イヴリン・リアー

イヴリン・リアー（Evelyn Lear, 1926年1月8日 - 2012年7月1日）は、アメリカのソプラノ歌手。

ニューヨーク州ブルックリンにイヴリン・シュルマン(Evelyn Shulman)として生まれる。３歳の頃から音楽を学び、ピアノとホルンの演奏法に熟達する。17歳の時に医師のウォルター・リアーと結婚したが、７年で離婚している。離婚後はジュリアード音楽院に入学して声楽を修め、1955年には同窓のバリトン歌手であるトーマス・スチュワートと再婚した。1957年にフルブライト・プログラムでベルリン高等音楽院に留学して声楽の研鑽を続け、1958年にロンドンでリヒャルト・シュトラウスの《４つの最後の歌》を歌って歌手として注目を集めるようになった。1959年からベルリン・ドイツ・オペラに所属。1960年、ウィーンに於いてアルバン・ベルクの《ルル》の表題役をカール・ベームの指揮で歌って好評を得た。1965年にはヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》のドンナ・エルヴィーラ役を歌ってコヴェントガーデン王立歌劇場に初登場し、カンザスシティ・パフォーミング・アーツ・センターのこけら落とし公演でジョージ・フレデリック・ハンデルの《ジュリオ・チェーザレ》でクレオパトラ役を歌ってアメリカ・デビューを果たした。1967年にはマーヴィン・デヴィッド・レヴィの《喪服の似合うエレクトラ》の初演でメトロポリタン歌劇場に初登場している。1985年に引退。

メリーランド州サンディー・スプリングスにて死去。