歌謡キネマ

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仮酔死ね魔(かようしねま)とは、往年の銀幕のスター【大河内伝次郎】【市川雷蔵】【中村錦之助】【阪東妻三郎】【辰巳柳太郎】らの主演した名画は、現在僅かにDVDで復刻され、家庭にて鑑賞は可能だが、スクリーンにて再上映されることはほぼ現実不可能であるし、大手TV局が制作に入ったり、企業スポンサーが「制作委員会」を組織して資金集めをする昨今の商業映画では、かつての名画は題材となりにくく、リバイバル物・リメイク物は期待されない。

【大林宣彦】監督が自身の出世作『転校生』(尾道三部作第1作)のリメイク版『転校生~さよならあなた~』を信州ロケで2007年に上映して好評を博したが、 『沓掛時次郎』(1929大河内伝次郎主演・日活)(1961市川雷蔵主演・大映)(1966中村錦之助主演・東映)『赤垣源蔵』(1938阪東妻三郎主演・日活)『王将』(1948阪東妻三郎主演・大映)(1962三國連太郎主演・東映)『王将一代』(1955辰巳柳太郎主演・新東宝)といった作品のリメイク版はずっと40年来ない。このままでは往年の銀幕のスターの名もやがては消え、【沓掛時次郎】【赤垣源蔵】【坂田三吉】も消えてしまう。 それではたしていいのか?だまって消えていくのを見過ごしていいのか?

『映画1本作るということは、ちょっとしたビルを1棟建てるぐらいの資金がかかる』(大林宣彦監督談)

資金的にあまりリスクを負わないで、これら名画をリメイクするひとつの手法が、実は【歌謡キネマ】である。

歌謡曲を10~15分に枠を取り、その中で主要登場人物のクライマックスの台詞を語り、演歌・浪曲・ナレーション・サウンドを駆使して、鑑賞者の脳裏にスクリーンを映し出してもらおうという試み。

【歌謡キネマ】を成功させていかないと、本当に往年の銀幕の大役者名も作品登場人物名も消えてしまうのは時間の問題である。