豚骨
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豚骨(とんこつ)とは、豚の骨を長時間煮込むことにより、骨髄からでる旨味成分をスープのだしとして使用するもの。多くはスープの名。「豚骨(とんこつ)スープ」のように用いられる。
豚の骨でも、特に足関節の部分から上質の旨味成分がとれる。この足関節の形状が人間の拳ににていることから「げんこつ」と呼ばれることもある。
豚骨スープをラーメンに用いているのが「豚骨ラーメン」であり、ラーメンの種類としては大変人気が高く、九州地方で有名であるが現在は全国的に広まっている。九州の豚骨ラーメンは久留米ラーメンを祖とし、博多ラーメンと伝搬していった。
同じ豚骨スープを用いたラーメンであっても、九州では「さっぱり味」を売りにしているものが多いのに対し、関東地方では豚の背脂(せあぶら)を加えて濃厚な「こってり味」に仕上げているものが多い。また九州の豚骨ラーメンのスープは白濁しているのが特徴で、これはスープをとる際、思いきり沸騰させることで油と水分が混ざり合い、骨髄から出るコラーゲンがゼラチン化し、それが乳化剤となり脂肪を包み込むことによる。逆にスープを煮立たせないと、油分が混ざることが無いため、スープが濁らない。
豚骨スープは独特の臭みを伴うため、紅しょうがや「麻油(まーゆ)」と呼ばれる熱した油で刻みニンニクを揚げて香り付けした油を振りかけるものもある。
また、関東では単に「豚骨ラーメン」と称しているものの多くは関東地方特有のいわゆる醤油豚骨ラーメンであり、関東地方で九州式の豚骨ラーメンを扱う店舗では『九州豚骨』『博多豚骨』などと称しているものが多い。