フランス語

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フランス語(フランスご、フランス語:français)はポルトガル語スペイン語イタリア語などと同系のインド・ヨーロッパ語族イタリック語派に属するロマンス語のひとつでフランス発祥の言語。仏蘭西語、略して仏語とも書く。

カナダ(地方自治体ではケベック州ニューブランズウィック州)・スイスベルギーハイチアメリカ合衆国ルイジアナ州セネガルコートジボワールカメルーンマダガスカルコンゴ民主共和国など旧フランス領とベルギー領のアフリカ諸国などで公用語になっている(フランス語圏を参照)。国連ヨーロッパ連合の公用語のひとつ。使用国数は50カ国以上。

ラテン語の口語(俗ラテン語)から変化したフランス北部のオイル語(またはウィ語、フランス語:langue d'oïl)が発達したものといわれている。

方言

ヨーロッパ(フランスとその周辺)

北アメリカ

フランス語系クレオール語

など(French-based creole languagesを参照)。フランス南部で用いられるオック語をフランス語方言とすることもあるが、言語学的には通常別系統の言語として扱う。

他言語との混成言語

音声

子音

両唇 唇歯 歯音 歯茎 後部歯茎 硬口蓋 両唇硬口蓋 軟口蓋 両唇軟口蓋 口蓋垂
閉鎖音 p b t d k g
鼻音 m n ɲ
摩擦音 f v s z ʃ ʒ ʁ
接近音 j ɥ w
側面接近音 l

記号が二つ並んでいるものは、右が有声音、左が無声音

なお音素 は音声 テンプレート:IPA を、 は テンプレート:IPA(接近音、語頭や子音の後の場合)〜テンプレート:IPA (摩擦音、母音の間または語末の場合)を、それぞれ表す。またリエゾン・エリジオン等の説明において「子音」とは、発音上は存在しない「有音の h 」をも含む。ただし、中国語の固有名詞や英語から入った最新の外来語に含まれる h[h] は発音される傾向がある。

母音

前舌 中舌 後舌
i y u
半狭 e ø o
中央 ə
半広 ɛ œ ɔ
a ɑ

記号が二つ並んでいるものは、右が円唇、左が非円唇

鼻母音

  •  : in, ain など。「アン」に聞こえるが、「エン」のつもりで言うとよい。
  • (パリなどでは に合流): un
  • (やや円唇): an, en
  • または : on

鼻母音四つを含んだ句の例として "un bon vin blanc" (おいしい白ワイン)が有名である。

半母音

  • w:有声両唇軟口蓋接近音
  • ɥ:有声両唇硬口蓋接近音
  • j :有声硬口蓋接近音

綴りと発音

フランス語の表記は初学者には複雑に感じられるが、規則性が高い。英語や日本語のローマ字表記とはかなり異なるため、フランス語を知らない日本人は字を見てもまず正しく発音できないが、規則を覚えれば容易に発音できる。例えば eau は常に と発音する。しかし monsieur (〜さん) は ではなく であり、faisan (コウライキジ) は ではなく であるなど、イタリア語スペイン語などに比べると例外が多い。

また、in, im, yn, ym, ain, aim, ein, eim が全て になるなど、しばしば異なるつづりが規則的に同じ発音になるため、同音異字語が多い。例えば vin (ワイン) と vingt (20) は共に であり、また bleu () とその変化形の bleus, bleue, bleues は全て である。このため、書き分けるのは比較的難しい[1]

アルファベ

アルファベットのことを、フランス語ではアルファベ (l'alphabet) と呼ぶ。 テンプレート:フランス語アルファベット

各字母の名称

A (ア) B (ベ) C (セ) D (デ)
E (ウ) F (エフ) G (ジェ) H (アシュ)
I (イ) J (ジ) K (カ) L (エル)
M (エム) N (エヌ) O /(オ) P (ペ)
Q (キュ) R (エール) S (エス) T (テ)
U (ユ) V (ヴェ) W ¹ (ドゥブルヴェ)
X (イクス) Y ² (イグレック) Z (ゼドゥ)
  1. "double V" (二つの V) の意。
  2. "I grec" (ギリシャの I) の意。ウプシロンを参照。

綴り字記号

合字

Œ, œ は o と e の合字である。この組み合わせが単母音で発音される語では、o と e は必ずこのように繋げて書かれる。通常は œu で を表す。

  • sœur
  • œnologie - ギリシア語起源の語では、οι から転写された œ が と発音される。

Æ, æ は a と e の合字であり、ラテン語由来の少数の語で使われる。

  • cæcum

文法

詳細は フランス語の文法 を参照
単数 複数
一人称 je chante nous chantons
二人称 tu chantes vous chantez
三人称 il chante ils chantent
  • 動詞主語人称などに応じて活用する。例えば chanter (歌う)の現在形は右表のように活用する。詳しくはフランス語の動詞を参照すること。
  • 名詞(男性・女性)がある。名詞の性に合わせて、冠詞・動詞の過去分詞形容詞に男性形・女性形がある。
  • 形容詞・冠詞は性・数によって変化する。
  • 基本的に後置修飾である。例えば「赤ワイン」は "vin rouge" (vin: ワイン、rouge: 赤い)。
  • 代名詞の中に、英語にはない en と y がある。詳しくはフランス語の人称代名詞を参照すること。

敬称

  • Monsieur(モンシュル)(男性)(氏)
  • Madame(マダム)(既婚女性)(女史)
  • Mademoiselle(マドムワゼル)(未婚女性)(嬢)

国際機関等とフランス語

フランス語が長年外交用語として使われてきたことから、現在でも国際機関等の中には、事実上の国際語である英語とともに、フランス語にも公用語の地位を与えているところが少なくない。国際連合アラビア語スペイン語中国語ロシア語も)、国際オリンピック委員会 (IOC)、国際サッカー連盟(FIFA、スペイン語・ドイツ語も)、国際電気通信連合(ITU、スペイン語も)、万国郵便連合(UPU)、列国議会同盟イスラム諸国会議機構(アラビア語も)、アフリカ連合(AU、アラビア語・ポルトガル語も)、北大西洋条約機構 (NATO)、国際標準化機構 (ISO) などが、英語と同様にフランス語も公用語として採用している。

F1を開催している国際自動車連盟 (FIA; Fédération internationale d'automobile) や国際モーターサイクリズム連盟 (FIM; Fédération internationale de motocyclisme)、国際サッカー連盟 (FIFA; Fédération internationale de football association)、或いは国境なき医師団 (MSF; Médecins sans frontières)、など、公式名称もフランス語である団体も多い。 これらの理由としては、ヨーロッパ大陸に英語を公用語とする国がないことや、フランス政府の熱心な国際機関への働きかけがあることが挙げられる。

脚注

  1. Ziegler Jacobs Stone (1996) ZieglerJohannes C. JacobsArthur M. StoneGregory O. Statistical analysis of the bidirectional inconsistency of spelling and sound in French Behavior Research Methods, Instruments, & Computers 28 1996 504-515

関連項目

外部リンク

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