シカゴ・ウォーター・タワー
テンプレート:Infobox nrhp シカゴ・ウォーター・タワー(Chicago Water Tower)は、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴにある歴史的建造物。シカゴダウンタウン北のニア・ノース地域、「マグニフィセント・マイル」(ミシガン・アベニューのショッピングエリア)内に所在。
ケンタッキー州ルイビルのルイビル・ウォーター・タワー(Louisville Water Tower)に次いで、全米で2番目に古い給水塔である。
建物の一部にはギャラリー(City Gallery at the Historic Water Tower)が、またミシガン・アベニューを挟んで向かいにあるポンプ局の建物には公式観光案内所(Chicago Water Works Visitor Information Center)[1]などが、それぞれ入っている。
歴史
1869年、建築家ウィリアム・ボーイントン(William W. Boyington)により完成。イリノイ州レモント(Lemont)産の黄化した石灰岩を用い、47mの高さがある。内部は貯水用の立て管(高さ42m)で、消火用のほか、立て管内の水圧を調節することで周辺地域の洪水をコントロールできたとされる。[2]
1871年のシカゴ大火で焼けなかったことでウォーター・タワーは有名となり、オールド・シカゴの、かつ市の復興のシンボルとなる。なお、「シカゴ大火で焼け残った唯一の建築物」と誤解されることがあるが、ウォーター・タワー以外にも焼けなかった建物もあった[3]。正しくは「シカゴ大火で焼け残った唯一の公共建築物」であり、また「シカゴ大火で焼け残った唯一の現存する建築物」でもある。
ウォーター・タワーは例外なく称賛されてきたわけではなく、例えばアイルランドの作家オスカー・ワイルドは「一面にコショウ入れをくっつけた巨大な城砦」のようだと酷評した。[4]
1918年のパイン・ストリート(現在のミシガン・アベニュー)拡張の際、ウォーター・タワーが目を引く場所になるように、計画が手直しされた。.[2]
1936年に米国ハンバーガーチェーンのホワイトキャッスル(White Castle)がミネソタ州ミネアポリスに建てた8号店の店舗は、ウォーター・タワーのデザインを真似たとされる。
1969年、全米ウォーター・ランドマーク(American Water Landmark、=「水の名所」)に選定。
1975年4月23日、アメリカ合衆国国家歴史登録財に選定。
2004年、テレビ番組「The Amazing Race 6」のフィナーレが撮影された。
関連項目
- 給水塔
- シカゴの建築 (en:Architecture of Chicago)
- ウォーター・タワー・プレイス (ビル) (en:Water Tower Place)
脚注
- ↑ Explore Chicago: Official Visitor Centers - Find Chicago Visitor Information
- ↑ 2.0 2.1 Gerald Wolfe. Chicago In and Around the Loop. McGraw-Hill, 1996. pp.233-236
- ↑ A.T. Andreas (1885), History of Chicago, Vol. 2, pp. 752 (picture of E.B. McCagg's Greenhouse), 759 (discussing survival of the Lind Block and 2 houses), Chicago: A.T. Andreas Co.
- ↑ Siegel, Arthur. Chicago's Famous Buildings. University of Chicago Press, 1969. pp. 48.; Oscar Wilde. February 13, 1882