都営バス葛西22系統
「雷」 仲町~雷~浦安橋の区間。現在は葛西22の区間となっているが、一昔前は亀29の本線がここを通って浦安まで行っていた。しかしこの雷付近の区間はどうも不採算だったようで、この地区の路線再編の度に槍玉に挙げられていた。本数も少なく、営業係数もビリに近かった。この葛西22は、元は新小22の浦安側を切り離したもので、浦安終点(駅)から東京都に入って今井地区を一周して戻ってくると言う路線であった。しかし切り離されただけあって、この路線もご多分にもれず不採算。千葉県側は切り捨てて葛西駅発着となったが、昭和61年・新宿線延伸再編時に2系統の余った部分をドッキング、現在のような路線が出来上がった。新小22と一之江駅~下今井間で併走しているのが、唯一の分割された名残である。
さて、その「雷」であるが、葛西駅の南にあるものの、ニュータウンらしい他の部分と比べると、どことなく昔の雰囲気が漂っている。 江戸川区、葛西駅の南西に位置するバス停留所。東西線よりも南にあるが、古くからの集落だったらしく、戦後すぐの時点で現在の亀29がこの道を通っている。「仲町東組」や「雷上組(いかずちかみぐみ)」などの歴史を感じる停留所名や、整理されていない昔ながらの道路を走っているのを見ると、昔からあったことを実感できる。もとはこの地域の字名であったが、今はバス停等に痕跡を残すのみとなっている。 昭和50年代に入るまでは、葛西駅の南を走る路線は基本的にこれしか存在しなかったことからも、ここだけは集落が最初から存在していたことが分かるだろう。現在は普通の住宅地やマンションが広がるが、一歩入ると屋敷があったりして、かつての面影を感じさせる。 このほか、地元に古くから伝わるものとして、「雷の大般若」という奇祭がある。女装して本尊を収めた箱を担ぎ、地域の家々を回って歩き、無病息災を祈願するというものである。江戸時代の末期にコレラが流行ったとき、ある和尚が大般若経を背負って家々を回った、コレラの被害が生じなかったことがきっかけで起こったと言われている。
地ビール製造体験 妙見島、という島をご存じだろうか。東西線で旧江戸川の鉄橋を渡るときに見える清掃車の駐車場があるあの島(というか中州)である。ちなみに住所は江戸川区東葛西、市外局番はもちろん東京03。 この島の名物が地ビール醸造所「浦安橋ブリューワリー」。しかも、予約すれば自分だけのビールが造れる。モルトを砕いたりする作業も体験可能。ラベルも自分で貼れる。経営は地元では有名な河内屋酒販。 当たり前のことだが、自家用車で行けばドライバーは試飲できない。地ビール飲みに都バスで行こう。葛西22で浦安橋下車。浦安橋を浦安方向へ渡る途中に、島に上陸する取り付け道路がある。