共和国防衛隊
共和国防衛隊(アル=ハーリス・アル=ジュムフーリー)はフセイン政権時代の旧イラク軍のエリート部隊。イラン・イラク戦争時代から存在しており、湾岸戦争では主力部隊として戦った。湾岸戦争後は、非ティクリート系の部隊の反乱が発生し、改めて特別共和国防衛隊が編成された。イラク戦争では、多くの指揮官がCIAの調略を受け、一部の部隊を除き抵抗を示さなかった。
概要
共和国防衛隊は、元来、その名のとおり、サッダーム・フセイン大統領の警護のみを目的としており、通常戦闘にはほとんど参加することはなく、隊員はバアス党員で固められており、またティクリート出身者が多くを占めていた。
イラン・イラク戦争時、イラン軍の反攻が始まり、イラク軍は占領地を次々と奪還された。この危機に際して、イラク政府は、一般大学を閉鎖し、大学生を緊急に召集した。この際、非ティクリート出身者にも、共和国防衛隊入隊、従ってバアス党入党の資格が与えられた。この結果、共和国防衛隊では、一時的に血縁・地縁によらない能力主義が採られ、イラン軍の撃退、後のクウェート侵攻でその作戦能力を誇示することができた。
徴兵制の旧イラク軍では珍しく志願制の部隊であり、装備・給料・待遇の面で格段の差がある。イラク戦争開始時の兵力は国軍全体で約35万人に対して、6個師団7万人の勢力を保持していた。
編成
北部及び南部の2個軍団と直轄部隊から成った。
- 北部軍団(アッラーフ・アクバル)
- アル=マディーナ師団(第2装甲師団)
- バグダード師団(第5自動車化歩兵師団)
- アドナーン師団(第7機械化歩兵師団)
- アル=アービド師団:?自動車化歩兵師団
- 南部軍団(アル=ファーティフ・アル=ムビーン)
- ハンムラビ師団(第1機械化歩兵師団)
- ネブカドネザル師団(第6自動車化歩兵師団)
- アル=ニダー師団(?装甲師団)
- 直轄又は所属不明部隊
- タワカルナ師団(第3機械化歩兵師団)
- アル=ファウ師団(第4自動車化歩兵師団)ar:الحرس الجمهوري العراقي
de:Republikanische Garde (Irak)es:Guardia Republicana Iraquí hu:Iraki Köztársasági Gárda nl:Iraakse Republikeinse Garde no:Republikanergarden (Irak) sl:Iraška republikanska garda sr:Ирачка републиканска гарда zh:伊拉克共和国卫队