アタック (洗剤)
目次
概要
「わずかスプーン1杯で驚きの白さに」をキャッチフレーズに1987年に発売。同年発売の「アサヒスーパードライ」と共にヒット商品になった。それまでの洗剤と比べ4分の1以上に小型化され、買い物からの持ち帰りや収納などでの消費者の負担が大きく軽減された。また、バイオ酵素(アルカリセルラーゼ)が配合され、従来の洗剤では落とせなかった、繊維の奥の汚れを落とすなど機能面でも画期的であった。
これにより洗濯用洗剤ではシェア1位となり、現在に至るまでトップシェアを守り続けている。アタックの発売により同業他社も小型化洗剤を発売。ほとんどの洗濯洗剤が瞬く間に小型化され、大型洗剤は花王(家庭用製品)では1990年代中頃に姿を消した。
なお、アタックは数回モデルチェンジをしている。1995年には「新コンパクトアタック」としてさらにコンパクト化(1.5kg→1.2kg、水30L当たりの使用量が25g→20gへ変更)され、2001年になると冷たい水でもサッと溶ける「マイクロ粒子」が採用された。また、酵素も数回改良されている。2004年からは2種類の酵素が使われるようになり、2006年からはアタック独自の「高活性バイオ酵素」となっている。
キャッチフレーズは、1987年以降15年以上に渡って「スプーン1杯で驚きの白さに」が使われたが、酵素が改良された2004年から「せんいの奥から驚きの白さに」となり、現在は「たっぷりを一度に洗えて驚きの白さに」となっている。
2007年には発売20周年を迎え、「20年目のアタック」のキャッチフレーズで記念製品が限定販売された。
ルーツ
1973年のいわゆる「オイルショック」を契機に、資源の節約を目指して、1975年に従来の大型洗剤を濃縮・小型化して、中規模のコンパクト洗剤を開発した。まず「新ザブ」から発売して、従来の半分の使用量で洗えて、大箱より90円もお得と宣伝。既存の洗剤を次々とコンパクト化し、ライオン油脂も追随して小型化洗剤を発売したが、当時は洗剤を計量して使う習慣が少なかった事もあって本格的な普及には至らず、数年で姿を消す結果となった。その経験を得て1987年に現在の「アタック」の登場となった。アタックには計量スプーンが添付され、手を汚さずに投入できるほか、1回あたりの使用量を正しく守ることができる。箱の内側にも「スプーン1杯で十分落ちます」と大きく書かれていた。
マイクロ粒子
2001年に導入された。従来の洗剤粒でムラがあった粒の形や大きさを球状に小さく揃え、中に空気を含ませた「エアーイン構造」に改良した。これにより、箱の中で洗剤粒が固まりにくくスプーンで洗剤がすくいやすくなり、粒の中の空気が弾けることで冷たい水でも洗剤粒がサッと溶けるようになった。
当初はアタックに採用されたが、後に「ニュービーズ」にも採用されるなどし、現在では花王の全ての粉末洗剤に採用されている。
歴史
- 第1期
- 1969年2月 - 「アタック」(酵素無配合)発売開始。
- 1974年 - 「アタック」を一度製造終了(ブランド消滅)。
- 第2期
- 1987年 - 業界初のコンパクト洗剤「アタック」(酵素配合)を発売(ブランド復活)。
- 1995年 - 「液体アタック」を発売。
- 1998年 - 「アタック ポイント洗い」を発売。
- 2000年10月 - 「アタックシート」を発売。
- 2003年4月 - 「アタック漂白剤in」を発売。
- 2006年6月 - 「アタックALL in」を発売。
- 2007年3月 - 発売20周年を迎え、「ホワイトソープの香り」を発売。
- 2007年9月 - 「スタイルフィット」のブランドとして「アタック スタイルフィット」が発売された。
- 2008年1月23日 - アタックバイオジェルを発売。
- 2006年 - 「アタック 高活性バイオ酵素」を発売。
- 2009年4月 - 「アタック 高活性バイオEX」に改名。
- 2009年8月 - 「アタックNeo」を発売。
- 2011年7月19日 - 「アタックNeo 抗菌EXパワー」を発売。
- 2012年3月2日 - 発売25周年を迎え、数量限定品「イノセントローズの香り」を発売。
ラインナップ
現在では消費者のニーズに合わせて様々な製品がある。
粉末洗剤では、2003年に漂白成分が含まれている「アタック漂白剤in」が発売され、2006年には後継商品として洗浄・漂白・除菌・防臭・柔軟成分が含まれている「アタックALL in」が発売された。また、2007年9月には、アタックとハミングで共同開発した「スタイルフィット」というブランドのうちの洗剤ブランドとして、「アタックスタイルフィット」が発売された。かつては、「溶けるシートで驚きの白さに」をキャッチフレーズに、固形の洗剤を水溶性シートで覆うことにより、洗剤に手を触れなくてよい、計量しなくて良いといった利便性を実現した「アタックシートタイプ」(後にアタックシートに改名)が2000年10月から発売されていたが、2005年3月に廃止された。
液体洗剤では、1995年に「液体アタック」が発売された。当初は640mlボトルしかなかったが、消費者の使い勝手の向上のため、2005年に1000mlボトルも発売され、同時に抗菌剤も配合された。2008年1月23日には後継商品として、少ない水でも洗浄力を発揮する、「アタックバイオジェル」が発売された。
部分洗い用洗剤では、1998年に「アタックポイント洗い」が発売された。2002年に落としにくい襟袖、泥汚れなどを分解して洗濯で落ちやすくする「アタック泡スプレー」が発売された。
- 粉末
- アタック
- 大(1.1kg)(1995年までは1.5kg、2006年までは1.2kgだった)
- 中(500g)(2006年までは600gだった)
- ワンパックアタック(27g×10袋)
- アタックALL in(2006年6月発売)
- アタックスタイルフィット(2007年9月発売)
- アタック
- 液体
- アタックバイオジェル(2008年1月23日発売)
- アタックスタイルフィット(2007年9月発売)
- アタックポイント洗い(1998年発売)
- アタックNeo(2009年発売)
- アタックシュッと泡スプレー(2002年発売)
- 発売が終了した製品
- アタック漂白剤in(2003年4月発売、アタックALL inの発売に伴い廃止)
- アタックシート(当初は「アタックシートタイプ」として2000年10月に発売、2005年3月製造終了)
- 液体アタック(1995年640mlボトル発売、2005年1000mlボトル発売、2008年1月に後継品のアタックバイオジェル発売に伴い製造終了)
キャッフレーズ
バイオEX
- 「スプーン1杯で驚きの白さに」(1987年 - 2004年)
- 「せんいの奥から(さらに)驚きの白さに」(2004年 - 2006年9月、酵素が改良されキャッチフレーズの変更となった)
- 「たっぷりを一度に洗えて驚きの白さに」(2006年9月 - 2008年6月)
- 「ニオイ・くすみのない 驚きの白さに」(2008年6月 - 現在)
All in
- 「五つのチカラが一度に働く」(2006年9月 - 2009年8月)
- 「漂白剤・柔軟剤が入っている」(2009年8月 - 現在)
Neo
- 「少しの量で抜群の洗浄力」(2009年8月 - 現在)
抗菌EXパワー
- 「少しの量で確かなニオイ洗浄力」(2011年7月 - 現在)
ロゴ・パッケージ
パッケージは緑色が基調となっている。以前は粉末洗剤の箱にプラスチックの吊り手とフタがついていたが、環境保護のため2003年にフタは箱と同様に紙製になり、2004年には吊り手が無くなった。
ロゴは、太陽をモチーフとしたオレンジ色で楕円形のコロナの上に紺色の「アタック」の文字が書かれているデザインとなっている。
「アタック」の文字は、2001年までは丸文字だったが、同年に現在の角ばった文字に変更された。2006年にはこのロゴを左下から見上げるようなデザインに変更された。
コロナは2000年頃に導入されており、当初はオレンジ色の楕円の中に黄色の小さな楕円があるデザインであったが、2001年に黄色の楕円の部分に白い光が加えられ、2004年には白い光の輝きが増した。2006年には強い輝きの部分が下の部分から左寄りに変更され、さらに輝きが増した。
なお、姉妹品ではロゴのデザインが多少変えられている場合がある。「アタックポイント洗い」や「液体アタック」は発売当初はコロナが斜め向きであった。また、「アタックポイント洗い」や「アタック泡スプレー」ではロゴ変更後も2001年現在のロゴを使用している。また、「アタックバイオジェル」では大幅にロゴのデザインが変更されている。少し遅れて「アタック ALL in」でもバイオジェルのようなロゴのデザインに変更された。
世界のアタック
アタックは現在、中国・台湾・香港、マレーシア、シンガポール、インドネシア、オーストラリアなどでも発売されている。地域によって商品名が異なる場合もあるが、ロゴは基本的にどの国も同じデザイン。
主に、通常の商品の他に、色柄物用や柔軟剤入りの商品が発売されている。
歴代TV-CM出演タレント
- 第2期
- 安藤和津(1987年 - 1988年)
- 手塚理美(1994年 - 1995年)
- 木佐彩子
- 伊藤栄子
- 紺野美沙子
- 酒井法子(漂白剤in、2003年4月 - 2004年)
- 室井滋(2006年4月 - 2007年)
- 乙葉(ALLin、2006年6月 - 2007年)
- 斉藤由貴(2008年6月 - 同年11月)
- 反町隆史(2008年11月 - 2009年)
- 前田典子(2009年8月 - 2010年)
- 常盤貴子(2011年4月 - 現在)
- 向井理(声のみ、2012年3月 - 現在)
- 田中理恵(体操ニッポン、2011年10月)
- 木村沙織(全日本男女バレーボールチーム、2011年11月)
- 栗原恵(木村と同様)
- 宇佐美里香(その他、2011年5月)
- 浦田聖子(宇佐美と同様)
- 西堀健実(宇佐美と同様)
- 山崎静代(宇佐美と同様)
競合製品
関連項目
- 花王製品一覧
- 爆笑レッドシアター
- マルモのおきて
外部リンク
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