デペイズマン

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デペイズマン (dépaysement) とは、シュルレアリスムの手法の1つ。この言葉は、もともとは「異郷の地に送ること」というような意味であるが、意外な組み合わせをおこなうことによって、受け手を驚かせ、途方にくれさせるというものである。文学絵画で用いられる。

例えば、ルネ・マグリットの絵画作品などにおける、次のようなものが典型である。

  • 部屋の中に、途方もなく巨大な林檎を配置したり、異様に巨大なくしやコップを置いたりする。(大きさに関するデペイズマン)
  • 絵の一部が夜なのに、他の一部が昼であったりする。(時間に関するデペイズマン)
  • 上半身が魚なのに下半身が人間であったり、上半身が石膏像なのに下半身が人間であったりする。体の一部に木目が入っている。石膏像が血を流している。靴の先が足になっている。(人体に関するデペイズマン)

なお、このデペイズマンの手法は、19世紀の詩人ロートレアモン伯爵の次の詩句(「マルドロールの詩;Chants de Maldoror」より)を原点にしているといわれる。

『ミシンと洋傘の手術台の上での不意の出会いのように美しい。』