキャラクターにタイタンシリーズ同様山城新伍を起用(1984年まで)。後輪小径ダブルタイヤによる「まっ平らフロア」の「ボンゴマルチバン」と「ボンゴワイドロー ダブルキャブ」を追加。バンはトラックと同様の車体寸法に積載量(600kg積、850kg積)により、2種類のホイールベースがある。ルーフは当初、標準ボディは標準ルーフ、ロングボディがハイルーフであった。キャッチコピーは「これからはマルチバンの時代」。「ボンゴワイドロー ダブルキャブ」は、ロングホイールベースのシャシに6人乗りキャビンと750kg積荷台を乗せ、1.6Lのガソリンエンジンを搭載している。廉価で乗車定員が多いことから、建設業界には人気があった。
  • 1978年10月、9/10人乗りの「ボンゴマルチワゴン」を追加。 標準ボディーとロングボディーがあり、ロングには4列シートの10人乗りもある。乗車定員の増加とデュアルクーラーで増える負荷に対応し、1.8L 95ps/15.2kg-mの VC型エンジンを搭載。
  • 1979年7月、フロントのデザインを変更したマツダオート店向けの姉妹車、ボンゴボンディを追加。
  • 1979年10月、同クラスの1BOXカー初のディーゼル車、S2型 70ps/14.5kg-mの2.2Lディーゼルエンジン搭載車を発売。バンとトラックは昭和54年排出ガス規制適合。バンのガソリン車は、排出ガス規制での出力低下を補うため1.3Lから1.4Lへ排気量を拡大し、76ps/11.8kg-mの UC型に変更された。
  • 1980年2月、マルチワゴンに2.2Lディーゼル車を追加。
  • 1981年1月、マイナーチェンジ。ヘッドランプ規格型の丸二灯から、規格型の角二灯へと変更し、同時にインパネのデザインも変更する。バン/ワゴンはリアコンビランプのデザインとナンバープレートの位置変更。電動サンルーフ、回転対座シートなどを装備した上級グレードの「ウェストコースト」を設定。ボンゴとボンゴボンディはフロントグリルのデザインが異なる。
  • マツダと提携関係だった韓国起亜自動車でもライセンス生産が行われ、農業用トラックとして「セレス」の名称が与えられたモデルも存在した。
  • 当時経営の行き詰まったマツダの救世主となり、1978年から1980年まで、国内マツダディーラーの最量販車であった(1980年以降はFFファミリアが取って代わる)。


3代目(1983年-1999年)

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

  • 1983年9月 フルモデルチェンジ。オートラマ向けに、乗用スペクトロンと、商用J80OEM供給開始。従来型にあったロングボディは先行発売されたボンゴブローニイに統合され、一部のグレードに後輪小径ダブルタイヤ仕様が設定された他は前後同サイズとなった。内装を中心とした装備と快適装備は、先代とは比べものにならないほど充実が図られ、ワゴンの上位グレードにはパワーウインドウが装備され、パワーステアリングもグレードにより標準及びオプション設定された。冷房装置も、吊り下げ式クーラーから、ようやくヒーター組み込み型のエアコンとなっている。
  • 1984年11月 4WDを追加。4WDには1.8Lガソリンエンジンを搭載し、フロントディスクブレーキも標準装備された。ワゴンの後輪ダブルタイヤ仕様は廃止。バンの1年車検を嫌うユーザー向けに、2列シート6人乗り、バンと同様の内装を持つBW(ビジネス・ワゴン)を追加した。
  • 1986年11月 ワゴンをマイナーチェンジ。外装を中心としたフェイスリフトを実施。ワゴンのガソリンエンジンが2.0L化される。
  • 1987年9月 トラック、バンをマイナーチェンジ。内外装の一部を変更。4WDにディーゼル車登場。パワーステアリング、ELR3点式フロントシートベルトを全車に標準装備。バン全車にリヤワイパーを標準装備。
  • 1989年1月 マイナーチェンジ。2.0Lターボディーゼル車を追加。
  • 1990年2月 同社が展開する販売店ブランドユーノスに向けたユーノスカーゴワゴンの販売を開始。マイナーチェンジを実施。内外装デザインが一部変更され、カラードバンパーが全車標準装備。バン、ワゴン全車にはリアアンダーミラーと集中ドアロックが標準装備された。
  • 1994年4月 日産自動車に対し、ボンゴバン・トラックの供給を開始した(その見返りとして日産がADワゴン/バンをマツダに供給)。
  • 1995年6月 セミキャブオーバーミニバンボンゴフレンディを発売、乗用グレードの事実上の後継モデルとなる。詳しくは、ボンゴフレンディを参照。ボンゴフレンディの発売に伴い、ボンゴワゴンとボンゴブローニイワゴンが統合された。
  • 1996年 マイナーチェンジ。バンの1.5LのD5型ガソリンエンジンと2LのRF型ディーゼルエンジンを廃止、トラックは1.5L D5型を1.8L F8型に換装。2.2LのR2型ディーゼルエンジンを61psから76psにパワーアップ。バンにはGLスーパーが追加されるが、2WDはハイルーフ、4WDはミドルルーフだった。
  • 1998年5月 ボンゴEV追加。
  • 1999年4月 継続生産されていたワゴンの国内販売を終了。
    • 現在、歴代ボンゴの中では、モデルライフがもっとも長い。プラットフォームは、ワンボックスカー(ワゴン・バン)用SSプラットフォーム及び、トラック用SEプラットフォームが用いられていた。
    • 特装車としてバンベースの高所作業車が存在する(架装は新明和工業)。
    • 起亜自動車では、ワゴンが「ベスタ」、バン・トラックが「ワイドボンゴ」としてライセンス生産が行われた。なお、1997年にフルモデルチェンジが行われ「ボンゴフロンティア」となるが、オリジナルのボンゴとはプラットフォーム以外関連性はない。2004年には更にモデルチェンジが行われ、「ボンゴIII」となり、親会社の現代自動車の「ポーターII」と兄弟車となった。


4代目 SK82/SKF2型(1999年-)

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

  • 1999年6月17日に16年ぶりのフルモデルチェンジを実施。プラットフォームは、3代目ボンゴのSS及びSEプラットフォームをベースに開発したSKプラットフォームを採用。実情としては、車体の前半分のみを衝突安全対策型に再設計したものと言える。この奇策とも言える「前半分だけのモデルチェンジ」には、マツダの経営悪化が影響している。当時のマツダは経営事情が厳しく、開発コスト削減を余儀なくされていた。そこで4代目ボンゴは、3代目ボンゴの設計の多くを踏襲して部分改設計することで廉価に開発された。事実上はビッグマイナーチェンジ車である。外装デザインは旧型をベースとしつつも極力現代風のしつらえに改められている。内装インパネも造形変更された。
    • エンジンは先代と同じ1.8LのF8型ガソリンエンジンはEGIを装着してF8-Eに変わり90psにパワーアップ、2.2LのR2型ディーゼルエンジンは79psにパワーアップ。
    • 4代目以降のボンゴでは乗用ナンバーのワゴンが未設定であるが、自家用車として兼用している中小の自営業者の需要にも応えるため、外観や装備を充実させたワゴン風の上級グレードのGLスーパー(ハイルーフ・4ドア)が設定されていた。
    • 現在、4WD車に本格的な超低速副変速機付パートタイム式4WDを採用している日本の商用バンはこの4代目ボンゴのみとなっている。
    • 従来、ボンゴのディーゼル車で問題となっていた黒煙排出の多さは、この型から大幅に改善されている。
  • 1999年11月 三菱自動車工業に対し、全モデルの供給を開始した。
  • 2003年12月 排ガス規制に対応した触媒などを搭載したコモンレールディーゼルターボモデルを発売した(自動車NOx・PM法適合車)。同時にF8-E型ガソリンエンジンも95psにパワーアップ。
  • 2005年11月 灯火器規制対応化。
  • 2007年8月 ディーゼルエンジンにディーゼル・パティキュレート・フィルターを採用し、新長期規制に適合させた。トラック全車にパワーウインドーとパワードアロックを標準装備した。
  • 2009年11月 NV200ボンゴが登場する。4代目ボンゴはしばらく併売されるが、大きく車種整理が行われた。
  • 2010年8月 一部改良。1.8Lガソリンエンジンを水冷直列4気筒・DOHCエンジンのL8型に刷新し、燃費と動力性能を向上させた(尚、このエンジンは欧州向けロードスターと基本は同じである)。このほか、パワーウィンドウ・助手席サンバイザーを標準装備し、新たに大型のセンターコンソールボックスを採用。バン[3]には冷暖房効率を向上させる為に間仕切りカーテンを標準装備、トラックは荷台のアオリを45mm高くして積載性を向上するとともに、シングルワイドローはロング荷台の採用で最大積載量を50kgアップ。さらに、助手席エアバッグと助手席電動リモコン式ドアミラーも標準装備し、安全性も向上された。しかし、これまでラインアップされていたディーゼルエンジン車と上級グレードのGLスーパーは廃止。この変更を機に型式がSKP2T/SKP2Lへと変更された。
  • 2011年10月 OEMモデルであるデリカバンのフルモデルチェンジ(ベースモデルを日産・NV200バネットに変更)に伴い、三菱自動車への供給終了。

5代目 NV200型(2009年-)

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  • 2009年11月、NV200バネットOEM供給を受けモデルチェンジ。NV200バネットに設定されている乗用グレードは設定されていない。


ボンゴブローニィ

ボンゴブローニィ(BONGO BRAWNY)とは、ボンゴの上位車種で姉妹車。

初代

SR型(1983年-1999年):SD型(1983年-2000年)

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  • 1983年6月 当時フルモデルチェンジを控えたボンゴの全幅とホイールベースを延長したモデルとして先行登場。
    • プラットフォームは、3代目ボンゴのSS及びSEプラットフォームをベースに開発した。
    • ワンボックスカー(ワゴン・バン)用SRプラットフォーム及び、トラック用SDプラットフォームを採用。パワーステアリングを全車に標準装備した。
    • オートラマ向けにはJ100としてOEM供給された。
  • 1985年 バン・ロングボディに4WD車を追加。2.0Lガソリンエンジンが搭載された。
  • 1987年 マイナーチェンジ。内外装の一部を変更。トラック、バンの4WD車にディーゼル車を追加。ELR3点式シートベルトを全車に、バン、ワゴン全車にリヤワイパーを標準装備した。
  • 1990年 マイナーチェンジ。カラードバンパーを全車に、バン、ワゴンの全車にはリアアンダーミラーと集中ドアロックを標準装備した。
  • 1992年 バン2WD車に3.0Lディーゼル車及び、最上級グレード「GLスーパー」を追加。
  • 1995年 ボンゴフレンディ登場により、ワゴンが廃止された。
  • 1997年 マイナーチェンジ。内外装デザインを大幅に変更される。ディーゼル車は新開発の2.5L・WL型を搭載。4WD車は前席3人から2人となり、バン・GLスーパーはロングボディのみとなった。
  • 2000年 長年ラインナップされていたトラックがタイタンダッシュが登場したため絶版となった。

SKE6/SKF6型(1999年-2010年)

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  • 1999年6月 前述のようにボンゴがフルモデルチェンジされたが、ボンゴブローニィはマイナーチェンジに留まった。ただしドアやハッチなどの一部パーツは4代目ボンゴに準じたものになっている。2LのFE-E型ガソリンエンジンは100psにパワーアップ。
    • プラットフォームはSRプラットフォームをベースに開発したSKプラットフォームを採用。
    • GLスーパーは大型フロントバンパーを採用し、1ナンバーとなった。
  • 1999年11月 三菱自動車工業に対し、全モデルのOEM供給を開始した。
  • 2004年12月 ディーゼルエンジンがWL型2.5Lから排ガス規制に対応した触媒などを搭載したRF-CDT型2.0Lコモンレールディーゼルターボモデルに換装し発売した(自動車NOx・PM法適合車)。
  • 2005年11月 灯火器規制対応化。
  • 2007年8月 新長期規制に適合。4WD車及びGLスーパーは廃止された。
  • 2010年8月 ボンゴはマイナーチェンジをしたがブローニィはマイナーチェンジされずモデル廃止。27年の歴史に幕を下ろした。またマツダのホームページへの掲載も終了した。後継車はE26ボンゴブローニィ


  • 1983年の登場からマイナーチェンジを重ねながら生産が続けられていた長寿モデルであった。

最大1250kg積載可能であることからライバルはトヨタ・ハイエース日産・キャラバンとなる。2010年まで三菱には三菱・デリカカーゴとしてOEM供給されていたが、日産にはキャラバンがあるためOEM供給されなかった。設計が古いせいか、民間の車として見掛けることはすっかり減っているようだが警察にはまだまだ大量に導入されている模様。


2代目

NV350型(2012年 - )

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表 2012年7月10日 生産再開。キャラバン(NV350キャラバン)をベースとする。ガソリンエンジン搭載車を同日より、ディーゼルエンジン搭載車とスーパーロングボディを同月下旬より発売。

型式はベース車両の型式の中間部分に「S」が付く(例:YD25DDTi搭載のロングボディの場合、NV350キャラバンの「LDF-CW4E26」に対し、ボンゴブローニィは「LDF-SCW4E26」)。

車名の由来

  • ボンゴ(BONGO)とは、英語でアフリカカモシカを表す。堂々としたカモシカにたとえて命名
  • ブローニイ(BRAWNY)とは、英語で「力強い」を表し、ボンゴの上位(重積載)車種として強靭でたくましさをイメージしたサブネーム。

姉妹車(OEM車)

現在

※後輪ダブルタイヤ仕様(ワイドロー)も供給されているが、「平床ダブルタイヤ」(バネットバン)のように独自の名称が使用されている。

絶版

販売店

関連項目

脚注

  1. 後にNV200バネットとして再び自社生産に
  2. 現行車種はNV200バネットのOEM
  3. 2009年11月にNV200ボンゴが登場したため現在は安価グレードのみ

外部リンク

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