エレナ・スリオティス

エレナ・スリオティス（ギリシア語：Έλενα Σουλιώτη；ラテン文字転写例: Elena Souliotis, 1943年5月28日 - 2004年12月4日）は、ギリシャ出身のソプラノ歌手、メゾソプラノ歌手。

アテネの生まれだが、５歳でブエノスアイレスに移住。父と同じように科学を学ぶつもりだったが、結局音楽の道を選び、アルフレッド・ボンタ、ヤッシャ・ガルペリンとビアンカ・リエッティに声楽の指導を受けるようになった。19歳でミラノに留学してメルセデス・リョパルトに声楽を学んだ。1964年にナポリのサン・カルロ劇場に於けるピエトロ・マスカーニの《カヴァレリア・ルスティカーナ》の上演でサントゥッツァ役を歌ってデビューし、「カラスの再来」と評された。1965年にシカゴ。リリック・オペラでアリーゴ・ボーイトの《メフィストフェレ》のエレナ役を歌ってアメリカ・デビュー。1966年にジュゼッペ・ヴェルディの《ナブッコ》のアビガイッレ役を歌ってスカラ座に登場。1969年にはヴェルディの《マクベス》のマクベス夫人役でコヴェントガーデン王立歌劇場に登場し、同年、メトロポリタン歌劇場との出演契約を結んだが、これは歌劇場スタッフのストライキにより話が流れてしまった。その後、声の不調により、1974年にオペラ歌手として第一線を退いたが、1979年にフィレンツェでセルゲイ・プロコフィエフの《3つのオレンジへの恋》の魔術師ファタ・モルガーナ役で復帰。以後、脇役のメゾソプラノ歌手として活動し、2000年に引退した。

フィレンツェにて心臓発作により死去。