幸福の科学 (宗教法人)
幸福の科学(読み:こうふくのかがく)は大川隆法が創業した宗教法人の名称。エル・カンターレという教義を本尊とするが、体系化された一貫性はなく大川の妄想をそのまま整理しただけとなっている。
背景
東京大学を卒業した大川は商社トーメンに入社するが周囲との軋轢から退職し、1986年に宗教法人として幸福の科学を創業している。
教義は他の新興宗教と妥協点を見つけ出しやすいように折衷的なものとなっており、しばしば教義内の矛盾が批判される。 また各宗教研究の専門家からは浅い理解、不十分な整理と酷評されている。
組織
大川の父中川忠義が日本共産党に関係が深く組織運営に長けている影響から大川自身も宗教組織化には成功している。
信者
教義内では大川自身の経歴を異常に美化しているものの、自身と似た経歴を持つ高学歴・高教育者を積極的に勧誘し、多くの著述を代行させることで組織運営一辺倒の弱点を克服している。
女性
日本国内では高等教育を受けた女性は自身の能力を過信し更に過剰な自己顕示を行うことから異性に疎まれる傾向がある。大川はこうした女性の受け入れにも意識があり自らの配偶者とするなど男性的な包容力を示している。
政治参加
かつてのオウム真理教と同じく国政選挙に立候補者を立てている。これは自己顕示欲がありながら実現できていない状況に対応したものである。 やはり高等教育を受けた信者に沿って政治的な主張は得票しやすい保守的なものになっている。
ほかの新興宗教との比較
教団運営においてはオウム真理教のような薬物・禁制品による儀式・拘束を行ってはいない。しかし高等教育を受けながらそれに見合った通常の職業人生から外れた者が再び元の経歴に戻ることが困難な現状では宗教から逃れることはほぼ不可能である。
オウム真理教のような明白に刑罰法令に触れる行為がない限りは教団が解散することもなく、宗教に耽溺した者を教団から引き離す運動もあるが確実なものとはなっていない。
近年の失業率の上昇を巧みに吸収した結果といえる。