愛の疾走

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愛の疾走』(あいのしっそう)は、三島由紀夫長編小説1962年(昭和37年)、雑誌「婦人倶楽部」1月号から12月号に連載。単行本は翌年1963年(昭和38年)1月20日に講談社より刊行された。現行版は角川文庫で刊行されている。

諏訪湖漁夫をしている貧しい素朴な青年と、湖の向うに建つ最先端の近代的なカメラ工場で働く清純な娘が、様々な障害を乗り越えて愛を育ててゆく物語。この若い二人に恋をさせ、小説にしようと企む男と、その策略を知った妻や主人公たちとが複雑に絡み合う巧みな劇中劇の娯楽的な趣の中にも、日本の小村の伝統的な暮らしや祭の風物を背景に、産業進歩に伴って失われてゆく湖の自然や、輝かしい近代化の先の未来が光ばかりだけではないことが暗示的に描かれている。

発表当初、瀬川昌治監督で映画化の企画があったが、実現はされなかった。

あらすじ[編集]

小さな半農半漁の貧しい村で暮す田所修一は、諏訪湖漁夫をしている。諏訪湖の向う側の下諏訪には数年前にできた近代的な白いカメラ工場がある。その「デルタ・カメラ」はその最先端技術で、今では世界にその名を鳴りひびかせ、諏訪の工場はアメリカよりもモダンで新しい設備が整っていた。修一は先祖代々引き継いできた漁夫の仕事に誇りを持ってはいたが、彼の目にはデルタ・カメラで働く垢抜けた美しい娘たちがまぶしく映り、彼女たちの恋の相手には不釣合いな自分の身に引け目を感じていた。

農家の娘の正木美代は松本市の高校卒業後、デルタ・カメラの工場に就職し、IBM室でキーパンチャーをしている。毎日キーを叩いてカードに何千何万と穴をあける作業は薬指が腫れ辛いこともあるが、美代は何もかも清潔で明るい環境が整った近代的な工場勤務に満足し、女子社員寮で同僚とも仲良く生活していた。しかし美代は他の女子のように流行歌手や人気俳優には夢中になれず、職場の男子たちの奇を衒った振る舞いや流行の靴を自慢げに履いて気を惹こうとする振る舞いにも惹かれなかった。

上諏訪町に住む大島十之助は漁協に勤める46歳で、同人雑誌歴25年の芽が出ない小説家志望である。十之助は、都会人には書けない、美しい湖畔を背景にした恋愛小説『愛の疾走』の執筆計画をし、中央文壇を驚かしてやろうと意気込んでいた。十之助の妻は町一番の映画館のすぐ前で喫茶店「アルネ」を開き、十之助の同人費用を出してやっていたが、売れない小説道楽をやめてもらいたいと思っていた。

晩秋の夕方、漁協からの帰り道、十之助が小説の構想を練りながら歩いていると、自転車で映画館に向おうとする田所修一と偶然会った。真面目に働く修一に前から好感を持っていた十之助は、「この青年に何かすばらしい恋愛をさせてやればいいんだ」と急にインスピレーションが沸いてきた。十之助は、コーヒーをおごるから映画の帰りに、デルタ・カメラの娘たちがよく遊びにくる「アルネ」にぜひ寄りたまえと修一を誘った。修一は顔を赤らめた。

山野旭(小林旭)の映画を観た後、修一が「アルネ」に入ることに躊躇し、すぐ近くの下諏訪行きのバス停のベンチに座っていると、「アルネ」から三人の美しい娘たちが出てきた。その中の、夜目にも美しい色白の一人に修一は強く惹かれ、ベンチに座った娘たちの会話に耳を傾けた。娘たちは小説のタネに漁夫の青年を紹介してやると十之助に言われたらしかった。修一の惹かれた娘の名は、「正木」だった。下諏訪行きのバスが来た。修一はバスに乗るつもりはなかったが、なぜか自分でも分らず自転車を担いで先に乗り込もうとしてしまった。車掌に乗車を拒否され娘たちに笑われてしまったが、その時に修一をくぐり抜けてバスに乗った美代と目が合った。その短い一瞬で二人はお互いに一目ぼれしてしまった。

修一は夢心地で「アルネ」の扉を開けた。十之助は2階で麻雀をしていて、奥さんだけがカウンターにいた。夫の小説書きに反対の彼女は、修一が恋愛小説のモデルにされていることを全部バラし、夫の企みの全くない場所でデルタ・カメラの女の子と引き合せてあげると約束した。

ある曇った日曜日の午後3時、修一は高島公園にやって来た。「アルネ」の奥さんから宝探し(同じ色のおはじきの相手同士がペアになる)の合コンの知らせがあったのだ。時間になっても誰も集まらず、ときどき霧雨が降る中、修一は一人で宝探しを始め、赤いおはじきを見つけた。そして高台に昇って行くと、そこに「正木」というあの娘がいた。美代も修一を見て驚いた。二人はお互いの赤いおはじきを確認した。バス停で会ったことをおぼえていたかと問う美代に、「忘れるわけないよ」と思わず大胆なことを言う自分に修一は驚いた。誰も来ない公園を二人は散歩し、自然に寄り添いキスをした。そんな二人の後を、十之助が尾行し観察していた。彼は妻の策略を「アルネ」の階段の陰から聴いていたのだった。

十之助は二人の順調なランデブーを壊すため、護国神社の前にとめておいた修一の大切な自転車を盗んでみたり、その後は、修一が貧乏な家のことで美代に引け目を感じていることを彼女に耳打ちしてみたり、漁夫の仕事が見たいという美代の要求に付添って行ったりした。しかし逆に美代は、自転車が盗まれたことに動転し怒りを見せる真剣な修一の顔や、汚い身なりで活き活きと働く漁夫の姿に、立派に生活と戦っている男らしさをみとめて、ますます修一を好きになっていった。美代が話すロマンスに、デルタ・カメラの同僚女子二人は、諏訪神社秋宮の宝物殿にある「法性の兜」を見ながら、「正木さん、これかぶって湖の向うへ飛んで行きたい心境じゃない?」と、歌舞伎本朝廿四孝」で恋人・武田勝頼のために諏訪湖を飛んでいった八重垣姫に美代を譬えてからかった。御神渡りが見られなかった諏訪湖もやっと1月下旬に氷結した。魚の採卵の仕事に忙しい合間をぬい、修一は美代とのスケートのデートを楽しんだ。

2月下旬、もうスケートのシーズンは終りかけていた。修一が氷上の穴から小海老を釣る仕事を終えた時、美代が修一をめざして一気に滑って来た。美代は途中から岸を歩くのを止め、スケートで修一の元へ八重垣姫さながら飛んできたのだった。キスをし氷上で愛の疾走する幸福な二人の周りの氷が溶け崩れはじめた。危機の只中のこの瞬間、お互いを気づかい見つめ合う二人の間に本当の愛が確かめられ、絶頂と恐怖の氷上に修一と美代は取り残された。その時、岸の貸しスケート屋には、水産庁の役人の案内役を頼まれた十之助夫婦や、二流の温泉旅館・しろがね荘のゴシップ好きの婆がいた。ボートで助けられた修一と美代を待ち構えていたのは、地元の諏訪新聞の記者や大勢の見物人だった。しろがね荘の婆が電話で呼んだのだった。十之助はこの騒ぎを利用し、二人の交際発表の記者会見を小屋でセッティングした。

翌日の諏訪新聞に、「諏訪湖に春の訪れ アベック・スケータアーとんだ御難 『愛の疾走』中の出来事」という見出しの二人の写真入りの面白半分の記事が出た。修一と美代はどこへ行ってもからかいや冷やかしの的となった。修一の祖父は喜んだが、生真面目な母親はこのスキャンダルに怒った。さらに、しろがね荘の婆が吹き込んだ嘘の陰口で美代をあばずれ女だと思いこんだ母親は、息子の恋を禁じた。二人の仲はだんだん周囲の目や圧力に負け、気まずくなりだした。修一は、「あんな貧乏漁師なんかと、本気で恋愛なんかしていやしないわ」と美代が言ったという噂を母から聞かされ、打ちのめされていた。

疎遠になった恋人同士のために、5月の下諏訪神社の御柱祭に十之助夫婦は美代を誘った。奥さんの秘密裡の助言で修一が上社の方の参加をやめて、下社の祭にしたことを十之助は感づいていた。御柱の上にまたがっている若者の中に、勇敢に中腰で立つ修一の姿があった。滑りころがり落ちる修一は、美代の見ている前でもう死んでもいいと思ったが、怪我もなく無事であった。十之助夫婦の思惑にもかかわらず、祭の直後も美代は修一と会うきっかけがつかめなかった。二人は相手のことを忘れようとあきらめ出し、季節は夏になった。

夏の休日の最初の日、美代は一人でピクニックの用意をして寮を出て、霧ヶ峰行きのバスに乗った。美代がバスに乗り込む姿を、ちょうどコーヒー豆を仕入れている雑貨店・緑屋のオート三輪に乗っていた「アルネ」の奥さんが見かけた。彼女は緑屋の小僧に命じ、急いで修一の家へ向かい、夫・十之助が危篤だと嘘をつき、修一を車に乗せて美代のバスを追跡させた。奥さんは美代がバスを降りた場所で、「最後のチャンスよ」と修一を励まし、置き去りにしていった。修一は美代の名前を呼び、後を追った。自殺するつもりだった美代は逃げたが追いつかれた。修一は泣いている美代を抱きしめ、二人は初めて結ばれた。美代に純潔のしるしを見た修一は結婚を誓った。

環境が違う二人の結婚の現実性に悩む美代に、工場の門衛で、そこの元地主のおじさんが相談に乗ってきた。おじさんは修一の就職を会社に口利きしてもいいと言った。さらに十之助夫婦の計らいで、修一の母親の美代に対する誤解も解け、祖父の忠言によって修一も、衰退してゆく一方の諏訪湖の漁師の仕事からデルタ・カメラの配送部の仕事に変わることとなった。二人の間の障害や生活の問題も解決し、簡素な結婚式を挙げた。修一は美代と一緒に会社の新婚寮に住むことになり、諏訪神社の秋宮にお参りした。二人は希望に充ちて白いモダンな工場を見上げた。

と、ここまで書いて大島十之助は、こんな小説のラストに何か物足りないような感じと、デルタ・カメラの御用小説のような感じがしてきた。ふと朝刊を見ると、東京の或る会社のビルから文明病を患ったキーパンチャーが飛び降り自殺をした記事があった。思い立った十之助は物語の最後の部分を書き直し、修一と美代が未来の光りに包まれて眺める工場の6階の窓から何かが落ち、二人が抱き合って怯え、工場へ向かって救急車が走るラストに変えた。

登場人物[編集]

田所修一
諏訪湖漁夫をしている青年。純朴で正直で、昔ながらの気風。祖父と母と姉と諏訪湖近くの小野崎村に居住。父は戦死。貧しい家計を支えている。
正木美代
19歳。美少女。色白で小さな細面の顔ですらりとした容姿。健康さと活気が窺われる話し方。芸能人には興味はない。松本市の高校を卒業し、テルタ・カメラに就職。工場のIBM室でキーパンチャーをし、女子寮に住んでいる。
大島十之助
46歳。小説『愛の疾走』完成時は47歳。小説家志望の男。漁業組合に勤務。上諏訪町で同人雑誌「湖畔文学」を先年はじめた。21歳の時に初めての同人雑誌「孟夏」を出し、同人歴25年。「湖畔文学」をはじめてから姓名判断で今のペンネームに変えた。本名は相沢。妻と上諏訪町に居住。妻は喫茶店「アルネ」を経営している。
大島の妻
30代。化粧はほとんどしない。細く美しい指。上諏訪町一の映画館みずうみ座のすぐ前で喫茶店「アルネ」を営む。夫の同人費を出している。
増田
美代の同僚の女子社員。大柄で大ざっぱで気まぐれな性格。子供っぱい感傷家でロマンチスト。化粧の仕方も大ざっぱで南国風な容姿。身長五尺三寸以上の男の人にしか興味がない。
成瀬
美代の同僚の女子社員。小柄でじっと考える風な性格だが、行動は思い切ったことをする。物事によく気がつき、くるくるよく動く目をし可愛い印象だが、そのわりにはユーモアがなく生まじめ。
秘書課の住川
テルタ・カメラ工場の秘書課にいる男性社員。小柄で肥り、すっとんきょうな眼鏡をかけている。
久本
大島十之助の文学友だち。小説家志望。諏訪銀行に勤務。セドリックに乗っている。魚の採卵を見物する美代を、大島と一緒に取材観察。
秋山おじさん
テルタ・カメラ工場の門衛。一人暮らしの元農民。戦争中は、リュックをかついで藷を買いに来た東京者をいじめて金を搾り取っていた。戦後、農地をデルタ・カメラに高く買い上げられ、門衛となる。美代を贔屓にし、いろいろ助言をする。
しろがね荘の婆
二流の温泉旅館を経営。仕事は娘夫婦に委せて、人の噂話ばかりしている暇人。男と女が並んで歩いているだけでスキャンダルをでっちあげる。陰口の天才。大島夫人はこの婆が大きらい。
貸スケート屋のおやじ
しろがね荘の婆と仲良く道徳論をする。口やかましいが、処置が機敏。
丸井
漁業組合長。野太い声。深い皺だらけの手。赤ら顔。
水産庁の役人
眼鏡をかけた紳士二人。
諏訪新聞社の記者たち
ちびた鉛筆でメモを取る、うすのろの眼鏡をかけた男と、写真班。
修一の祖父
漁師。若い頃の女道楽の自慢をしたがる。頑健な丸刈り頭の白髪。赤黒い肌。
田所勝
修一の母。45歳。陸軍歩兵軍曹だった夫は戦死。白粉気のない寡婦。働き者で情が深いのに、自分の娘を傷つけるような破壊的な言動をすることがある。男女交際に潔癖すぎる性格。
田所信枝
修一の姉。24歳。貧血質ではっきりしない顔立ち。色気に乏しい。体が弱く家で家事をしている。異性のことなど考えている影もない。
御柱祭の参加者一行
こまかい黒白の碁盤縞の法被に黒の股引と、水浅黄の鉢巻をした若衆。花笠の老人の歌い手たち。
諏訪湖の遊覧船の客たち
東京の新婚夫婦や、若い恋人同士らしきカップル。女学生の団体客。酔っ払った田舎の湯治客。
新宿の青年たち
流行の服装を身につけた三人組。金持息子らしい坊ちゃん風のナンパ師。
緑屋の小僧
「アルネ」がコーヒー豆を仕入れている雑貨屋の小僧。オート三輪で配達。心附けをあてに車を陽気にすっ飛ばす。

作品評価・解説[編集]

横尾忠則は、三島が『ポップコーンの心霊術―横尾忠則論』の中で、幼い頃に便所で見ていた片脳油(樟脳白油、防臭殺虫液)の壜のレッテルについて回想する部分の、「子供にとつて最大の宇宙的無限の謎を誘起する(中略)それは、人が何か手にもつてゐる図柄の中に、又、人がそれを持つてゐる図柄があり、その中に又、人がそれを持つてゐる図柄がある、といふ無限小数的なデザインである。さういふ、悲しくなるほど永遠に遠ざかり深まつてゆくものを暗示したデザインこそ、あの糞臭と片脳油の匂ひのなかで鑑賞すべきものであつたのだ」という箇所に注目しながら、この『愛の疾走』が登場人物・大島十之助の書く小説でもあるという入れ子構造になっている点に触れ、「三島さんのモノマニアックな趣味が導入されており、(中略)この小説に不思議なマジカルな空間を張り巡らしている」と述べている。

そして横尾は、「若い恋人たちが大島の策略の網の目を潜り抜けてするりと大島の思惑から逃げてやろうと企むところなどは、作者三島由紀夫が小説の執筆時に思わぬ事態が発生し、三島さんの思惑通りに登場人物が動いてくれず、勝手な行動を始めてしまったというような体験をこの小説の中で思わず告白してしまっているように思えるのである。そして最大の見せ場はこの十之助の小説の題名を三島由紀夫自身がパクって、“三島由紀夫『愛の疾走』”にしてしまったところである。何だか歌舞伎の舞台で三島由紀夫扮する大泥棒の石川五右衛門が大見得を切ったように思えるのだ」と述べ、「(大島は)三島さんの大嫌いな想像力の欠落した私小説作家をカリカチュアライズして皮肉っている」と解説している。

本作が、三人称で進行する通常の章に間に、登場人物のうちの三人が一人称で語る章が入れ込んでいる点に関して清水義範は、「これだけでも、ちょっとした実験である。(中略)普通の小説にはちょっとない形式である。これをうまく書き分けるだけでも、かなりむずかしい。破綻なく小説の中に組みこむのは至難の技である」と述べている。そして、主人公二人とそれをモデルに小説を書こうとする作者と、作者の思い通りになりたくないと考える主人公という二重構造とその描写については、「三島由紀夫にしては軽い通俗恋愛小説なのだが、この構造を持っているところが只物ではないわけだ。(中略)ゾクゾクしてしまうところである。くそっ、作者が私を観察してやがる、と思う登場人物の心理なんですからね。こういう手はほかにはあまり見たことがない。うまいものです。そういうきわどい遊びをやりながら、物語は最後までよくできた恋愛物として成立している。素直に脱帽するしかない」と述べている。

おもな刊行本[編集]

  • 『愛の疾走』(講談社、1963年1月20日)
    装幀:東君平。紙装。機械函。黄色帯。
    帯(表)に著者肖像写真。帯(裏)に「東映映画化決定」とあるが、この映画化は実現していない。
    ※ 第1刷の表記で奥付の発行月日が「3月10日」のものがある。
  • 『愛の疾走』(講談社・ロマン・ブックス、1964年8月10日)
    装幀:小松久子。紙装。カバー(裏)に著者肖像写真。
  • 文庫版『愛の疾走』(ちくま文庫、1994年3月24日)
    装幀:安野光雅。カバー装画:山本容子
    付録・解説:清水義範「二重構造小説のたくらみ」
  • 文庫版『愛の疾走』(角川文庫、2010年11月25日)
    カバー装幀:國枝達也。橙色帯。帯(表)に著者肖像写真。
    付録・解説:横尾忠則

参考文献[編集]

  • 文庫版『愛の疾走』(付録・解説 清水義範)(ちくま文庫、1994年)
  • 文庫版『愛の疾走』(付録・解説 横尾忠則)(角川文庫、2010年)
  • 『決定版 三島由紀夫全集第42巻・年譜・書誌』(新潮社、2005年)
  • 『決定版 三島由紀夫全集第9巻・長編9』(新潮社、2001年)

関連項目[編集]

三島由紀夫
長編小説 盗賊 | 仮面の告白 | 純白の夜 | 愛の渇き | 青の時代 | 禁色 | 夏子の冒険 | にっぽん製 | 恋の都 | 潮騒 | 女神 | 沈める滝 | 幸福号出帆 | 金閣寺 | 永すぎた春 | 美徳のよろめき | 鏡子の家 | 宴のあと | お嬢さん | 獣の戯れ | 美しい星 | 愛の疾走 | 肉体の学校 | 午後の曳航 | 絹と明察 | 音楽 | 複雑な彼 | 三島由紀夫レター教室 | 夜会服 | 命売ります | 豊饒の海
短編小説 座禅物語 | 酸模―秋彦の幼き思ひ出 | 彩絵硝子 | 花ざかりの森 | 苧菟と瑪耶 | 世々に残さん | 夜の車(中世に於ける一殺人常習者の遺せる哲学的日記の抜粋) | 中世 | エスガイの狩 | 煙草 | 岬にての物語 | 軽王子と衣通姫 | 夜の仕度 | 魔群の通過 | 真夏の死 | 雛の宿 | ラディゲの死 | 鍵のかかる部屋 | 詩を書く少年 | 海と夕焼 | 橋づくし | 憂国 | 雨のなかの噴水 | | 月澹荘綺譚 | 三熊野詣 | 英霊の聲 | 荒野より | 蘭陵王
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家族 平岡定太郎(祖父) | 平岡なつ(祖母) | 平岡梓(父) | 平岡倭文重(母) | 平岡美津子(妹) | 平岡千之(弟) | 平岡瑤子(妻) | 平岡紀子(長女) | 平岡威一郎(長男)
影響を受けた人物 森鴎外 | 谷崎潤一郎 | 川端康成 | 泉鏡花 | 堀辰雄 | 山口二矢 | 江藤小三郎 | レイモン・ラディゲ | スタンダール | フリードリヒ・ニーチェ | トーマス・マン | プロスペル・メリメ | オスカー・ワイルド | ガブリエーレ・ダンヌンツィオ | ジョルジュ・バタイユ
影響を与えた人物 小池真理子 | 島田雅彦 | 宝野アリカ | 平野啓一郎 | 浅田次郎 | 戸塚宏 | 小村基 | 本村洋 | 松葉裕子 | ジャン=ジャック・バーネル
関連項目 炎上 | からっ風野郎 | 人斬り | 黒蜥蜴 | 三島由紀夫賞 | ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズ | 春の雪 | 喜びの琴事件 | 楯の会 | 三島事件 | 11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち
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