大阪都構想言論弾圧事件
大阪都構想言論弾圧事件(おおさかとこうそうげんろんだんあつじけん)は、2015年に日本で発生した大阪市長橋下徹による、京都大学院教授藤井聡に対する大阪都構想に関する政策議論を京都大学学長に圧力をかけて封殺しようとしたとされる事件。
経過
- 2015年1月27日(水)
三橋貴明の「新」日本経済新聞によるメールマガジンの記事「大阪都構想:知っていてほしい7つの事実」に配信される。その後、その記事の大阪都構想に対する解説文に対し、大阪市長で維新の党の最高顧問でもある橋下徹がTwitter上で都構想に批判的な学者が過去に「非礼極まりない言葉をぶつけてきた」として、「バカな学者の典型」「専門外のことに口を出すな」などといった投稿を数日に渡って続ける。Twitterで橋下徹が藤井聡に対し「公開討論を申し入れたが返答が無い」と発言。
- 2015年1月31日(土)
朝日放送のバラエティ番組「正義のミカタ」生放送中、藤井聡による「公開討論を申し込んだが返事が無いと言われてるみたいですが、僕の手元にはまだとどいていないんですよ。」と発言。
- 2015年2月3日(火)
『インターネットを通しては,どうやら当方に大阪維新の会から何かが届くらしいとは伺っていたので,一体何がとどくのかお待ちしていたところ,ようやく,昨日の朝,大学に一通の書簡が届きましたので,皆様にご報告差し上げます。ちなみに,こちらの書状を正式にいただいたのが,昨日「2月2日」なのですが,なんと,その「前」の日の2月1日に,「藤井氏に公開討論を申し入れたが全く反応がない。」http://blogos.com/article/104698/ と,当方に対して少々批難気味につぶやいている方がおられて,びっくりしました.)』とSNSフェイスブック上で藤井聡による投稿がなされ、大阪維新の会側により、公開討論に関する返答期限を2月10日とされる。
- 2015年2月5日(木)
市役所内での取材に対し、橋下徹は「政治家に対する批判、論評は絶対に必要」と前置きした上で、藤井教授の発言について「限度を超えている。国民の税金が投入されている国立大の学者があのような発言をするのはどうなのか」と批判。「この、こチンピラだけはただしていきたい」と怒りをあらわにし、総長の回答次第では自身が最高顧問につく維新の党が国会で問題として取り上げる意向も示した。これに対し、藤井聡は産経新聞の取材に対して「我が愛する青春の街大阪、についてでなく、その大阪で生まれた一人の政治家の特徴についての個人的見解を、全国の有権者に説明するのは重要な言論活動だと認識しての発言。いずれにしても、ちょっと悪く言われたくらいで学長にチクるとか、市長の割に度量が狭い。とにかく、我が京大は言論封殺には屈しません。」と発言。
- 2015年2月7日(土)
藤井教授が「~橋下市長「大阪都構想」問題について~ 権力による言論封殺には屈しません」として、自身のウェブサイト、『サトシフジイ ドットコム』を立ち上げ、またユーチューブで声明文の動画も公開。