クローン大戦
この記事には作品の説明のため、物語の核心に触れる内容、いわゆるネタバレが記述されています。 それを踏まえた上で細心の注意を払って閲覧してください。免責事項もお読みください。 |
クローン大戦(クローンたいせん、クローン戦争の表記もある、Clone Wars)は、『スター・ウォーズ』シリーズで描かれた架空の戦争。期間は映画第5作『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』と第6作『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』の間の3年(ヤヴィンの戦いの22年前から19年前)に渡り、銀河共和国史上初の大規模なクローン兵軍団(クローン・トルーパー)が主体となった星系間戦争となったためこう呼ばれる。
目次
開戦までの経緯
事の発端は「ナブーの戦い」に遡る。主にニモーディアンに率いられた通商連合は銀河元老院に代表団を派遣するほどの勢力を誇っていたが、その豊富な資金力を背景に軍事的脅威も大きいものになっていた。共和国はこれを牽制すべく辺境の交易ルートの関税を強化。結局これに反発した通商連合は共和国に対して蜂起、惑星ナブーを侵略するという「ナブーの戦い」を引き起こした(『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』)。
ナブー侵略はジェダイとナブー残党勢力の反撃により失敗に終わったものの、これによりかねてから共和国の政治や腐敗に不満を高めていた銀河各星系の一部勢力が公然と共和国に反旗を翻した。その火は瞬く間に広がり、遂にはドゥークー伯爵をリーダーとする分離主義勢力の一大軍団を結成するに至った。
戦争の不安に動揺した共和国側でも早急に軍備を整えなければとの意見が大勢を占めていた矢先、10年前にジェダイ騎士団のサイフォ=ディアスが惑星カミーノに密かに発注していた宇宙船、各種武防具、地上用兵器をフル装備した20万ものクローン・トルーパーの存在がジェダイマスター、オビ=ワン・ケノービによって明らかになる。同じ惑星ナブー出身で元女王のパドメ・アミダラ議員暗殺未遂事件に業を煮やしていたパルパティーン元老院最高議長は、このクローン軍団で共和国の正規軍を編制し、増大する分離主義勢力の脅威に対処するのが現状に照らしてもっとも合理的だと提案。議会の圧倒的賛同を経て共和国は分離主義勢力との軍事的衝突に備えた。
戦争の経過
1年目
ジオノーシスの戦い(戦争の勃発)
ジェダイ騎士のオビ=ワン・ケノービによって、分離主義勢力が銀河辺境の工業惑星ジオノーシスに大規模なバトル・ドロイド製造の拠点を造り、対共和国戦争の準備を着々と進めていたことが発覚。この事態を重く見たジェダイ評議会は、その後捕らえられてしまったオビ=ワンらの救出を名目にメイス・ウィンドゥ率いる200名からなるジェダイ騎士団を派遣、反撃に出たバトル・ドロイド軍との間で遂に戦いの火蓋が切って落とされた。
ところが既に製造されていたバトル・ドロイド軍の数は予想を遥かに超えており、さすがのジェダイ騎士団も数に圧倒され、そのほとんどが命を落としてしまう危機的状況に陥った。しかし全滅しかかった寸前に、ジェダイ・マスター、ヨーダが率いる20万人ものクローン・トルーパーの援軍が到着。カミーノにおいて製造段階からよく戦闘訓練され、強力な兵器を携えたクローン兵達は初の実戦で見事に活躍し、ジェダイとクローン・トルーパーの共和国側が逆転勝利した。
とはいえ敗走したドゥークー伯爵ら分離主義勢力の要人たちをことごとく取り逃がしてしまい、以後銀河各地の星系でゲリラ的に戦争が拡大されることとなる(『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』)。画像
なお、アナキン、オビ=ワンらの救出に駆けつけたジェダイたちの舞台裏エピソードが、ゲームキューブ用ソフト『スターウォーズ クローン大戦』で明らかになっている。
カミーノの戦い
共和国にとって極めて重要な生命線であるクローン製造施設のある惑星カミーノ。ジオノーシスの戦いから2ヵ月後、分離主義勢力の攻撃計画が明らかになり、施設破壊を狙うドロイド軍と迎え撃つジェダイ・クローン軍が激突。
激しい空中戦でジェダイのパイロット達が奮闘し、精鋭部隊のARCトルーパーも投入されたがドロイド軍の首都ティポカシティへの上陸を防ぎきれず、都市のシールド発生装置がある場所に決定的な打撃を与えられた。だがシールド発生装置の場所は別にあり、その後攻撃を押し返したクローン軍によってドロイド軍の攻撃は結果的に失敗に終わった。
だが、この戦いはダース・シディアスとその弟子のドゥークー伯爵が分離主義勢力内の内通者を見つけ出し、一掃するために仕組まれたものだったのである。
ムーニリンストの戦い
惑星ムーニリンストは共和国の金融最大手インターギャラクティック銀行グループ(InterGalactic Banking Clan)の本拠地である。
ジオノーシスの戦いから4ヵ月後、共和国だけでなく分離主義勢力にも資金や軍備の提供を行っていた銀行グループの本拠地を制圧すべく、共和国はオビ=ワン・ケノービ将軍とアナキン・スカイウォーカー隊長率いるクローン部隊を派遣、待ち構えていたドロイド軍とすぐ交戦状態となった。共和国軍特殊部隊ARCトルーパーはムーニリンストの主力兵器である長距離レーザー砲を破壊することに成功し、地上戦では一時優位にたつ。
だが、ドゥークー伯爵が派遣した賞金稼ぎダージ率いるIGランサー・ドロイド部隊が急襲、共和国側も援軍要請を余儀なくされ、戦局は完全に膠着状態に陥った。双方が多大な被害を蒙った後、遂にオビ=ワン・ケノービ将軍とダージが一騎打ちとなり、死闘の末オビ=ワンが勝利。銀行グループのサン・ヒル会長ら幹部を逮捕し、分離主義勢力の重要な資金源を絶つことに成功した。
一方、ムーニリンスト上空ではアナキン率いる共和国戦闘機部隊とドロイド戦闘機部隊が交戦し、圧倒的な数のドロイド戦闘機部隊をアナキンは超人的なテクニックと無謀とも言える見事な作戦で多数配備されていた敵の宇宙基地を破壊、部隊を壊滅させることに成功した。しかし、ドゥークー伯爵に見出されたアサージ・ヴェントレスが共和国軍部隊を急襲し1個中隊を全滅させた。アナキンはヴェントレスの挑発に乗り単独で戦場を離れヤヴィン第4衛星まで追跡しヴェントレスと対峙した。アナキンはヴェントレスのライトセーバーの二刀流に苦戦するもヴェントレスを退けることに成功した。しかし、アナキンはヴェントレスを倒す際にフォースのダークサイドの力を借りてしまい、また一歩ダークサイドに近づくこととなる。
モン・カラマリの戦い
ほぼ全表面を海に覆われた惑星カラマリでは、以前から出目金のような顔を持つモン・カラマリ族と、イカの様な顔を持つクオレン族の間で民族紛争が度々引き起こされていた。
分離主義勢力のコマース・ギルドはこの惑星の豊富な地下資源を狙っており、クオレン族の急進派(クオレン分離連盟)にドロイド軍を供給。この状況を利用してクオレン族を勝利に導き、分離主義勢力の一大拠点にしようと画策していた。やがて内戦が大規模になってきたことを受け、共和国は水中戦に長けていたジェダイ・マスターのキット・フィストー将軍と水中戦に特化したクローン・トルーパー(クローンSCUBAトルーパー)を派遣。クオレン分離連盟の大型水中レーザー砲に一時苦戦するも、モン・カラマリの騎士団の力を借り破壊に成功し、過激な勢力を排除した。
大規模な戦闘を体験したことと共和国の介入によって、この二つの種族は以後融和への道を突き進むこととなった。
ダントゥインの戦い
共和国の大クローン軍による銀河全域の哨戒で、多くの陰謀が明るみに出ると考えていた分離主義勢力は、本格的な衝突に備え軍備の増強を急いでいた。重要な資金源であるインターギャラクティック銀行グループの本拠地である惑星ムーニリンストを防衛するため、近隣のあまり目立たない「田舎」惑星ダントゥインに大規模ドロイド軍を密かに準備していた。
ところがこれはジェダイ・マスター、メイス・ウィンドゥ将軍率いる共和国軍に察知されることとなり、そのままこの平和な惑星で戦闘が勃発した。分離主義勢力側は巨大な鉱山採掘用要塞サイズミック・タンクを共和国歩兵部隊にぶつけ一掃しようとするも、強大なフォースを身に着けているメイス・ウィンドゥの活躍でタンクは破壊、ドロイド軍も壊滅させた。
ハイポリの戦い
戦争中の海賊行為を取り締まるため、銀河辺境に出動していたジェダイ・マスター、ダクマン・バレックは工業惑星ハイポリで大規模なドロイド製造工場を発見した。
すぐさまキ=アディ=ムンディをはじめとするジェダイ7名が率いる共和国軍が派遣された。しかしこれは罠で、惑星軌道上に設置された大量の偽装機雷で共和国軍を乗せた戦艦は次々に大破し、惑星に墜落していった。ジェダイ達はどうにか無事だったがクローン・トルーパーのほとんどが死亡、わずかに残ったトルーパーも出撃したドロイド軍によりすべて掃討され、バレックもこの時命を落とした。
残されたジェダイたちも、ジェダイ狩りを生きがいにしているグリーヴァス将軍の餌食となり、2人が殺され、更に3人が重傷、キ=アディ=ムンディは危ういところで命拾いしたものの、ARCトルーパーが駆けつけていなければ殺されていたという、悪夢のような大敗北を喫してしまった。
この戦いによって共和国有利で進んでいたクローン戦争はその戦局に変化を見せ、やがて勢いを増したグリーヴァス将軍率いるドロイド軍が大攻勢を始める転機となった。
2年目
キャッシークの戦い
主要な中継地点であり、戦略上極めて重要な密林惑星キャッシーク。ジオノーシスでの開戦から18ヵ月後、キャッシークは分離主義勢力から加入の要請を請けていたが、キャッシーク王グラークチョワーは自国を戦場にしたくないという想いから明確な返答を避けていた。
この状況に苛立ったグリーヴァス将軍は加入を強制させようと森林地帯にドロイドを送り込むが、その襲撃で狩猟中だったリクミー王子がドロイドによって殺害され、その事を知ったグラークチョワー王は態度を一変、分離主義勢力への徹底抗戦を宣言した。
戦いはキャッシークに応援に駆けつけた共和国軍と連合のドロイド軍との間で激しい攻防戦が繰り広げられたが、双方決定的な勝利は得られぬまま、戦争終結直前まで膠着状態となった。
ケイト・ニモーディアの戦い
ジオノーシスでの開戦から35ヶ月が経過する頃には、共和国と分離主義勢力、そして銀河系は甚大な被害を受けていた。しかし戦況は共和国に傾いており、分離主義勢力の幹部たちは故郷を追われ、各地の拠点を転々としながら、いつしか当初の大義を喪失して戦争継続に消極的になっていた。
通商連合を牛耳るニモーディアンは、何百もの惑星を植民地としており、これらの植民地から集められた資源は彼らや彼らの故郷ニモーディアの富の基礎となっていた。その植民惑星のひとつで、ニモーディアンにとって重要な収入源たる金庫惑星であり、分離主義勢力にとってもきわめて重要な惑星ケイト・ニモーディアに、分離主義勢力の幹部の1人である通商連合総督ヌート・ガンレイを捕らえるため、オビ=ワン・ケノービ将軍とアナキン・スカイウォーカー、クローン・コマンダーコーディが送り込まれる。ガンレイはグリーヴァス将軍の指示で一度は脱出していたが、残してきた莫大な財宝を共和国軍の手に落ちる前になんとか回収したいという欲から引き返してきたところを襲撃され、辛くも逃走するもケイト・ニモーディアは陥落した。
ジェダイ達はガンレイ総督に逃げられるも、総督がダース・シディアスや分離主義勢力のほかの幹部たちとの交信に使用していた、暗号化ホログラム送受信機付きのメクノ=チェアを発見したのだった。この発見はジェダイに、シスの暗黒卿が実在するという確固たる証拠をもたらすことになる。
シディアスの正体へ徐々に迫るジェタイ達。それに焦りを覚えるシディアスは、最終作戦を決行する。時は「コルサントの戦い」の1ヶ月前であった。
一方で、陥落後もケイト・ニモーディアでは残存勢力によって惑星各地で共和国軍へのゲリラ攻撃が行われ、定期的にクローン・トルーパーとジェダイマスタープロ・クーンによるパトロールと掃討戦が行われていた。やがてシディアスによってジェダイ抹殺を指示するオーダー66が発令されると、多くのジェダイと同じようにプロ・クーンも配下の兵士に殺された。
3年目
コルサントの戦い
3年に及ぶ戦いは徐々に共和国優位に傾いていた。劣勢に立たされたグリーヴァス将軍は、ダース・シディアスから共和国のごく僅かな高官しか知らない最高機密、即ち辺境域から首都惑星コルサントへ通じる秘密航路の情報を受け取った。
当時、共和国軍の戦力の大半はグリーヴァスとシディアスの策略によって辺境域アウター・リムに派遣されており、その影響でコルサントも防衛艦隊が半減しており手薄な状態にあった。その隙を突きコルサントに大規模な奇襲攻撃を仕掛けたグリーヴァスは、まず大気圏上空に旗艦インヴィジブル・ハンドを停泊させ、次々と味方の艦隊を呼び寄せた。突然の襲撃で不意を付かれたコルサント防衛艦隊はあっさりと撃破され、地上には大量のドロイド軍と地上兵器が降下、その圧倒的な軍勢による無差別攻撃でコルサントは大混乱に陥った。
しかしそれでもジェダイとコルサントに駐屯していたクローン・トルーパーは地上空中の各戦線で必死に抵抗し、やがて地上戦ではなんとか敵軍を打ち破る事に成功する。だが、ドロイド軍は市街地を攻撃するのみで、元老院議事堂やジェダイ聖堂を無視していた。彼らの本当の目的はパルパティーン元老院最高議長の誘拐で、市街地攻撃は目的を隠すための陽動作戦だったのだ。グリーヴァス将軍は少数の精鋭部隊を率いて護衛のジェダイ達を倒し、パルパティーン議長を捕らえるという決定的な成功を収める。
パルパティーン議長を捕らえたグリーヴァス将軍は、ホロネットを通じて全銀河にパルパティーンを捕らえたという事実を告げ、全軍に撤退の準備を指示した。しかし艦隊はコルサント上空で共和国軍艦隊の待ち伏せを受け、コルサントからの脱出を阻まれていた。そこへ議長救出のためアウター・リムよりコルサントへ戻ってきたジェダイマスターオビ=ワン・ケノービとジェダイ騎士アナキン・スカイウォーカーが旗艦インヴィジブル・ハンドに侵入、ドゥークー伯爵を倒し議長の奪還に成功。さらに共和国軍の戦艦からの激しい攻撃によりグリーヴァス将軍も旗艦インヴィジブル・ハンドを放棄し逃亡、分離主義艦隊も退却したことで戦いは終結した。
結局、この戦いは劣勢の分離主義勢力にとって更に多くの艦船とドロイドを失なったばかりか、リーダーのドゥークー伯爵までも失い残された幹部達は動揺し、戦争継続により消極的になっていった。しかし、シディアスにとっては自分の足跡を追うジェダイの眼を自分から逸らせたばかりかアナキン・スカイウォーカーが自分の新しい弟子に相応しいか見極めることができ自身の計画を最終段階へと移らせた。
ウータパウの戦い
長い戦いで主要拠点と重要人物のほとんどを失い、コルサントの戦いでリーダーのドゥークー伯爵を亡くした分離主義勢力の残りの幹部たちと、コルサントから敗走したグリーヴァス将軍は、ドロイド軍によって武力制圧され、今では彼らの事実上の拠点となっていた竪穴惑星ウータパウへと逃げ延びた。
この情報を手に入れた共和国はオビ=ワン・ケノービ将軍とクローン・コマンダーコーディの指揮するクローン軍を出撃させ、ウータパウを強襲する。戦いはオビ=ワンとグリーヴァスの一騎打ちで始まった。グリーヴァスは惑星の地形を利用し、隠していた全ドロイド軍を展開させ、次々に降下してくるクローン軍と全面衝突となった。
グリーヴァスは四本のライトセイバーでオビ=ワンに猛攻を仕掛けるが、巧みに攻撃を受け流しながら的確な反撃を入れるオビ=ワンの絶妙なライトセーバー捌きにより、グリーヴァスは次第に追い詰められていく。形勢不利を悟ったグリーヴァスは一旦その場を離れ、これを追撃するオビ=ワンだが、その道すがらライトセイバーを落としてしまう。両者は再び激しい格闘戦を繰り広げるが、武器を失ったオビ=ワンの不利は明確であった。しかし窮地に立たされたオビ=ワンは咄嗟に構えたブラスターを発砲し、それによりグリーヴァスは生命維持に必要なわずかな有機器官を破壊されると、装甲の中身を激しく燃え上がらせながらその場に倒れ、二度と動く事はなかった。
だが、分離主義勢力の幹部たちは戦闘の直前にグリーヴァスがダース・シディアスの指示により惑星ムスタファーに移動させていたため、捕らえることはできなかった。しかし本格的な軍備は既に底をついており、グリーヴァス将軍が死亡した事もあって、三年に渡る共和国クローン戦争は一応の終結を見ることとなる。
ジェダイ内乱~帝国制へ
コルサント襲撃から数日後、ジェダイ・マスターのメイス・ウィンドゥがパルパティーン元老院最高議長を襲撃するという事件が発生。
パルパティーンはジェダイ騎士のアナキン・スカイウォーカーに命を救われるが、パルパティーンはこれはクローン大戦で弱体化したジェダイ騎士団が、戦争の混乱に乗じて権力を奪取しようとしたものと判断。元老院にてジェダイの危険性と抹殺の必要性を訴えた。時を同じくして銀河各地でクローン・トルーパーを率いていたジェダイ・マスター達も一斉に反旗を翻したと発表され、オーダー66が発令されクローン軍がジェダイ騎士達を処刑した。コルサントのジェダイ聖堂に残った者たちも全て反乱に加担したとされ、アナキンがクローン・トルーパーの特殊部隊「第501大隊」と共にこれを「鎮圧」した。
実は、これらは全てパルパティーン議長の陰謀であった。パルパティーンこそがシスの暗黒卿ダース・シディアスであり、クローン大戦そのものが彼の手によって仕組まれた出来レースだったのである。
唯一銀河規模の司法集団であったジェダイ騎士団が崩壊したことにより、共和国大クローン軍の指揮は直接パルパティーン議長が統べることが承認された。パルパティーンは全ての反乱の芽を絶ち、新たな秩序と平和を構築し、また腐敗した官僚政治を大改革するために、自分に課せられていた非常時大権を常時大権として銀河全域を直接統治する方針を唱え、元老院による共和制を超越した帝国制をもってこの広大な銀河を統括する政治体制に移行すると宣言した。そしてこの宣言は支持者達の万雷の拍手によって承認され、パルパティーンは皇帝となり、銀河共和国は銀河帝国へと移行。こうして一つの時代は終わり、新たな戦乱の世を招くこととなった。
アニメ作品
「ダントゥイーンの戦い」以降のエピソードは、『スター・ウォーズ クローン大戦(Star Wars : Clone Wars)』のタイトルでアメリカのアニメ専門チャンネルであるカートゥーン ネットワークで2003年から2004年にかけてアニメ化、放映された。
また2008年8月頃には同じくクローン大戦を題材にした別の1話30分の3Dアニメーション作品が放映される予定で、主要キャラクターの他前作に当たる2D作品に登場したアサージ・ヴェントレスやボバ・フェットが登場し、クローン・トルーパーのみの回も存在するそうである。既にポスターや予告編が公式サイトにて公開されている。
TVゲーム
概要
2003年3月20日、クローン戦争を背景としたゲームキューブ(GC)用ソフトが発売された。タイトルは、そのまま『スター・ウォーズ クローン戦争』である。
プレーヤーはアナキン、オビ=ワン、メイスらジェダイを操作し、共和国ファイター・タンク、ガンシップ、アサルトウォーカーといったメカニックに乗り込み、戦争を戦う。 ジェダイ本人を操作して白兵戦を行うこともあるが、基本的にシューティングゲームであり、同じくGC用ソフトの、『スター・ウォーズ ローグ スコードロン II』・『Ⅲ』の続編ともいえる作品である。
ストーリー
初めは、ジオノーシスで捕らえられたアナキンとオビ=ワンを助けるべく、同星に侵入するメイスの視点から開始される。これは、ちょうど『クローンの攻撃』の裏側を描いたエピソードである。やがて物語は戦争の経過と共に進行して行き、やがてシスの大規模破壊兵器「ダーク・リーパー」を巡って、共和国軍と分離主義者の戦いが激化してゆく。
また、ウリック・ケル=ドローマという、シス大戦時代のジェダイが登場し、物語の要所に絡んでくる。この人物がかつてダークサイドに引き込まれた設定など、随所にエピソードⅢでのアナキンの顛末を暗示させる箇所が見受けられることも、クローン戦争期ならではの物語であるといえよう。
なお、ゲーム中で行われる諸々の戦いが、アニメ版や公式設定との時系列上どこに位置するのかは不明である。
キャスト(声の出演)
- オビ=ワン・ケノービ:ジェームズ・アーノルド・テイラー
- アナキン・スカイウォーカー:マット・ルーカス
- メイス・ウィンドゥ:T.C.カーソン
- ヨーダ:トム・ケイン
- パドメ・アミダラ:グレイ・デライル
- ドゥークー伯爵:コーリー・バートン
- ルミナーラ・アンドゥリ:ローリィ・トライテル
- サイドン・プラックス:アンドレ・ソグリウゾ
- クローン・トルーパー:アンドレ・ソグリウゾ
- ウリック・ケル=ドローマ:チャールズ・デニス