旧佐渡鉱山採鉱施設大立竪坑櫓

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旧佐渡鉱山採鉱施設大立竪坑櫓(きゅうさどこうざんさいこうしせつおおだてたてこうやぐら)は、新潟県佐渡市の重要文化財である。

昭和13年(1938年)の大立竪坑捲揚拡大計画によってケージを竪坑内へ昇降させるため昭和15年(1940年)に建設された、濁川右岸斜面の中腹附近にある鉄骨造の櫓で平成元年(1989年)まで現役で稼動していた。構造は上層部のケージの昇降に用いる櫓と鋼索用開口部、下層部の坑内から搬出されてきた原鉱を貯蔵するための貯鉱庫からなり、上層部の櫓は鉄骨トラス構造にコンクリート製基礎でケージ用の滑車2基を備え、竪坑内へ至る軌道が敷設されている。現在坑口は閉塞されているが、かつて竪坑地下にケージを吊り下げ、作業員、採鉱と坑内保全用資材、鉱車等の運搬が行われていた。下層部の貯鉱舎は、鋼管製の柱と形鋼で軸部が岩盤沿いに構成され、貯鉱庫上部に設けられた鉱車軌道先端には鉱車回転装置が設置され鉱車に積み込まれた原鉱を貯鉱庫内に落下させる仕組であった。これら採鉱に関係する施設が一体的に現存しており、昭和時代戦前期の金鉱施設を知るうえで重要とされ、平成24年文化財に指定された。