アントニエッタ・ステッラ

アントニエッタ・ステッラ（Antonietta Stella, 1929年3月15日 - 2022年2月23日）は、イタリアのソプラノ歌手。

ペルージャにてマリア・アントニエッタ・ステッラ(Maria Antonietta Stella)として生まれる。地元の音楽院でアルド・ゼッティに声楽を学び、1950年にスポレート声楽コンクールで優勝。1951年にローマ歌劇場でジュゼッペ・ヴェルディの《運命の力》の上演にレオノーラ役として参加して歌手デビューを飾った。1954年には、ヴェルディの《オテロ》の上演でデスデモナ役を歌ってスカラ座に初登場。その翌年にはヴェルディの《アイーダ》の表題役でコヴェントガーデン王立歌劇場に初出演し、ウィーン国立歌劇場にも登板した。1956年には同じくアイーダ役でメトロポリタン歌劇場に登場している。また、同じ1956年にはイタリア歌劇団の一員として初来日を果たしたが、この時は初日のヴェルディの《アイーダ》の上演に参加したのみで帰国してしまった。1960年にはメトロポリタン歌劇場での公演について、病気を理由にキャンセルしたが、そのキャンセルから三週間もたたないうちにスカラ座の舞台に立ったことで、メトロポリタン歌劇場から訴訟を起こされ、２年間に渡ってアメリカ各地の歌劇場に登場できなくなったことがある。また、1963年にはスカラ座とも決裂したが、他のイタリア各地の歌劇場への出演は続けていた。1975年のローマ歌劇場への出演を最後に第一線を退いている。

ローマの自宅にて没。。