糸魚川静岡構造線
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糸魚川静岡構造線(いといがわしずおかこうぞうせん、Itoigawa-Shizuoka Tectonic Line)は日本で最大規模の活断層である。日本列島の成り立ちを知るたえに重要な断層帯と言われる。「糸静線」とも言われる。
概要
2,000万年前から1,500万年前にかけて作られたと考えられる。日本の地質は糸魚川-静岡構造線を境として東と西とで大きく異なる。西側の主な地層は、古生代と中生代の地層・岩石(古い時代の地質)である。東側は北部フォッサ・マグナ地域であり、1,800万年以降の日本海に堆積した地層(若い地層)で構成される。1918年(大正7年)に矢部長克により命名された。構造線の西側に北アルプス(飛騨山脈)や南アルプス(赤石山脈)が作られている。糸静線は糸魚川市根知で幅10m以上の断層破砕帯が露頭する。
新潟県糸魚川市から長野県大町市・松本市(松本盆地)・諏訪市(諏訪盆地)・富士見町、山梨県白州町・早川町(甲府盆地)を経て静岡市まで到達する全長250kmの大断層である。糸魚川静岡構造線から東側の地域はナウマンにより、フォッサマグナと呼ばれた地域である。
断層
断層は3つに分類される。
- 北部: 神城断層、松本盆地東縁断層で平均変位速度は約3m/1000年(上下成分)の割合である[1]。
- 中部: 牛伏寺断層、岡谷断層群、諏訪断層群、釜無山断層群。牛伏寺断層は5~14m/1000年(水平成分)である。それ以外は3~10m(水平成分)、約2m/1000年(上下成分)である[1]。
- 南部: 白州断層、下円井断層、市之瀬断層群。平均変位速度は1~2m/1000年(上下成分)。
地震との関係
福地龍郎は諏訪湖の北西方地域の糸静線活断層系沿いの地震活動は現在でも活発であるとした。糸静線活断層系の中で最も活動的な牛伏寺断層が活動した場合は牛伏寺断層と同じく、西北西-東南東方向~東西方向の圧縮軸を持つ横ずれ断層である釜無山断層群が連動すると結論付けた[2]。