はじめてのチュウ
『はじめてのチュウ』は、アニメ「キテレツ大百科」のテーマ曲として1990年に発表された楽曲である。
作詞・作曲は実川俊晴、歌手はあんしんパパ。
シングルCDは1990年5月1日にコロムビアミュージックエンタテインメントから発売された。
概要[編集]
印象的なイントロ(序奏)に続いて、キスを初めて経験した少年の心中が、可愛らしい歌声で甘酸っぱく歌われる。
「あんしんパパ」は実際には存在しない架空の歌手であり、実際に歌っているのは作詞・作曲者の実川俊晴である。録音時にテープを半分のスピードで回しながらゆっくり歌い、再生時には通常のスピードで再生するという手法によって、エフェクト処理を施したような可愛らしい歌声を作り出した。なお、ピッチチェンジャーを用いて音程を調整するだけでは、この様な可愛らしい歌声にはならず、オープンリールデッキなどのように速度制御が出来る特殊な録音機材が必要であるという。実川はこれ以外にもさらなる録音上の工夫があると述べているが、その詳細については「企業秘密」として明らかにしていない。
カラオケなどで同曲を歌う多くの人はこの歌声に挑戦するも、多くは喉が限界に達して撃沈されてしまう。ものまね歌唱番組では、ヘリウムガスを使ってこの独特な声を再現した人もいる。
始めは「キテレツ大百科」のOP曲として使われていたが、好評のためかOP曲変更後はED曲に移り、一曲間に挟んでは再び使われる、といった感じで何度かED曲として使われ、同番組の楽曲の中では「スイミン不足」(唄・ピクルス)や「お料理行進曲」(唄・YUKA)と共に非常に知名度が高い。バラエティー番組などで「キテレツ大百科」の映像が流れるときは、必ずと言っていいほどこの曲がBGMとして使用される。
同曲は1993年5月1日、1995年11月1日にも再発売されているが、すべてカップリング曲が異なる。
また、この曲は様々なミュージシャンにカバー曲として取り上げられており、LUV and SOULがシングルとして発売した他、英訳版も発売された(後述)。その他、SMAPの木村拓哉、サザンオールスターズの桑田佳祐がライブでカバーし、山崎まさよしはライブの他にテレビでもカバーし、AJI、INSPi、國府田マリ子、池澤春菜らが、とある企画でカバーしたりと、子供向けアニメ番組の主題歌の域をはるかに超えた人気曲となっている。
My First Kiss[編集]
Hi-STANDARDが「はじめてのチュウ」の歌詞を英訳したものを「My First Kiss」として「Love Is a Battlefield」中に収録している。この英訳版は隠れたHi-STANDARDの名曲として、Hi-STANDARDファンのみならず、ロックに興味がない人にも非常に人気がある。
2006年には日産・セレナのCMソングとして使用された(CMに使われているのはCMオリジナルのアレンジバージョン。歌っているのはガガガSP。)。曲をよく聴いていれば気付くだろうが、1箇所だけ「はじめての」という箇所を日本語で歌っている。