アーサー・フィードラー

アーサー・フィードラー（Arthur Fiedler, 1894年12月17日 - 1979年7月10日）は、アメリカの指揮者。

マサチューセッツ州ボストン出身。父エマニュエルはヴァイオリン奏者としてボストン交響楽団の団員を務め、母ジョアンナもピアノを得意とした。幼少期から父にヴァイオリンの手解きを受けたが、1910年までは地元のラテン語学校に通学した。1910年に家族でベルリンに移住した当初は出版社の見習いとして働いたが、そのうち商売の勉強に飽きて音楽を学ぶようになり、1911年からベルリン高等音楽院のヴィリー・ヘスの門下としてヴァイオリンの腕を磨きつつ、ピアノや指揮の授業も受けた。第一次世界大戦による政情不安定により1915年にアメリカに帰国し、1918年までボストン交響楽団の第二ヴァイオリン・セクションの奏者として在任。在任中は、ヴァイオリンだけでなく、ヴィオラ、ピアノ、オルガンや打楽器の演奏も任された。1920年代に入ると、セシリア・ソサエティ合唱団やマクダウェル・クラブ管弦楽団などを指揮して指揮活動を行うようになった。1924年にはボストン交響楽団の楽員でボストン・シンフォニエッタを結成。1929年にはボストンの屋外コンサートであるエスプラネード・コンサートを創始した。1930年から亡くなるまでボストン・ポップス管弦楽団の常任指揮者を務める。1961年に初来日。

幼い頃から消防マニアであり、自宅に消防車を所有したうえ、自前で消防隊員を雇い、近所に火災が発生すれば自分も消火服に着替えて消火活動を行ったという。

ボストン近郊のブルックラインの自宅にて心臓発作を起こして亡くなった。